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出会い編
ジェシカ・ダイス 6
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◆
side ジェシカ・ダイス
彼の実力は、強固な王城の壁をぶち抜いた様子をこの目で見たことで理解してはいた。ただ、実戦の場でその力を見るのは、また違った角度から改めてその実力を実感できるものだった。
(素晴らしい!攻撃力という面で見れば、その力はこの国で、いや、この世界で対抗し得る存在を探す方が難しいと思えるほどだ!あとは制御の面だが、おそらく彼は尋常でない量のアルマエナジーを保有するがゆえに、その力を持て余しているような気がするな・・・)
彼がバードディザスターを粉砕してしまった様子を見て、あまりのデタラメな威力の高さに驚きを通り越して呆れさえ感じてしまったが、冷静になって分析してみると、彼の力はまだまだ発展途上なのだという事が窺い知れる。
特に制御という面で見れば、膨大なアルマエナジーの量に翻弄されていることが容易に想像できる。おそらく今までも精密な制御を心掛けて鍛練しているのだろうが、成果が出ているとは言い難い。言うなれば、彼の計れる物差しは1メートル単位なのに、1ミリ単位で計ろうとする無茶な制御になっているのだろう。
(面白い!彼にはまだまだ上があるということか!どこまでの存在になるのか見てみたいものだ!!)
そう考えると同時に、オレと彼の実力の差はどの程度なのかという興味も湧いてくる。とんでもない攻撃力を有してはいるが、オレも今まで鍛練を欠かしたことはなく、己を鍛え上げてきた。序列も3位という、この国でも屈指の実力者だと自負している。彼はドーラル王国では序列圏外らしいが、それは何か国家の思惑あっての処置だろう。
(試してみたいな。あの王城の壁を突き破る程の破壊力を有する彼とオレ、どちらが上なのかと!)
母上からは悪い癖だと指摘されているが、どうにも強者を目にした時に、自分の実力を試したくなってウズウズしてしまうのだ。
(よし!食料調達は早々に切り上げて、彼と腕試しをしてみるとするか!姉上や母上に知られると面倒そうだから、気づかれないようにちゃっちゃとやってしまおう!!)
そう結論付けると、何故か不安そうにオレの目を見つめてくる彼に、これからの予定を伝える事にした。
◇
しばらく考え事をしていた様子の殿下が、急に何かを思い付いたような表情になると、僕の肩に手を置きながら満面の笑みで口を開いてきた。
「よし!決めたぞ!」
「えっ?あの?その?何を決められたのですか?」
脈絡の無い殿下の言葉に、僕はただただ困惑してしまう。
「食材調達はさっさと終わらせ、オレと君で手合わせをしようじゃないか!!」
「・・・・・・っ!?て、手合わせ!?」
一瞬何を言われたのか、理解するまで時間が掛かってしまった。それ程までに殿下の発言が衝撃だったのだ。
「そうだ!君のその非常識なまでの力をオレは体感してみたい!それには手合わせするのが一番だろう?」
殿下は嬉しそうな顔をしながら、当然でしょという表情を浮かべていた。そんな事を言われても、他国の王女殿下と勝手に手合わせなんてした日には、昨日以上の大目玉を喰らうことは目に見えている。ここは何とか殿下の機嫌を損ねないように、上手に断るしかない。
「そ、その、大変光栄な話なのですが、僕には殿下との手合わせをお受けできるような権限がありません。そもそも、対人戦の経験も無いものですから、そんな人物が殿下とーーー」
「問題ない!両国の友好関係構築の一環として、親善試合とでもしてオレが許可しよう!それに、何事も最初は未経験から始まるもの!オレが君の初体験の相手になろうじゃないか!」
