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60,小さな秘密
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フィリスが目を覚ますと、きちんとネグリジェを着ている事を不思議に思った。……最後の記憶がない。
隣の温もりは………昨日結婚したばかりのジョエルのもの。
彼は軽く寝息を立てながら眠っていて、フィリスは手を伸ばして柔らかな髪に触れた。
今何時……。
部屋を見回して部屋にある置き時計を見つけて、それが朝どころか昼も近づいている事に気付きぎょっとした。
「うそっ」
「………ん、なにが……うそ?」
「だってもう、お昼なの」
「へぇそうか」
軽く体を起こすと、はだけたシャツから素肌が覗いていて、そこにフィリスが付けた跡が残っていて少し頬を染めた。
「慌てなくても大丈夫だろ?」
軽く欠伸をすると、焦ってベッドを離れようとするフィリスのウエストを捕らえて近くへと連れ戻す。
「昨日からフィリスは、俺の妻なんだから……ここに居るのは正しい努めだ」
「務めって……」
努めと言われて、フィリスはある大切な伝えていない事を思い浮かべた。普通なら結婚前に話さなくてはならなかった事。夫となった彼にはきちんと話さないといけない。
「ジョエル……ねぇ……少し話があるの」
「話?」
ジョエルの前に座らされながら、フィリスはうなじに唇を感じた。
「……その……わたし、お医者様に診てもらったの」
「どこか悪かったのか?」
ジョエルは唇を離して、フィリスを見つめる。
「悪いところがないか、診てもらったの」
「うん」
「それで……悪い所は無くて、健康だと……」
「そうか、よかった」
「分かる?つまり……妊娠は可能だって事なの」
「そう診断されても、不安だった?」
これまで話せずにいた理由が、ジョエルには分かってしまったみたいだ。
「ええ、そうなの」
「心配する事は無いよ……焦る必要も何もない」
ジョエルはフィリスの頬を軽く指で撫でると
「フィリスが今日、これから悩むのはまずお腹を満たしたあと、どのドレスを着るか……、その次にはそのドレスにはどんな髪型にするか」
頬から滑らせた指に毛先を巻き付ける。
「それからどんな色のルージュをつけるか……それで、最後は。今夜は俺のベッドか自分のベッドかどちらで一緒に過ごすか。悩むのはそれだけでいい」
「それじゃあ、まるで贅沢し過ぎてる妻みたい」
「それでいい。そうやって楽しい事で時間をかけて悩めばいい。……それに、意外と……悩む前に実りがあるって可能性だってある。医師のお墨付きのある健康体なんだろ?」
「ええ、そう……」
フィリスが頷くと、ジョエルは心地よい力加減で肩を抱き締めた。フィリスはその腕の下から肩に手を回してまるで、安心させるための抱擁をしばらく受けた。
「起きたくはないが、新妻を痩せ細らせたくないから、……そろそろベルを鳴らすよ」
ジョエルは軽く音をたててキスをすると、ベッドから降りて壁の紐を引いた。
フィリスはベッドでの朝食の後、ジョエルの言ったようにメイドたちが並べるたくさんのドレスを前に、悩む事になる。
「こちらは色も素敵ですし、フィリス様に似合いますわ」
「でも、フィリス様のお好みには少し華やかすぎるわ、こちらの方が落ち着いていて、素敵よ」
「ならこっちは?ちょうど間くらいじゃない?」
キカを含む3人のメイドたちが並べたドレスを前にあれこれと意見を出し合う。それに圧倒されてフィリスは、すこし戸惑った。
「どれでも良いのに……」
「まぁ、いけませんわ。新婚でいらっしゃるのに、うんと素敵なお姿にしてジョエル様に毎朝見惚れて頂かなくては」
「じゃあ今朝は私が選びます」
キカがさっと手にしたのは、落ち着いたピンク色のデイドレス。
デザインはほどよく華やかで、いかにも新妻みたいな雰囲気がある。
