22 / 51
精霊
しおりを挟む
◇◇
この世界には、魔法が存在する。
正確に言うと、魔法を使うのは精霊であり、精霊は生命の持つ魔力を糧としている。
人は魔力を放ち、魔法を使った気でいるが、実際は放たれた魔力を糧とした精霊が人の強い思いを叶え、魔法を行使しているのだ。
精霊は、火・風・水・土より生ずる。
人の放つ魔力量が多いと、精霊の力も増す。
火・風・水・土の精霊たちが満足する魔力量になると、
鋼・雷・氷・樹の魔法を精霊たちが使ってくれるになる。
精霊の中には、特殊な能力を持つ者もいる。
特殊能力は【癒やし】【浄化】【心眼】【創造】【空間】【鑑定】など、様々だ。
特殊能力を持つ精霊に愛されたものは、その能力を使えるようになる。
精霊の加護を授かることを【祝福】と称している。
【祝福】により、魔力を【隠密】することも出来る。
【癒やし】は心身を正常な状態に戻す治癒能力。
周囲にいるだけで心地が良いので、いろいろと寄って来る。
本当に、いろいろと。
死者を生き返らせることは出来ないが、【創造】との合わせ技で欠損部位を再生することも出来る。
【浄化】は清浄能力。
洗濯や掃除しなくても、清潔に暮らせる。
だが、魔獣を普通の獣や聖獣に浄化することは、出来ない。
【心眼】は相手の真意を知る能力。
嘘偽りは通じない。
本人すら気付かない本質や能力を見極める事が出来る。
【創造】は見るだけで全く同じものを創り出すことが出来る能力。
道具や料理だけでなく、技術さえも習得出来る反則技。
だが、素材は必要。
無から有は創れない。
【空間】は時間が存在しない異空間収納のような能力。
容量は精霊の力によって様々。
収納した時の状態を永久に保つ。
なので、熟成させたいものを入れてはいけない。
【鑑定】は見た物の性能や成分が判る能力。
真贋もお見通し。
【隠密】はステルス能力。
他者の記憶を曖昧にすることも出来るし、完全に認識されない状態にも出来る。
◇◇
精霊が姿を現すことはなかった。
精霊が声を発することはなかった。
今、シルヴィアは手の平や両肩の上にいる精霊の姿を愛で、会話を楽しんでいる。恐らく誰も知らない、魔法の真理に目を輝かせている。
「精霊様、ありがとう存じますわ。知らぬ間に、精霊様の恩恵に与っておりましたのね。我が物顔で魔法を使っていたのが、恥ずかしゅうございますわ」
『ふふふ』
『任せて!』
『魔法は得意なの!』
『得意なの!』
「まあ!ふふふ。左様でございますわね。これからもよろしゅうお願い致しますわ」
マリーには見えないが、シルヴィアの視線の先には、あの精霊たちがいるのだろう。
まるで御伽噺のようだわ。シルヴィア様は生来の与える者。神の加護を授かるに相応しい清き魂の持ち主ですわ。
マリーは夢見心地でシルヴィアを見つめている。
病魔にシルヴィアを奪われそうになった恐怖は、今もマリーを脅かしている。深夜に悲鳴を上げるシルヴィアの事が心配で、眠りの浅い夜を過ごしていた。あの日以来、初めて、今朝は安らか気持ちで目覚めることが出来た。
シルヴィア様はようやく悪夢から解放されたようですわ。これも神力の御陰なのかしら。
マリーはルフとの出会いを有り難く思った。
シルヴィアは、前世の記憶が蘇ったあの日以来、突如襲ってくる記憶に苛まれ、気を失ったことが幾度もある。深夜に悲鳴を上げ、マリーにも家族にも散々心配をかけていた。あの日以来初めて、今朝は、幸せな気持ちで目覚めることが出来た。
ルフの御陰で、シルヴィアは悪夢から解放された。
◇◇◇
この世界には、魔法が存在する。
正確に言うと、魔法を使うのは精霊であり、精霊は生命の持つ魔力を糧としている。
人は魔力を放ち、魔法を使った気でいるが、実際は放たれた魔力を糧とした精霊が人の強い思いを叶え、魔法を行使しているのだ。
精霊は、火・風・水・土より生ずる。
