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【α嫌いのΩ】4.生活能力=0
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溜息を吐きかけた御堂のスマホが震えた。
「遥?」
御堂は、スマホを耳に当てながら部屋を出た。
『キサ、どう?』
「一応、処置して今は熱下がってるけど、当分駄目っぽいな。全くまともに食事してないみたいだから、一人にしとくと回復しそうにないけど。いつもどうしてんだ」
『やっぱりなあ…。いつもは、うちで面倒見るんだけど、今回は京都もこれだからねえ…。香哉斗、キサ、一時的に預かってもらえないか?』
「は?」
御堂は思わず電話を離して見つめた。
『そこ、何もないだろ』
「…まあなあ。世話するには不便極まりねーな。でも、俺はいいけどあいつが嫌がるだろ」
『んー。香哉斗?』
「何」
『気を悪くするなよ』
「だから何」
『キサに、男性αとして手を出すのは、キサが合意してからだよな?』
思わず、耳から離した電話を半眼で見つめ、
「…何の確認だ」
『キサを言い含めるから、そのための確認』
「当たり前だろ。前にも言ったけど、無理矢理なんて趣味じゃない。考えてもねーよ」
『うん。まあ、その辺、君はちゃんとしてるみたいだから、僕は全く心配はしてないけどね、念のため。じゃ、キサに代わって』
遥は穏やかな物言いで分かりにくいが、実はそれなりに押しが強く、その言葉にはそれなりの威圧感がある。今回については、御堂としてもやぶさかではないので何ともではあるが。
「キサ、起きてるか?」
「…ん」
もそ、と布団の中の体がこちらを向いた。
「遥から」
「ハル…?」
伸びてきた手にスマホを持たせると、手がまた熱を持ち始めている。
「…うん、…うん。…え?」
如月は、遥の言うことには大人しく従うことが多い。
「でも。…ん、…うん…」
暫く如月は頷きながら遥の話を聞き、
「…わかった。御堂さん、ハルが代わってって」
スマホを御堂に戻した。
『キサにはよく言い聞かせたから、連れて帰ってくれるか』
「…何をどう言えば、あいつがあんなに大人しく納得すんだよ」
遥が笑った。
『何言ってるんだ?君自身で、キサの信頼を勝ち得てる、ってことだろ。まあ、キサもちょっと素直になれない事情があるけど、自分の身の危険のことなんて、人に言われて納得できるものじゃないよ。じゃ、悪いけど、あとは頼むね』
遥の電話が切れると、御堂は如月を見下ろした。
「連れて帰っていいなら、いくらでも世話はするけど」
「…行っても、いい?」
御堂の目が丸くなった。
「お前ほんとに」
「?」
「遥に何言われたの」
2階から咳が聞こえてくる。
自宅に病人がいると言うのに、不謹慎にも御堂は機嫌が良かった。真夜中のキッチンで生姜湯を作りながらテレビをつけると、ニュースが読まれていた。
『…6名の行方不明の方は何れも中学生から20歳迄のΩの方だと言うことで、警察庁では組織的な犯罪の可能性が強いと見て捜査本部を立ち上げました』
一瞬、階段に視線をやった。
咳は、部屋から聞こえている。
プツ。
御堂はテレビを消した。
出来上がった如月用の生姜湯と自分用のコーヒー、ソフトタイプのクッキーををトレイに載せて階段を上がり、自分の寝室の向かいのドアを開ける。
「ごほ…っ」
枕に顔を埋めた如月が、苦しそうに咳を繰り返している。
「咳、止まらねーな…」
ちらりと壁の時計を見、
「もう一度、咳と吐き気どめの点滴するか」
「…うん…っごほ!」
疲れ切った顔の如月が、僅かに御堂を向いた。
(熱もまだ下がらないか)
手早く用意をして点滴を落とし始めると、如月が温かい指で御堂の腕を掴んだ。
「ん?」
「嫌な…夢、見る…寝れない…」
涙目で御堂を見上げると、如月は盛大に咳込んだ。
「…っごほ!」
今日は、見たことがない如月ばかりを目の当たりにしているな、と御堂は苦笑した。
「ここにいようか」
髪を撫でてやるが、如月の指は、解けない。
「連れて、…行か、れる…」
どき、と御堂の胸が痛んだ。
子どもの頃に誘拐された時の記憶が混同しているのか。
誘発剤を乱用され、瀕死の状態になっていたと聞いた。
確かに患者によっては、治療時の誘発剤の使用で熱感や身体の怠さ、節々の痛みを訴えることも少なくない。
「…キサ、こっち来るか?」
御堂は如月の隣に足を伸ばして座り、そっと如月の肩を叩くと、薄く開いた潤んだ眼で御堂を見た如月は躊躇なくその膝に熱っぽい身体を擦り寄せた。
(風邪のたびに、思い出すんじゃ、…辛いな)
そっと足の上に熱い身体を引き上げてやり、肩を撫でてやる。暫く咳き込んでいたが、やがて薬が効き始めたのか、咳の間隔があいてきた。
「生姜湯、冷めたけど…飲むか?」
「…甘い?」
くす、と御堂が笑う。
「極甘。俺は遠慮するけど」
トレイを示すと、如月は意外にクッキーも欲しがった。
「ナッツの、おいしいな」
「自分で用意しといてなんだけど、その甘いの二乗でよく食えんな…」
「平気」
食べ終わると、ぽふ、と御堂の足の上に倒れ込んだ。
「…やっと、寝れそ…」
トロリと微睡むように瞳が揺れ、やがてふ、と瞼が落ちた。
点滴には少し鎮静剤も入れておいたので、それも効き始めたかもしれない。
翌朝、御堂は如月の隣で目覚めた。
「…俺まで寝ちまったのか」
加湿をしながら部屋を暖めていたせいか、自分の体調に問題はなさそうだ。
小さく呟くと、如月が目を開いた。
「…はよう…」
ぼんやりと呟くような挨拶が少し可笑しくて、御堂は思わず笑った。
「おはよ。気分どう」
「治った」
多少咳は残っているが、けろりとした表情で如月が答えた。
「熱、みていい」
「いいよ」
額に手を当てると、ほぼ平熱だ。
「ありがとう。明日は、出勤できる」
にこりと笑って言われれば、気分は良くなるだけで。
「歯磨きしたいな…」
「洗面所に、新しいのが置いてあるから。これ着てけ」
置いておいたパーカーを如月に着せてやると、
「汗かいたから、いい」
「気にすんな」
「…ありがとう」
如月は部屋を出たところに設置してある洗面台へ歯を磨きに行った。
サイズが合わない自分のパーカーを着ているのを見て、興奮するとか。
「俺、変態…?」
こんな経験は、皆無だ。
如月よりもずっとスタイルも良く魅力的な女性との関係も数知れず…のはずだが、何せ全く比較対象にならないし、如月については根拠も無く惹かれるのだから、仕方がない。
あれやこれやと考えていると、足音がしてドアが開いた。
「すっきりした。ありがとう」
にこりと笑う如月は、本当に可愛らしい…、と思える自分が信じられなくて。
「ん?…何、頭抱えてんの。もしかして、風邪移した⁉︎」
「や、違う違う。俺の煩悩…や、いい。何か食う?」
「うん」
そして、昨日に続き、この素直さ。警戒されっぱなしの状態から一転。
もー、駄目だ。やられる。
「…うん、何でもいいよな…」
「うん」
「ちょっと待ってて…」
「あ」
「?」
「あの、シャワー借りていい?汗かいて気持ち悪くて」
「遥?」
御堂は、スマホを耳に当てながら部屋を出た。
『キサ、どう?』
「一応、処置して今は熱下がってるけど、当分駄目っぽいな。全くまともに食事してないみたいだから、一人にしとくと回復しそうにないけど。いつもどうしてんだ」
『やっぱりなあ…。いつもは、うちで面倒見るんだけど、今回は京都もこれだからねえ…。香哉斗、キサ、一時的に預かってもらえないか?』
