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宝石窃盗のhow-to
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「すみません、実行当日の話お願いします」
「一ノ瀬さんはジュエリー西川の2億円の宝石、通称『炎のティアラ』を見た事がありますか?」
「店の前は通りましたが人だかりで見えませんでした」
「一度下見をしておいてください。但し、遠目で向かって左側から見てください」
「左から?」
「ジュエリー西川には入り口向かって左上に1台だけ防犯カメラがあります。下見で映ったりしたら終了です」
「なるほど、帰りに寄って帰ります」
「ショーウインドウど真ん中のルビーやガーネットなど真っ赤な宝石が散りばめられた物が2億円の『炎のティアラ』です。当日までに、工事現場か何かで金属製で出来たガラスを割れる物を拾ってきてください。そして、当日の夜は帽子にマスクの格好で店向かって左側から歩いてきて全力でショーウインドウを殴ってください。 元々、そんな高い品物を置く用のガラスではないので、あなたの力なら割れます。もし、割れなかったら逃げてください、作戦中止です」
「俺の力なら割れるんだな?」
「ビビらなければ必ず割れます」
「分かった、信用する」
「その後、正面右手側へ全力で走ってください。絶対に防犯カメラに顔を撮られてはいけません。あなたが捕まれば私も捕まる可能性が上がります」
俺は無言で2度頷いた。
「その後、直ぐに左へ曲がり、次の細い交差点を右へ。その細い道であれば、万が一、パトカーが来ても入れません。その後は、どのルートを通っても構いませんが、早いうちに『オリオン』の駐輪場に行って下さい。そこなら、防犯カメラはありません。部下を待たせておきますので2,000万円を受け取ってください」
「部下? あんたは?」
「私はその日、この地を離れておきます。万が一にも関わっていると思われたくないですから。どこかでアリバイを作っておきます」
「なるほど。もう1つ、2,000万が偽の可能性がある」
「2,000万円の2枚程度を無作為に抜き取ってパチンコ屋の両替機か何かに入れて、問題なければ部下に『炎のティアラ』を渡してください」
さすがにしっかり考えてあるなと俺は思ったが、1つ疑問が浮かんだ。
「……と言う事は、パチンコ屋の営業時間内に犯行をするのか?」
「そうでないと、偽札の可能性を排除できません。私を完全に信用するなら別ですが」
なるほどな、と思いながら質問を続ける。
「……あと、俺が『炎のティアラ』を渡さなかったらどうするんだ?」
「先程も言いましたが、あなたはそれを換金する術がありません。だから信用します。そもそも、この話は私達がある程度信用しないと成立しません」
「よし、分かった。1日考えさせてくれ。明日連絡する。電話番号を交換しましょう」
「分かりました」
電話番号を交換した後、俺達は席を立ち、川島が料理の会計を済ませた。
「では、御連絡お待ちしています」
「了解です、ご馳走様でした」
その後、川島は俺の方を振り返る事無く暗闇に消えていった。
そういえば、あの男、パチンコはしないのに何故、専門用語に詳しかったんだ? 調べたのか? 少し気になるが、それより五木がビックリするからなんとかって言っていたな、早く帰ろう。でも、その前にジュエリー西川へ行っておくか。
ジュエリー西川は居酒屋『北極星』から500メートルぐらい、パチンコ屋『オリオン』からだと600メートルぐらいだ。夜10時でも防犯の為なのか煌々と明かりがついている。店に向かって左側から、遠目で見てもハッキリと防犯カメラがついているのが見えた。俺に防犯カメラの知識は無いが、少し古そうなので最新の物では無いように思えた。そして、『炎のティアラ』が美しく輝きを放っていた。
あれか……確かに盗めそうだな、ショーウインドウの厚さだけが問題だ。一晩考えよう。
「一ノ瀬さんはジュエリー西川の2億円の宝石、通称『炎のティアラ』を見た事がありますか?」
「店の前は通りましたが人だかりで見えませんでした」
「一度下見をしておいてください。但し、遠目で向かって左側から見てください」
「左から?」
「ジュエリー西川には入り口向かって左上に1台だけ防犯カメラがあります。下見で映ったりしたら終了です」
「なるほど、帰りに寄って帰ります」
「ショーウインドウど真ん中のルビーやガーネットなど真っ赤な宝石が散りばめられた物が2億円の『炎のティアラ』です。当日までに、工事現場か何かで金属製で出来たガラスを割れる物を拾ってきてください。そして、当日の夜は帽子にマスクの格好で店向かって左側から歩いてきて全力でショーウインドウを殴ってください。 元々、そんな高い品物を置く用のガラスではないので、あなたの力なら割れます。もし、割れなかったら逃げてください、作戦中止です」
「俺の力なら割れるんだな?」
「ビビらなければ必ず割れます」
「分かった、信用する」
「その後、正面右手側へ全力で走ってください。絶対に防犯カメラに顔を撮られてはいけません。あなたが捕まれば私も捕まる可能性が上がります」
俺は無言で2度頷いた。
「その後、直ぐに左へ曲がり、次の細い交差点を右へ。その細い道であれば、万が一、パトカーが来ても入れません。その後は、どのルートを通っても構いませんが、早いうちに『オリオン』の駐輪場に行って下さい。そこなら、防犯カメラはありません。部下を待たせておきますので2,000万円を受け取ってください」
「部下? あんたは?」
「私はその日、この地を離れておきます。万が一にも関わっていると思われたくないですから。どこかでアリバイを作っておきます」
「なるほど。もう1つ、2,000万が偽の可能性がある」
「2,000万円の2枚程度を無作為に抜き取ってパチンコ屋の両替機か何かに入れて、問題なければ部下に『炎のティアラ』を渡してください」
さすがにしっかり考えてあるなと俺は思ったが、1つ疑問が浮かんだ。
「……と言う事は、パチンコ屋の営業時間内に犯行をするのか?」
「そうでないと、偽札の可能性を排除できません。私を完全に信用するなら別ですが」
なるほどな、と思いながら質問を続ける。
「……あと、俺が『炎のティアラ』を渡さなかったらどうするんだ?」
「先程も言いましたが、あなたはそれを換金する術がありません。だから信用します。そもそも、この話は私達がある程度信用しないと成立しません」
「よし、分かった。1日考えさせてくれ。明日連絡する。電話番号を交換しましょう」
「分かりました」
電話番号を交換した後、俺達は席を立ち、川島が料理の会計を済ませた。
「では、御連絡お待ちしています」
「了解です、ご馳走様でした」
その後、川島は俺の方を振り返る事無く暗闇に消えていった。
そういえば、あの男、パチンコはしないのに何故、専門用語に詳しかったんだ? 調べたのか? 少し気になるが、それより五木がビックリするからなんとかって言っていたな、早く帰ろう。でも、その前にジュエリー西川へ行っておくか。
ジュエリー西川は居酒屋『北極星』から500メートルぐらい、パチンコ屋『オリオン』からだと600メートルぐらいだ。夜10時でも防犯の為なのか煌々と明かりがついている。店に向かって左側から、遠目で見てもハッキリと防犯カメラがついているのが見えた。俺に防犯カメラの知識は無いが、少し古そうなので最新の物では無いように思えた。そして、『炎のティアラ』が美しく輝きを放っていた。
あれか……確かに盗めそうだな、ショーウインドウの厚さだけが問題だ。一晩考えよう。
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