優しい嘘

陽紫葵

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優しい噓

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次の日、家まで迎えに行くから待っててと言われ、きっと、食事は車で行くからなんだろうと思った。
前は、近場の歩いて行ける距離で食事をした。
車に乗ると、
「碓井さん、お酒飲めるよね?」
「はい、好きですけど」
「じゃあ、今日は飲もう」
「飲むって、何処で?」
「俺ん家」
「でも、彼女は?」
「あぁ、家には来ないから大丈夫」
断れない。ううん、断りたくない。
「じゃあ」
「うん」
車を走らせ、20分程で着いたマンションの駐車場に停めた。
走っている間、ずっと聴き馴染みのある洋楽が流れてた。福崎さんの趣味だろうか。
少し、ドキドキしてきた。
10階までエレベーターで上がり、2つ目の部屋に入った。
「どうぞ」
「おじゃまします」
私の部屋は1ルームだけど、リビングの他に2部屋あるようだ。
「じゃ、用意するから待ってて」
ソファーに座って待ってた。
福崎さんは、ワインと、つまみを用意してくれた。
「乾杯しようか」
「うん」
飲んだり、食べたりし、少し酔いがまわってきたところで、
「私が独立して1年経った頃かな、請け負った取引先のバイトで来てたの。ショッピングモールでのイベントだったんだけど。その時はバイトの中でも、最後まで片付けやってて、私にも気遣ってくれてた。その頃は高校卒業後に定職つけなくて、フリーターだって言ってた。同じ会社のバイトで2度来てて、その後、何年か空いて、3年前、偶然会って、就職決まったって話してて、だから、お祝いにって思って、食事に誘ったの。それがきっかけで、なんか付き合うようになって、今、なんだけど。彼は、会社の寮生活で、夜勤もあるし、忙しいみたいなんだけど、最初は時間作って会いに来てくれてた。でも、1年経った頃から、あまり来なくなったってゆうか、約束しても、疲れてるからやっぱ止めた、とか。朝起きれなかった、とか、そんなのばっかで。この前みたいな感じもあるし」
「最初は優しかったって言ったじゃん?変わったのはいつから?」
「それも、1年経った頃かなぁ。態度も何もかも変わっちゃった」
「碓井さんからは言えないの?」
「うん。最初は言ってたかも。でも、怒るし、段々と威圧的に感じてきたかも」
「その、身体の関係もないとかって言ったじゃん?最初からではないんだよね?」
「いつだったか、あまり相性良くないっぽい、って言われたことある」
「え、そんなこと言うんだ?あ、ごめん、こんなこと聞いて、セクハラになっちゃうよな」
「ううん、大丈夫」
「でも、なんか、辛いよな。泣いてもいいよ」
そう言って、抱き寄せられ、私は自然と涙が出た。
顔を上げると、福崎さんの顔が近付き、目を閉じ、キスをした。
「冒険しない?」
「冒険って?」
福崎さんは、耳元に息を吹きかけ、首筋を舐めた。
ん?思わず、声が出そうだったが、何とも言えなく体中が熱くなった。
ディープなキスをし、そのまま、抱きかかえられ、ベッドへ。
福崎さんに委ねるようにエッチをした。
終わってから、
「俺は気持ちよかったよ」
思わず、
「私も」
と答えた。
「よかった」
と言い。優しく頭を撫でた。
私を部屋に誘ったのは、最初からこうゆう事だったのだろうか?
それでも、私は幸福感を感じてしまった。
女だって・・・。
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