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フローラ・フォン・リヴェールが生まれ育ったリヴェール公爵家は、この王国の中でも特に古くから権勢を誇ってきた名門だった。青みがかった白亜の壮麗な館は、遠くからでもその存在感を示し、公爵の一族が積み重ねてきた威厳を象徴している。
しかし、その栄華の中心にいるはずのフローラは、幼い頃からまるで透明な存在のように扱われていた。実母である先代公爵夫人は彼女が幼少の折に病で亡くなり、代わりにやってきた継母と、その腹から生まれた異母妹こそが、今や家の実権を握っている。フローラは正式には公爵令嬢であるものの、実質的に屋敷の奥まった部屋で暮らし、小間使いのように細々とした雑用を押し付けられながら日々を過ごす立場だった。
だが、そんな彼女にも、唯一の「公爵令嬢らしい役目」が与えられていた。それは――国王陛下からの命により、王太子アルベルト・フォン・オブリヴィオンの婚約者として選ばれていたことだ。
この国では王家の婚姻は伝統的に大貴族の娘から選出される。リヴェール公爵家は由緒正しく、かつ一度も反乱など起こしたことのない忠誠心厚い家柄として知られていたため、「次代の王を支える王太子妃の候補」として白羽の矢が立ったのだ。
もっとも、その肝心の王太子であるアルベルトは、フローラに見向きもしなかった。むしろ彼は、平民出身ながら侍女として王城に上がったカトリーナを溺愛しており、公然と愛人のように扱っていた。表向きは「王太子妃教育の一環」と称し、フローラにも形だけの礼は示すものの、まるで紙人形とでもいうかのように興味を持たない。
フローラは王城に呼ばれるたび、冷たい視線のアルベルトに苦い思いを抱きつつも、じっと耐え忍んでいた。周囲は彼女の控えめで温和な性格を「おとなしい」「主張がない」と馬鹿にするが、本来フローラは人を害するような言動を好まないだけで、決して鈍感なわけではない。むしろ、あまりにも不当な扱いに直面しているからこそ、どう対処していいか分からず、結果的に押し黙っているのだ。
それでも「いずれ正妃となれば立場も変わる」「将来を考えれば、今は耐えてしっかり王太子妃教育を受けねばならない」と心を奮い立たせていたフローラだったが、その努力は、ある日突然に崩れ去ることになる。
きっかけは、王城で催された夜会の席であった。王太子アルベルトは、堂々とカトリーナの手を取り、音楽に合わせて踊り始めた。通常、こうした夜会では王太子が最初に踊る相手は婚約者であるフローラが相応しい。だが、アルベルトはフローラを招きすらせず、まるで王太子妃はカトリーナだと言わんばかりに彼女に微笑みかけ、円舞を踊っていたのだ。
広間でその光景を目撃した貴族たちは、一斉にどよめく。
「どういうつもりだ……?」「フローラ嬢はそこにいるのに……」
耳に入りづらいような小声ではあったが、フローラにも十分聞こえてくる。それでも彼女は、表面上だけでも気丈にふるまおうと、かろうじて微笑をつくって耐えていた。
だが、追い打ちをかけるようにアルベルトは、踊り終えた後にフローラへと冷たい瞳を向け、誰もが耳を疑うような言葉を放つ。
「フローラ・フォン・リヴェール。そなたとは婚約を解消させてもらう」
一瞬、広間全体が水を打ったように静まり返った。誰もがアルベルトの言葉を理解できずにいる――いや、理解はできても、これほど公衆の面前で突拍子もない発言が飛び出すとは思っていなかったのだろう。
しかしアルベルトは満足げに、あるいはカトリーナにいいところを見せようとするかのように、さらに言葉を重ねる。
「よくよく考えたが、フローラのように暗く、何もできぬ女は王妃には不適当だ。あれほど教養を与えようとしたのに、何も身につかなかっただろう? それに比べ、カトリーナは素晴らしい。才能もあるし、俺を心から慕ってくれている。故に俺はこの場をもって、フローラとの婚約を破棄し、カトリーナを正妃とすることを宣言する」
ざわざわとした動揺が貴族たちの間を駆け巡り、その顔は戸惑いと疑念に満ちていた。カトリーナは確かに愛らしい少女だが、所詮は平民出身。しかも王妃教育など受けていない。これまでの慣例を踏みにじる暴挙に、年配の貴族たちは呆れてものも言えない様子だ。