人の放つ魔力量が多いと、精霊の力も増す。
火・風・水・土の精霊たちが満足する魔力量になると、
鋼・雷・氷・樹の魔法を精霊たちが使ってくれるになる。
精霊の中には、特殊な能力を持つ者もいる。
特殊能力は【癒やし】【浄化】【心眼】【創造】【空間】【鑑定】など、様々だ。
特殊能力を持つ精霊に愛されたものは、その能力を使えるようになる。
精霊の加護を授かることを【祝福】と称している。
【祝福】により、魔力を【隠密】することも出来る。
【癒やし】は心身を正常な状態に戻す治癒能力。
周囲にいるだけで心地が良いので、いろいろと寄って来る。
本当に、いろいろと。
死者を生き返らせることは出来ないが、【創造】との合わせ技で欠損部位を再生することも出来る。
【浄化】は清浄能力。
洗濯や掃除しなくても、清潔に暮らせる。
だが、魔獣を普通の獣や聖獣に浄化することは、出来ない。
【心眼】は相手の真意を知る能力。
嘘偽りは通じない。
本人すら気付かない本質や能力を見極める事が出来る。
【創造】は見るだけで全く同じものを創り出すことが出来る能力。
道具や料理だけでなく、技術さえも習得出来る反則技。
だが、素材は必要。
無から有は創れない。
【空間】は時間が存在しない異空間収納のような能力。
容量は精霊の力によって様々。
収納した時の状態を永久に保つ。
なので、熟成させたいものを入れてはいけない。
【鑑定】は見た物の性能や成分が判る能力。
真贋もお見通し。
【隠密】はステルス能力。
他者の記憶を曖昧にすることも出来るし、完全に認識されない状態にも出来る。
◇◇
精霊が姿を現すことはなかった。
精霊が声を発することはなかった。
今、シルヴィアは手の平や両肩の上にいる精霊の姿を愛で、会話を楽しんでいる。恐らく誰も知らない、魔法の真理に目を輝かせている。
「精霊様、ありがとう存じますわ。知らぬ間に、精霊様の恩恵に与っておりましたのね。我が物顔で魔法を使っていたのが、恥ずかしゅうございますわ」
『ふふふ』
『任せて!』
『魔法は得意なの!』
『得意なの!』
「まあ!ふふふ。左様でございますわね。これからもよろしゅうお願い致しますわ」
マリーには見えないが、シルヴィアの視線の先には、あの精霊たちがいるのだろう。
まるで御伽噺のようだわ。シルヴィア様は生来の与える者。神の加護を授かるに相応しい清き魂の持ち主ですわ。
マリーは夢見心地でシルヴィアを見つめている。
病魔にシルヴィアを奪われそうになった恐怖は、今もマリーを脅かしている。深夜に悲鳴を上げるシルヴィアの事が心配で、眠りの浅い夜を過ごしていた。あの日以来、初めて、今朝は安らか気持ちで目覚めることが出来た。
シルヴィア様はようやく悪夢から解放されたようですわ。これも神力の御陰なのかしら。
マリーはルフとの出会いを有り難く思った。
シルヴィアは、前世の記憶が蘇ったあの日以来、突如襲ってくる記憶に苛まれ、気を失ったことが幾度もある。深夜に悲鳴を上げ、マリーにも家族にも散々心配をかけていた。あの日以来初めて、今朝は、幸せな気持ちで目覚めることが出来た。
ルフの御陰で、シルヴィアは悪夢から解放された。
◇◇◇
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
女神様、もっと早く祝福が欲しかった。
しゃーりん
ファンタジー
アルーサル王国には、女神様からの祝福を授かる者がいる。…ごくたまに。
今回、授かったのは6歳の王女であり、血縁の判定ができる魔力だった。
女神様は国に役立つ魔力を授けてくれる。ということは、血縁が乱れてるってことか?
一人の倫理観が異常な男によって、国中の貴族が混乱するお話です。ご注意下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる