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改訂版
③
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アパートの見た目とは違い、部屋の中は綺麗で、なんだか緊張する。
お姉さんは「適当に座って」と言いながら、ベッドを指差していたから、大人しくベッドの上に座った。
「じゃ俺、着替えるから。見てもいいよ。」
そう言って、僕に背を向けて、お姉さんはワンピースのファスナーに手をかける。
静かな部屋で、ファスナーを下す音が大きく聞こえた。
見てもいいよと言われても、ダメだと思って両手で目を隠す。
でも、ちょっとだけ……指と指の間に隙間を作って、着替える様子を、ちょっとだけ覗いた。
……、
だって、いいって、言われたから……。
ファスナーを下ろすにつれて露になる、ほどよく筋肉のついたゴツゴツとした体。
バサッと音を立ててワンピースが床に落ちると、パンツ一枚の、明らかに男の体をした、おね、いや、お兄さんが僕を見下ろすように見た。
「えぇー!!」
驚いて大きな声を上げる僕を無視して、お兄さんは真剣な顔で、そのままベッドの方へ近づいてきた。
僕を壁際まで追い込むように、静かに近づいてくる。
お兄さんが近づいて来るにつれて、僕の心臓はドッ、ドッ、ドッ、と、どんどん早くなっていく。
ついに、僕の鼻先と、お兄さんの鼻先がぶつかりそうになって、思わず目をギュッとつぶると、ほっぺたを軽くつねられた。
「いいか、SNSっていうのは、怖いところなんだよ。もう二度と、こういう事すんなよ。―――エロガキ。」
そうニヤリと笑って、お兄さんは僕の目の前にカードを、キラキラと輝いている、僕の一番好きな「ホワイト・ウィザード」のレアカードを出した。
大好きな、世界で一番かっこいいと、思っているカードが目の前にあるのに、僕はお兄さんの笑顔に見惚れていた。
「おい、どうした。怖かったか、ごめんな。このカードあげるから、もう遅いし帰りな。」
何度も頭を上下にふって、うなずきながらカードを受け取ると、高熱が出た時のようにフラフラとしながら、玄関まで歩いて行った。
うしろで、お兄さんが「おい待ってて、送って行くから、ちょっと着替えるから、待っ」と叫んでいたが、僕はもうそれどころじゃなかった。
*
なんとかして乗った、大きな音を立てて揺れる電車の中で、
負けずに痛いくらいに鳴っている心臓を、どうにかしたくて服をギュッと掴んだ。
深呼吸をしてみても、全く落ち着かない。
僕はあの貰ったカードを胸ポケットにしまうと、スマホを取り出して勢いよくタップしていく。
「今日はありがとうございました。明日も遊べますか。」
「バイト~。」「てか、学べって。」
またお兄さんに会いたくて、話したくて、どうにかなっちゃいそうなのに。
電車の窓から差し込む夕陽が、僕の顔を照らした。
まだ熱い頬っぺたを冷ますように、手であおいでみる。
夕陽が赤くて助かったなんて、思う事があるなんて知らなかった。
お姉さんは「適当に座って」と言いながら、ベッドを指差していたから、大人しくベッドの上に座った。
「じゃ俺、着替えるから。見てもいいよ。」
そう言って、僕に背を向けて、お姉さんはワンピースのファスナーに手をかける。
静かな部屋で、ファスナーを下す音が大きく聞こえた。
見てもいいよと言われても、ダメだと思って両手で目を隠す。
でも、ちょっとだけ……指と指の間に隙間を作って、着替える様子を、ちょっとだけ覗いた。
……、
だって、いいって、言われたから……。
ファスナーを下ろすにつれて露になる、ほどよく筋肉のついたゴツゴツとした体。
バサッと音を立ててワンピースが床に落ちると、パンツ一枚の、明らかに男の体をした、おね、いや、お兄さんが僕を見下ろすように見た。
「えぇー!!」
驚いて大きな声を上げる僕を無視して、お兄さんは真剣な顔で、そのままベッドの方へ近づいてきた。
僕を壁際まで追い込むように、静かに近づいてくる。
お兄さんが近づいて来るにつれて、僕の心臓はドッ、ドッ、ドッ、と、どんどん早くなっていく。
ついに、僕の鼻先と、お兄さんの鼻先がぶつかりそうになって、思わず目をギュッとつぶると、ほっぺたを軽くつねられた。
「いいか、SNSっていうのは、怖いところなんだよ。もう二度と、こういう事すんなよ。―――エロガキ。」
そうニヤリと笑って、お兄さんは僕の目の前にカードを、キラキラと輝いている、僕の一番好きな「ホワイト・ウィザード」のレアカードを出した。
大好きな、世界で一番かっこいいと、思っているカードが目の前にあるのに、僕はお兄さんの笑顔に見惚れていた。
「おい、どうした。怖かったか、ごめんな。このカードあげるから、もう遅いし帰りな。」
何度も頭を上下にふって、うなずきながらカードを受け取ると、高熱が出た時のようにフラフラとしながら、玄関まで歩いて行った。
うしろで、お兄さんが「おい待ってて、送って行くから、ちょっと着替えるから、待っ」と叫んでいたが、僕はもうそれどころじゃなかった。
*
なんとかして乗った、大きな音を立てて揺れる電車の中で、
負けずに痛いくらいに鳴っている心臓を、どうにかしたくて服をギュッと掴んだ。
深呼吸をしてみても、全く落ち着かない。
僕はあの貰ったカードを胸ポケットにしまうと、スマホを取り出して勢いよくタップしていく。
「今日はありがとうございました。明日も遊べますか。」
「バイト~。」「てか、学べって。」
またお兄さんに会いたくて、話したくて、どうにかなっちゃいそうなのに。
電車の窓から差し込む夕陽が、僕の顔を照らした。
まだ熱い頬っぺたを冷ますように、手であおいでみる。
夕陽が赤くて助かったなんて、思う事があるなんて知らなかった。
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