Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――

金斬 児狐

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3巻

3-7

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 今度は分体について。
 これまでに作った分体達も本体である俺に引っ張られて変化するかと思ったのだが、そうはならなかった。ランクアップしてから作った分体は使徒鬼アポストルロードとなったが、以前からいた分体達はオーガのままである。
 オーガのままでも使える事には変わりないので、イヤーカフスに潜ませた分体達の入れ替えなどは今のところ考えていない。


 最後に、ズラッと羅列されたキーワードの数々について。
 ぶっちゃけ良く分からない。先に真名を得ていた〝武士コボルド〟の秋田犬あきたけんが固有能力なるモノは持っていなかった事から、真名マナを得たからといって必ずしも固有能力ユニークスキルが与えられる訳ではないのは判明している。まあ、これが『俺固有の能力』だとは理解できるし、その能力はデメリットもないのでありがたい。
 しかし、特殊能力スペシャルスキルというのが全く分からない。
 この世界の何者かから与えられたらしいのだが、俺の意思では行使できないのだ。
 なんだ、【八陣ノ鬼将】って。【■■の正妻】の伏字部分は何なんだ。そしてまたか、【■■■■】。
 最早理解を放棄したいほどに増えてきた謎に、俺は一人静かに苦悩する。


 といった感じで色々とあった早朝。新しい職業を得て、衰えていた体力が回復するどころかそれ以上となった姉妹さん達が作ってくれた朝食を喰らい、俺達は山を登る事にした。
 クマ次郎やらクロ三郎、それにボルフォルは久しぶりの外で嬉しそうである。
 俺達は骸骨百足に乗り、バリバリと進んだのだった。もちろんお転婆姫は俺の肩の上だ。
 クラスター山脈から見下ろす絶景は、なかなかのモノである。


《百十四日目》

 姉妹さん達に続き、今度は鍛冶師さんと錬金術師さんのお腹が大きくなった。
 出産も二度目ともなればそこまで慌てる事も無く、二人にエネルギーを補給しつつ、ゆっくり休める場所を探した。しかしクラスター山脈は昨日の内に越えていたので、手頃な洞窟が見つからない。
 仕方ないので移動するのを止め、熱鬼くんやお転婆姫など邪魔なのは追い出し、骸骨百足の中で子を取り上げる事となった。
 鍛冶師さんからはオーロとアルジェントよりもさらに大きな身体をした【上級大鬼ハイ・オーガ】の男の子が、錬金術師さんからは金髪碧眼で既に【職業】を保有している人間の女の子が産まれた。
 またミックスブラッドかなー? と少しだけ期待していたのだが、まあ、これが普通なのでそこまでガッカリはしていない。可愛い我が子には変わりないのだから。
 今回は姉妹さん達の時のようにギリギリまで待たずに帝王切開をしたので、二人の負担は比較的軽いようだ。体力の消耗も、そこまで酷くはなかった。
 まあ、それは置いといて。
 ハイ・オーガの男の子は歴史上の武人から名をもらって鬼若おにわかとし、人間の女の子は錬金術師さんの娘という事で偉大な先人にあやかってニコラとする。
 当然ディアホワイトの角も喰わせました。前と同じような現象が起き、鬼若とニコラの能力は色々と上昇したようである。
 母親となった四人を骸骨百足内の分体製ベッドに寝かせつつその後も走り続けて、昼過ぎには特殊金属製の壁で囲まれた迷宮都市《パーガトリ》に到着した。
 鬼人ロード種と成っていた今回は、案外スンナリと門を通れた。
 ただ、この街から出るには、少々面倒な手続きが必要になるらしい。迷宮から掘り出される強力なマジックアイテムを、無闇に流出させない為の処置なのだそうだ。
 まあ、今回は迷宮に挑むつもりはないし、そもそも他人には決して中身を確認する事ができない【異空間収納能力アイテムボックス】がある。役人に見せる〝収納のバックパック〟には食料や衣服などしか入れないので、そこまで長い時間は拘束されないだろう。
 さて、宿探しである。


《百十五日目》

 流石さすがは迷宮都市。
 金銀財宝や名声などを求めてやって来た、見るからにならず者やら暴れん坊やらといった風情の者が多かった。
 と言うのも、まだ日が昇る前の早朝、《ギルド・パーガトリ支部》が無料で開放している訓練場にて訓練を行っていたら、
 ・フルプレートアーマーを装備した体毛フサフサの獣人男性
 ・ローブを着て杖を持った人間の老婆
 ・剣を背負った猫耳戦士の少年
 ・ナイフを二本腰に差した人間の盗賊女性
 など、本当に色々な人種や職業持ちが手合わせを求めてきたのである。
 迷宮都市には戦闘狂が多く居るという事の表れだろう。
 遠くで見物している者も含めれば、少なくとも六十人以上は集まっただろうか。
 彼等は早朝にギルドに来てクエストを受け、迷宮に挑むつもりだったらしいが、俺達が朝から訓練していたので興味を覚えたのだという。普通は迷宮から帰還した後に訓練場に来るものらしい。
 しかも、様々な種族が入り乱れる迷宮都市でもそうそう見かけない鬼人ロードが四人。その内の一人は【加護】持ち――俺が使徒鬼アポストルロードだと言い当てた奴は居なかった。【絶滅種】なんだから当然だけどな。そもそも使徒鬼自体少ないらしい――だし、色気を振り撒く半吸血鬼ダムピールのダム美ちゃんや、最近かなり独特な雰囲気をまとうようになった赤髪ショートの存在は目立つようだ。
 あと、少年とお転婆姫というオマケもそれはそれで目を引いたのだとか。
 俺が全員相手しても良いのだが、今回は鬼人達三人に――ダム美ちゃんは手加減が得意ではないので除外した――やらせてみる事にした。
 俺ばかりが挑戦者の相手をしていては、彼等が自分の現在の実力を把握する機会が少なくなってしまう。
 普段と違う相手と戦うのは、良い経験になるだろう。
 とは言え、ただ手合わせするのでは面白味が無い。そこで、参加料として一人につき千ゴルドの価値がある銀貨を一枚出させ、鬼人達に勝てば一万ゴルドの価値がある銀板を五枚、賞金として進呈しますよ、という風にしてみた。
 途端、冒険者達の目の色が変化し、喰い付きが良くなった。全く、現金なものである。人間らしくて嫌いではないが。
 俺はほくそ笑みながら、こっちの三人には、負けたらどうなるか分かっているんだろうな、と脅しをかけた。
 期間はまだ短いとは言え、俺が直接指導してきたのだ。無様な負けは認めません。もし負けたりしたら、訓練を更にスパルタにしてやる。死ぬ気で頑張ってもらおうではないか。
 あ、そうそう。
 ちなみに俺に対する挑戦については銀板を一枚出させ、勝てば十万ゴルドの価値がある金貨が二枚、賞金として贈られます。