だが、そもそも王太子のわがままを止めるには、国王か王妃か、よほどの権力者でなければならない。しかし今の国王夫婦は歳を重ねており、すでにアルベルトの好きなようにさせている節がある。誰にも止められない――ならば、こうして既成事実を積み上げられれば、無理矢理にでも事が進んでしまうのだ。
フローラはあまりの衝撃に胸が締めつけられ、震える声で問いかける。
「――わたくしが、何もできない……とおっしゃいましたか。確かに、今まで王太子妃教育を十分にこなせた自信はありません。ですが、私なりに努力をしてまいりました。それを……」
涙がこぼれそうになるのを堪えようとしても、どうしても目元が熱くなる。彼女が踏みとどまる間もなく、アルベルトは薄い笑みを浮かべて言い放った。
「努力した? 笑わせるな。そなたはただ教えられたことを黙々とやっていただけで、得られた成果など何一つなかったではないか。カトリーナが立派に踊り、知識を蓄え、しかも俺を癒やしてくれる姿を見て、ますますそう確信したよ。フローラ、そなたは王妃の器ではない」
その言葉が、まるで胸を刃で突き立てられたかのようにフローラを痛めつける。
ここに至るまで、確かにフローラは王太子妃として相応しい振る舞いを学んできたが、実際には周囲から真面目に取り合ってもらえず、形式的なレッスンばかりが与えられていた。講師役も「どうせ王太子殿下のお気に入りは別の方だろう」と半ば投げやりにフローラに教えるだけ。彼女が疑問を呈しても、一流の講義を受ける機会はほとんどなかったのである。
にもかかわらず、「何もできない」と責め立てられるのはあまりに酷い。けれど、それを訴えても誰も聞く耳を持たないことなど、痛いほど分かっている――。
ここが、この場が、フローラが「王太子妃」ではなくなる瞬間なのだと、彼女ははっきりと思い知らされた。
夜会の会場には、フローラの家族……リヴェール公爵夫妻と異母妹も招かれていたが、彼らはどうすることもなく、見て見ぬふりをしている。むしろ心底ほっとしているようにも見える。
継母が小さく息を吐くのを感じて、フローラは自分の胸がさらに痛むのを覚えた。
「これで厄介払いができた、というところかしら……」
ひそひそとそんな声が聞こえてきそうなほど、公爵家の人々は安堵の色を隠せず、むしろアルベルトの暴挙を歓迎しているようだ。
(ああ、私は本当にこの家で余計な存在だったのだわ)
かつては母を失いながらも、父がいるから、いつかは分かってくれるかもしれないと信じてきた。それでも、現実は甘くはなく、家族に必要とされない上に、婚約者にすら見限られた。フローラの心は絶望の淵に沈んだ。
しかし、その栄華の中心にいるはずのフローラは、幼い頃からまるで透明な存在のように扱われていた。実母である先代公爵夫人は彼女が幼少の折に病で亡くなり、代わりにやってきた継母と、その腹から生まれた異母妹こそが、今や家の実権を握っている。フローラは正式には公爵令嬢であるものの、実質的に屋敷の奥まった部屋で暮らし、小間使いのように細々とした雑用を押し付けられながら日々を過ごす立場だった。
だが、そんな彼女にも、唯一の「公爵令嬢らしい役目」が与えられていた。それは――国王陛下からの命により、王太子アルベルト・フォン・オブリヴィオンの婚約者として選ばれていたことだ。
この国では王家の婚姻は伝統的に大貴族の娘から選出される。リヴェール公爵家は由緒正しく、かつ一度も反乱など起こしたことのない忠誠心厚い家柄として知られていたため、「次代の王を支える王太子妃の候補」として白羽の矢が立ったのだ。
もっとも、その肝心の王太子であるアルベルトは、フローラに見向きもしなかった。むしろ彼は、平民出身ながら侍女として王城に上がったカトリーナを溺愛しており、公然と愛人のように扱っていた。表向きは「王太子妃教育の一環」と称し、フローラにも形だけの礼は示すものの、まるで紙人形とでもいうかのように興味を持たない。
フローラは王城に呼ばれるたび、冷たい視線のアルベルトに苦い思いを抱きつつも、じっと耐え忍んでいた。周囲は彼女の控えめで温和な性格を「おとなしい」「主張がない」と馬鹿にするが、本来フローラは人を害するような言動を好まないだけで、決して鈍感なわけではない。むしろ、あまりにも不当な扱いに直面しているからこそ、どう対処していいか分からず、結果的に押し黙っているのだ。
それでも「いずれ正妃となれば立場も変わる」「将来を考えれば、今は耐えてしっかり王太子妃教育を受けねばならない」と心を奮い立たせていたフローラだったが、その努力は、ある日突然に崩れ去ることになる。
きっかけは、王城で催された夜会の席であった。王太子アルベルトは、堂々とカトリーナの手を取り、音楽に合わせて踊り始めた。通常、こうした夜会では王太子が最初に踊る相手は婚約者であるフローラが相応しい。だが、アルベルトはフローラを招きすらせず、まるで王太子妃はカトリーナだと言わんばかりに彼女に微笑みかけ、円舞を踊っていたのだ。
広間でその光景を目撃した貴族たちは、一斉にどよめく。
「どういうつもりだ……?」「フローラ嬢はそこにいるのに……」
耳に入りづらいような小声ではあったが、フローラにも十分聞こえてくる。それでも彼女は、表面上だけでも気丈にふるまおうと、かろうじて微笑をつくって耐えていた。
だが、追い打ちをかけるようにアルベルトは、踊り終えた後にフローラへと冷たい瞳を向け、誰もが耳を疑うような言葉を放つ。
「フローラ・フォン・リヴェール。そなたとは婚約を解消させてもらう」
一瞬、広間全体が水を打ったように静まり返った。誰もがアルベルトの言葉を理解できずにいる――いや、理解はできても、これほど公衆の面前で突拍子もない発言が飛び出すとは思っていなかったのだろう。
しかしアルベルトは満足げに、あるいはカトリーナにいいところを見せようとするかのように、さらに言葉を重ねる。
「よくよく考えたが、フローラのように暗く、何もできぬ女は王妃には不適当だ。あれほど教養を与えようとしたのに、何も身につかなかっただろう? それに比べ、カトリーナは素晴らしい。才能もあるし、俺を心から慕ってくれている。故に俺はこの場をもって、フローラとの婚約を破棄し、カトリーナを正妃とすることを宣言する」
ざわざわとした動揺が貴族たちの間を駆け巡り、その顔は戸惑いと疑念に満ちていた。カトリーナは確かに愛らしい少女だが、所詮は平民出身。しかも王妃教育など受けていない。これまでの慣例を踏みにじる暴挙に、年配の貴族たちは呆れてものも言えない様子だ。
だが、そもそも王太子のわがままを止めるには、国王か王妃か、よほどの権力者でなければならない。しかし今の国王夫婦は歳を重ねており、すでにアルベルトの好きなようにさせている節がある。誰にも止められない――ならば、こうして既成事実を積み上げられれば、無理矢理にでも事が進んでしまうのだ。
フローラはあまりの衝撃に胸が締めつけられ、震える声で問いかける。
「――わたくしが、何もできない……とおっしゃいましたか。確かに、今まで王太子妃教育を十分にこなせた自信はありません。ですが、私なりに努力をしてまいりました。それを……」
涙がこぼれそうになるのを堪えようとしても、どうしても目元が熱くなる。彼女が踏みとどまる間もなく、アルベルトは薄い笑みを浮かべて言い放った。
「努力した? 笑わせるな。そなたはただ教えられたことを黙々とやっていただけで、得られた成果など何一つなかったではないか。カトリーナが立派に踊り、知識を蓄え、しかも俺を癒やしてくれる姿を見て、ますますそう確信したよ。フローラ、そなたは王妃の器ではない」
その言葉が、まるで胸を刃で突き立てられたかのようにフローラを痛めつける。
ここに至るまで、確かにフローラは王太子妃として相応しい振る舞いを学んできたが、実際には周囲から真面目に取り合ってもらえず、形式的なレッスンばかりが与えられていた。講師役も「どうせ王太子殿下のお気に入りは別の方だろう」と半ば投げやりにフローラに教えるだけ。彼女が疑問を呈しても、一流の講義を受ける機会はほとんどなかったのである。
にもかかわらず、「何もできない」と責め立てられるのはあまりに酷い。けれど、それを訴えても誰も聞く耳を持たないことなど、痛いほど分かっている――。
ここが、この場が、フローラが「王太子妃」ではなくなる瞬間なのだと、彼女ははっきりと思い知らされた。
夜会の会場には、フローラの家族……リヴェール公爵夫妻と異母妹も招かれていたが、彼らはどうすることもなく、見て見ぬふりをしている。むしろ心底ほっとしているようにも見える。
継母が小さく息を吐くのを感じて、フローラは自分の胸がさらに痛むのを覚えた。
「これで厄介払いができた、というところかしら……」
ひそひそとそんな声が聞こえてきそうなほど、公爵家の人々は安堵の色を隠せず、むしろアルベルトの暴挙を歓迎しているようだ。
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