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第2章:出会いと覚醒――真なる力を知る時
9話
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昼の町は活気があった。地元の商人らが干し肉や野菜、果物などを並べ、旅人相手にさかんに声をかけている。幸いアストリッドは金銭にはそこまで困っていない――追放前夜、クラリッサと二人で小さな宝石や貴金属をいくつか現金化したからだ。
そのため、目立たないような地味な装いであっても、買い物には苦労しない。通りがかりの屋台でスープやパン、果実酒などを購入し、宿へ戻る途中、ふと耳をひそめる。
「ねえ、知ってる? 王都で“聖女”が偽物だったって噂だよ」
「マジかよ。ずっと王国を支えてきたあの聖女様が?」
「でも新しい本物の聖女が現れたんだろ? それで追放されたって話だ」
「へえ、信じられねえけど、神殿がそう言うなら仕方ねえわな……」
通りを歩く人々の会話に、アストリッドは足を止めかける。まだ噂がここまで広まっているとは――いや、むしろ当然かもしれない。王都のニュースは、すぐに周辺地域に広がるものだ。
クラリッサが慌ててアストリッドの腕をとる。
「お嬢様……行きましょう。聞かない方がいいです」
「……ええ、そうね」
突き上げる悔しさをこらえ、アストリッドは「もう私には関係ないわ」と自分に言い聞かせるように踵を返した。
そのため、目立たないような地味な装いであっても、買い物には苦労しない。通りがかりの屋台でスープやパン、果実酒などを購入し、宿へ戻る途中、ふと耳をひそめる。
「ねえ、知ってる? 王都で“聖女”が偽物だったって噂だよ」
「マジかよ。ずっと王国を支えてきたあの聖女様が?」
「でも新しい本物の聖女が現れたんだろ? それで追放されたって話だ」
「へえ、信じられねえけど、神殿がそう言うなら仕方ねえわな……」
通りを歩く人々の会話に、アストリッドは足を止めかける。まだ噂がここまで広まっているとは――いや、むしろ当然かもしれない。王都のニュースは、すぐに周辺地域に広がるものだ。
クラリッサが慌ててアストリッドの腕をとる。
「お嬢様……行きましょう。聞かない方がいいです」
「……ええ、そうね」
突き上げる悔しさをこらえ、アストリッドは「もう私には関係ないわ」と自分に言い聞かせるように踵を返した。
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