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社長信忠殺人計画
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3月上旬
「『オリオン』がまた、赤字じゃないか! 信雄! お前何をやってる! 先月も赤だったんだぞ!」
「申し訳ありません」
「赤字はお前が担当している『オリオン』だけだ! 他は全部黒だぞ!」
「来月は必ず黒に致します」
「しっかりしろ!」
「(ヒソヒソ声)社長は専務に厳し過ぎるな。『オリオン』は確かに赤だけど、専務が担当している他の店舗は全て大きく黒字を出している。専務は凄いと思うよ。そもそも、皆の前で叱責するのはやり過ぎだ。兄弟なのに……」
コスモグループ社員は、信忠派がほとんどおらず、信雄派が多数を占めていた。
「信雄兄貴、金貸してくれよ」
「信孝またか、お前いつになったら働くんだ?」
「やりたい事が見つからね~よ」
「それは経験を積んでいないからだろ? 色々やれば、見つかるもんだ。そもそも、親父や兄貴から借りれば良いだろ? 俺より金持ってるじゃないか」
「アイツらは駄目だ。全然出さね~よ。俺にとって存在価値が無い、死ねば良いのに。まあ、親父はそろそろ勝手に死ぬとして、忠兄は殺して問題ないな。と言う事で、100万ぐらい貸してくれ」
「……いや、100万と言わず1億貸そう」
「何だって?! さすが! 話が分かる」
「兄貴を殺してくれるなら1億ぐらい簡単に出せる」
「ん? 分かった。殺してやるよ。兄貴の事だ、作戦があるんだろう?」
「ああ、作戦は練ってある。ただ、駒が揃っていない。もうちょっと待ってくれ」
信雄は信孝に100万円を渡した。
「ん?」
「この100万円は口止め料として渡す」
「サンキュー、待っているよ」
3月29日午後3時
「もしもし、信孝か?」
「やあ、兄貴。また金貸してくれるのか?」
「そうだ、1億の話だ」
「おお、整ったか」
「条件は揃った。今から別荘に行けるか?」
「ああ、直ぐ行くよ」
「俺は30分ぐらいで着く、お前は?」
「それぐらいで行ける」
30分ぐらいで信雄が別荘に着き、信孝もその後、直ぐ着いた。
「じゃあ、当日の動きを説明する。よく聞いてくれ」
「分かった。1億の為なら覚えるさ」
(こいつ頭が良いのに、普段は全然やる気を出さない、宝の持ち腐れだ、勿体無い)
「明後日の3月31日、夕方から俺は兄貴に接待するように言われている。この別荘で午後7時から温泉に入り8時から食事、9時からホームシアターで兄貴の大好きなボクシング世界戦の生放送を見せる。8時45分頃に、正面扉の防犯カメラに映るように2人で入る。今日は映らないようにしてくれ。後々ややこしい」
「分かった。サイドの扉から入るんだな」
「そうだ、当日もお前はサイドの扉から入り、9時になったら兄貴を殺してくれ。殺し方は後で説明する。で、殺して自殺工作を終えたら青山に向かってくれ」
「青山? 結構遠いな」
「そうでも無いだろう? 車なら10分程度だ。場所は後で説明する。先に、俺は青山に行って人を1人轢き殺しておく。そいつにはジュエリー西川って店のショーウインドウをどこかで拾った金属製の物で殴り、通称『炎のティアラ』と呼ばれる宝石を盗むように言ってある。だから、お前は俺から連絡があれば、警察と救急に人を轢いてしまったと連絡してくれ。そして、『炎のティアラ』を奪って急いで逃げていたら、土地勘が無く人を轢いてしまったと言うんだ」
「なるほど、俺がショーウインドウを割って宝石を盗み、車で逃走していたら人を轢いてしまった事にするんだな」
「そうだ、あとは成り行きに任せて行動してくれ。『炎のティアラ』窃盗については、俺が直ぐに西川社長に連絡し、1億円払って示談にして不起訴処分にさせる。だから、無罪だ。ただし、人を轢き殺した罪は負ってもらわないといけない。まあ、お前は未成年だから実刑にはならないし、そこまで拘束されない」
「分かった」
「場所はここだ」
信雄は信孝に場所の説明をした。
「では殺し方だが、このロープを使ってくれ。こっちの輪っかを兄貴の首に引っ掛け、お前の力でおもいっきり引っ張れ。躊躇しなければ、お前の力なら簡単に殺せる。シアターの上には、鉄の棒があるから、そこに、ロープ反対側の重りを鉄の棒の上に投げ入れて重りを掴む。そして、真ん中に作った輪っかに死んだ兄貴を通し、この2本のロープを力一杯引っ張り、背もたれの高さぐらいまで兄貴の足が来たら、重し側のロープだけを持てば止まって、自殺工作完成だ。当日は手袋をしろよ」
「なるほど」
「もう1つ、予備を作っている。試しに俺相手で練習してみてくれ」
信孝は1度で成功させた。
(しかし、物わかりが良い。プータローにしとくのは勿体ない)
「じゃあ、1度おさらいしておこう。お前の口から説明してくれ」
「『オリオン』がまた、赤字じゃないか! 信雄! お前何をやってる! 先月も赤だったんだぞ!」
「申し訳ありません」
「赤字はお前が担当している『オリオン』だけだ! 他は全部黒だぞ!」
「来月は必ず黒に致します」
「しっかりしろ!」
「(ヒソヒソ声)社長は専務に厳し過ぎるな。『オリオン』は確かに赤だけど、専務が担当している他の店舗は全て大きく黒字を出している。専務は凄いと思うよ。そもそも、皆の前で叱責するのはやり過ぎだ。兄弟なのに……」
コスモグループ社員は、信忠派がほとんどおらず、信雄派が多数を占めていた。
「信雄兄貴、金貸してくれよ」
「信孝またか、お前いつになったら働くんだ?」
「やりたい事が見つからね~よ」
「それは経験を積んでいないからだろ? 色々やれば、見つかるもんだ。そもそも、親父や兄貴から借りれば良いだろ? 俺より金持ってるじゃないか」
「アイツらは駄目だ。全然出さね~よ。俺にとって存在価値が無い、死ねば良いのに。まあ、親父はそろそろ勝手に死ぬとして、忠兄は殺して問題ないな。と言う事で、100万ぐらい貸してくれ」
「……いや、100万と言わず1億貸そう」
「何だって?! さすが! 話が分かる」
「兄貴を殺してくれるなら1億ぐらい簡単に出せる」
「ん? 分かった。殺してやるよ。兄貴の事だ、作戦があるんだろう?」
「ああ、作戦は練ってある。ただ、駒が揃っていない。もうちょっと待ってくれ」
信雄は信孝に100万円を渡した。
「ん?」
「この100万円は口止め料として渡す」
「サンキュー、待っているよ」
3月29日午後3時
「もしもし、信孝か?」
「やあ、兄貴。また金貸してくれるのか?」
「そうだ、1億の話だ」
「おお、整ったか」
「条件は揃った。今から別荘に行けるか?」
「ああ、直ぐ行くよ」
「俺は30分ぐらいで着く、お前は?」
「それぐらいで行ける」
30分ぐらいで信雄が別荘に着き、信孝もその後、直ぐ着いた。
「じゃあ、当日の動きを説明する。よく聞いてくれ」
「分かった。1億の為なら覚えるさ」
(こいつ頭が良いのに、普段は全然やる気を出さない、宝の持ち腐れだ、勿体無い)
「明後日の3月31日、夕方から俺は兄貴に接待するように言われている。この別荘で午後7時から温泉に入り8時から食事、9時からホームシアターで兄貴の大好きなボクシング世界戦の生放送を見せる。8時45分頃に、正面扉の防犯カメラに映るように2人で入る。今日は映らないようにしてくれ。後々ややこしい」
「分かった。サイドの扉から入るんだな」
「そうだ、当日もお前はサイドの扉から入り、9時になったら兄貴を殺してくれ。殺し方は後で説明する。で、殺して自殺工作を終えたら青山に向かってくれ」
「青山? 結構遠いな」
「そうでも無いだろう? 車なら10分程度だ。場所は後で説明する。先に、俺は青山に行って人を1人轢き殺しておく。そいつにはジュエリー西川って店のショーウインドウをどこかで拾った金属製の物で殴り、通称『炎のティアラ』と呼ばれる宝石を盗むように言ってある。だから、お前は俺から連絡があれば、警察と救急に人を轢いてしまったと連絡してくれ。そして、『炎のティアラ』を奪って急いで逃げていたら、土地勘が無く人を轢いてしまったと言うんだ」
「なるほど、俺がショーウインドウを割って宝石を盗み、車で逃走していたら人を轢いてしまった事にするんだな」
「そうだ、あとは成り行きに任せて行動してくれ。『炎のティアラ』窃盗については、俺が直ぐに西川社長に連絡し、1億円払って示談にして不起訴処分にさせる。だから、無罪だ。ただし、人を轢き殺した罪は負ってもらわないといけない。まあ、お前は未成年だから実刑にはならないし、そこまで拘束されない」
「分かった」
「場所はここだ」
信雄は信孝に場所の説明をした。
「では殺し方だが、このロープを使ってくれ。こっちの輪っかを兄貴の首に引っ掛け、お前の力でおもいっきり引っ張れ。躊躇しなければ、お前の力なら簡単に殺せる。シアターの上には、鉄の棒があるから、そこに、ロープ反対側の重りを鉄の棒の上に投げ入れて重りを掴む。そして、真ん中に作った輪っかに死んだ兄貴を通し、この2本のロープを力一杯引っ張り、背もたれの高さぐらいまで兄貴の足が来たら、重し側のロープだけを持てば止まって、自殺工作完成だ。当日は手袋をしろよ」
「なるほど」
「もう1つ、予備を作っている。試しに俺相手で練習してみてくれ」
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