異世界に無一文投下!?鑑定士ナギの至福拠点作り

花垣 雷

文字の大きさ
26 / 37
出会い

次なる目的地

しおりを挟む
あなたは残りの「虚空銀」を惜しみなく使い、シロのための装備を錬成しました。

魔導装甲『シルバームーン』: シロの四肢と胸元を保護する軽量かつ超硬度の鎧。ナギの魔力をシロへ効率よく供給するブースター機能付き。

リリのための『守護の鞍』: シロの背中に設置された、魔法の障壁(バリア)付きの鞍。もしもの時、シロがリリを乗せて戦場を駆け抜けても、彼女は風圧すら感じずに安全に守られます。

「かっこいい……! シロ、とっても似合ってる!」

リリが嬉しそうにシロの首に抱きつきます。

次なる目的地へ

「準備は整った。……エリス、君の過去と、この街の未来に決着をつけに行こう」

エリスは力強く頷き、剣を鞘に収めました。

「ええ。もう逃げないわ。ナギ、シロ、それに行こう、リリ!」

あなたは『空間収納』に予備の武器と薬を詰め込み、幻惑の霧に包まれた拠点から一歩踏み出しました。目指すは北の『黒い霧の森』。銀狼傭兵団の本拠地です。

【現在のパーティー】

• ナギ: 万物解析・等価交換の使い手(空間収納習得!)
• エリス: 虚空銀の剣を持つ、最強の護衛。
• シロ: 喋る神狼。智略と速度の象徴。
• リリ: 家族の希望。些細な変化に敏感。

北の『黒い霧の森』へと続く街道

霧が濃くなり始めた頃、インベントリから取り出した高性能な魔導双眼鏡を覗いていたあなたが、鋭く合図を送りました。

「エリス、シロ。前方200メートル、道の両脇の木の上に潜伏反応。…5人だ」

「フン、風上の匂いでわかっていた。殺気も隠せぬ未熟者どもめ」

シロが低く唸り、背中のリリを気遣うように姿勢を低くします。

次の瞬間、あなたの足元に一本の投げナイフが突き刺さりました。

「そこまでだ、脱走兵。……と、その飼い主さんよ」

樹上から降り立ってきたのは、黒い革鎧に身を包んだ精鋭の偵察部隊。しかし、その中心にいた男の顔を見た瞬間、エリスの息が止まりました。

「……カイル? あんた、生きていたの?」

かつての仲間

カイルと呼ばれたその青年は、エリスが傭兵団にいた頃、唯一背中を預け合っていた「相棒」とも呼べる存在でした。しかし、今の彼の右目には無惨な傷跡があり、その瞳には冷たい光が宿っています。

「ああ、生きてたよ。お前が逃げ出したせいで、俺がどんな目に遭ったか…この傷を見て察してくれよ、エリス」

カイルは仲間の傭兵たちに合図を送り、あなたたちを半円状に囲みます。

「団長はお怒りだ。だが、俺にも情はある。その鑑定士を置いてお前が戻ってくれば、そのガキ(リリ)とデカい犬の命だけは助けてやるよう、俺から口を利いてやる」

エリスは一瞬だけ悲しげに目を伏せましたが、すぐに顔を上げ、あなたの隣で剣を抜き放ちました。

「断るわ、カイル。ごめんなさい…私はもう、あの地獄には戻らない!私の今の居場所は、ここよ!」

「……悲しいよ、エリス。交渉決裂だな。…野郎ども、やれ!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた

砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。 彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。 そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。 死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。 その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。 しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、 主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。 自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、 寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。 結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、 自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……? 更新は昼頃になります。

空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた 〜筋力Eのひ弱少年治癒士が高みを目指す!?〜

くまみ
ファンタジー
 前世は空手部主将の「ゴリラ」男。転生先は……筋力Eのひ弱な少年治癒士!?  「資質がなんだ!俺の拳は魔法を超える!……と、思うけど……汗」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  俺は五里羅門(ごり・らもん) 35歳独身男だ。硬派すぎて女が寄り付かず。強すぎる空手愛と鍛え抜かれた肉体のせいで不本意ながら通称「ゴリラ」と呼ばれていた。  仕事帰りにダンプに跳ねられた俺が目覚めると、そこは異世界だった。だが転生した姿は前世とは真逆。  病弱で華奢。戦闘力最低と言われる職業の「治癒士」(ヒーラー)適正の10歳の少年・ノエル。  「俺は戦闘狂だぞ!このひ弱な体じゃ、戦えねぇ!  「華奢でひ弱な体では、空手技を繰り出すのは夢のまた夢……」  魔力と資質が全てのこの世界。努力では超えられない「資質の壁」が立ちふさがる。  だが、空手馬鹿の俺の魂は諦めることを知らなかった。  「魔法が使えなきゃ、技で制す!治癒士が最強になっちゃいけないなんて誰が決めた?」  これは魔法の常識を「空手の技」で叩き壊す、一人の少年の異世界武勇伝。    伝説の騎士、美少女魔術師、そして謎の切り株(?)を巻き込み、ノエルの規格外の挑戦が今始まる!    

処理中です...