運命には抗えない〜第一幕〜

みこと

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家族に見送られて馬車でフォーゼットに帰る。途中の街で泊まって二日で屋敷に着いた。

レオナルド様のスキンシップは日に日にエスカレートしていき昨日の夜は凄かった。僕を裸にして全身を舐めてキスをするだけでなく、うつ伏せにされてお尻の穴を舐められしまった。しかも一晩中だ。『美味しい、可愛い』と言いながら舌まで入れて来た。
レオナルド様はあんなキレイな顔をして変態だっ!
馬車の中でもキスしたり触ったりと忙しい。景色なんて何も見れなかった。
ちょっと拗ねると『頭のモヤがなくなって思う存分ルーファスを愛せるから嬉しくて…。』と言われると仕方ないな、と思ってしまう。レオナルド様は三年も辛く苦しい思いをしてきた。しかも僕が運命の番だと分かってくれて苦しさと戦いながら守ってくれたのだ。
お尻の穴ぐらいどうって事ない……はずだ。

お屋敷に着いて荷解きをしているとレオナルド様が僕の部屋に入ってきた。

「約束、忘れてないよね?」

後ろからぎゅっと抱きしめて耳元で囁く。
約束?と考えているとするりとお尻の割れ目を撫でられた。
えっ?えっ?今ですか?まだ明るいですよ!と思っているとヒョイっと抱き上げられてレオナルド様の部屋に連れて行かれた。僕をベッドに寝かせると覆い被さってきて『もう我慢できない』と硬くなったアレを押し付けてくる。
服を脱がされあっという間に全裸にされる。昨日や一昨日と違って明るいので丸見えだ。恥ずかしくて前を隠すとよく見せて、と手を退かされてしまう。
レオナルド様は素早く自分の服を脱いで投げ捨てた。筋肉質で彫刻のような美しい身体に反りかえるほど立ち上がった大きなアレが見える。先っぽからはタラタラと涎みたいに先走りが垂れていた。
 レオナルド様は僕の全身にキスして時々強く吸い跡を残す。

「あっ、あっ、レオナルド様っ!あぁ!」

「あぁ、可愛い可愛い。ルーファス堪らない。最後までするからね。」

僕をうつ伏せにして昨日のようにお尻の穴を舐め回す。

「あっ、あっ、出ちゃう!あーーーっ!」

指が入れられて二本、三本と増やされた。中に凄く気持ちいい所があってレオナルド様はそこばかり撫でてくるので我慢できなくなって出してしまった。

「可愛い。イっちゃったね。そろそろ挿れるよ。」

僕のお尻の穴に熱いものがピタリと当たった。そのままヌルリと先っぽが入ってくる。

「ふぅ、気持ちいい。先だけでイキそうだ。」

「あぁ、あぁ、レオナルド様ぁ。」

ヌルヌルと先っぽだけ出したり入れたりしている。散々弄られていたので全く痛くない。寧ろ気持ちいい。

「ルーファスっ!ダメだっ!」

「あーーーーっ!イクっ!」

急に奥まで熱い塊が入ってくる。僕はその刺激でまたイってしまった。レオナルド様も奥まで入れて中で吐き出した。

「ルーファス、入れただけで出ちゃったよ。でもまだまだ出るからね。」

レオナルド様は宣言通り何度も僕の中で射精した。






「はあ、はあ、ルーファス?もうダメ?」

「ダメ、もうダメです。」

「ルーファスの中凄いよ。私のペニスに絡みついて扱いてくるっ!あぁ、気持ちいい…。」

「ダメ、あっ、あっ、あーーっ!」

「一緒にイクよっ!ルーファスっ!出るっ!」

もう何度目かわからない絶頂を二人で迎えた。

ぐったりした僕の身体を拭いてくれて水を飲ませてくれた。頭を撫でて嬉しそうに頬にキスをしてぎゅーっと抱きしめられる。

「気持ち良かった。可愛くていやらしくて最高だよ。ルーファスもたくさんイったね。今夜もして良い?」

えっ?今なんて?今夜も?無理でしょ。死んじゃうよ。
今夜はもう無理だと伝えるともの凄くがっかりされた。OKする人なんているのだろうか。


僕は夕食の時間になっても起きられずレオナルド様にベッドの上で食べさせてもらった。足がガクガクして歩けないので湯浴みもレオナルド様に手伝ってもらう。湯浴みの最中にレオナルド様のアレがお腹に付くぐらい硬く反り返っているのが見えたけど見て見ぬ振りをした。
旅の疲れと初めてのセックスの疲れが重なって泥のように寝た。


お屋敷に着いてからは毎日レオナルド様に求められる。アルファは絶倫と聞いていたが凄すぎる。朝も昼も夜もやりたがるのだ。
僕の体が保たないので夜だけにしてもらっている。本当は寝たい時もあるが終わった後に抱きしめられながら『ルーファスとセックスできるなんて幸せ。愛してる。』と言われると可愛いな、と思ってしまう。
日中はセックスしなくてもスキンシップは過剰なくらいあってキスしたり抱きしめたり体を撫でたりと忙しいそうだ。仕事をしてても僕を探して頭を撫でたりキスだけして仕事に戻って行ったりする。


今日はレオナルド様が僕のために仕立て屋を呼んでくれている。採寸をしてデザインを決める。兄のお下がりしか着た事ないので初めての体験だ。レオナルド様とハンナが張り切ってデザインや生地を決めている。僕には分からないのでお任せだ。
ただ、レオナルド様がジャケット50枚、と言った時はさすがにとめた。


午後はカナン様とビンセント先生が来る。
レオナルド様は今の所変わりなく過ごされているようだがイチャイチャばかりもしていられない。
西の果ての修道院にいるオメガの事も気になっている。


「お久しぶりです。」

世捨人二人組が到着した。
早速王都で買った本を見せると、これだ!と言って読み耽っている。
ビンセント先生が読んでいる間にカナン様が僕もいろいろ調べたんだ、と言って一冊の本を出してきた。

『罪…呪い…記』

 怖いタイトルの本だ。

「数年前に貰ったが読んでいなかった本だ。」

魔法自体にあまり興味がなく、古本屋で薬草の本を買った時に店主が捨てようとしたのを勿体ないから貰ってきた本だと言った。

中を開くと字が薄くなって破れているページも多く何が書いてあるかわからない。

カナン様がここを見て欲しいと言って示した真ん中あたりの残ったページを読んだ。

『……くらいモヤがかかって…霞みがかった世界の……黒いモヤが怖くて……頭痛が…やっと消える』

僕とレオナルド様は顔を見合わせた。たった数行だがレオナルド様に起こった事に似ている。他のページも見てみるがよく分からなかった。
書いた本人に聞けば分かるかもしれない。ただ古い本なのでおそらくもう生きていないと思う。

「書いたのは誰ですか?」

カナン様が裏表紙の消えかけた文字を指差しながら言った。

「ロジェ・カステール」







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