「いいわね、キカ」
「じゃあそれに合う髪飾りを探してくるわ」
「私はじゃあ靴とレテキュールに、帽子ね」
二人のメイドが立ち去ると
「ありがとう、キカ」
「いいえ、でもフィリス様もぜひ楽しんで選んでみて下さい。どれもきっとお似合いですから」
にこっとキカは微笑んだ。
「どれもジョエル様とリヴィングストン子爵様からの贈り物ですから」
「そうね」
折角の贈り物をよく見もしないで、もっと真剣に選ぶべきだったとフィリスは反省した。
「でもせめて、一人二枚までを選んで持ってきてね。たくさんの中から選ぶのは苦手なの」
「分かりました、その様にいたしますね」
戻ってきた二人のメイドは、同じような髪飾りと靴やら小物類を差し出して、フィリスはその中から見比べて指差した。
選ぶと二人とも「やはりそれがいいですよね、私もそう思っておりました」と嬉しそうで、まるで着せ替え人形で遊ぶ少女みたいに楽しそうだとフィリスは思わず微笑ましくなった。
そうして賑やかな支度を終えて、居間に向かうとベビー服を作っているルナがフィリスに気付き微笑みかけた。
「あら、おはよう」
「おはようございます、可愛い服ですね。わたしもお手伝いしてもいいですか?」
「もちろん、とても助かるわ」
裁った布がたくさん入った籠を渡されて、フィリスはその中から一着分を取り出した。
「もう、ご予定は来月でしたか?」
「そうなの。だからフィリスの事は当てにしているわ、いっそこのまま任せて、領地に帰ろうかとフェリクスと話していたのだけれど」
「え……そんな……」
フィリスが戸惑うと、
「さすがにまだ結婚して間もないフィリスに、こんなに大きな屋敷の切り盛りをさせるのは大変じゃないかと」
「ええ、もちろんです」
「だから、こちらで産む事にはしたの。それなのにジョエルはジョエルで、ブルーウィングを使うとかそんな事も言い出すし。これだけ広い邸なのだもの、別々に暮らす事も無いのに……それはお義父様たちにももちろん言えるのだけど……。私の実家のブロンテ家はいつも賑やかだったから、少し淋しくもあるわ」
「そういえば、今日はマリエとトリクシーは?」
賑やかな二人の姿がない。
「あの子達はお買い物ですって、フィリスと違ってミセス マーシアは怖い付き添い役みたいだから、あまりお誘いにも簡単には乗れないみたいね」
くすっとルナは笑った。
「夫探しと言えば……私、ジョエルがあんなに妻想いなタイプだと思わなかった」
「え?」
「黙ってるべきだと思うけど……、私たちにはもちろん、使用人たちにもあなたの事、頼むってそう言ってきたの」
「ええっ?」
「だから本当にあなたの事が大切なのね。感心してしまったわ……内緒よ」
「はい……」
フィリスは、服を縫いながら泣きそうになってしまった。
日頃、きっとそんな風に人に頼む事なんてしなさそうなのに。
「なんだか私も嬉しくって……ジョエルは、好きな相手よりも野心の為に相手を選びそうな気がしていたから」
「野心?」
「自分が完璧な公爵であるための、かしら。常に完璧を目指して見えたから……。と、…………あなたが完璧じゃないって言うつもりは無いんだけれど……」
「いえ、完璧ではありませんから…二度目ですし……不妊だと、そんな評価もついて回ってますし」
「困ったわ、そんな風なつもりはなかったのに……。でもね、私たちも出来ない時期が長かったから……自分が不妊だとかそんな風に思う必要は無いわ。ああ、そうじゃなくて、言いたいのは義弟が幸せそうでとても嬉しいって事なの」
「レディ ウィンスレット……」
「違うわ、もうお義姉さまでしょ?」
「はい、お義姉さま」
「そんな可愛い新しい義妹にはたくさんお願いを聞いてもらわないといけないから、よろしくね」
「はい、お義姉さま。お手柔らかにお願いしますね」
笑い合うと、その次は手にした針をもくもくと動かし出した。
時々、言葉を交わしながら……。
悩むのは、楽しい事を……。
