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刑事小牧の推理
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小牧と日吉の2人は警察署に着き、『炎のティアラ』窃盗事件の防犯カメラを確認しながら小牧が日吉に話す。
「ジュエリー西川の防犯カメラには三男信孝らしき人物が犯行を行っているのが映っているな。時間は午後9時。そして、9時10分頃、信孝らしき男から警察へ電話がある」
「少し時間が経っているのは、轢き逃げを考えたからですかね?」
「どうだろう? そして、9時20分頃、信孝を逮捕」
「何も問題は無いですね」
小牧と日吉は六角家の別荘の防犯カメラの映像を確認する。一通り見終わると小牧が話す。
「六角家別荘の防犯カメラには、午後8時45分に長男信忠と次男信雄が映っている。信忠の死亡推定時刻は午後8時45分から9時半」
「信雄信孝が午後8時45分に一緒に犯行を行って、青山に向かったらギリギリ間に合わないですかね?」
「そうだな……。それより、何故、この五木浩二という男を轢き殺さなければいけなかったんだ?」
「えっ?! 意図的ですか?!」
「土地勘が無く、袋小路に入ってしまったと言うが、軽トラック1台がギリギリ通れるスペースに迷い込んだ上に、かなりの猛スピードでたまたま居合わせた男を轢いたなんて偶然はあり得ないんじゃないか? 五木が何らかの情報を知っていたから殺されたんだ。五木の交遊関係を探る必要があるな」
4月1日午前9時
「この度は御迷惑お掛けし大変申し訳ありませんでした」
ジュエリー西川の事務所で、信雄は深く頭を下げ、『炎のティアラ』と現金1億円をテーブルの上に置いた。
「御迷惑だと存じますが、金融機関を通すと色々面倒ですので……」
「頭をお上げください。全て弁償してもらって、うちは何も損害が無いので、今回の件は水に流します」
「ありがとうございます」
「今回の件をきっかけに、うちと取引頂ければ幸いです」
「前向きに検討させていただきます。パチンコの目玉景品を宝石にさせていただこうと思います」
「いいですねえ。では、この後も今回の件で色々あり、時間も無いと思いますので、今日は、お引き取り頂いて結構ですので」
「御配慮いただき恐縮です。失礼します」
(西川社長が話の分かる人で良かった。この後、宝石を2、3個買っておけば問題無いだろう)
信雄が帰った後、西川社長は妻に話す。
「即金で1億円置いていくとは、さすが大物だな。これからも取引がありそうだし、今回の事件は、うちにとって得しか無い」
「雨降って地固まるって、こういう事なのかしらねぇ」
4月1日午後7時
三橋は同級生全員に、明日の五木の葬式とその後の偲ぶ会の連絡をしていた。次は六角の実家へ電話するようだ。
「もしもし、六角です」
「もしもし、私。信孝さんと中学の同級生の三橋と申します。信孝さんは……」
「ああ、委員長の三橋さん?」
「あっ! 六角君? そう、覚えてくれてた? 元気にしてる?」
「まあ、それなりに(ホントは警察署で勾留されたりして色々大変だったんだけどな)」
「で、急な話でビックリすると思うんだけど、五木君が交通事故で亡くなっちゃったの」
「何だって?!」
「ニュースで知ってるかも知れないけど、昨日のジュエリー西川の窃盗犯に轢かれたのが五木君なの」
「そ、そんな偶然……」
「そうなの! ありえないでしょ? ビックリしたと思うけど、明日の午前11時から葬式で、12時頃から私の実家のカラオケ店貸し切って、五木君を偲ぶ会をしようと考えてるの。どうかな? 行けそう?」
「分かった。何とか行けるようにするよ」
「ありがとう。じゃあ私、他の人にも連絡しないといけないから」
「分かった。連絡ありがとう」
「じゃあまた明日ね」
「じゃあまた」
