3 / 9
銀姫
しおりを挟む
ー「さて、お前達に聞きたい。お前達は普段からこのような行いをしているのか?」
「へへ...随分と余裕だな坊っちゃん。可哀想にきっと世の中を知らないんだなこいつ」
ぎゃははと下品な笑い声をあげる子分の男達
「ふむ、お前達は世界を知らないようだがな。時間が無い早くあの女性の元へ行かねばならんからな」
「残念ながら、そいつは叶わねぇよ!!」
男の一人がグンと急加速すると30cm程のナイフを俺目掛けて投擲する
魔法による補助が付いているのかそのナイフは空気抵抗により減速せず真っ直ぐに俺の足元を狙ってくる
なるほどさっきリーダー格の男は俺を売ろうとしていたからな生きて捕らえるつもりなのだろう
こちらは生きて捕らえるつもりはないがな
「話し合う気は無いようだな。人にはコミュニケーションと言う素晴らしい能力があるのだが残念だな」
さて、では先ほどの質問はお前達に直接話してもらうとするか
「な.....なんだ!?何が起こった!?」
男達の脚には自らが投げたハズのナイフが深々と刺さる
だが痛みも感じず血も流れてて来ない。ただ得たいも知れない恐怖に身体は固まり指一本動かせない
ゆるりと歩み寄ってくる白髪の男が自分達の顔の前に手をかざすと目の前に今迄に殺し・犯し・拐って来た奴らが鮮明に映し出される
「.......これは暇だからと思いつきで来てみたが想像以上に厄介かもしれない。」
こ奴らによって非業の最期を迎えた者達は何者かによって運命をねじ曲げられている
巻き込まれた者達はこの私が責任を持って神世界へと迎え入れよう....それより先ずはあの銀姫と呼ばれる女性を助けねばな
アヌは指をパチンと鳴らすと溜めておいた痛みを、恐怖を解放させる
一斉に悲鳴をあげのたうちまわる男達
「楽に逝けると思わぬ事だな」
アヌは虚空から光の剣を出現させるとゆっくりと男達の胸の中心に沈めてゆく
裁断の剣。魂だけを斬るその剣は斬られた者の罪の重さによってその魂が浄化されるまで地獄の苦しみを与え続ける
既に身体は事切れておりアヌは銀姫の元へ向かう
「あぁ....わた...わたしはぁ」
必死に奴隷紋に抵抗しようと整った顔を歪めながら醜態を晒すこともお構い無しに男から逃げようとする
「ククク.....!!やべえな...銀姫のこの姿。あのチーザ・ホルン一の美女がこうして涎たらして這いつくばってるとは...!!ゾクゾクするぜぇ」
「さぁ....!!諦めろ銀姫ぇ!!お前は俺のもんだぁ!!」
あぁ....最悪だ...私はずっとソロでやってきた。それでBランクまでこれた。でもそれはきっと運が良かっただけだ
ー「なぁ、そこのあんた助けてくれ!!仲間が毒にやられて死にそうなんだ!!」
私がこれまでソロでやってきたのには理由がある
元々私はある伯爵家の娘だった。両親は私の事をとても愛してくれていたと思う。私には5つ上に兄がいるから家は兄が継ぐ事になっているが私にも毎日のように求婚の便りが届き、それにうんざりした私は家を出た
幸いにも幼少から剣を学び魔法の適正もあった私は自由を求めて冒険者となった
ただ現実とは残酷だ。
俺の女になるならランク上げてやるよ
お嬢様が遊びにくる場所じゃねえぞ
女は足手まといにしかならねえ
他にも沢山酷い事を言われてきたし実際に夜中に強姦されかけたときもあった
だからこそ誰にも頼らずBランクまでやって来たのだ。でなければ自分を守れなかったから
そんな私でも誰かの助けになれるのならば喜んで協力したい。自分の手が届くのであれば差し伸べたい
だから私は迷わず答えた
「私は解毒の魔法も使える。大丈夫だ!私が必ず助ける!」
結果はこの様だ。奴らは最初から私を狙っていたんだ
解毒の魔法を使った時何の手応えも無かったから。
まぁ、気づいた時にはもう遅かったのだけど....
あぁ....今から私はこの男の欲望の捌け口として一生を遂げる事になるのか...
