10 / 16
その後
25歳のキミへ
しおりを挟む
25歳を目前とした、10月24日。
中学の時の箱を開けて見ようと思った。
部屋の奥の方に仕舞ってあった。
机の上に置き、独り言のように、
「オープン」
と呟いて、開けてみた。
上には手帳があった。同級、後輩、先生など、色んな人にメッセージを貰ってた。
自分でも絵を描いたりしてた。思い出の写真やシールなども入ってた。
そして、一番底には封筒が。あ、航くんに貰ったやつだ。忘れてた。
ドキドキしながら封を開けた。
中には便箋が入ってて、
『たぁちゃん、25歳の誕生日おめでとう。元気かな?もう、大人だろうな。きっと、俺より大人だろうな。。。なんてな。
P.S 今日、午後6時、駅前タワーの展望台で待ってる』
と書いてあった。
今日?ってことは、明日?
え?待ってる?
駅前タワーって、確か、2年前に出来た、よね。
中学の頃はなかったよ。なのに、何で?予知能あるの?
わからないけど、行かない選択肢はなかった。
次の日は休みだった。
朝からドキドキしていて、落ち着かなかった。
少しだけおしゃれして出かけた。
駅前には5時半に着いた。
ゆっくり歩き、展望台へのエレベーターに乗った。
早く着き過ぎたかなぁ。
人はまばらだった。
少し、薄暗くなってきてた。
あまり動き回りたくはない。
外を見ながら待ってた。
でも、本当に航くん、来るのだろうか?
時間も55分になってた。
不安になってきた。
「たぁちゃん」
「え、航くん?」
「あぁ、よかった、来てくれて」
「あの、」
航くんは何も言わずに、私の手を握り、歩き出した。
少し歩いたところで止まり、
「あれ、俺らの中学の辺りだよ」
「あ、ホントだ」
「懐かしいよな」
「うん」
しばらく外を眺めてた。
その間も、手を繋いだままだった。
航くんの手、温かい。
「ねぇ、何で?」
「何が?」
「だから・・・」
「あの手紙見て、ここに来たんだろ?」
「うん。航くん、予知能力あるの?」
「は?」
「だって、あの頃、ここなかったよ」
「だな。でも、建設予定になってた。毎日駅前通る度、気になってた。展望台出来たら、絶対行きたいって。建設予定の2年後なら、確実に出来てるって思った。だから、未来デートの誘いだな」
「デートって、何で私を?」
「それは、たぁちゃんとデートしたかったから」
「でも、航くんは、私の事は・・・」
「う~ん、中学の頃はさ、照れくさくてさ」
「高校の時だって」
「あ、偶然会ったよな。たぁちゃんもデートしてたじゃん」
「それは・・・」
「ごめん。声かけられなかった」
「私も」
「うん」
中学の時の箱を開けて見ようと思った。
部屋の奥の方に仕舞ってあった。
机の上に置き、独り言のように、
「オープン」
と呟いて、開けてみた。
上には手帳があった。同級、後輩、先生など、色んな人にメッセージを貰ってた。
自分でも絵を描いたりしてた。思い出の写真やシールなども入ってた。
そして、一番底には封筒が。あ、航くんに貰ったやつだ。忘れてた。
ドキドキしながら封を開けた。
中には便箋が入ってて、
『たぁちゃん、25歳の誕生日おめでとう。元気かな?もう、大人だろうな。きっと、俺より大人だろうな。。。なんてな。
P.S 今日、午後6時、駅前タワーの展望台で待ってる』
と書いてあった。
今日?ってことは、明日?
え?待ってる?
駅前タワーって、確か、2年前に出来た、よね。
中学の頃はなかったよ。なのに、何で?予知能あるの?
わからないけど、行かない選択肢はなかった。
次の日は休みだった。
朝からドキドキしていて、落ち着かなかった。
少しだけおしゃれして出かけた。
駅前には5時半に着いた。
ゆっくり歩き、展望台へのエレベーターに乗った。
早く着き過ぎたかなぁ。
人はまばらだった。
少し、薄暗くなってきてた。
あまり動き回りたくはない。
外を見ながら待ってた。
でも、本当に航くん、来るのだろうか?
