10番目の同級生

ジャメヴ

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五木死亡

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  物凄い衝撃!  エアバッグが作動し、その風が信雄の顔に吹き付ける。軽トラを運転している信雄も、しっかりハンドルを握っていなければ、どこか打撲をしていたかも知れない。もし、ジュエリー西川の警報音が鳴っていなければ、こちらに人だかりができてもおかしくない衝撃音だった。
(よし、確実に致命傷だ。『炎のティアラ』は壊れたか?)
五木は仰向けに倒れ、帽子は飛ばされている。ピクリとも動かない。即死で無ければ痙攣した後、絶命する筈だ。恐らく即死なのだろう。信雄は暗闇の中、恐る恐る近付き、まず、五木が息をしているかを確認する。……呼吸音は聞こえない。
  信雄は『炎のティアラ』が壊れるのは仕方無いと思っていた。2億円と示談金1億円ぐらい、信忠がいなくなるなら払ってやろうと思っていた。信雄は一応確認する。
(一ノ瀬、しっかり握ってるじゃないか偉いな)
五木がしっかり握っていた為、『炎のティアラ』は無傷だった。恐らく、はね飛ばされた時には意識があり、地面に後頭部を叩きつけられた時の衝撃で絶命したのだろう。五木の手から『炎のティアラ』を奪い、信雄は五木の格好を確認する。
(黒の帽子とパーカーにストレートのジーンズだな)
信雄は軽トラの荷台に段ボール5箱分の服と2箱分のズボンと1箱分の帽子を予め積んでいる。そこから最も似た黒の帽子とパーカーとジーンズを選び、段ボールを裏返し戻す。信雄は信孝用の着替えと『炎のティアラ』を持ち、駆け足でその場を離れた。
 信雄は信孝に電話を掛ける。
「どうだ?  うまくいったか?」
「ああ、殺した。もうすぐ着く」
「よくやった。こっちも終わった。車で現場まで来てくれ」

  2分後、信孝が現場に着いた。
「よし、これが『炎のティアラ』だ。後、この服に着替えてくれ」
「了解」
信孝は路地で素早く着替える。
「よし、お前は救急と警察に連絡しろ。俺は帰りながらジュエリー西川の社長に電話する」
「了解」
信雄は信孝の服とズボンを車に乗せた後、車を飛ばしながら、ジュエリー西川に電話をした。
「お電話有難うございます。ジュエリー西川です」
「夜分すみません。私はコスモエンタープライズ代表の六角信雄と申します」
「えっ!  コスモエンタープライズ?  六角さん?」
「突然のお電話申し訳ありません。私には出来の悪い年の離れた弟がいるのですが、その弟が御社の『炎のティアラ』を盗んだと言うんです」
「えっ! 『炎のティアラ』を?  いつです?」
「10分ぐらい前の出来事なんです。もちろん『炎のティアラ』はお返ししますし、示談金も1億円支払いますので、不起訴処分にしていただきたいのです」
「えっ?!  1億円?!  状況がよく分からないのですが……。『炎のティアラ』が無事返ってくるのであれば、こちらも出来るだけ配慮させていただきます」
「有難うございます。では明日、改めて示談金1億円とお詫びに参ります。宜しくお願い致します」
「はい、承知致しました」
「では、失礼します」
「失礼します」
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