命令のせいで勝手に動く身体を止められない。自ら命を絶つ事ももう出来ない。
さっきの青年は無事だろうか。
「そうか。では助けよう」
さっきの言葉が頭から離れない
淡々と告げられた言葉なのに、それがどうしてか私の全てを優しく包み込んでくれるようで
願わくばあの青年の事をもっと知りたい
「へへ...随分と余裕だな坊っちゃん。可哀想にきっと世の中を知らないんだなこいつ」
ぎゃははと下品な笑い声をあげる子分の男達
「ふむ、お前達は世界を知らないようだがな。時間が無い早くあの女性の元へ行かねばならんからな」
「残念ながら、そいつは叶わねぇよ!!」
男の一人がグンと急加速すると30cm程のナイフを俺目掛けて投擲する
魔法による補助が付いているのかそのナイフは空気抵抗により減速せず真っ直ぐに俺の足元を狙ってくる
なるほどさっきリーダー格の男は俺を売ろうとしていたからな生きて捕らえるつもりなのだろう
こちらは生きて捕らえるつもりはないがな
「話し合う気は無いようだな。人にはコミュニケーションと言う素晴らしい能力があるのだが残念だな」
さて、では先ほどの質問はお前達に直接話してもらうとするか
「な.....なんだ!?何が起こった!?」
男達の脚には自らが投げたハズのナイフが深々と刺さる
だが痛みも感じず血も流れてて来ない。ただ得たいも知れない恐怖に身体は固まり指一本動かせない
ゆるりと歩み寄ってくる白髪の男が自分達の顔の前に手をかざすと目の前に今迄に殺し・犯し・拐って来た奴らが鮮明に映し出される
「.......これは暇だからと思いつきで来てみたが想像以上に厄介かもしれない。」
こ奴らによって非業の最期を迎えた者達は何者かによって運命をねじ曲げられている
巻き込まれた者達はこの私が責任を持って神世界へと迎え入れよう....それより先ずはあの銀姫と呼ばれる女性を助けねばな
アヌは指をパチンと鳴らすと溜めておいた痛みを、恐怖を解放させる
一斉に悲鳴をあげのたうちまわる男達
「楽に逝けると思わぬ事だな」
アヌは虚空から光の剣を出現させるとゆっくりと男達の胸の中心に沈めてゆく
裁断の剣。魂だけを斬るその剣は斬られた者の罪の重さによってその魂が浄化されるまで地獄の苦しみを与え続ける
既に身体は事切れておりアヌは銀姫の元へ向かう
「あぁ....わた...わたしはぁ」
必死に奴隷紋に抵抗しようと整った顔を歪めながら醜態を晒すこともお構い無しに男から逃げようとする
「ククク.....!!やべえな...銀姫のこの姿。あのチーザ・ホルン一の美女がこうして涎たらして這いつくばってるとは...!!ゾクゾクするぜぇ」
「さぁ....!!諦めろ銀姫ぇ!!お前は俺のもんだぁ!!」
あぁ....最悪だ...私はずっとソロでやってきた。それでBランクまでこれた。でもそれはきっと運が良かっただけだ
ー「なぁ、そこのあんた助けてくれ!!仲間が毒にやられて死にそうなんだ!!」
私がこれまでソロでやってきたのには理由がある
元々私はある伯爵家の娘だった。両親は私の事をとても愛してくれていたと思う。私には5つ上に兄がいるから家は兄が継ぐ事になっているが私にも毎日のように求婚の便りが届き、それにうんざりした私は家を出た
幸いにも幼少から剣を学び魔法の適正もあった私は自由を求めて冒険者となった
ただ現実とは残酷だ。
俺の女になるならランク上げてやるよ
お嬢様が遊びにくる場所じゃねえぞ
女は足手まといにしかならねえ
他にも沢山酷い事を言われてきたし実際に夜中に強姦されかけたときもあった
だからこそ誰にも頼らずBランクまでやって来たのだ。でなければ自分を守れなかったから
そんな私でも誰かの助けになれるのならば喜んで協力したい。自分の手が届くのであれば差し伸べたい
だから私は迷わず答えた
「私は解毒の魔法も使える。大丈夫だ!私が必ず助ける!」
結果はこの様だ。奴らは最初から私を狙っていたんだ
解毒の魔法を使った時何の手応えも無かったから。
まぁ、気づいた時にはもう遅かったのだけど....
あぁ....今から私はこの男の欲望の捌け口として一生を遂げる事になるのか...
命令のせいで勝手に動く身体を止められない。自ら命を絶つ事ももう出来ない。
さっきの青年は無事だろうか。
「そうか。では助けよう」
さっきの言葉が頭から離れない
淡々と告げられた言葉なのに、それがどうしてか私の全てを優しく包み込んでくれるようで
願わくばあの青年の事をもっと知りたい
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる