10番目の同級生

ジャメヴ

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川島の目的

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  俺は少し面倒になってきた。この男は何が知りたいのか分からない。まあ、既に2万円貰っているので良いかと結論付けて会話を続ける。
「今ってまだ居候しています?」
「はい、さっき言った同級生の五木のアパートに居候しています」
「五木さんも家出ですか?」
「五木は中学卒業まで父親と2人暮らしだったみたいなんですが、離婚した母親が青山に住んでいて、とある事情でホテル住まいになったようなんです。だから、そのアパートが空いているって事で」
「他の中学時代の友人とは連絡を取っていない感じですか?」
「そうですね。時々、野球部のやつらとか他の連れとかから電話が掛かってくるんですが、また連絡するでやり過ごしてます」
「御両親からは連絡無いんですか?」
「当時は掛かってきていましたけど無視していましたね。そもそも、母親からは嫌われていますし……」
「なるほど……では、あなたが今、話をするというのは五木さんだけですか?」
「そうです。五木は親友です。小学校、中学校と野球部で一緒でした。で、今、居候させてもらってるんでかなり借りがあります」
「そうですか、分かりました」
「終わりですか?  もう1万円貰えれば、まだ喋れますよ。ははは」
俺は冗談のつもりで言った。
「いえ、次は100万円渡します」
「!!!」
俺は、さすがに怖くなった。川島は暴力団のような輩には全く見えないが、100万円という大金を口に出されると裏社会の人物なのかと思わされた。そうで無いにしても、俺達と住む世界が違うというのは間違い無い。やっぱり、誰か仲間がいるんじゃないかと個室の入り口を一瞥してから川島の目を睨み付けて言う。
「あんた、何モンだよ!」
川島は表情を変えずに答える。
「勘違いしないでください。今から依頼する内容を引き受けてくれれば100万円渡すという事です」
「それ、確実にヤバいやつだな?」
「そうです、ヤバいやつです。内緒にできますか?  もし、話を聞くならギリギリ五木さんにはバレても良いですけど絶対に他の人には漏らさないでください」
川島は眉1つ動かさなかった。
「五木には言っても良いと?」
「言って欲しく無いですが、さすがに一緒に暮らしていたらバレるでしょう」
「……」
俺は、そうかも知れないと考える。
「どうします?  今だったらやめられますよ」
「……」
俺は少し考えて答える。
「取り敢えず聞きます。やるかどうかは内容によります。他言はしません。と言うか、五木以外と話す機会が無いです」
「五木さんの口は固いですか?」
「五木の口は固いです。一見チャラいようにも見えますが冷静沈着タイプです」
「では、依頼内容ですが……」
俺は緊張が体中に走るのを感じながら川島の口をじっと見る。

「宝石を窃盗していただきたい」
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