僕の言葉を遮って、殿下はどんどんと話を進めてしまう。親善試合なんていって、もし相手に怪我でもさせようものなら、国際問題になりかねない。さらに試合と言っても、決闘に準じたルールになると考えられる事から、その勝敗は下手をすれば国家間の面子の問題にまで発展する可能性がある。
何としても穏便に断らなければいけないのに、殿下は僕の返事を聞くより先に、腰の誘き寄せ袋を回収し、サポーターの人達にもさっさと撤収の指示を出していた。サポーターの人達も殿下の無茶振りに慣れているのか、嫌な顔一つせずに速攻で解体を終えると、まだ1羽しか討伐していないのに帰還の準備を始めていた。
「よし!ではすぐに戻って、親善試合の準備だ!」
「えぇ・・・」
全く僕の言葉を聞こうともせず、殿下は僕の手を引っ張りながら来た道を戻っていく。そうして半ば引き摺られるようにして、僅か20分程度で食料調達は終わる事となった。
「ジール!!いったい何がどうすれば、ダイス王国の第二王女と親善試合なんて話になるんだ!!?」
昼前には王城に戻ってきてしばらくすると、会議を終えたのだろう、シュラムさんが血相を変えて僕の割り当てられている部屋に駆け込んできた。かと思うと、開口一番、声を荒げながら怒鳴ってきた。
「そ、その、正直僕も何がなんだか・・・」
シュラムさんの迫力に気圧されながら、僕は食料調達の場で起こった出来事を説明したのだが、それでも納得できないようだった。
「会議が終わったかと思えば、第一王女と入れ替わるように突然ジェシカ殿下が現れて、君との親善試合の申し出をしてきた。こちらが穏便に断ろうと気を使った言い回しをしても全く意見を曲げず、こちらの真意に気づかない振りしてゴリゴリ話を進めるんだぞ!君が何か不敬を働いたんじゃなのか!?」
シュラムさんの言葉から、どんなやり取りがあったのか容易に想像が出来た。何せあの殿下は、人の話を全く聞いてくれないのだ。他国の王族に対して不敬な表現は出来ないが、直情的が過ぎる性格のお人なのだ。少しの交流で、そんな殿下の性格を理解している僕は、興奮冷めやらぬシュラムさんに必死に説明した。
「お、落ち着いて下さい!その、殿下はそういうお人なんです!直情的と言いますか、あまり深く考えない性格のようなんです。それに、人の言葉の裏を読み解こうという考えが無いようでして、直接的な表現をしなければ気づいてもらえないようなのです」
「そんな訳あるか!彼女は王族だぞ!そんな事では、外交の場で恥をかくではないか!」
「シュラムさん・・・殿下が午前中の会議に出席しなかったのは、そういった理由かと・・・」
「・・・会議については、我々へのおもてなしの為の食材調達が当初から決まっているからと説明を受けたぞ。そこに君が参加するという事で頭を抱えたのに・・・待てよ。そう言えば、会議の席で第一王女が妹君への愚痴を漏らしていたな・・・」
僕の必死の訴えに、シュラムさんの興奮は徐々に落ち着き、何かを思い出したように考え込み始めた。
シュラムさんはしばらく眉間に深いシワを作っていたかと思うと、急に顔を上げて僕の方を見てきた。そして、真剣な眼差しで口を開く。
「とにかく、状況は理解した。しかし親善試合とはいえ、勝っても負けても両国の面子に関わるものだ。ジェシカ殿下からは、余興のようなもので気軽に考えて欲しいと言われているが、そうもいかんだろう・・・」
「・・・あの?僕はどうすれば・・・」
深刻そうなシュラムさんの言葉に、僕は恐る恐るどう対応すべきか助言を貰おうと尋ねた。
「最善は、引き分けだろうな。それも、君がギリギリまで追い込まれて何とか引き分けに持ち込むというのが理想だ」
「そ、そんな高度なこと要求されても無理ですよ・・・」
シュラムさんが言わんとしている事は理解できる。おそらくそれが両国にとって最も無難な着地地点になるだろう。ただ、それを実現できるかというと、それはまた別問題だ。そんな泣き言を言う僕に、シュラムさんは大きなため息を吐きながら、哀れむような視線を投げ掛けてきた。