信孝は電話を切り、呆然とする。兄信雄が轢き殺した男が同級生の五木だとは夢にも思っていなかった。親友という訳では無かったが、仲の良い友達だった。高校時代の五木との想い出がよみがえったのか、涙が流れていた。◆
「ジュエリー西川の防犯カメラには三男信孝らしき人物が犯行を行っているのが映っているな。時間は午後9時。そして、9時10分頃、信孝らしき男から警察へ電話がある」
「少し時間が経っているのは、轢き逃げを考えたからですかね?」
「どうだろう? そして、9時20分頃、信孝を逮捕」
「何も問題は無いですね」
小牧と日吉は六角家の別荘の防犯カメラの映像を確認する。一通り見終わると小牧が話す。
「六角家別荘の防犯カメラには、午後8時45分に長男信忠と次男信雄が映っている。信忠の死亡推定時刻は午後8時45分から9時半」
「信雄信孝が午後8時45分に一緒に犯行を行って、青山に向かったらギリギリ間に合わないですかね?」
「そうだな……。それより、何故、この五木浩二という男を轢き殺さなければいけなかったんだ?」
「えっ?! 意図的ですか?!」
「土地勘が無く、袋小路に入ってしまったと言うが、軽トラック1台がギリギリ通れるスペースに迷い込んだ上に、かなりの猛スピードでたまたま居合わせた男を轢いたなんて偶然はあり得ないんじゃないか? 五木が何らかの情報を知っていたから殺されたんだ。五木の交遊関係を探る必要があるな」
4月1日午前9時
「この度は御迷惑お掛けし大変申し訳ありませんでした」
ジュエリー西川の事務所で、信雄は深く頭を下げ、『炎のティアラ』と現金1億円をテーブルの上に置いた。
「御迷惑だと存じますが、金融機関を通すと色々面倒ですので……」
「頭をお上げください。全て弁償してもらって、うちは何も損害が無いので、今回の件は水に流します」
「ありがとうございます」
「今回の件をきっかけに、うちと取引頂ければ幸いです」
「前向きに検討させていただきます。パチンコの目玉景品を宝石にさせていただこうと思います」
「いいですねえ。では、この後も今回の件で色々あり、時間も無いと思いますので、今日は、お引き取り頂いて結構ですので」
「御配慮いただき恐縮です。失礼します」
(西川社長が話の分かる人で良かった。この後、宝石を2、3個買っておけば問題無いだろう)
信雄が帰った後、西川社長は妻に話す。
「即金で1億円置いていくとは、さすが大物だな。これからも取引がありそうだし、今回の事件は、うちにとって得しか無い」
「雨降って地固まるって、こういう事なのかしらねぇ」
4月1日午後7時
三橋は同級生全員に、明日の五木の葬式とその後の偲ぶ会の連絡をしていた。次は六角の実家へ電話するようだ。
「もしもし、六角です」
「もしもし、私。信孝さんと中学の同級生の三橋と申します。信孝さんは……」
「ああ、委員長の三橋さん?」
「あっ! 六角君? そう、覚えてくれてた? 元気にしてる?」
「まあ、それなりに(ホントは警察署で勾留されたりして色々大変だったんだけどな)」
「で、急な話でビックリすると思うんだけど、五木君が交通事故で亡くなっちゃったの」
「何だって?!」
「ニュースで知ってるかも知れないけど、昨日のジュエリー西川の窃盗犯に轢かれたのが五木君なの」
「そ、そんな偶然……」
「そうなの! ありえないでしょ? ビックリしたと思うけど、明日の午前11時から葬式で、12時頃から私の実家のカラオケ店貸し切って、五木君を偲ぶ会をしようと考えてるの。どうかな? 行けそう?」
「分かった。何とか行けるようにするよ」
「ありがとう。じゃあ私、他の人にも連絡しないといけないから」
「分かった。連絡ありがとう」
「じゃあまた明日ね」
「じゃあまた」
信孝は電話を切り、呆然とする。兄信雄が轢き殺した男が同級生の五木だとは夢にも思っていなかった。親友という訳では無かったが、仲の良い友達だった。高校時代の五木との想い出がよみがえったのか、涙が流れていた。◆
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