婚約破棄? 結構ですわ。私は領地を立て直します

鍛高譚

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第4章:新たな未来と最高の幸せ

31話

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レイラ嬢の噂と王太子の失脚

やがてアルベルト殿下は、低い声でこんな話を切り出しました。
「実は、王都では兄上――エドワード殿下が、レイラ嬢との派手な生活ぶりをあちこちで見せつけているせいで、王や貴族たちの間に不安が広がっています。レイラ嬢が高額な宝石や衣装を次々に買い漁り、その費用をどこから出しているのか疑問視する声もあるのです。王宮の財政が圧迫されることを恐れる者もいて、正直、兄上の評判は下がる一方です……。」

わたしはその話を聞き、思わず苦々しい気持ちになりました。
あれほど大勢の前でわたしとの婚約を破棄した王太子は、今や自分の首を絞めるような行動を続けている。レイラ嬢も金品を浪費するだけでなく、商人や貴族の間で怪しい取引をしているという噂すら耳にします。
もちろん、わたしにはもう関わりのない話ですが、国全体に影響が及ぶのだとしたら見過ごせません。アルベルト殿下も憂慮しているようで、その顔にははっきりとした悩みの色が浮かんでいました。

「本来ならば、王太子である兄上が国を引っ張る立場にあるはずですが……このままでは、王や貴族たちが兄上の退位を考えはじめてもおかしくありません。いずれわたしのところにも何らかの話が来るかもしれない、と思うと落ち着かない日々ですよ。」

アルベルト殿下は自嘲するように笑いましたが、その瞳は真剣です。わたしは胸が苦しくなりました。婚約破棄されたわたしには関係ないと言いながらも、やはり国の未来を思うと無視できない話題です。
しかし同時に、「結局、エドワード殿下とレイラ嬢はわたしよりお金や贅沢が大事だったのだろう」という冷めた思いもあります。わたしが失ったものは大きいけれど、その代わりにわたしは真の生きがいや、伯爵家の一員としての誇りを取り戻すことができたのだから。
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