 結局、三人はボロボロになりながらも無敗で手合わせを終えられた。
 短いながらも濃密だった日々の訓練で獲得した技術は、如何いかんなく発揮されたのだ。
 人間を軽く超越する身体能力を持つ鬼人ロード達を本気で鍛えれば、これほどまでに大きな成果が上げられるのか、と驚嘆した。
 もっとも、高位の冒険者の大半は俺に挑戦してきた事も関係しているだろう。三人への挑戦者は中位から低位の冒険者が多かったのである。中には堅実に賞金を狙って彼等に挑んだ高位の冒険者も居るには居たが、鬼人達は負けなかった。
 いやー、これでまたがっぽり儲かった。訓練ができて金も儲かる。正に一石二鳥である。
 訓練が終わると、様々なクランから勧誘された。
 だが俺は傭兵団のおさで、他は一応団員なわけで、そんな誘いを受けるはずが無い。取りあえず団の宣伝をしておくにとどめた。
 その後は宿の風呂で汗を流し、子供の世話をしていた鍛冶師さんと錬金術師さんを連れ出して、森で集めた素材や、最新式の通信マジックアイテムと偽った小粒の分体などを売りに行った。
 ついでに迷宮の下見にも行った。近くを通っただけで中がどうなっているのかまでは見ていないが、街の建物とは比べ物にならないほど巨大な灰色の塔は、結構圧巻だ。
 それと、俺達を尾行するやからがココにも居たので、特に害意・敵意が強いのを選び、路地裏に誘い込んで誰にも悟られないように毒殺し、その肉を喰った。ちなみに男だけだった。
 今や、普通の人間が相手では力の差があり過ぎるのだろう。肉を喰えどもアビリティを得られそうな気配は無く、肉体強化も本当に微々たるものだった。
 しかも不味かった。腕を一本腹に収めたところで止め、身ぐるみをいで、残りは酸性の体液で溶かして証拠隠滅を図る。別に期待してはいなかったのだが、迷宮都市に住んでいるだけあって迷宮由来の品をそこそこ持っていた。
 コレで気分が良くなったので、他の追跡者からも同様に害意と敵意が強いのを選び、闇に引きずり込んで殺し、喰らい、マジックアイテムの類を回収していく。
 ベルベットの遺産とは比べ物にならないほどショボイ品々ではあったが、ポーションやら特殊な魔力を秘めた指輪やら、まあまあ使えそうなモノも多い。それにゴルドは大量にあった。
 アビリティや味はともかく、マジックアイテムやらゴルドについていえばかなり美味しい奴等だったな、うん。
 五名ほど喰って満足した。


 訓練も商売も狩りも終わったので、今度は買い物である。
 まず最初に、マジックアイテムを扱っている店に赴いた。冒険者御用達の店らしく、品揃えがいいし値段もそこそこお手ごろだ。
 俺達はそこで〝収納のバックパック〟や〝永続光コンティニュアル・ライト〟が付与されたランタン、自分で作ろうと思っていた、カメラと同じ機能を持つマジックアイテムなど、冒険でも日常でも役立つ品々を買った。
 次は魔法薬の素材や金属などを売っている素材屋に赴き、拠点のドワーフ達のお土産にと、魔法金属のインゴットと、初めて目にする金属のインゴットを買った。ついでに錬金術師さんが使う素材も大量に買い込む。これで新しい魔法薬が造れるようになった。


 宿に戻ると、かなり成長してきた子供達とたわむれ、買ったばかりのカメラモドキでその姿を激写していく。
 その後自室に一人こもって、使っても大丈夫かどうか、アビリティの確認を密かに行う。お転婆姫が乱入してきて、そんなに時間はとれなかったが。


 そして、夜は夜で色々と燃えた。
 ダム美ちゃんと赤髪ショートが特に激しかったです。
 他の四人には子供ができたので、それが悔しいのだとか。


 さて、明日の朝は俺達の最終目的地である王都《オウスヴェル》に向けて出発する。
 王都ではどのような出来事が待っているのだろうか。都合が良い事が起きるかもしれないし、厄介事が待ち受けているのかもしれない。
 不安である半面、楽しい事が起きるかもという期待もある。俺は静かに笑うのであった。


《百十六日目》

 今朝起きると鍛冶師さんと錬金術師さんが、姉妹さん達と同じく【職業・鬼子の聖母】を獲得したそうだ。
 どうやら条件を満たせば即座に得られる一般的な【職業】とは違い、【職業・鬼子の聖母】には取得まである程度時間経過が必要らしい。
 単に子供を産めば得られるのなら、本当に愛した鬼の子を産む、という取得条件をクリアしたとは言えないだろうから、このタイムラグはその確認をする為の時間なのかもしれない。
 今日も普段通りに早朝訓練を行い、それが終わって宿に戻ると、ふくよかな体型の女将おかみさんが作ってくれた、肉メインで大盛りの朝飯を喰う。
 姉妹さん達よりも年季が入っているからか、正直二人が作るものより美味しく、加えて運動後というのもあって、皆ガツガツと豪快に腹に入れていく。
 もう何日かこの味を堪能したいと思ったが、今はお転婆姫を送り届けて仕事を終わらせるのが先だ。また機会があればココを訪ねる事にしよう。
 と、やや名残惜なごりおしい気持ちでチェックアウト。
 去り際、露天などを下見しつつ、今日の昼に食べる弁当や昨日買い忘れていた品などを揃えた。
 そうしていよいよ出立である。外出の手続きが長くなる原因である珍しいマジックアイテムの類は、他人からは全く認識できない俺の【異空間収納能力アイテムボックス】内に入れておいたので、たった二十分待たされただけで済んだ。
 加えて、一応変装させてはいるとは言え、貴族の中の貴族的なオーラを漂わせているお転婆姫を相手に、一介の門番風情が長々と検問する訳も無い。
 貴族に睨まれるのは、誰だって嫌だろうさ。俺だって同じ立場なら、同じ考え方をするだろう。それでも最低限の仕事を済ませた門番は優秀だったと思う。生真面目そうで、なかなかの好青年だった。
 お転婆姫に、あの青年に何か褒美を与えてみれば? と冗談で言ったところ、本気で悩み始めたので和んだ。お転婆姫は、冷静に観察してみれば、ちょっと背伸びをしている普通の女の子でしかなかったので、親戚の子供のように可愛く感じてしまう。
 迷宮都市の外に出たのは、だいたい午前十時前後といったところか。
 普通に進めば明日には目的地に到着するので、今日は今までに無いくらいにノロノロと進んでいく予定である。
 お転婆姫が居るから、新しく得たアビリティの効果確認は難しかったが、周辺の地形調査やら密かな分体派遣やら、やりたい事は色々あるのでスローペースで行くくらいが丁度いい。
 道中、骸骨百足の荷台に胡坐あぐらをかいて座り、現時点で身長が一メートル弱くらいにまで成長したオーロとアルジェントを膝の間に乗せて抱き締めたりしてみる。キャッキャと腕の中で喜ぶ二人は、本当に可愛いモノである。
 そうやってたわむれていると、お転婆姫が肩に這い上がってきた。どうもお転婆姫は俺の肩から世界を見渡す事がすっかり気に入ってしまったらしい。
 その事実に苦笑していると、不意に角を掴まれた。こういった場合は大抵あれそれをしてくれ、と言うので今度はなんだと思っていたら、歌を歌ってみせよ、との事。
 仕方がないので【職業・吟遊詩人ミンストレル】を発動させ、俺のゴツい外見からは想像もできないような美声で歌ってやる。
 選んだのは、赤髪ショートやお転婆姫達から教えてもらった、『イシェルンドの妖明ホロープ』という明るい曲調の歌だ。それを大声で熱唱しながら街道を進んでいく。
 王都に近いだけあって行き交う人の数は多く、色んな意味で注目された。時折すれ違う馬車の上から行商人が果敢に品を売ってきたりした。
 他は特にコレといった出来事は無かったが、たまにビッグコッコなどの雑魚モンスターが出てきたので、肩に乗ったお転婆姫に殺し方の御手本を見せてやった。


