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35,舞踏会
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王都に来てから、フィリスはウィンスレット家のトリクシーの付き添い夫人として過ごしてきた。
だから当たり前の事だけれど、その立場にすっかり慣れていたのに、いつの間にか、父がフェリクスと話していたらしく、春の大舞踏会へリヴィングストン子爵家の令嬢として列席する事になっていた。
正装用のドレスは日頃夜会で身につける物とは違い、形がきっちりと決まっている。これは王宮主催の正式行事には着用するのだ。色合いは白っぽい淡い色、左胸には家の紋章の刺繍のついた飾り、長い裾は左手首の紐と結び付いている。男性は濃紺の飾り緒や勲章のついた軍服となる。
リヴィングストン家は子爵なので王家への一家族毎の直接の挨拶は無いが、それでも同じ空間に居るというのは緊張せざるを得なかった。何しろ、これほど大きな規模の舞踏会なんて初めての経験なのだから。
子爵家とはいえ、リヴィングストンの名は社交界では有名だ。それも良い意味だけではない。
……こちらから見れば、旧態依然とした考えを持っている貴族たち。彼らには眉をひそめらている。貴族は貴族らしく仕事などしないと……。
それでも、フィリスはどちらかというと、父の考え方に賛同している。リヴィングストンの属するのは革新派。革新派の筆頭はデボア家で、さほど今は権勢を誇っている訳ではないが、これからは革新派が生き残っていく時代がくると思っている。
世の中の流れを良く分かっている家などは、先代の頃に海運業で成功し、父の代ではさらに手を広げ、鉄道会社を持つ勢いのあるリヴィングストン家との繋がりをむしろ持ちたがる。
しかし、先代の時から王都へ積極的に出向かない一族だ。縁を結ぶのは、王都では難しい事だった。
それに対して、先見の明があったのが、先代のウィンスレット公爵だ。当時、リヴィングストン家に嫁いだ母デリラの妹 アデラと弟と婚姻させることで、縁を作ったのだから。
王都に来てから色々見聞きするにつれて、……例えば噂話、人々の会話の零れ話などから学ぶ事はたくさんあった。
その事を考えると、父が王都でのデビューを避け、フィリスの結婚を決めたのは、こうした背景があり、欲にかられた求愛者から守る為だったのでは、と思えるようになった。
その事を考えると、どうやらアイザックの彼の立場には釣り合わない自分への求愛の理由も見えてきてしまった。噂などは無いがブレイク伯爵家も内情は苦しいのかもしれない。もしくは未来を危惧しているのか……。
フィリスの持参金は、それだけ魅力的な数字だから。
大広間の上座では、国王シュヴァルドの挨拶がされ、そして第二王子 ギルセルドと婚約者のセシル・アンブローズが正式に紹介された。ギルセルド王子は、背が高くすらりとして見映えが良く、金髪で顔立ちは遠目からでも麗しいと分かる。隣に立つセシルは、ストロベリーブロンドの愛らしい女性だった。
ギルセルドが彼女を気遣うのが感じられて、フィリスは好ましい一対だと思った。王族のダンスが始まり、それから皆がダンスの輪に加わり出す。
「さて、父とでは嫌だろうが踊ろうか?」
「わたしは嫌ではないけれど、お父様は?」
「むしろ、嬉しいくらいだ」
冷ややかな顔つきを、ほんの少しだけ綻ばせる。それはフィリスたち子供たちしか知らない父としての顔だった。
父の手を取り、フィリスは楽曲に合わせて踊り出した。
軍服の紳士たちに、エスコートされる女性たち、腕に結び付いた裾が広がりくるくると回るのは、まさしく壮麗だった。
上座の方では、ジョエルはアンジェリンと踊っている。姉のプリシラはショーンとだった。
一曲を踊り終えた所で、フィリスの所へ近づいて来たのはセス・アンブローズだった。新しい王子妃の親族である彼だから、注目が集まってしまうのは当然の流れだった。
「……困ります……こういうのは」
「君はいつでも、断りを口にするね。でも、今夜はリヴィングストン家のレディ フィリスで、付き添い夫人では無いんじゃない?」
そう小さく言うと、セスは左手を差し出して
「踊って頂けますか、レディ フィリス」
側にいる父は静観しているし、こうまでされては断るのはマナーに反する。
「喜んで、セス卿」
フィリスは差し出された手に、右手を重ねた。
「実は……あれから、貴女が元気にされているか気掛かりでした」
「わたしを?」
「若くして離婚される女性は稀だ。まして、噂の状況を聞けば、同じ男としてはそういう心ない男ばかりじゃないと口を挟みたくなるので。すみません、過ぎたことを口にして……ただ、ソールズベリの話を断られたとお聞きしたら、やはりまだ傷は癒えていないのですね」
「傷なんて……。ただもう、結婚を考えたりしたくないのです」
「だったら、今度は私と出掛けましょう。私も次男でまだ20代なので結婚なんて考えてはいないのです。それでも、時には気軽に出掛ける相手が欲しいときもありますから……淋しい日々を過ごす私に、どうか協力をしてもらえませんか?」
「どうしてわたしを?」
「言ったでしょう?結婚を考えてはいない人ほど私にとっては好都合なんですから、貴女はぴったりです」
どうやって断れば良いのか、セスを相手にするとなんだか全く上手くいかない。それは他の男性たちともなのだけれど……。
「ブレイクを断る口実にしても良いんですよ、私を」
「セス卿」
「ただのセスで大丈夫です」
「考えてみます」
フィリスが言えたのは、ただその一言のみだった。
社交界というのは、なんて厄介なのだろう。
そして、セスの後に待ち構えていたのは、会話に上がったアイザックだった。そして次も、やはりダンスは断れないと再確認させられてしまった。
「こんばんは、セスに先を越されてしまった」
アイザックが、言うとセスは軽く笑った。
「ぼやぼやしてると、麗しの女性はすぐに拐われるものだよ。現にほら……ギルセルド殿下のようにね」
その言葉を聞いて、アイザックは肩を竦めてフィリスを、見て手を差し出した。
ギルセルドは現実に結婚式からセシルを拐って今はこうしてここにいるのだ。
「では、次は私と踊って下さい」
「喜んで」
彼らのやり取りを見ていた人が居たからか、その二人の後もダンスの誘いは引きも切らずで、フィリスはすっかりと疲れてしまった。
「お父様、わたし……疲れてしまって、もう帰ってもいいかしら」
「ああ……そうだな。フィリスはこういう席に慣れてはいないだろうから。馬車を呼んであげよう」
「それは、残念。ようやく男たちの隙を見て誘いに来たのに」
背後から声をかけてきたのは、フィリスの鼓動を止めてしまいそうな声。
「ジョエル」
「こんばんは、シルヴェストル侯爵」
「こんばんは、リヴィングストン子爵。今夜はご令嬢は人気者でしたね」
ジョエルの言葉にスターリングは苦笑すると
「娘にはいささか、荷が重かったようです。そろそろ馬車を呼びます」
「それには及びません、うちの馬車を出しましょう。レディ フィリスは私が馬車つき場までお送りしますよ」
にこりと頬笑むジョエルは、その軍服姿と相まっていつも以上に魅力的に見えた。
「それではお願いしてもよろしいか?」
「子爵は滅多にこちらでお目にかかれないので、皆先程から話しかけたくて様子を窺っている方々が……」
「ああ……そのようだ。これも良い機会だから、交流を広げさせて頂く事にするよ。では、娘をよろしく頼みます」
ジョエルは軽く一礼するとフィリスを伴って歩き出した。
「そんなに疲れた?」
「ええ、慣れない事をすると疲れるわ」
「そうか……じゃあ、今夜は訪ねない方がいい?」
ジョエルがそう言って、フィリスを一瞬黙らせた。
「意地悪ね」
「じゃあ、待ってる?」
「ええ……多分、きっと」
馬車つき場に着くと、ウィンスレット家の獅子と竜の紋章のついた馬車が目の前に停まる。
「レディ フィリスを送るように」
御者に指示をすると、ジョエルはフィリスの手を取り甲へとキスをした。
「おやすみ、出来れば今夜は一曲踊りたかった」
―――そんなことを言うなんて。
「無理よ……今は。とても平静でいられる気がしないわ」
思わずフィリスは本音をこぼしてしまった。
「実を言えば……俺もなんだ。それで……他の男が誘う中、二の足を踏んでしまっていた」
ジョエルもまた小さく囁き返した。
「送って下さってありがとう。シルヴェストル侯爵」
「いいえ礼など不要です、レディ フィリス」
扉がジョエルの手で閉められ、馬車は走り出した。
だから当たり前の事だけれど、その立場にすっかり慣れていたのに、いつの間にか、父がフェリクスと話していたらしく、春の大舞踏会へリヴィングストン子爵家の令嬢として列席する事になっていた。
正装用のドレスは日頃夜会で身につける物とは違い、形がきっちりと決まっている。これは王宮主催の正式行事には着用するのだ。色合いは白っぽい淡い色、左胸には家の紋章の刺繍のついた飾り、長い裾は左手首の紐と結び付いている。男性は濃紺の飾り緒や勲章のついた軍服となる。
リヴィングストン家は子爵なので王家への一家族毎の直接の挨拶は無いが、それでも同じ空間に居るというのは緊張せざるを得なかった。何しろ、これほど大きな規模の舞踏会なんて初めての経験なのだから。
子爵家とはいえ、リヴィングストンの名は社交界では有名だ。それも良い意味だけではない。
……こちらから見れば、旧態依然とした考えを持っている貴族たち。彼らには眉をひそめらている。貴族は貴族らしく仕事などしないと……。
それでも、フィリスはどちらかというと、父の考え方に賛同している。リヴィングストンの属するのは革新派。革新派の筆頭はデボア家で、さほど今は権勢を誇っている訳ではないが、これからは革新派が生き残っていく時代がくると思っている。
世の中の流れを良く分かっている家などは、先代の頃に海運業で成功し、父の代ではさらに手を広げ、鉄道会社を持つ勢いのあるリヴィングストン家との繋がりをむしろ持ちたがる。
しかし、先代の時から王都へ積極的に出向かない一族だ。縁を結ぶのは、王都では難しい事だった。
それに対して、先見の明があったのが、先代のウィンスレット公爵だ。当時、リヴィングストン家に嫁いだ母デリラの妹 アデラと弟と婚姻させることで、縁を作ったのだから。
王都に来てから色々見聞きするにつれて、……例えば噂話、人々の会話の零れ話などから学ぶ事はたくさんあった。
その事を考えると、父が王都でのデビューを避け、フィリスの結婚を決めたのは、こうした背景があり、欲にかられた求愛者から守る為だったのでは、と思えるようになった。
その事を考えると、どうやらアイザックの彼の立場には釣り合わない自分への求愛の理由も見えてきてしまった。噂などは無いがブレイク伯爵家も内情は苦しいのかもしれない。もしくは未来を危惧しているのか……。
フィリスの持参金は、それだけ魅力的な数字だから。
大広間の上座では、国王シュヴァルドの挨拶がされ、そして第二王子 ギルセルドと婚約者のセシル・アンブローズが正式に紹介された。ギルセルド王子は、背が高くすらりとして見映えが良く、金髪で顔立ちは遠目からでも麗しいと分かる。隣に立つセシルは、ストロベリーブロンドの愛らしい女性だった。
ギルセルドが彼女を気遣うのが感じられて、フィリスは好ましい一対だと思った。王族のダンスが始まり、それから皆がダンスの輪に加わり出す。
「さて、父とでは嫌だろうが踊ろうか?」
「わたしは嫌ではないけれど、お父様は?」
「むしろ、嬉しいくらいだ」
冷ややかな顔つきを、ほんの少しだけ綻ばせる。それはフィリスたち子供たちしか知らない父としての顔だった。
父の手を取り、フィリスは楽曲に合わせて踊り出した。
軍服の紳士たちに、エスコートされる女性たち、腕に結び付いた裾が広がりくるくると回るのは、まさしく壮麗だった。
上座の方では、ジョエルはアンジェリンと踊っている。姉のプリシラはショーンとだった。
一曲を踊り終えた所で、フィリスの所へ近づいて来たのはセス・アンブローズだった。新しい王子妃の親族である彼だから、注目が集まってしまうのは当然の流れだった。
「……困ります……こういうのは」
「君はいつでも、断りを口にするね。でも、今夜はリヴィングストン家のレディ フィリスで、付き添い夫人では無いんじゃない?」
そう小さく言うと、セスは左手を差し出して
「踊って頂けますか、レディ フィリス」
側にいる父は静観しているし、こうまでされては断るのはマナーに反する。
「喜んで、セス卿」
フィリスは差し出された手に、右手を重ねた。
「実は……あれから、貴女が元気にされているか気掛かりでした」
「わたしを?」
「若くして離婚される女性は稀だ。まして、噂の状況を聞けば、同じ男としてはそういう心ない男ばかりじゃないと口を挟みたくなるので。すみません、過ぎたことを口にして……ただ、ソールズベリの話を断られたとお聞きしたら、やはりまだ傷は癒えていないのですね」
「傷なんて……。ただもう、結婚を考えたりしたくないのです」
「だったら、今度は私と出掛けましょう。私も次男でまだ20代なので結婚なんて考えてはいないのです。それでも、時には気軽に出掛ける相手が欲しいときもありますから……淋しい日々を過ごす私に、どうか協力をしてもらえませんか?」
「どうしてわたしを?」
「言ったでしょう?結婚を考えてはいない人ほど私にとっては好都合なんですから、貴女はぴったりです」
どうやって断れば良いのか、セスを相手にするとなんだか全く上手くいかない。それは他の男性たちともなのだけれど……。
「ブレイクを断る口実にしても良いんですよ、私を」
「セス卿」
「ただのセスで大丈夫です」
「考えてみます」
フィリスが言えたのは、ただその一言のみだった。
社交界というのは、なんて厄介なのだろう。
そして、セスの後に待ち構えていたのは、会話に上がったアイザックだった。そして次も、やはりダンスは断れないと再確認させられてしまった。
「こんばんは、セスに先を越されてしまった」
アイザックが、言うとセスは軽く笑った。
「ぼやぼやしてると、麗しの女性はすぐに拐われるものだよ。現にほら……ギルセルド殿下のようにね」
その言葉を聞いて、アイザックは肩を竦めてフィリスを、見て手を差し出した。
ギルセルドは現実に結婚式からセシルを拐って今はこうしてここにいるのだ。
「では、次は私と踊って下さい」
「喜んで」
彼らのやり取りを見ていた人が居たからか、その二人の後もダンスの誘いは引きも切らずで、フィリスはすっかりと疲れてしまった。
「お父様、わたし……疲れてしまって、もう帰ってもいいかしら」
「ああ……そうだな。フィリスはこういう席に慣れてはいないだろうから。馬車を呼んであげよう」
「それは、残念。ようやく男たちの隙を見て誘いに来たのに」
背後から声をかけてきたのは、フィリスの鼓動を止めてしまいそうな声。
「ジョエル」
「こんばんは、シルヴェストル侯爵」
「こんばんは、リヴィングストン子爵。今夜はご令嬢は人気者でしたね」
ジョエルの言葉にスターリングは苦笑すると
「娘にはいささか、荷が重かったようです。そろそろ馬車を呼びます」
「それには及びません、うちの馬車を出しましょう。レディ フィリスは私が馬車つき場までお送りしますよ」
にこりと頬笑むジョエルは、その軍服姿と相まっていつも以上に魅力的に見えた。
「それではお願いしてもよろしいか?」
「子爵は滅多にこちらでお目にかかれないので、皆先程から話しかけたくて様子を窺っている方々が……」
「ああ……そのようだ。これも良い機会だから、交流を広げさせて頂く事にするよ。では、娘をよろしく頼みます」
ジョエルは軽く一礼するとフィリスを伴って歩き出した。
「そんなに疲れた?」
「ええ、慣れない事をすると疲れるわ」
「そうか……じゃあ、今夜は訪ねない方がいい?」
ジョエルがそう言って、フィリスを一瞬黙らせた。
「意地悪ね」
「じゃあ、待ってる?」
「ええ……多分、きっと」
馬車つき場に着くと、ウィンスレット家の獅子と竜の紋章のついた馬車が目の前に停まる。
「レディ フィリスを送るように」
御者に指示をすると、ジョエルはフィリスの手を取り甲へとキスをした。
「おやすみ、出来れば今夜は一曲踊りたかった」
―――そんなことを言うなんて。
「無理よ……今は。とても平静でいられる気がしないわ」
思わずフィリスは本音をこぼしてしまった。
「実を言えば……俺もなんだ。それで……他の男が誘う中、二の足を踏んでしまっていた」
ジョエルもまた小さく囁き返した。
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