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聖獣
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◇◇◇
聖獣の衝撃発言に、マリーは、再び固まっている。だが、このまま二人で話を進められては、断じてならない。正気を取り戻したマリーは、真神へ、恐る恐る発言の許しを請うた。
「お目通りが叶ったこと、恐悦至極に存じます。誠に恐れながら、真神様への発言を、どうかお許しください」
『うむ。ルフと呼ぶがよい。申してみよ』
「お許しいただき、誠にありがとう存じます。私はマリー・ガルシアと申します。シルヴィア様の護衛を務めております。ルフ…様は、古より、まことの神、正しい神として厚い信仰を捧げてきた、真神様なのでございましょうか」
『いかにも。我は真神である。人語を理解し、人間の性質を見分ける力を有する。善人を守護し、悪人を罰する。厄除け、特に火難や盗難から守る力が強い神として厚い信仰を受けているようじゃ』
「では、魂の片割れとは、元々一つだった魂が二つに分かれて生まれてきた、対になった存在〈ツインレイ〉のことでしょうか」
『我はシルヴィアの魂に惹きつけられた。一つの魂だったころの記憶はない。シルヴィアの友として、番として、寄り添い、加護する。シルヴィアに、我は傅く』
番?!傅く!!
聖獣から発せられた三度の衝撃発言に、マリーは、またしても思考が停止してしまった。
『さあ、シルヴィア。ついて参れ』
「お、お待ちください、ルフ様!シルヴィア様を、どちらへお連れでございましょうか」
『我が住処じゃ』
「!!!恐れながら申し上げます。シルヴィア様はナイトレイ侯爵家の宝。例え、神であろうと、お渡しするなど罷り成らぬこと。どうか、ご理解くださいますよう、平に、平にお願い申し上げます」
『我はシルヴィアの傍を離れぬ』
マリーは何としても真神を止めねばと、必死に考えを巡らせた。
「……では、拙宅へご案内いたしますわ」
「シルヴィア様?!」
『相分かった。我が背に乗るが良い』
するとルフは、瞬く間に、体高二メートルほどの大きな犬へと姿を変えた。
(なんて可愛らしい!!変幻自在ですの?!)
『『『『えええええ!シルヴィア、もう帰っちゃうの?』』』』
「また、遊びましょう。ごきげんよう」
『『『『いつもシルヴィアの側にいるね!』』』』
斯くして、シルヴィアとマリーは、馬ほどの大きさになったフィルの背に乗り、帰路に付くこととなった。シルヴィアとマリーを森へ招き入れた精霊たちと共に、館へと向かう。
風の精霊は、二人をルフの背へ運ぶと、空気の膜のようなもので包んでくれた。火の精霊は、膜の中の空気を温めてくれた。
「ありがとう存じます」
(モフモフ!ぬくぬく!気持ち良すぎて、眠ってしまいそうだわ)
乗馬もしたことのないシルヴィアは、ルフの背に乗り、興奮気味だ。だが、館の方向が分からないことを思い出し、フィルに尋ねた。
「ルフ様」
『ルフと呼んでくれ』
「……では、ルフ。拙宅の場所はご存知でしょうか?」
『精霊に案内させる。舌を噛まぬよう、口を噤んでおれ』
「「畏まりました」」
安堵して、ルフの背にしがみつき、口を閉じた。
森を駈け抜けると思っていたシルヴィアとマリーは、ルフが大地を蹴った瞬間、声にならない悲鳴を上げた。
「「!!!!!!!!!!」」
◇◇◇
聖獣の衝撃発言に、マリーは、再び固まっている。だが、このまま二人で話を進められては、断じてならない。正気を取り戻したマリーは、真神へ、恐る恐る発言の許しを請うた。
「お目通りが叶ったこと、恐悦至極に存じます。誠に恐れながら、真神様への発言を、どうかお許しください」
『うむ。ルフと呼ぶがよい。申してみよ』
「お許しいただき、誠にありがとう存じます。私はマリー・ガルシアと申します。シルヴィア様の護衛を務めております。ルフ…様は、古より、まことの神、正しい神として厚い信仰を捧げてきた、真神様なのでございましょうか」
『いかにも。我は真神である。人語を理解し、人間の性質を見分ける力を有する。善人を守護し、悪人を罰する。厄除け、特に火難や盗難から守る力が強い神として厚い信仰を受けているようじゃ』
「では、魂の片割れとは、元々一つだった魂が二つに分かれて生まれてきた、対になった存在〈ツインレイ〉のことでしょうか」
『我はシルヴィアの魂に惹きつけられた。一つの魂だったころの記憶はない。シルヴィアの友として、番として、寄り添い、加護する。シルヴィアに、我は傅く』
番?!傅く!!
聖獣から発せられた三度の衝撃発言に、マリーは、またしても思考が停止してしまった。
『さあ、シルヴィア。ついて参れ』
「お、お待ちください、ルフ様!シルヴィア様を、どちらへお連れでございましょうか」
『我が住処じゃ』
「!!!恐れながら申し上げます。シルヴィア様はナイトレイ侯爵家の宝。例え、神であろうと、お渡しするなど罷り成らぬこと。どうか、ご理解くださいますよう、平に、平にお願い申し上げます」
『我はシルヴィアの傍を離れぬ』
マリーは何としても真神を止めねばと、必死に考えを巡らせた。
「……では、拙宅へご案内いたしますわ」
「シルヴィア様?!」
『相分かった。我が背に乗るが良い』
するとルフは、瞬く間に、体高二メートルほどの大きな犬へと姿を変えた。
(なんて可愛らしい!!変幻自在ですの?!)
『『『『えええええ!シルヴィア、もう帰っちゃうの?』』』』
「また、遊びましょう。ごきげんよう」
『『『『いつもシルヴィアの側にいるね!』』』』
斯くして、シルヴィアとマリーは、馬ほどの大きさになったフィルの背に乗り、帰路に付くこととなった。シルヴィアとマリーを森へ招き入れた精霊たちと共に、館へと向かう。
風の精霊は、二人をルフの背へ運ぶと、空気の膜のようなもので包んでくれた。火の精霊は、膜の中の空気を温めてくれた。
「ありがとう存じます」
(モフモフ!ぬくぬく!気持ち良すぎて、眠ってしまいそうだわ)
乗馬もしたことのないシルヴィアは、ルフの背に乗り、興奮気味だ。だが、館の方向が分からないことを思い出し、フィルに尋ねた。
「ルフ様」
『ルフと呼んでくれ』
「……では、ルフ。拙宅の場所はご存知でしょうか?」
『精霊に案内させる。舌を噛まぬよう、口を噤んでおれ』
「「畏まりました」」
安堵して、ルフの背にしがみつき、口を閉じた。
森を駈け抜けると思っていたシルヴィアとマリーは、ルフが大地を蹴った瞬間、声にならない悲鳴を上げた。
「「!!!!!!!!!!」」
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