そうして悩む時間を増やせば、暗い悩みは追いやられていく。
フィリスの二人目の夫はそうさせてくれる人だった。
隣の温もりは………昨日結婚したばかりのジョエルのもの。
彼は軽く寝息を立てながら眠っていて、フィリスは手を伸ばして柔らかな髪に触れた。
今何時……。
部屋を見回して部屋にある置き時計を見つけて、それが朝どころか昼も近づいている事に気付きぎょっとした。
「うそっ」
「………ん、なにが……うそ?」
「だってもう、お昼なの」
「へぇそうか」
軽く体を起こすと、はだけたシャツから素肌が覗いていて、そこにフィリスが付けた跡が残っていて少し頬を染めた。
「慌てなくても大丈夫だろ?」
軽く欠伸をすると、焦ってベッドを離れようとするフィリスのウエストを捕らえて近くへと連れ戻す。
「昨日からフィリスは、俺の妻なんだから……ここに居るのは正しい努めだ」
「務めって……」
努めと言われて、フィリスはある大切な伝えていない事を思い浮かべた。普通なら結婚前に話さなくてはならなかった事。夫となった彼にはきちんと話さないといけない。
「ジョエル……ねぇ……少し話があるの」
「話?」
ジョエルの前に座らされながら、フィリスはうなじに唇を感じた。
「……その……わたし、お医者様に診てもらったの」
「どこか悪かったのか?」
ジョエルは唇を離して、フィリスを見つめる。
「悪いところがないか、診てもらったの」
「うん」
「それで……悪い所は無くて、健康だと……」
「そうか、よかった」
「分かる?つまり……妊娠は可能だって事なの」
「そう診断されても、不安だった?」
これまで話せずにいた理由が、ジョエルには分かってしまったみたいだ。
「ええ、そうなの」
「心配する事は無いよ……焦る必要も何もない」
ジョエルはフィリスの頬を軽く指で撫でると
「フィリスが今日、これから悩むのはまずお腹を満たしたあと、どのドレスを着るか……、その次にはそのドレスにはどんな髪型にするか」
頬から滑らせた指に毛先を巻き付ける。
「それからどんな色のルージュをつけるか……それで、最後は。今夜は俺のベッドか自分のベッドかどちらで一緒に過ごすか。悩むのはそれだけでいい」
「それじゃあ、まるで贅沢し過ぎてる妻みたい」
「それでいい。そうやって楽しい事で時間をかけて悩めばいい。……それに、意外と……悩む前に実りがあるって可能性だってある。医師のお墨付きのある健康体なんだろ?」
「ええ、そう……」
フィリスが頷くと、ジョエルは心地よい力加減で肩を抱き締めた。フィリスはその腕の下から肩に手を回してまるで、安心させるための抱擁をしばらく受けた。
「起きたくはないが、新妻を痩せ細らせたくないから、……そろそろベルを鳴らすよ」
ジョエルは軽く音をたててキスをすると、ベッドから降りて壁の紐を引いた。
フィリスはベッドでの朝食の後、ジョエルの言ったようにメイドたちが並べるたくさんのドレスを前に、悩む事になる。
「こちらは色も素敵ですし、フィリス様に似合いますわ」
「でも、フィリス様のお好みには少し華やかすぎるわ、こちらの方が落ち着いていて、素敵よ」
「ならこっちは?ちょうど間くらいじゃない?」
キカを含む3人のメイドたちが並べたドレスを前にあれこれと意見を出し合う。それに圧倒されてフィリスは、すこし戸惑った。
「どれでも良いのに……」
「まぁ、いけませんわ。新婚でいらっしゃるのに、うんと素敵なお姿にしてジョエル様に毎朝見惚れて頂かなくては」
「じゃあ今朝は私が選びます」
キカがさっと手にしたのは、落ち着いたピンク色のデイドレス。
デザインはほどよく華やかで、いかにも新妻みたいな雰囲気がある。
「いいわね、キカ」
「じゃあそれに合う髪飾りを探してくるわ」
「私はじゃあ靴とレテキュールに、帽子ね」
二人のメイドが立ち去ると
「ありがとう、キカ」
「いいえ、でもフィリス様もぜひ楽しんで選んでみて下さい。どれもきっとお似合いですから」
にこっとキカは微笑んだ。
「どれもジョエル様とリヴィングストン子爵様からの贈り物ですから」
「そうね」
折角の贈り物をよく見もしないで、もっと真剣に選ぶべきだったとフィリスは反省した。
「でもせめて、一人二枚までを選んで持ってきてね。たくさんの中から選ぶのは苦手なの」
「分かりました、その様にいたしますね」
戻ってきた二人のメイドは、同じような髪飾りと靴やら小物類を差し出して、フィリスはその中から見比べて指差した。
選ぶと二人とも「やはりそれがいいですよね、私もそう思っておりました」と嬉しそうで、まるで着せ替え人形で遊ぶ少女みたいに楽しそうだとフィリスは思わず微笑ましくなった。
そうして賑やかな支度を終えて、居間に向かうとベビー服を作っているルナがフィリスに気付き微笑みかけた。
「あら、おはよう」
「おはようございます、可愛い服ですね。わたしもお手伝いしてもいいですか?」
「もちろん、とても助かるわ」
裁った布がたくさん入った籠を渡されて、フィリスはその中から一着分を取り出した。
「もう、ご予定は来月でしたか?」
「そうなの。だからフィリスの事は当てにしているわ、いっそこのまま任せて、領地に帰ろうかとフェリクスと話していたのだけれど」
「え……そんな……」
フィリスが戸惑うと、
「さすがにまだ結婚して間もないフィリスに、こんなに大きな屋敷の切り盛りをさせるのは大変じゃないかと」
「ええ、もちろんです」
「だから、こちらで産む事にはしたの。それなのにジョエルはジョエルで、ブルーウィングを使うとかそんな事も言い出すし。これだけ広い邸なのだもの、別々に暮らす事も無いのに……それはお義父様たちにももちろん言えるのだけど……。私の実家のブロンテ家はいつも賑やかだったから、少し淋しくもあるわ」
「そういえば、今日はマリエとトリクシーは?」
賑やかな二人の姿がない。
「あの子達はお買い物ですって、フィリスと違ってミセス マーシアは怖い付き添い役みたいだから、あまりお誘いにも簡単には乗れないみたいね」
くすっとルナは笑った。
「夫探しと言えば……私、ジョエルがあんなに妻想いなタイプだと思わなかった」
「え?」
「黙ってるべきだと思うけど……、私たちにはもちろん、使用人たちにもあなたの事、頼むってそう言ってきたの」
「ええっ?」
「だから本当にあなたの事が大切なのね。感心してしまったわ……内緒よ」
「はい……」
フィリスは、服を縫いながら泣きそうになってしまった。
日頃、きっとそんな風に人に頼む事なんてしなさそうなのに。
「なんだか私も嬉しくって……ジョエルは、好きな相手よりも野心の為に相手を選びそうな気がしていたから」
「野心?」
「自分が完璧な公爵であるための、かしら。常に完璧を目指して見えたから……。と、…………あなたが完璧じゃないって言うつもりは無いんだけれど……」
「いえ、完璧ではありませんから…二度目ですし……不妊だと、そんな評価もついて回ってますし」
「困ったわ、そんな風なつもりはなかったのに……。でもね、私たちも出来ない時期が長かったから……自分が不妊だとかそんな風に思う必要は無いわ。ああ、そうじゃなくて、言いたいのは義弟が幸せそうでとても嬉しいって事なの」
「レディ ウィンスレット……」
「違うわ、もうお義姉さまでしょ?」
「はい、お義姉さま」
「そんな可愛い新しい義妹にはたくさんお願いを聞いてもらわないといけないから、よろしくね」
「はい、お義姉さま。お手柔らかにお願いしますね」
笑い合うと、その次は手にした針をもくもくと動かし出した。
時々、言葉を交わしながら……。
悩むのは、楽しい事を……。
そうして悩む時間を増やせば、暗い悩みは追いやられていく。
フィリスの二人目の夫はそうさせてくれる人だった。
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