 ここらで俺達とは別に拠点を離れたグループの動向を簡単にまとめておこう。
 オガきちくんとアスちゃんが率いる第二グループは現在、地下階層型迷宮【デュシス迷廊めいろう】に挑戦しているそうだ。【デュシス迷廊】は派生ダンジョンの一つで、迷宮都市《グリフォス》にあるのだとか。
 まだ潜り始めたばかりだが、次に会う時までには必ずランクアップしてやる、だから今度会ったら戦おうぜ、的な事をオガ吉くんが通信時に言っていた。
 全く、相変わらずのバトルジャンキーだ。
 ただ、俺にはオガ吉くんが向けてくるその真っ直ぐな気持ちが心地よくもあるのだけれど。
 スペせいさんやブラさとさん達の第三グループは、各地で魔術書グリモワールや魔剣名剣などを買い求めているようだ。魔術書とは、自分の適正レベルのモノしか読めないが数度読むだけで書かれた魔術を覚えられる、便利なマジックアイテムである。書かれた魔術によって価格は変動するが全般的に高級品だ。
 高い買い物をするので資金の問題が浮上するはずだが、どうもそれは、奴隷として高く売れるエルフ達を狙って襲ってくる盗賊やヒト攫いなどを返り討ちにする事で解消しているようだ。
 つまり餌を撒いて引っかかった獲物を釣り上げている、という訳だな。
 おお、怖い。
 スペ星さんの魔術の腕は、少なくともオーガだった時の俺以上である。適性や技量、種族補正なども含めて考えれば、俺達が戦った帝国と王国の連合軍兵士三百名以上に相当する実力者だ。彼女の操る高階梯かいていの魔術は、直接戦闘能力の低さを補ってあまりある。
 それに、普段はおっとりしているのに、一度戦い始めると嬉々ききとして敵を殺しにかかるブラ里さんとの組み合わせは、盗賊達が哀れに思えるほどに強烈だろうよ。
 接近戦では数十の血剣を操って乱舞するブラ里さん、遠距離戦では広範囲殲滅せんめつ魔術を連発してくるスペ星さん。このコンビに加えて、訓練されたホブゴブリンやエルフ達も居るのだから、盗賊やヒト攫い如き、木っ端のように惨殺されていくだろう。
 南無。いや、この場合は玉砕乙、か。
 虎人ワータイガー竜人ドラゴニュートが居る第四グループは幹部クラスが居ない為か、今イチ雰囲気がよろしくない。転々と各地を移動し始めて十数日。以前よりは打ち解けてきたかもしれないが、未だどこかよそよそしいのだ。
 ここのグループ構成はオーガが二名、ホブゴブリン・メイジが一名に、虎人が二名、竜人が二名、人間三名となっている。
 俺達と同期であるオーガやホブゴブリン・メイジは、新参者だが実力の高い虎人や竜人との距離を測りかね。
 一方でまだ正式に傭兵団に入れていない虎人や竜人は、正式メンバーであるオーガとホブゴブリン・メイジとの距離を測りかね。
 最も地位が低い人間達は、大きく意思表示ができないので沈黙する。
 つまりは赤裸々トークができず、話があまり盛り上がらない。
 それにグループリーダーに任命したホブゴブリン・メイジは、ぶっちゃけこのグループの中だと下から数えた方が早い実力しか持ち合せていない。この点も、強さを重んじる虎人や竜人達との間に溝を作っている節がある。早い話、虎人達は上司が自分達よりも弱い者であるいうグループ構成に、心の奥では納得していないのだ。
 俺はこれも試練だと思っているので、彼・彼女等に頑張ってもらう他ない。コレから長い間付き合っていくのだから、ココで打ち解けて貰わねば。今は多少気まずくても、釜の飯を共にすれば自然に何とかなるだろう。
 最悪の場合俺が手を出さねばならないが、今は様子見である。
 まあ、多分どうにかなるだろう。勘だけど。俺は心の中で声援を送る。
 ドドちゃんと元俺の下僕の五オーガがいる第五グループは、情報収集や植物の種などの採取に勤しみ、有益な情報を幾つも教えてくれる。
 真面目なドド芽ちゃんがグループリーダーだし、そもそも【百々目鬼どどめき】であるドド芽ちゃんは情報収集能力にけているから、成果については何の心配もしていなかった。
 黙々と仕事をこなしているので、ちょっと命令して何処どこぞにでも遊びに行かせようかと思っている。頑張った分、報酬を与えるべきだ。大した事はできないが、それも良い刺激と経験になるだろう、きっと。
 といった感じで、第四グループ以外はそこそこ上手く行っているらしい。それぞれ思いっきりグループリーダーの性格が反映されているようだ。
 第四グループは今後のテストケースでもあるので、是非とも打ち解けて欲しいモノである。
 今日はゆっくり進んだので王都《オウスヴェル》には到着しなかったが、どんなに遅く行っても明日には着くだろう。


 本日の合成結果。


【病魔の運び主】+【疫病感染インフェクション】+【疫病散布デヒューズ】=【病魔を運ぶ黒の使徒パンデミック・ブラック・アポストル
【麻痺爪】+【燃える爪】+【金剛瞬爪】=【燃え盛る金剛痺爪こんごうひそう
赤外線感知サーモグラフィー】+【反響定位エコーロケーション】+【気配察知】+【罠感知】+【敵性感知】=【早期索敵警戒網フェーズドアレイレーダー
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