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第4章:暴かれる聖女の嘘、そして私の選ぶ道
23話
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鳴り響く神楽の調べ、そして光の奔流
儀式が始まると、神官たちが低く静かな祈りの歌を口ずさみはじめる。それに合わせるように、リリアも銀髪を揺らして頭を垂れ、神々しい印象の言葉を唱和する。
「……偉大なる神よ。この地に潜む罪を洗い流し、清めたまえ……」
彼女の声が月光に溶け込むように響く。その瞬間、泉の水面が微かに波立ち、微量の光が生じている――ように見える。周囲の貴族や神官からは「おお……!」と驚嘆の声が漏れるが、私は落ち着いて観察を続ける。もし仕掛けがあるのなら、光や水の動きに注目すれば見破れるはずだ。
(どこに細工が……? 水晶か? それとも魔道具が隠されているの?)
心の中で焦りが募る。だが、私一人の目では全貌を掴みにくい。このとき、離れた位置で控えていたテオドールらが、さりげなく泉の周囲を回り込むように動き出しているのが視界に入った。どうやら計画どおり、リリアのトリックを突き止めようとしてくれているらしい。
儀式は次第にヒートアップし、リリアの声量が増していく。
「神よ、我が身を通して裁きを下したまえ……! ここにいる者の中で、もし罪深き邪悪を秘めた者がいれば、その姿を暴き、罰を――!」
彼女の両手から、淡い光が帯状に伸びる。先ほどの大広間よりもずっと大掛かりな光の演出だ。今度は確かに、泉の水面から光の粒子が噴き出すようにも見える。観客たちの間から「なんと神々しい……」という声が上がり、王太子は勝ち誇ったように胸を張る。
「見ろ、これが聖女リリアの奇跡! セイラ、おまえはこれでもまだ否定するのか?」
挑発的なアルベルトの声。私は歯噛みしながら答えた。
「ええ、私はまだ納得できません。――それが本当に奇跡なのか、あるいはただの幻か……。少なくとも私は、この目で確たる証拠を掴むまでは信じません!」
王太子が「ふん!」と鼻を鳴らしたその時――突然、光の奔流が私の足元を包んだ。まるで細いレーザーが絡みつくように、青白い光がぐるぐると輪を描きながら私を囲む。
「きゃあ……!」
思わず声が漏れた。周囲がざわつき、父が「セイラ!」と駆け寄ろうとするが、光の壁に阻まれて近寄れない。レオニスも苦い表情を浮かべているが、一歩も動けないようだ。
「――やはり罪深き者がいましたね」
リリアが厳かに告げる。その顔には慈悲のかけらもない冷酷な笑みが浮かんでいた。
「セイラ・フォン・アークライト。あなたが何をしてきたのか、神はお見通し。さあ、ここで罪を告白なさい。そうしなければ、この光はあなたを焼き尽くすことになるでしょう」
圧倒的な光量に、周囲の誰もが目を背ける。しかし、私は恐怖に身体を震わせつつも、必死に考える。――もしこれが本物の神の奇跡なら、もはや打つ手はない。だが、そんなはずはない。絶対にトリックがあるはずだ。
(光を操作する仕組みが……いったいどこにあるの?)
光の輪の中で身動きが取れず、私は足元を凝視した。すると、かすかな違和感に気づく。――地面に敷かれた石畳の一部に、微妙な段差や傷跡が見える。まるで魔法陣めいた紋様を削り取ったような線が……。
(もしかして、床下に魔道具が仕込まれているの? それが光を生成している?)
状況を打開するためには、外からの助けが必要だ。しかし、王太子の命令なのか、私の周囲には衛兵たちが配置され、父やレオニスが近づけなくなっているようだ。リリアは自信満々に私を見下ろし、宣告する。
「さあ、セイラ様。あなたは悪女。いまここで罪を認め、神に贖罪の涙を捧げるなら、まだ助かる道があるでしょう。――それとも、光の炎に焼かれて消えたいのかしら?」
私が言葉を失っていると、その時、テオドールの声が響いた。
「リリア殿、失礼ながら、その光の源はどこにあるのか説明していただきたい! 我々はこの目で見極める義務がある!」
彼は泉の反対側に立ち、明らかにリリアを探る視線を向けている。王太子が咄嗟に怒鳴り返す。
「無礼者! リリアは神の意思を体現しているのだぞ。よそ者がとやかく言うな!」
「いいえ、言わせてもらう。これは公衆の面前で行われる儀式であり、かつ隣国の王子や神官たちも立ち会っている。疑いを晴らすためにも、全行程を明かすのが筋だ!」
テオドールの鋭い主張に、リリアは顔を強張らせた。――そもそも、こんな場で仕掛けの詳細を晒せるわけがないのだろう。
「……騎士殿、あなたが何を疑っているかは知りませんが、これは紛れもない神の奇跡。私を冒涜すれば、あなたも裁きの対象となるでしょう」
リリアはまるで呪いでも発するような口調で睨み返す。だが、その直後――バチッと火花のような音がして、私を囲む光の一部が不自然に揺れた。
「……? な、なんだ……?」
リリアの表情が一気に曇る。王太子も「どうした、リリア!」と慌てた声を上げる。どうやら、思わぬトラブルが発生したらしい。
(まさか、テオドールたちが外部から魔道具を妨害したとか……?)
そう思った矢先、レオニスが私に向かって叫んだ。
「セイラ、もう少し耐えろ! 今、光の仕掛けを壊しつつある!」
――やはり、レオニスたちが行動を起こしてくれているのだ。光の輪が大きく乱れ、私を拘束する力が弱まっていく。私はここだ、とばかりに一気に力を込め、光の束を振りほどいた。
「……くっ……!」
体勢を崩しそうになりながらも、なんとか脱出に成功する。衛兵が驚いて駆け寄るが、すかさず父が割って入り、私を庇うように立ちふさがった。
「どけ! セイラに手出しはさせんぞ!」
同時に、レオニスの部下たちが泉の周りの神官を制圧している。驚いた悲鳴や怒号が飛び交い、現場は一気に混乱へ。王太子が血相を変えて「リリア!」と叫ぶが、リリアも術の維持が難しくなったのか、その身を支えきれずに跪きそうになっていた。
そこへテオドールが一気に駆け寄り、リリアの背後に潜んでいた小型の魔道具を引きずり出すように掴み上げる。
「これが“神の奇跡”の正体か……! 光を増幅する結晶石と魔力発生装置が仕込んである……!」
テオドールの声が会場全体に響き渡る。貴族たちは息を呑み、国王陛下も「なんだと……!?」と驚愕している。リリアは顔面蒼白になり、思わず声を上げた。
「そ、それは違います……! 私の力を補助するための道具であって、決して――」
苦しい弁解に、テオドールは容赦なく言葉を叩きつける。
「いいえ、あなたは最初から仕掛けを準備し、“聖女”を装っていただけだ。先ほどの光でセイラ様を囲い、危うく殺しかけたのも、この魔道具から照射される偽りの光だろう!」
貴族たちがどよめき、兵士たちが混乱する中、リリアは王太子に縋りつくように叫ぶ。
「アルベルト様……! あ、あれはただの補助。私は本当に神の力を――!」
「う、嘘だ! リリアがこんな安っぽいトリックを使うはずが……!」
アルベルトは顔を真っ赤にして否定するが、その言葉には自信がない。――王太子自身も、本当にリリアが奇跡を起こしていたのだと信じていたのだろう。しかし、その舞台裏を暴かれてしまった今、現実を認めるかどうかで激しく揺れているように見える。
私は動揺する王太子に一歩近づき、静かに言葉を投げかけた。
「殿下、ようやくお分かりですか? 彼女は“聖女”などではありません。この場にいる皆さまが目撃したとおり、リリアは魔道具を利用して“奇跡”と称する光を操っていたのです」
「ち、違う……! リリアは私を救ってくれた。本物の力で……!」
それでも、なおも王太子は取り乱しながらリリアを庇おうとする。しかし、リリアのほうは顔面蒼白のまま、言葉が出てこない。
「言え、リリア! おまえは本当に聖女なのだろう? これはどういうことだ!? なんとか説明してくれ……!」
「……わ、私は……」
リリアは唇を震わせ、王太子の問いかけにも答えられない。――もう弁解はできないのだろう。ハッタリで誤魔化してきた嘘が、ここで完全に崩れ去った。
儀式が始まると、神官たちが低く静かな祈りの歌を口ずさみはじめる。それに合わせるように、リリアも銀髪を揺らして頭を垂れ、神々しい印象の言葉を唱和する。
「……偉大なる神よ。この地に潜む罪を洗い流し、清めたまえ……」
彼女の声が月光に溶け込むように響く。その瞬間、泉の水面が微かに波立ち、微量の光が生じている――ように見える。周囲の貴族や神官からは「おお……!」と驚嘆の声が漏れるが、私は落ち着いて観察を続ける。もし仕掛けがあるのなら、光や水の動きに注目すれば見破れるはずだ。
(どこに細工が……? 水晶か? それとも魔道具が隠されているの?)
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儀式は次第にヒートアップし、リリアの声量が増していく。
「神よ、我が身を通して裁きを下したまえ……! ここにいる者の中で、もし罪深き邪悪を秘めた者がいれば、その姿を暴き、罰を――!」
彼女の両手から、淡い光が帯状に伸びる。先ほどの大広間よりもずっと大掛かりな光の演出だ。今度は確かに、泉の水面から光の粒子が噴き出すようにも見える。観客たちの間から「なんと神々しい……」という声が上がり、王太子は勝ち誇ったように胸を張る。
「見ろ、これが聖女リリアの奇跡! セイラ、おまえはこれでもまだ否定するのか?」
挑発的なアルベルトの声。私は歯噛みしながら答えた。
「ええ、私はまだ納得できません。――それが本当に奇跡なのか、あるいはただの幻か……。少なくとも私は、この目で確たる証拠を掴むまでは信じません!」
王太子が「ふん!」と鼻を鳴らしたその時――突然、光の奔流が私の足元を包んだ。まるで細いレーザーが絡みつくように、青白い光がぐるぐると輪を描きながら私を囲む。
「きゃあ……!」
思わず声が漏れた。周囲がざわつき、父が「セイラ!」と駆け寄ろうとするが、光の壁に阻まれて近寄れない。レオニスも苦い表情を浮かべているが、一歩も動けないようだ。
「――やはり罪深き者がいましたね」
リリアが厳かに告げる。その顔には慈悲のかけらもない冷酷な笑みが浮かんでいた。
「セイラ・フォン・アークライト。あなたが何をしてきたのか、神はお見通し。さあ、ここで罪を告白なさい。そうしなければ、この光はあなたを焼き尽くすことになるでしょう」
圧倒的な光量に、周囲の誰もが目を背ける。しかし、私は恐怖に身体を震わせつつも、必死に考える。――もしこれが本物の神の奇跡なら、もはや打つ手はない。だが、そんなはずはない。絶対にトリックがあるはずだ。
(光を操作する仕組みが……いったいどこにあるの?)
光の輪の中で身動きが取れず、私は足元を凝視した。すると、かすかな違和感に気づく。――地面に敷かれた石畳の一部に、微妙な段差や傷跡が見える。まるで魔法陣めいた紋様を削り取ったような線が……。
(もしかして、床下に魔道具が仕込まれているの? それが光を生成している?)
状況を打開するためには、外からの助けが必要だ。しかし、王太子の命令なのか、私の周囲には衛兵たちが配置され、父やレオニスが近づけなくなっているようだ。リリアは自信満々に私を見下ろし、宣告する。
「さあ、セイラ様。あなたは悪女。いまここで罪を認め、神に贖罪の涙を捧げるなら、まだ助かる道があるでしょう。――それとも、光の炎に焼かれて消えたいのかしら?」
私が言葉を失っていると、その時、テオドールの声が響いた。
「リリア殿、失礼ながら、その光の源はどこにあるのか説明していただきたい! 我々はこの目で見極める義務がある!」
彼は泉の反対側に立ち、明らかにリリアを探る視線を向けている。王太子が咄嗟に怒鳴り返す。
「無礼者! リリアは神の意思を体現しているのだぞ。よそ者がとやかく言うな!」
「いいえ、言わせてもらう。これは公衆の面前で行われる儀式であり、かつ隣国の王子や神官たちも立ち会っている。疑いを晴らすためにも、全行程を明かすのが筋だ!」
テオドールの鋭い主張に、リリアは顔を強張らせた。――そもそも、こんな場で仕掛けの詳細を晒せるわけがないのだろう。
「……騎士殿、あなたが何を疑っているかは知りませんが、これは紛れもない神の奇跡。私を冒涜すれば、あなたも裁きの対象となるでしょう」
リリアはまるで呪いでも発するような口調で睨み返す。だが、その直後――バチッと火花のような音がして、私を囲む光の一部が不自然に揺れた。
「……? な、なんだ……?」
リリアの表情が一気に曇る。王太子も「どうした、リリア!」と慌てた声を上げる。どうやら、思わぬトラブルが発生したらしい。
(まさか、テオドールたちが外部から魔道具を妨害したとか……?)
そう思った矢先、レオニスが私に向かって叫んだ。
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――やはり、レオニスたちが行動を起こしてくれているのだ。光の輪が大きく乱れ、私を拘束する力が弱まっていく。私はここだ、とばかりに一気に力を込め、光の束を振りほどいた。
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苦しい弁解に、テオドールは容赦なく言葉を叩きつける。
「いいえ、あなたは最初から仕掛けを準備し、“聖女”を装っていただけだ。先ほどの光でセイラ様を囲い、危うく殺しかけたのも、この魔道具から照射される偽りの光だろう!」
貴族たちがどよめき、兵士たちが混乱する中、リリアは王太子に縋りつくように叫ぶ。
「アルベルト様……! あ、あれはただの補助。私は本当に神の力を――!」
「う、嘘だ! リリアがこんな安っぽいトリックを使うはずが……!」
アルベルトは顔を真っ赤にして否定するが、その言葉には自信がない。――王太子自身も、本当にリリアが奇跡を起こしていたのだと信じていたのだろう。しかし、その舞台裏を暴かれてしまった今、現実を認めるかどうかで激しく揺れているように見える。
私は動揺する王太子に一歩近づき、静かに言葉を投げかけた。
「殿下、ようやくお分かりですか? 彼女は“聖女”などではありません。この場にいる皆さまが目撃したとおり、リリアは魔道具を利用して“奇跡”と称する光を操っていたのです」
「ち、違う……! リリアは私を救ってくれた。本物の力で……!」
それでも、なおも王太子は取り乱しながらリリアを庇おうとする。しかし、リリアのほうは顔面蒼白のまま、言葉が出てこない。
「言え、リリア! おまえは本当に聖女なのだろう? これはどういうことだ!? なんとか説明してくれ……!」
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