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第18話『掃除係と護衛殿下、呼吸が合わない』*
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第18話『掃除係と護衛殿下、呼吸が合わない』*
翌日。
ミリアの家での掃除が始まった。
アーロンは今日も当然のように同行している。
「ではアーロン様、私は玄関から掃除しますので、殿下は奥の部屋をお願いします」
「わかった。……ミリア、何かあったらすぐ呼べ」
「掃除中に何が起こるんですか?」
「わからん。だから呼べ」
「……はい」
(※ちなみに昨日から、アーロンの“ミリア過保護病”は重症化している)
◆
まずは──
●ミリア・玄関掃除
いつものモップさばきで、スッスッと軽快に動き回る。
「今日もピカピカにしますわ♪」
モップをくるっと回すフォームも完璧だ。
そのとき。
ドゴン!!
奥の部屋から、何かが倒れたものすごい音がした。
「ア、アーロン様!?!?」
ミリアは慌てて駆けつける。
◆
●アーロン・奥の部屋
「……ぐ」
床に正座しているアーロンがいた。
周囲には倒れた家具。
机も椅子も本棚も、なぜか横倒し。
ミリアは目を丸くした。
「な、何をしたらこうなるんですか!?」
「……ミリアが急にいなくなった気がして、不安になって探していたら……こうなった」
「それ家具のせいじゃなくて殿下の動揺の問題ですわ!!」
アーロンは咳払いし、立ち上がる。
「あー……だが、無事でよかった」
「怪我は大丈夫ですか?」
ミリアが手を伸ばすと、アーロンは一瞬で真っ赤になった。
「……ミリアが触ると、心臓に悪い」
「助けてって言ってるんですけど!?!?」
◆
結論:掃除、全然進まない。
◆
その後も――
◆アーロンが掃除機をつけた瞬間
→ 「敵の罠か!?」 と警戒してコードを抜く。
◆高い棚に手を伸ばしたミリア
→ 「危ない!」 と抱きかかえられて引っ張られる(棚より危険)。
◆ミリアが窓を開けて換気
→ 「外の刺客が風に紛れて来るかもしれん!」
(※どういう理屈!?)
ミリアはとうとう叫んだ。
「アーロン様!! そんなに警戒していたら掃除が終わりません!!」
「……ミリアの安全が最優先だ」
「だからって、窓開けたら刺客が飛んでくる国じゃありません!」
「前例はないが、ゼロとは言えん」
「ゼロの可能性がほぼ100に近いですわ!!」
◆
そしてお昼。
ミリアが作ったお弁当を並べると、アーロンは途端に大人しくなって座った。
「ミリアの料理は……本当に、安心する」
「ありがとうございます。たまには殿下にも食べてもらいたかったので」
アーロンは少しだけ遠くを見て呟いた。
「……ミリアを失いかけたときの、あの胸の痛みが、まだ残っている」
突然の本音に、ミリアは目を見開く。
「アーロン様……」
「だから……少し、過保護でも……許してくれ」
(ちょっ……今の顔、反則では!?)
(なんでこの人、急に距離を詰めてくるんですの!?)
心臓がバクバクいうミリア。
しかし直後――
「……あの、その、ご飯……冷めますから」
「ミリアが食べさせてくれるなら、冷めてもいい」
「何を言い出すんですかああああ!!?」
ミリアは真っ赤になりながら弁当箱で顔を隠した。
◆
その後もドタバタは続いたが――
結局、掃除は二人でなんとか終わった。
アーロンは帰り際に、そっとミリアの手を取る。
「……明日も一緒に掃除していいか?」
「……アーロン様が邪魔をしなければ、はい」
「努力する」
「どーせ努力してもしなくても邪魔するじゃないですか!!」
「……否定できない」
ミリアは天を仰いだ。
(なんでこんなに面倒くさいのに……)
(でも、なんでだろ……嫌じゃない……)
胸の奥が、ほんの少し温かかった。
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翌日。
ミリアの家での掃除が始まった。
アーロンは今日も当然のように同行している。
「ではアーロン様、私は玄関から掃除しますので、殿下は奥の部屋をお願いします」
「わかった。……ミリア、何かあったらすぐ呼べ」
「掃除中に何が起こるんですか?」
「わからん。だから呼べ」
「……はい」
(※ちなみに昨日から、アーロンの“ミリア過保護病”は重症化している)
◆
まずは──
●ミリア・玄関掃除
いつものモップさばきで、スッスッと軽快に動き回る。
「今日もピカピカにしますわ♪」
モップをくるっと回すフォームも完璧だ。
そのとき。
ドゴン!!
奥の部屋から、何かが倒れたものすごい音がした。
「ア、アーロン様!?!?」
ミリアは慌てて駆けつける。
◆
●アーロン・奥の部屋
「……ぐ」
床に正座しているアーロンがいた。
周囲には倒れた家具。
机も椅子も本棚も、なぜか横倒し。
ミリアは目を丸くした。
「な、何をしたらこうなるんですか!?」
「……ミリアが急にいなくなった気がして、不安になって探していたら……こうなった」
「それ家具のせいじゃなくて殿下の動揺の問題ですわ!!」
アーロンは咳払いし、立ち上がる。
「あー……だが、無事でよかった」
「怪我は大丈夫ですか?」
ミリアが手を伸ばすと、アーロンは一瞬で真っ赤になった。
「……ミリアが触ると、心臓に悪い」
「助けてって言ってるんですけど!?!?」
◆
結論:掃除、全然進まない。
◆
その後も――
◆アーロンが掃除機をつけた瞬間
→ 「敵の罠か!?」 と警戒してコードを抜く。
◆高い棚に手を伸ばしたミリア
→ 「危ない!」 と抱きかかえられて引っ張られる(棚より危険)。
◆ミリアが窓を開けて換気
→ 「外の刺客が風に紛れて来るかもしれん!」
(※どういう理屈!?)
ミリアはとうとう叫んだ。
「アーロン様!! そんなに警戒していたら掃除が終わりません!!」
「……ミリアの安全が最優先だ」
「だからって、窓開けたら刺客が飛んでくる国じゃありません!」
「前例はないが、ゼロとは言えん」
「ゼロの可能性がほぼ100に近いですわ!!」
◆
そしてお昼。
ミリアが作ったお弁当を並べると、アーロンは途端に大人しくなって座った。
「ミリアの料理は……本当に、安心する」
「ありがとうございます。たまには殿下にも食べてもらいたかったので」
アーロンは少しだけ遠くを見て呟いた。
「……ミリアを失いかけたときの、あの胸の痛みが、まだ残っている」
突然の本音に、ミリアは目を見開く。
「アーロン様……」
「だから……少し、過保護でも……許してくれ」
(ちょっ……今の顔、反則では!?)
(なんでこの人、急に距離を詰めてくるんですの!?)
心臓がバクバクいうミリア。
しかし直後――
「……あの、その、ご飯……冷めますから」
「ミリアが食べさせてくれるなら、冷めてもいい」
「何を言い出すんですかああああ!!?」
ミリアは真っ赤になりながら弁当箱で顔を隠した。
◆
その後もドタバタは続いたが――
結局、掃除は二人でなんとか終わった。
アーロンは帰り際に、そっとミリアの手を取る。
「……明日も一緒に掃除していいか?」
「……アーロン様が邪魔をしなければ、はい」
「努力する」
「どーせ努力してもしなくても邪魔するじゃないですか!!」
「……否定できない」
ミリアは天を仰いだ。
(なんでこんなに面倒くさいのに……)
(でも、なんでだろ……嫌じゃない……)
胸の奥が、ほんの少し温かかった。
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