無能といわれ追放されましたがスーパーヒーローなので無双します!

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異変

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冒険者研修も遂に最終日を迎えた
どうにか提出素材を集め終わり無事研修を終われそうだ

多分この研修は提出素材が
森の入り口付近:薬草類多め→森中腹:素材が少なく野営の訓練になる→森の奥:魔物多めとなっている事からきっと3日間をかけてステップアップ出来るように考えられているんだろう
最も俺達が一番苦戦したのは野営だったが


「わ....ワイバーンが出た!!ワイバーンよ!!誰か助けて!!クラッシュが死んじゃうわ!!」

俺達と同じ駆け出しの冒険者が青ざめた顔で教官がいる初日の場所まで戻ってくる
「ワイバーンだと!?何でこんな浅い場所に....いや、それよりワイバーンはランクCの魔物だ駆け出しじゃあ対処できない!場所は!」

どうやら話を聞いている限り本来出るハズのない高ランクの魔物が出たらしい。
教官が慌てて各所に散っている別の教官へ指示を出している。
「ダメだな教官たちは距離が離れすぎてる。間に合わない」

「え!?シロヤさん分かるんですか!?いえ、それよりも間に合わないってそれじゃあワイバーンに襲われてる人死んじゃいますよ!!」


「.......いや、大丈夫だ。その冒険者が死ぬ事はだろうな」
元Aランク冒険者の方に行ったな。なら任せておこう
それをマリーカに伝えたらなら大丈夫そうですねとほっと肩を落とすが残念ながらまだ問題は解決してない

「もう一方は大丈夫じゃなさそうだけどな」


「....え、もう一方!?まだ何か出たんですか!?」


「もう一組何かの魔物に襲われてる。多分急がないとまずい」

「なら早く行きましょう!!」





ー「ギュルォォォオオオオオオ!!!!」
そこにいたのは体長3mはありそうな巨大な鳥の魔物だった

「あれは《コカトリス》です!!でもおかしい。私も資料で知った情報しか分からないですけどコカトリスは本来寒い地域にいる魔物です!それがこんな場所にいるなんて....!!」

「強いのか?」

「えぇ...ランクはワイバーンと同じCですがコカトリスには《石化》ブレスがあります。【回復師】がいないこの状況でブレスにあたったらひとたまりもないです!」



「分かった。なら当たらなければ大丈夫か?」



「え?ええまあコカトリスは《石化》は強力ですがワイバーンと違って攻撃は通り安いので....ってなんだかシロヤさんなら大丈夫な気がしてきました。」
そう答えると黒い雷を発しながらコカトリスへすさまじいスピードで突っ込んでゆく黒崎もといジェット・ブラック
そのスピードは音速を超え周囲に凄まじい衝撃派を発生させながらコカトリスへ着実にダメージを与えてゆく。
これを見ていると彼が【無職】である事を忘れてしまう。
というか戦うたびにどんどん強くなっている気がする。
私ももっと役に立てるよう頑張らないと....


そうこうしているうちにあっさり戦闘は終わった。
結果は考えるまでも無くシロヤさんの圧勝。本当に規格外すぎる
サンプトランドへ向かう道中。これだけ強いなら魔王も倒せるのでは?と聞いた事があったけど
応えは「分からない」だった。
本人的には会ったことが無いからどのくらいの強さか分からないからと言っていたけど私からしたら
もしかしたらこの人なら倒せてしまうかも知れないと思う。




戦闘が終わるとジェット・ブラックはいつものようにコカトリスを異空間へとしまう。
「なあマリーカ石化されてしまった人たちって【回復師】がいれば元に戻せるのか?」


「はい、ただし時間が経てば経つほど石化は体の内部まで侵食してしまうので急ぐ必要が
ありますが」


「......そうか。ならは今回は諦めるしかないな....」


「えっ、諦めるって何ですか?まさか他にも魔物に襲われてる人が?」


「いや、そういうわけじゃないんだ。ちょっと気になる事があっただけ。それより石化された人たちを運ぼう。」


「分かりました!」



俺はマリーカと協力して石化した人達を運んだ結果治療が間に合いどうにか全員助ける事が出来た。
その中には今回教官として参加していたBランク冒険者のラビッツさんという人がいた。
彼はステータスが高かった為すぐには石化が回らずあの時俺たちの戦闘を一部見ていたらしい。
無事石化から回復したラビッツさんに命の恩人だと大変感謝されたわけだが
実はあるお願いをしていた。


「-じゃあ、ジェット・ブラックとマリーカの2人はたまたま近くを通りかかった時にラビッツとコカトリスが戦っているのを見たって事だな?よし分かった!運が良かったな!駆け出しでコカトリスと遭遇して生きて帰るなんてそうそうないぞ」


「ラビッツさんが倒してくれましたから。逆に俺たちは何も出来ませんでしたよ」


「ハハハ!君たちがいたからラビッツの奴もこうして生きてるんだから十分やってくれたさ!なラビッツ」


「あ....ああまあな。本当有難う2人共」
そう。お願いとはコカトリスをラビッツさんが倒したことにしてほしいという事だ。
最初ラビッツさんは手柄を奪うようなことは出来ないと断ってきたが俺たちの目的のためには
必要な事の為しぶしぶ納得してもらった。
この他にもラビッツさんにはもう一つお願いをしたのだがそちらはぜひ協力させてくれと快く引き受けてくれた。
何はともあれ無事3日間の研修を終え晴れて正式に冒険者となった俺たちはサンプトランドを後にし《帝国ヴォルス・バーゲニー》を目指すのだった。


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