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24 街外れ
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24 街外れ
城門を抜けたとき、ヴェインは振り返らなかった。
振り返れば、何かを認めてしまいそうだったからだ。
街は、彼を受け入れなかった。
殴られ、追われ、拒絶され。
金も、血も、過去も、何の価値も持たなかった。
城壁の影が長く伸びている。
夕暮れが近い。
街外れには、畑と荒れ地が広がっている。
王都の華やかさは、ここまで届かない。
土は固く、草はまばら。
道は次第に細くなり、人影も減っていく。
ヴェインの歩みは重い。
腹は空き、体は痛み、唇は乾いてひび割れている。
喉が焼けるように乾く。
だが水を求める店も、井戸も、もうない。
やがて、街の喧騒が完全に消える。
聞こえるのは風の音だけ。
それは冷たく、容赦がない。
ヴェインは立ち止まる。
ここまで来れば、もう追い出す者もいない。
拒絶の声も、視線もない。
だがそれは、歓迎でもない。
ただの無関心。
彼はゆっくりと膝をつく。
足に力が入らない。
泥に塗れた衣は乾き、固くなっている。
頬の腫れは熱を持ち、痛みが鈍く残る。
空腹は、もはや痛みを越え、力を奪う。
頭が重い。
思考が鈍る。
「……なぜだ」
声が風に散る。
自分は王太子だった。
国の中心だった。
未来の王だった。
そのはずだ。
だが今、彼は街外れの土の上にいる。
誰もいない。
誰も見ていない。
誰も助けない。
それが現実。
王宮では、彼の周囲に常に人がいた。
命令すれば動いた。
名を呼べば応えた。
今は違う。
呼んでも、誰もいない。
風が強くなる。
乾いた草が揺れる。
遠くで鳥が鳴く。
それだけ。
ヴェインは地面に手をつく。
冷たい。
硬い。
だがこの地面は、彼を拒まない。
ただ受け止める。
それが余計に残酷だ。
街は彼を排除した。
暴力ではなく、拒絶で。
そして今、彼は完全に外側にいる。
王宮の外。
街の外。
秩序の外。
守られる場所は、どこにもない。
ゆっくりと横になる。
空が見える。
雲が流れている。
広い。
自分は小さい。
かつて世界の中心だと信じていた男が、街外れで横たわっている。
誰も見ない。
誰も覚えない。
それが最も冷たい。
目を閉じる。
意識が揺れる。
まだ死ぬわけにはいかない。
そう思う。
だが体は言うことを聞かない。
街は彼を完全に吐き出した。
そして荒野が、静かに彼を飲み込もうとしていた。
城門を抜けたとき、ヴェインは振り返らなかった。
振り返れば、何かを認めてしまいそうだったからだ。
街は、彼を受け入れなかった。
殴られ、追われ、拒絶され。
金も、血も、過去も、何の価値も持たなかった。
城壁の影が長く伸びている。
夕暮れが近い。
街外れには、畑と荒れ地が広がっている。
王都の華やかさは、ここまで届かない。
土は固く、草はまばら。
道は次第に細くなり、人影も減っていく。
ヴェインの歩みは重い。
腹は空き、体は痛み、唇は乾いてひび割れている。
喉が焼けるように乾く。
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やがて、街の喧騒が完全に消える。
聞こえるのは風の音だけ。
それは冷たく、容赦がない。
ヴェインは立ち止まる。
ここまで来れば、もう追い出す者もいない。
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だがそれは、歓迎でもない。
ただの無関心。
彼はゆっくりと膝をつく。
足に力が入らない。
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頬の腫れは熱を持ち、痛みが鈍く残る。
空腹は、もはや痛みを越え、力を奪う。
頭が重い。
思考が鈍る。
「……なぜだ」
声が風に散る。
自分は王太子だった。
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そのはずだ。
だが今、彼は街外れの土の上にいる。
誰もいない。
誰も見ていない。
誰も助けない。
それが現実。
王宮では、彼の周囲に常に人がいた。
命令すれば動いた。
名を呼べば応えた。
今は違う。
呼んでも、誰もいない。
風が強くなる。
乾いた草が揺れる。
遠くで鳥が鳴く。
それだけ。
ヴェインは地面に手をつく。
冷たい。
硬い。
だがこの地面は、彼を拒まない。
ただ受け止める。
それが余計に残酷だ。
街は彼を排除した。
暴力ではなく、拒絶で。
そして今、彼は完全に外側にいる。
王宮の外。
街の外。
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守られる場所は、どこにもない。
ゆっくりと横になる。
空が見える。
雲が流れている。
広い。
自分は小さい。
かつて世界の中心だと信じていた男が、街外れで横たわっている。
誰も見ない。
誰も覚えない。
それが最も冷たい。
目を閉じる。
意識が揺れる。
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そう思う。
だが体は言うことを聞かない。
街は彼を完全に吐き出した。
そして荒野が、静かに彼を飲み込もうとしていた。
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