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第2章:星の少年と炎の少女
第19話 気高き言語教師
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リストリットが執務室に戻ると、机の上には決済待ちの書類が山積みになっていた。
それを見て全てを察したリストリットが、部屋に控えて居る侍従に尋ねる。
「ウェルト兄上は俺が不在の間、どうされていたんだ?」
「はい、研究室にこもりきりで、政務をお願いしても取り合っていただけませんでした」
――やっぱりか。
深い失望のため息が漏れる。
竜峰山に出発する前、『自分が不在の間を頼む』と直接伝えていた。
それでも通じなかった。
今は隣国に外交交渉に赴いている国王と共に、王妃も同伴して不在となっている。
王宮に残る王族は、第一王子のウェルトと第二王子のリストリットだけ。
そのリストリットが不在となれば、さすがに政務をこなしてくれると期待したのだが。
――分かっていたが、いざ目にすると辛いな。
リストリットの冷静な目では、兄であるウェルトに王族の器はないと断じている。
だが兄として慕ってきた心が、一縷の望みを捨てきれないのだ。
若くして魔力装填薬を開発し、一時は神童とすら呼ばれたウェルト第一王子。
だがそれ以降はこれといった成果もなく、今も新薬の開発に勤しむ研究の日々を送っている。
リストリットは執務椅子に腰掛け、書類を片付け始めた。
――兄上は兄上なりの方法で、この国を救いたいのだ。ただそれだけだ。
魔力装填薬は開発十年が経過しても、未だに競合製品が存在しない優れた薬だ。
苦しいウェルバット王国の財政を支える一助となっているのも確かだった。
だが、一度の成功がウェルト第一王子の目を曇らせた。それもリストリットは理解していた。
――兄上も、せめて政務に励んでいただければ。
不在が続く国王を支える為、どうしてもリストリットの負荷が上がる。
今やウェルバット王国は、リストリットが居なくては成立しなくなりつつあった。
新しい古代遺跡、そして新しい古代遺物を探索するためにも、リストリットは兄の助けを必要としていた。
だがその願いは、未だに叶えられていない。
雑念を振り払うように頭を振り払ったリストリットの手元に、ニアが紅茶をそっと置いた。
「殿下、思いつめられませんように」
「……そうだな。すまない、ニア」
紅茶を一口飲んだリストリットは、改めて書類の山に手を付けた。
****
夜になり、暇を持て余していたノヴァたちの元にニアが姿を見せた。
アイリーンがニアに笑顔で手を振る。
『ニアさーん、どうしたのー?』
アイリーンが発言したことに驚いたニアが、慌てて侍女たちを見回す――彼女たちは、何事もなかったかのように壁際に控えていた。
ノヴァがフッと笑みをこぼして告げる。
『案ずるなニア。認識阻害魔法で俺たちの言葉が聞こえなくなっているだけだ。
だがお前の言葉は聞こえるから、発言には注意しておけ』
ノヴァを見たニアが、静かに頷いた。
ソファに座るノヴァたちに近づいたニアがノヴァたちに告げる。
「殿下は政務がまだ終わらないの。
ノヴァくんたちは、先に食事を済ませてしまってね。
明日には殿下も顔を見せられると思うから」
ノヴァとアイリーンが頷いた。
『ニアよ、リストリットに“無理はするな”と伝えておけ。
旅から帰って早々に仕事漬けなど、倒れるだけだぞ?』
ニアは寂しそうに微笑んで小さく頷いた。
そのまま部屋を出ていくニアの背を、ノヴァたちは見送る。
アイリーンがぽつりと呟く。
『リストリットさんって、第二王子って言ってなかった?
じゃあお兄さんが居るのよね? 何してるのかしら』
『さぁな……どうやらあいつは、家族運にも見放されてるようだ。
俺たちを素直に頼れば、楽ができるものを』
アイリーンが微笑んで告げる。
『あら、そういうリストリットさんだからこそ、ノヴァは気に入ってるんじゃないの?』
ノヴァがフッと笑みをこぼして答える。
『かもしれんな。まぁリストリットにはニアが付いている。
きちんと倒れる前に止めに入るだろう』
世話係たちがダイニングテーブルに食事を用意し、ノヴァたちに告げる。
「坊やたち、夕食よ? わかる?」
身振り手振りで示され、頷いたノヴァたちは立ち上がってダイニングテーブルに移った。
侍女たちに食べ方を示されながら、アイリーンがパンを口に運ぶ。
『……どんだけ馬鹿にされてるのかしら、私たち』
『明日には言語教師が来る。それまでの我慢だ』
世話係に監視されながらの夕食を終えたノヴァたちは、そのままベッドに入り就寝した。
――それ以上、世話係にまとわりつかれたくなかったのだ。
****
翌日、朝食を終えたノヴァたちの前に一人の女性が現れた。
背筋を伸ばし、髪を詰め、意志の強い眼差しをした老年の女性だ。
老年の女性が世話係に告げる。
「授業中、貴女たちは外で控えていて頂戴。子供たちの集中力が乱れるわ」
世話係の侍女たちが部屋を辞去し、ドアが閉められた。
静かになった部屋で、老年の女性がノヴァたちに告げる。
「私が貴方たちの言語教師を務めるジャクリーヌよ。ジャクリーヌ。覚えてね」
アイリーンがそれに答える。
『ジャクリーヌさんね? 覚えたわ』
老年の女性――ジャクリーヌが嬉しそうに微笑んだ。
「まぁ、すぐに名前を覚えられるのは優秀ね。頼もしいわ」
ジャクリーヌには認識阻害魔法で、ノヴァたちの先史文明の言語を認識できない。
つまり彼女に認識できるのは、自分の名前だけなのだ。
ジャクリーヌはノヴァたちの前でも、特に態度を変えている様子がない。
淑女として凛とした威厳のある言動を維持していた。
アイリーンがぽつりと呟く。
『この方は、言語を知らない子供に教えることに慣れているのね』
『教師として優秀、ということだろう』
初歩的な文字と発生の練習から授業は始まり、会話や読み書きも行っていった。
翻訳魔法と解読魔法を併用するノヴァたちは、瞬く間にウェルバット語を習得していく。
三日目にはウェルバット語で簡単な日常会話をこなせるまでになっていた。
ジャクリーヌは大いに驚いていた。
「貴方たち、本当に教養のない孤児なのかしら。とても聡明ね」
アイリーンが笑顔で答える。
「ありがとうございます、ジャクリーヌさん。
おかげでここまで会話することができるようになったわ。
でも……」
アイリーンの視線がノヴァに移る。
問題が一つだけあったのだ。
ノヴァがアイリーンに続いて微笑んでジャクリーヌに告げる。
「僕も、ここまで会話することができるようになりました。
ジャクリーヌはとても良い教師ですね」
ジャクリーヌは笑顔で「どういたしまして」と答えた。
だがアイリーンは、そんなノヴァの様子を君が悪いと思っていた。
「ねぇノヴァ、どうしてそんな言葉遣いなの……」
「ジャクリーヌが、そういう言葉遣いを僕に教えるからですよ」
ジャクリーヌがきょとんとした顔で尋ねる。
「あら、不満があるの? 年相応の男の子として、問題のない言葉遣いだと思うのだけれど」
十四歳の男子としては、かなり生真面目な言葉遣いだ。
おそらく、真面目なジャクリーヌの趣味がかなり入っている。
確かに丁寧で困ることはないのだが……。
言語を習得する中でニュアンス感覚も習得しているアイリーンには、この生真面目なノヴァの空気がどうにも馴染めなかった。
だがこれで不気味がっていても、ジャクリーヌには意味が分からないだろう。
アイリーンが慌ててジャクリーヌに答える。
「いえ! 問題はありません!」
ノヴァも微笑んで答える。
「ええ、何も問題はありませんよ、ジャクリーヌ」
そのまま授業は進められ、一週間後には日常会話であれば問題ない水準まで言語を習得していた。
ジャクリーヌが授業の終わりにノヴァたちに告げる。
「もうこれで教師は不要ね。
貴方たちは、とても優秀な生徒でした。
これほど早く言語を習得できる子供は珍しいわ」
アイリーンが笑顔で答える。
「ジャクリーヌさんの授業は、とてもわかりやすかったわ。そのおかげよ」
ジャクリーヌが微笑みながら答える。
「リストリット殿下からは『日常会話ができるまで』というお約束でした。
もう少し貴方たちとの授業を続けたいところですが、私も他の子の予定があります。
教本を置いていきますから、あとは自習して語彙を増やしてください。
短い間でしたが、私も楽しく授業をさせて頂きました。では失礼するわ」
そう言い残し、ジャクリーヌは部屋を後にした。
それを見て全てを察したリストリットが、部屋に控えて居る侍従に尋ねる。
「ウェルト兄上は俺が不在の間、どうされていたんだ?」
「はい、研究室にこもりきりで、政務をお願いしても取り合っていただけませんでした」
――やっぱりか。
深い失望のため息が漏れる。
竜峰山に出発する前、『自分が不在の間を頼む』と直接伝えていた。
それでも通じなかった。
今は隣国に外交交渉に赴いている国王と共に、王妃も同伴して不在となっている。
王宮に残る王族は、第一王子のウェルトと第二王子のリストリットだけ。
そのリストリットが不在となれば、さすがに政務をこなしてくれると期待したのだが。
――分かっていたが、いざ目にすると辛いな。
リストリットの冷静な目では、兄であるウェルトに王族の器はないと断じている。
だが兄として慕ってきた心が、一縷の望みを捨てきれないのだ。
若くして魔力装填薬を開発し、一時は神童とすら呼ばれたウェルト第一王子。
だがそれ以降はこれといった成果もなく、今も新薬の開発に勤しむ研究の日々を送っている。
リストリットは執務椅子に腰掛け、書類を片付け始めた。
――兄上は兄上なりの方法で、この国を救いたいのだ。ただそれだけだ。
魔力装填薬は開発十年が経過しても、未だに競合製品が存在しない優れた薬だ。
苦しいウェルバット王国の財政を支える一助となっているのも確かだった。
だが、一度の成功がウェルト第一王子の目を曇らせた。それもリストリットは理解していた。
――兄上も、せめて政務に励んでいただければ。
不在が続く国王を支える為、どうしてもリストリットの負荷が上がる。
今やウェルバット王国は、リストリットが居なくては成立しなくなりつつあった。
新しい古代遺跡、そして新しい古代遺物を探索するためにも、リストリットは兄の助けを必要としていた。
だがその願いは、未だに叶えられていない。
雑念を振り払うように頭を振り払ったリストリットの手元に、ニアが紅茶をそっと置いた。
「殿下、思いつめられませんように」
「……そうだな。すまない、ニア」
紅茶を一口飲んだリストリットは、改めて書類の山に手を付けた。
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夜になり、暇を持て余していたノヴァたちの元にニアが姿を見せた。
アイリーンがニアに笑顔で手を振る。
『ニアさーん、どうしたのー?』
アイリーンが発言したことに驚いたニアが、慌てて侍女たちを見回す――彼女たちは、何事もなかったかのように壁際に控えていた。
ノヴァがフッと笑みをこぼして告げる。
『案ずるなニア。認識阻害魔法で俺たちの言葉が聞こえなくなっているだけだ。
だがお前の言葉は聞こえるから、発言には注意しておけ』
ノヴァを見たニアが、静かに頷いた。
ソファに座るノヴァたちに近づいたニアがノヴァたちに告げる。
「殿下は政務がまだ終わらないの。
ノヴァくんたちは、先に食事を済ませてしまってね。
明日には殿下も顔を見せられると思うから」
ノヴァとアイリーンが頷いた。
『ニアよ、リストリットに“無理はするな”と伝えておけ。
旅から帰って早々に仕事漬けなど、倒れるだけだぞ?』
ニアは寂しそうに微笑んで小さく頷いた。
そのまま部屋を出ていくニアの背を、ノヴァたちは見送る。
アイリーンがぽつりと呟く。
『リストリットさんって、第二王子って言ってなかった?
じゃあお兄さんが居るのよね? 何してるのかしら』
『さぁな……どうやらあいつは、家族運にも見放されてるようだ。
俺たちを素直に頼れば、楽ができるものを』
アイリーンが微笑んで告げる。
『あら、そういうリストリットさんだからこそ、ノヴァは気に入ってるんじゃないの?』
ノヴァがフッと笑みをこぼして答える。
『かもしれんな。まぁリストリットにはニアが付いている。
きちんと倒れる前に止めに入るだろう』
世話係たちがダイニングテーブルに食事を用意し、ノヴァたちに告げる。
「坊やたち、夕食よ? わかる?」
身振り手振りで示され、頷いたノヴァたちは立ち上がってダイニングテーブルに移った。
侍女たちに食べ方を示されながら、アイリーンがパンを口に運ぶ。
『……どんだけ馬鹿にされてるのかしら、私たち』
『明日には言語教師が来る。それまでの我慢だ』
世話係に監視されながらの夕食を終えたノヴァたちは、そのままベッドに入り就寝した。
――それ以上、世話係にまとわりつかれたくなかったのだ。
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翌日、朝食を終えたノヴァたちの前に一人の女性が現れた。
背筋を伸ばし、髪を詰め、意志の強い眼差しをした老年の女性だ。
老年の女性が世話係に告げる。
「授業中、貴女たちは外で控えていて頂戴。子供たちの集中力が乱れるわ」
世話係の侍女たちが部屋を辞去し、ドアが閉められた。
静かになった部屋で、老年の女性がノヴァたちに告げる。
「私が貴方たちの言語教師を務めるジャクリーヌよ。ジャクリーヌ。覚えてね」
アイリーンがそれに答える。
『ジャクリーヌさんね? 覚えたわ』
老年の女性――ジャクリーヌが嬉しそうに微笑んだ。
「まぁ、すぐに名前を覚えられるのは優秀ね。頼もしいわ」
ジャクリーヌには認識阻害魔法で、ノヴァたちの先史文明の言語を認識できない。
つまり彼女に認識できるのは、自分の名前だけなのだ。
ジャクリーヌはノヴァたちの前でも、特に態度を変えている様子がない。
淑女として凛とした威厳のある言動を維持していた。
アイリーンがぽつりと呟く。
『この方は、言語を知らない子供に教えることに慣れているのね』
『教師として優秀、ということだろう』
初歩的な文字と発生の練習から授業は始まり、会話や読み書きも行っていった。
翻訳魔法と解読魔法を併用するノヴァたちは、瞬く間にウェルバット語を習得していく。
三日目にはウェルバット語で簡単な日常会話をこなせるまでになっていた。
ジャクリーヌは大いに驚いていた。
「貴方たち、本当に教養のない孤児なのかしら。とても聡明ね」
アイリーンが笑顔で答える。
「ありがとうございます、ジャクリーヌさん。
おかげでここまで会話することができるようになったわ。
でも……」
アイリーンの視線がノヴァに移る。
問題が一つだけあったのだ。
ノヴァがアイリーンに続いて微笑んでジャクリーヌに告げる。
「僕も、ここまで会話することができるようになりました。
ジャクリーヌはとても良い教師ですね」
ジャクリーヌは笑顔で「どういたしまして」と答えた。
だがアイリーンは、そんなノヴァの様子を君が悪いと思っていた。
「ねぇノヴァ、どうしてそんな言葉遣いなの……」
「ジャクリーヌが、そういう言葉遣いを僕に教えるからですよ」
ジャクリーヌがきょとんとした顔で尋ねる。
「あら、不満があるの? 年相応の男の子として、問題のない言葉遣いだと思うのだけれど」
十四歳の男子としては、かなり生真面目な言葉遣いだ。
おそらく、真面目なジャクリーヌの趣味がかなり入っている。
確かに丁寧で困ることはないのだが……。
言語を習得する中でニュアンス感覚も習得しているアイリーンには、この生真面目なノヴァの空気がどうにも馴染めなかった。
だがこれで不気味がっていても、ジャクリーヌには意味が分からないだろう。
アイリーンが慌ててジャクリーヌに答える。
「いえ! 問題はありません!」
ノヴァも微笑んで答える。
「ええ、何も問題はありませんよ、ジャクリーヌ」
そのまま授業は進められ、一週間後には日常会話であれば問題ない水準まで言語を習得していた。
ジャクリーヌが授業の終わりにノヴァたちに告げる。
「もうこれで教師は不要ね。
貴方たちは、とても優秀な生徒でした。
これほど早く言語を習得できる子供は珍しいわ」
アイリーンが笑顔で答える。
「ジャクリーヌさんの授業は、とてもわかりやすかったわ。そのおかげよ」
ジャクリーヌが微笑みながら答える。
「リストリット殿下からは『日常会話ができるまで』というお約束でした。
もう少し貴方たちとの授業を続けたいところですが、私も他の子の予定があります。
教本を置いていきますから、あとは自習して語彙を増やしてください。
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