時間も55分になってた。
不安になってきた。
「たぁちゃん」
「え、航くん?」
「あぁ、よかった、来てくれて」
「あの、」
航くんは何も言わずに、私の手を握り、歩き出した。
少し歩いたところで止まり、
「あれ、俺らの中学の辺りだよ」
「あ、ホントだ」
「懐かしいよな」
「うん」
しばらく外を眺めてた。
その間も、手を繋いだままだった。
航くんの手、温かい。
「ねぇ、何で?」
「何が?」
「だから・・・」
「あの手紙見て、ここに来たんだろ?」
「うん。航くん、予知能力あるの?」
「は?」
「だって、あの頃、ここなかったよ」
「だな。でも、建設予定になってた。毎日駅前通る度、気になってた。展望台出来たら、絶対行きたいって。建設予定の2年後なら、確実に出来てるって思った。だから、未来デートの誘いだな」
「デートって、何で私を?」
「それは、たぁちゃんとデートしたかったから」
「でも、航くんは、私の事は・・・」
「う~ん、中学の頃はさ、照れくさくてさ」
「高校の時だって」
「あ、偶然会ったよな。たぁちゃんもデートしてたじゃん」
「それは・・・」
「ごめん。声かけられなかった」
「私も」
「うん」
0
あなたにおすすめの小説
遠回りな恋〜私の恋心を弄ぶ悪い男〜
小田恒子
恋愛
瀬川真冬は、高校時代の同級生である一ノ瀬玲央が好きだった。
でも玲央の彼女となる女の子は、いつだって真冬の友人で、真冬は選ばれない。
就活で内定を決めた本命の会社を蹴って、最終的には玲央の父が経営する会社へ就職をする。
そこには玲央がいる。
それなのに、私は玲央に選ばれない……
そんなある日、玲央の出張に付き合うことになり、二人の恋が動き出す。
瀬川真冬 25歳
一ノ瀬玲央 25歳
ベリーズカフェからの作品転載分を若干修正しております。
表紙は簡単表紙メーカーにて作成。
アルファポリス公開日 2024/10/21
作品の無断転載はご遠慮ください。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)その後
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合つまた。
その後、大学を卒業した祐輔(ユウスケ)の新たなストーリーが始まった。
全15話を予定
イケメン副社長のターゲットは私!?~彼と秘密のルームシェア~
美和優希
恋愛
木下紗和は、務めていた会社を解雇されてから、再就職先が見つからずにいる。
貯蓄も底をつく中、兄の社宅に転がり込んでいたものの、頼りにしていた兄が突然転勤になり住む場所も失ってしまう。
そんな時、大手お菓子メーカーの副社長に救いの手を差しのべられた。
紗和は、副社長の秘書として働けることになったのだ。
そして不安一杯の中、提供された新しい住まいはなんと、副社長の自宅で……!?
突然始まった秘密のルームシェア。
日頃は優しくて紳士的なのに、時々意地悪にからかってくる副社長に気づいたときには惹かれていて──。
初回公開・完結*2017.12.21(他サイト)
アルファポリスでの公開日*2020.02.16
*表紙画像は写真AC(かずなり777様)のフリー素材を使わせていただいてます。
ひとつの恋、いくつもの物語【学生純愛短編集】
山田森湖
恋愛
初恋、友達以上恋人未満、すれ違い――。
学生時代の恋はひとつのテーマの中に、さまざまな瞬間がある。
胸がきゅっとなる、甘酸っぱくて切ない恋の短編集です。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
心のすきまに【社会人恋愛短編集】
山田森湖
恋愛
仕事に追われる毎日、でも心のすきまに、あの人の存在が忍び込む――。
偶然の出会い、初めての感情、すれ違いのもどかしさ。
大人の社会人恋愛を描いた短編集です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる