【完結】ただのADだった僕が俳優になった話

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連れて来られたのは高級旅館の様な佇まいの、到底焼肉屋には見えないお店だった

紹介制らしく、中は全て座敷となり中庭まである

全て個室になっていて、仲居さんが料理を運んできてくれる

テーブルの真ん中には大きな編みの鉄板があり、既にサラダや小鉢がテーブルに置かれていた

「彼方はお酒飲めるの?」

隣りに座った叶響にメニューを見せられながら尋ねられた

「いえ、まだ誕生日が来てないので飲めません」

僕は早生まれなため二十歳になる年だがまだ19歳である

「そっか、ソフトドリンクは……あ、結構種類多いな。」

「ホントだ……これ美味しそう」

「生搾りピンクグレープフルーツか。じゃあそれでいい?」

「はい、叶さんは何飲むんですか?」

「んー…俺はハイボールかなぁ。ビールとかよりウイスキー派なんだよね。」

「へぇ……ウイスキーってなんか大人って感じですよね」

「そう?って言っても俺達5歳しか離れてないんだけど」

……5歳?って事は叶響は25歳?えー!!もっと上だと思ってた!

「…彼方、今すげぇ失礼な事考えてただろ」

ジロリと睨まれブンブンと首を振る

「いや、叶さん落ち着いてるし、貫禄って言うか…オーラが凄いし、既に海外でも活躍してるからもうちょっと上なのかと…」

「まぁ、15からこの世界にいるからなぁ。」

「10周年ですね。記念に何かするんですか?」

「んー……永はトークショーやろうとか言ってたけど………」

トークショー…?お客さんがディナー食べながら歌や話を聞くあれ?

「2人とも飲み物決まりました?」

会話に夢中になっていた僕達の飲み物を志野さんが注文してくれ、僕の歓迎会が始まった









2時間後、既に社長はベロンベロン
姪っ子ちゃんの写真を僕に見せ「可愛いだろー!!」と姪っ子溺愛を叫んでいた

この姪っ子ちゃん、社長秘書さんの娘さんらしい

社長と秘書さんは兄妹なんだとか

だから秘書さんは「子供と主人のご飯を作らないといけないので参加できません」と言って帰っていったのか

「綾香さん、永がこんなんだから娘さんを絶対に事務所には連れてこないんだよ」

と叶響が教えてくれた

なんでも、姪っ子ちゃんの相手ばかりして仕事をしなくなるらしい

「そろそろ帰りましょうか。」

志野さんの声に皆帰る準備を始める

「彼方君、明日は大学と話をするので一緒に来てください。その後現場へ送迎しますね」

「わかりました」



志野さんは社長に渡された財布から会計を終わらせ、千鳥足の社長を支えながら帰っていった

僕達はタクシーを呼んで帰宅した






    
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