「第二王女に目を付けられたのが運の尽きだったと諦めろ。それに、君のアルマエナジーの強度なら、引き分けも難しいことではないはずだ」
「つまり、防御に専念すれば良いんですか?」
「あくまでも王女殿下の猛攻に耐えれずに、そうせざるを得ないという状況ならな」
「・・・上手くいくでしょうか?」
「分からんが、考えられる最善の行動を取るしかない。既に昼食後の2時から王城の中庭で行うと決まってしまったのだ。もはや断ることも出来ん」
「そう・・・ですよね。分かりました。上手に引き分けに持ち込んでみます」
「頼んだぞ!」
それから僕は、親善試合におけるルールをいくつか確認した。
1つ、攻撃対象は相手の武器に限定され、身体への直接的な攻撃は禁止。
2つ、直径30mの円形状の闘技場から落ちてはいけない。
3つ、使用武器は、具現化したアルマエナジーに限定。
4つ、試合を行う当人達以外の者による攻撃や妨害行為は禁止。
5つ、相手を貶めるような行為は禁止。
6つ、具現化した武器の破壊、もしくは降参の宣言により審判が勝敗を決する。
7つ、その他、戦いを汚す行為と客観的に認められる言動は一切を禁止する。
以上が今回の親善試合におけるルールとなる。
ちなみに、具現化したアルマエナジーの武器を破壊すると、耐えがたい激痛と共に気を失ってしまうらしい。アルマエナジーは魂の力なので、それを傷つけられた、あるいは破壊されたとなれば、魂が損傷する事と同義なのだ。とはいえ、数日安静にすれば回復するようだ。
しかし、その耐えがたい激痛を経験したクルセイダーの中には、恐怖で再起不能になる者もいるという。
今回僕が狙うのは、防御に徹して試合を膠着させ、これ以上時間を掛けても試合は動かないと観戦している皆に認識させてから降参を宣言し、状況的に周囲から「これは引き分けだ」と思わせる事だ。
(はぁ・・・上手く行くことを祈ろう・・・)
その後、細かな注意事項をシュラムさんから受けてから昼食を摂り、親善試合の為に王城の中庭へと移動するのだった。
side ジェシカ・ダイス
彼の実力は、強固な王城の壁をぶち抜いた様子をこの目で見たことで理解してはいた。ただ、実戦の場でその力を見るのは、また違った角度から改めてその実力を実感できるものだった。
(素晴らしい!攻撃力という面で見れば、その力はこの国で、いや、この世界で対抗し得る存在を探す方が難しいと思えるほどだ!あとは制御の面だが、おそらく彼は尋常でない量のアルマエナジーを保有するがゆえに、その力を持て余しているような気がするな・・・)
彼がバードディザスターを粉砕してしまった様子を見て、あまりのデタラメな威力の高さに驚きを通り越して呆れさえ感じてしまったが、冷静になって分析してみると、彼の力はまだまだ発展途上なのだという事が窺い知れる。
特に制御という面で見れば、膨大なアルマエナジーの量に翻弄されていることが容易に想像できる。おそらく今までも精密な制御を心掛けて鍛練しているのだろうが、成果が出ているとは言い難い。言うなれば、彼の計れる物差しは1メートル単位なのに、1ミリ単位で計ろうとする無茶な制御になっているのだろう。
(面白い!彼にはまだまだ上があるということか!どこまでの存在になるのか見てみたいものだ!!)
そう考えると同時に、オレと彼の実力の差はどの程度なのかという興味も湧いてくる。とんでもない攻撃力を有してはいるが、オレも今まで鍛練を欠かしたことはなく、己を鍛え上げてきた。序列も3位という、この国でも屈指の実力者だと自負している。彼はドーラル王国では序列圏外らしいが、それは何か国家の思惑あっての処置だろう。
(試してみたいな。あの王城の壁を突き破る程の破壊力を有する彼とオレ、どちらが上なのかと!)
母上からは悪い癖だと指摘されているが、どうにも強者を目にした時に、自分の実力を試したくなってウズウズしてしまうのだ。
(よし!食料調達は早々に切り上げて、彼と腕試しをしてみるとするか!姉上や母上に知られると面倒そうだから、気づかれないようにちゃっちゃとやってしまおう!!)
そう結論付けると、何故か不安そうにオレの目を見つめてくる彼に、これからの予定を伝える事にした。
◇
しばらく考え事をしていた様子の殿下が、急に何かを思い付いたような表情になると、僕の肩に手を置きながら満面の笑みで口を開いてきた。
「よし!決めたぞ!」
「えっ?あの?その?何を決められたのですか?」
脈絡の無い殿下の言葉に、僕はただただ困惑してしまう。
「食材調達はさっさと終わらせ、オレと君で手合わせをしようじゃないか!!」
「・・・・・・っ!?て、手合わせ!?」
一瞬何を言われたのか、理解するまで時間が掛かってしまった。それ程までに殿下の発言が衝撃だったのだ。
「そうだ!君のその非常識なまでの力をオレは体感してみたい!それには手合わせするのが一番だろう?」
殿下は嬉しそうな顔をしながら、当然でしょという表情を浮かべていた。そんな事を言われても、他国の王女殿下と勝手に手合わせなんてした日には、昨日以上の大目玉を喰らうことは目に見えている。ここは何とか殿下の機嫌を損ねないように、上手に断るしかない。
「そ、その、大変光栄な話なのですが、僕には殿下との手合わせをお受けできるような権限がありません。そもそも、対人戦の経験も無いものですから、そんな人物が殿下とーーー」
「問題ない!両国の友好関係構築の一環として、親善試合とでもしてオレが許可しよう!それに、何事も最初は未経験から始まるもの!オレが君の初体験の相手になろうじゃないか!」
僕の言葉を遮って、殿下はどんどんと話を進めてしまう。親善試合なんていって、もし相手に怪我でもさせようものなら、国際問題になりかねない。さらに試合と言っても、決闘に準じたルールになると考えられる事から、その勝敗は下手をすれば国家間の面子の問題にまで発展する可能性がある。
何としても穏便に断らなければいけないのに、殿下は僕の返事を聞くより先に、腰の誘き寄せ袋を回収し、サポーターの人達にもさっさと撤収の指示を出していた。サポーターの人達も殿下の無茶振りに慣れているのか、嫌な顔一つせずに速攻で解体を終えると、まだ1羽しか討伐していないのに帰還の準備を始めていた。
「よし!ではすぐに戻って、親善試合の準備だ!」
「えぇ・・・」
全く僕の言葉を聞こうともせず、殿下は僕の手を引っ張りながら来た道を戻っていく。そうして半ば引き摺られるようにして、僅か20分程度で食料調達は終わる事となった。
「ジール!!いったい何がどうすれば、ダイス王国の第二王女と親善試合なんて話になるんだ!!?」
昼前には王城に戻ってきてしばらくすると、会議を終えたのだろう、シュラムさんが血相を変えて僕の割り当てられている部屋に駆け込んできた。かと思うと、開口一番、声を荒げながら怒鳴ってきた。
「そ、その、正直僕も何がなんだか・・・」
シュラムさんの迫力に気圧されながら、僕は食料調達の場で起こった出来事を説明したのだが、それでも納得できないようだった。
「会議が終わったかと思えば、第一王女と入れ替わるように突然ジェシカ殿下が現れて、君との親善試合の申し出をしてきた。こちらが穏便に断ろうと気を使った言い回しをしても全く意見を曲げず、こちらの真意に気づかない振りしてゴリゴリ話を進めるんだぞ!君が何か不敬を働いたんじゃなのか!?」
シュラムさんの言葉から、どんなやり取りがあったのか容易に想像が出来た。何せあの殿下は、人の話を全く聞いてくれないのだ。他国の王族に対して不敬な表現は出来ないが、直情的が過ぎる性格のお人なのだ。少しの交流で、そんな殿下の性格を理解している僕は、興奮冷めやらぬシュラムさんに必死に説明した。
「お、落ち着いて下さい!その、殿下はそういうお人なんです!直情的と言いますか、あまり深く考えない性格のようなんです。それに、人の言葉の裏を読み解こうという考えが無いようでして、直接的な表現をしなければ気づいてもらえないようなのです」
「そんな訳あるか!彼女は王族だぞ!そんな事では、外交の場で恥をかくではないか!」
「シュラムさん・・・殿下が午前中の会議に出席しなかったのは、そういった理由かと・・・」
「・・・会議については、我々へのおもてなしの為の食材調達が当初から決まっているからと説明を受けたぞ。そこに君が参加するという事で頭を抱えたのに・・・待てよ。そう言えば、会議の席で第一王女が妹君への愚痴を漏らしていたな・・・」
僕の必死の訴えに、シュラムさんの興奮は徐々に落ち着き、何かを思い出したように考え込み始めた。
シュラムさんはしばらく眉間に深いシワを作っていたかと思うと、急に顔を上げて僕の方を見てきた。そして、真剣な眼差しで口を開く。
「とにかく、状況は理解した。しかし親善試合とはいえ、勝っても負けても両国の面子に関わるものだ。ジェシカ殿下からは、余興のようなもので気軽に考えて欲しいと言われているが、そうもいかんだろう・・・」
「・・・あの?僕はどうすれば・・・」
深刻そうなシュラムさんの言葉に、僕は恐る恐るどう対応すべきか助言を貰おうと尋ねた。
「最善は、引き分けだろうな。それも、君がギリギリまで追い込まれて何とか引き分けに持ち込むというのが理想だ」
「そ、そんな高度なこと要求されても無理ですよ・・・」
シュラムさんが言わんとしている事は理解できる。おそらくそれが両国にとって最も無難な着地地点になるだろう。ただ、それを実現できるかというと、それはまた別問題だ。そんな泣き言を言う僕に、シュラムさんは大きなため息を吐きながら、哀れむような視線を投げ掛けてきた。
「第二王女に目を付けられたのが運の尽きだったと諦めろ。それに、君のアルマエナジーの強度なら、引き分けも難しいことではないはずだ」
「つまり、防御に専念すれば良いんですか?」
「あくまでも王女殿下の猛攻に耐えれずに、そうせざるを得ないという状況ならな」
「・・・上手くいくでしょうか?」
「分からんが、考えられる最善の行動を取るしかない。既に昼食後の2時から王城の中庭で行うと決まってしまったのだ。もはや断ることも出来ん」
「そう・・・ですよね。分かりました。上手に引き分けに持ち込んでみます」
「頼んだぞ!」
それから僕は、親善試合におけるルールをいくつか確認した。
1つ、攻撃対象は相手の武器に限定され、身体への直接的な攻撃は禁止。
2つ、直径30mの円形状の闘技場から落ちてはいけない。
3つ、使用武器は、具現化したアルマエナジーに限定。
4つ、試合を行う当人達以外の者による攻撃や妨害行為は禁止。
5つ、相手を貶めるような行為は禁止。
6つ、具現化した武器の破壊、もしくは降参の宣言により審判が勝敗を決する。
7つ、その他、戦いを汚す行為と客観的に認められる言動は一切を禁止する。
以上が今回の親善試合におけるルールとなる。
ちなみに、具現化したアルマエナジーの武器を破壊すると、耐えがたい激痛と共に気を失ってしまうらしい。アルマエナジーは魂の力なので、それを傷つけられた、あるいは破壊されたとなれば、魂が損傷する事と同義なのだ。とはいえ、数日安静にすれば回復するようだ。
しかし、その耐えがたい激痛を経験したクルセイダーの中には、恐怖で再起不能になる者もいるという。
今回僕が狙うのは、防御に徹して試合を膠着させ、これ以上時間を掛けても試合は動かないと観戦している皆に認識させてから降参を宣言し、状況的に周囲から「これは引き分けだ」と思わせる事だ。
(はぁ・・・上手く行くことを祈ろう・・・)
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