8 / 9
神 動く
しおりを挟む「-え、ダメだったのか?」
「それも知らなかったのか....」
保護した少女の治療を終えた後、ノエリアにちょっと話があると言われて今に至るのだが
ノエリアが言うには非道な行いではあるが法律で奴隷は所有者の”物”という扱いになるので、自分の所有物をどんな扱いをしようが罪には問われないというわけだ。
それとは逆に今回俺がやったことは人の所有物を奪い去ったことになるので立派な窃盗罪に当たるらしい
しかも今回はこの国の領主相手に行ったことで最悪の場合死罪もあり得るとの事だ
なぜ正当な行いをした者が罪に問われなければならないのか。人は時に理解が出来ないと思いながらも
説明された事で今回の行動が最善で無かったことは視界が出来た。
「ただしあの子の事を考えたらアスの行動もあまり非難出来ないのが本音だけどな....」
「治癒魔法をかけたが容体は?」
「ああ、おかげでけがの方はもう大丈夫だ。ただ極度の栄養失調ですぐにでも何か取らせないといけない」
事態は思ったより深刻らしい。神と違って人間は脆い。面倒事を引き起こしてしまったようだしこの少女の事はノエリアに任せた方が良いかも知れない。
ノエリアもそう思っていたようで任せてくれと言ってくれた。
「それよりもアスの方だ。今回の事で間違いなくドン・ジェルビンに目を付けられたぞ.....どうするんだ」
「ん?別に何の問題も無いだろう?もし敵対してくるなら退ければいい話ではないか」
「な...何の問題もないって相手にはあのエドモンド・シール・バウハスターがいるんだぞ!?いくら君が強いといっても今回ばかりは不味いだろう」
「だから何の問題も無いんじゃないか。あれで元SS級だというならいくらでも対処のしようはある」
そうノエリアに伝えた俺は少し自分の非常識さを反省してくるよと一人外へ出ると高度1万メートル上空へと上がる。
-「人間の決めた掟とはなぜこんなにも理解に苦しむものなのか。なぜ悪が野放しにされ日々を懸命に生きる者が辛酸を舐めねばならんのか....
もちろん時には苦難に巻き込まれることも必要だ。だがそれはあくまで生きとし生ける全てのものに平等に訪れなければならない。
{メフェル、いるか?}
{-!?その御声はアヌ様ですか!?ちょと!今どこにいるんですか?神世界中探しても見つからないですし着信も出てくれないし!!!}
俺の補佐を務める女神のメフェルがぷんぷん怒っている。神世界に帰る前に何か詫びの品でも用意しておこう....
{わるかった。ちょっと暇だったから旅行でもって思って《SF-1》に降臨してるんだ}
{えぇ~!?何で言ってくれないんですか-!!一人だけ旅行なんてずるいです!!}
{いやな、俺も最初はそのつもりだったんだ。けど今事情が変わっててお前に頼みたいことがあるんだよ}
何となく事情を察してくれたのか怒るのをやめてくれたので俺が下りてきてから感じた事や問題をメフェルの共有するとメフェルも俺と同じ意見だった。
{-とういうわけで俺はしばらくこの世界にいるからメフェルの方で《SF-1》について調べておいて欲しいんだ}
{分かりました!ではまたなにか分かったら連絡しますね!あ、あとアヌ様も適度に連絡して下さいよ?勝手にウロチョロされると年一の総会で説明めんどくさいんですから!}
....メフェルのやつであったばっかりのころは俺が何しても必ず優しくフォローしてくれたのに最近扱いが雑なんだよな、俺が悪いんだけど....
態度はどうあれメフェルは仕事に対してはまじめだし優秀な神だ。きっと何かしら有用な報告をくれる事だろう
俺は引き続きこの世界が今どういうう状況かを見てまわろう。
悪い事ばかりでは無くて人間の良いところとかも見れるといいんだがな
さて、まずはあの少女の事だ。領主のドン・ジェルビンとか言ってたな。
どうせいずれやってくるのなら、こっちから向かってやろう
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる