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第二章 世界樹の枝と外の状況
25. 小川と『小型水耕栽培基地』
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僕たちは広場の確認が終わったあと世界樹の精霊様に頼んだ残りのふたつ、塩湖と小川を探しに行くことにした。
といっても探すほど離れた場所にあったわけではなく、塩湖は広場から少し森の方に入ったところで見つかった。
世界樹の精霊様が言っていた通りこの湖の塩分濃度は相当高いようだ。
湖岸に打ち上げられた水が結晶化して塩になっている。
ホーフーンが解析すると、さすがに綺麗にしないと食べられないということなので、明日にでもこの湖の水を屋敷に持ち帰って塩を作ろう。
どんな塩が作れるか楽しみだ。
小川の方も指して苦労せずに見つかった。
こちらは風車小屋から森の方へ歩いて行ったところに流れている。
護岸は軽く盛り上がっていて浸水被害とかの心配はなさそう。
そもそも世界樹の森で浸水被害とかがあるのか疑問だけど。
「さて、頼んだ物の確認も出来ましたにゃ。あとは香辛料でも探しに行きましょうかにゃ」
「そうだね。図鑑を見ながら探す……あれ?」
「どうしましたのにゃ?」
「『農業機器』スキルに新しい機器が増えてる。『小型水耕栽培基地』だって」
「『水耕栽培基地』……聞いたことがありませんにゃ。とりあえず出してみるにゃ」
「うん。あ、川沿いじゃないと出せないみたい」
普通に設置しようと思ったら出来なかった。
今度は川沿いに施設の端が沿うような形で設置すると設置できた。
どうやら川の水を使ってなにかをする施設らしい。
施設というのも……普通の乗り物じゃなくて建物が出てきたからだ。
一階建てのようだけど結構な広さがある。
一体どんな建物なんだろう。
早速、ホーフーンと一緒に中を調べてみることに。
『小型水耕栽培基地』の中はわずかな日の光しか差し込んでおらず薄暗かった。
ホーフーンの解析によれば動力源が動いておらず照明も点いていないのだろうとのことだ。
じゃあ、その動力源はどこかと探してみると、廊下を進んで突き当たりの部屋に『主動力室』と書かれた板が貼られていた。
「ここがメインの動力室のようですにゃ」
「でも、なにも動いてないね?」
「バオア、『農業機器』スキルでわかることはないですかにゃ?」
「『農業機器』スキルでわかること……あ、ちょっと待ってて!」
僕は頭に浮かんだ説明通りにメインの動力を稼働させるためのコマンドをコンソールに入力する。
すると、どこかから水の流れ込んでくる音が聞こえ、部屋の中の照明が点いた。
メイン動力は動いたみたいだね。
「これでメイン動力は確保出来たのですかにゃ?」
「うん。これで施設は使えるようになったよ。川の水が流れていく力を利用して動力を確保しているから、川の水があふれたりなくなったりしない限り、この施設はもう自動で稼働するね」
「それで、サブの動力とやらはなんですかにゃ?」
「サブの動力なんだけど……ここを見て」
僕は文字と絵が表示されている板……モニターを指し示す。
そこにはいろいろな名前と絵があったけど、どれも0%だ。
それぞれの下には『生産設備を稼働するには魔石を用意してください』と書かれている。
つまり、魔石がないとなにも出来ないというわけだ。
僕もがっかりだったけどホーフーンはそれ以上に落胆していた。
これは次にクーオが来たとき魔石を大量発注するしかないね。
といっても探すほど離れた場所にあったわけではなく、塩湖は広場から少し森の方に入ったところで見つかった。
世界樹の精霊様が言っていた通りこの湖の塩分濃度は相当高いようだ。
湖岸に打ち上げられた水が結晶化して塩になっている。
ホーフーンが解析すると、さすがに綺麗にしないと食べられないということなので、明日にでもこの湖の水を屋敷に持ち帰って塩を作ろう。
どんな塩が作れるか楽しみだ。
小川の方も指して苦労せずに見つかった。
こちらは風車小屋から森の方へ歩いて行ったところに流れている。
護岸は軽く盛り上がっていて浸水被害とかの心配はなさそう。
そもそも世界樹の森で浸水被害とかがあるのか疑問だけど。
「さて、頼んだ物の確認も出来ましたにゃ。あとは香辛料でも探しに行きましょうかにゃ」
「そうだね。図鑑を見ながら探す……あれ?」
「どうしましたのにゃ?」
「『農業機器』スキルに新しい機器が増えてる。『小型水耕栽培基地』だって」
「『水耕栽培基地』……聞いたことがありませんにゃ。とりあえず出してみるにゃ」
「うん。あ、川沿いじゃないと出せないみたい」
普通に設置しようと思ったら出来なかった。
今度は川沿いに施設の端が沿うような形で設置すると設置できた。
どうやら川の水を使ってなにかをする施設らしい。
施設というのも……普通の乗り物じゃなくて建物が出てきたからだ。
一階建てのようだけど結構な広さがある。
一体どんな建物なんだろう。
早速、ホーフーンと一緒に中を調べてみることに。
『小型水耕栽培基地』の中はわずかな日の光しか差し込んでおらず薄暗かった。
ホーフーンの解析によれば動力源が動いておらず照明も点いていないのだろうとのことだ。
じゃあ、その動力源はどこかと探してみると、廊下を進んで突き当たりの部屋に『主動力室』と書かれた板が貼られていた。
「ここがメインの動力室のようですにゃ」
「でも、なにも動いてないね?」
「バオア、『農業機器』スキルでわかることはないですかにゃ?」
「『農業機器』スキルでわかること……あ、ちょっと待ってて!」
僕は頭に浮かんだ説明通りにメインの動力を稼働させるためのコマンドをコンソールに入力する。
すると、どこかから水の流れ込んでくる音が聞こえ、部屋の中の照明が点いた。
メイン動力は動いたみたいだね。
「これでメイン動力は確保出来たのですかにゃ?」
「うん。これで施設は使えるようになったよ。川の水が流れていく力を利用して動力を確保しているから、川の水があふれたりなくなったりしない限り、この施設はもう自動で稼働するね」
「それで、サブの動力とやらはなんですかにゃ?」
「サブの動力なんだけど……ここを見て」
僕は文字と絵が表示されている板……モニターを指し示す。
そこにはいろいろな名前と絵があったけど、どれも0%だ。
それぞれの下には『生産設備を稼働するには魔石を用意してください』と書かれている。
つまり、魔石がないとなにも出来ないというわけだ。
僕もがっかりだったけどホーフーンはそれ以上に落胆していた。
これは次にクーオが来たとき魔石を大量発注するしかないね。
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