「は?」
御堂は思わず電話を離して見つめた。
『そこ、何もないだろ』
「…まあなあ。世話するには不便極まりねーな。でも、俺はいいけどあいつが嫌がるだろ」
『んー。香哉斗?』
「何」
『気を悪くするなよ』
「だから何」
『キサに、男性αとして手を出すのは、キサが合意してからだよな?』
思わず、耳から離した電話を半眼で見つめ、
「…何の確認だ」
『キサを言い含めるから、そのための確認』
「当たり前だろ。前にも言ったけど、無理矢理なんて趣味じゃない。考えてもねーよ」
『うん。まあ、その辺、君はちゃんとしてるみたいだから、僕は全く心配はしてないけどね、念のため。じゃ、キサに代わって』
遥は穏やかな物言いで分かりにくいが、実はそれなりに押しが強く、その言葉にはそれなりの威圧感がある。今回については、御堂としてもやぶさかではないので何ともではあるが。
「キサ、起きてるか?」
「…ん」
もそ、と布団の中の体がこちらを向いた。
「遥から」
「ハル…?」
伸びてきた手にスマホを持たせると、手がまた熱を持ち始めている。
「…うん、…うん。…え?」
如月は、遥の言うことには大人しく従うことが多い。
「でも。…ん、…うん…」
暫く如月は頷きながら遥の話を聞き、
「…わかった。御堂さん、ハルが代わってって」
スマホを御堂に戻した。
『キサにはよく言い聞かせたから、連れて帰ってくれるか』
「…何をどう言えば、あいつがあんなに大人しく納得すんだよ」
遥が笑った。
『何言ってるんだ?君自身で、キサの信頼を勝ち得てる、ってことだろ。まあ、キサもちょっと素直になれない事情があるけど、自分の身の危険のことなんて、人に言われて納得できるものじゃないよ。じゃ、悪いけど、あとは頼むね』
遥の電話が切れると、御堂は如月を見下ろした。
「連れて帰っていいなら、いくらでも世話はするけど」
「…行っても、いい?」
御堂の目が丸くなった。
「お前ほんとに」
「?」
「遥に何言われたの」
2階から咳が聞こえてくる。
自宅に病人がいると言うのに、不謹慎にも御堂は機嫌が良かった。真夜中のキッチンで生姜湯を作りながらテレビをつけると、ニュースが読まれていた。
『…6名の行方不明の方は何れも中学生から20歳迄のΩの方だと言うことで、警察庁では組織的な犯罪の可能性が強いと見て捜査本部を立ち上げました』
一瞬、階段に視線をやった。
咳は、部屋から聞こえている。
プツ。
御堂はテレビを消した。
出来上がった如月用の生姜湯と自分用のコーヒー、ソフトタイプのクッキーををトレイに載せて階段を上がり、自分の寝室の向かいのドアを開ける。
「ごほ…っ」
枕に顔を埋めた如月が、苦しそうに咳を繰り返している。
「咳、止まらねーな…」
ちらりと壁の時計を見、
「もう一度、咳と吐き気どめの点滴するか」
「…うん…っごほ!」
疲れ切った顔の如月が、僅かに御堂を向いた。
(熱もまだ下がらないか)
手早く用意をして点滴を落とし始めると、如月が温かい指で御堂の腕を掴んだ。
「ん?」
「嫌な…夢、見る…寝れない…」
涙目で御堂を見上げると、如月は盛大に咳込んだ。
「…っごほ!」
今日は、見たことがない如月ばかりを目の当たりにしているな、と御堂は苦笑した。
「ここにいようか」
髪を撫でてやるが、如月の指は、解けない。
「連れて、…行か、れる…」
どき、と御堂の胸が痛んだ。
子どもの頃に誘拐された時の記憶が混同しているのか。
誘発剤を乱用され、瀕死の状態になっていたと聞いた。
確かに患者によっては、治療時の誘発剤の使用で熱感や身体の怠さ、節々の痛みを訴えることも少なくない。
「…キサ、こっち来るか?」
御堂は如月の隣に足を伸ばして座り、そっと如月の肩を叩くと、薄く開いた潤んだ眼で御堂を見た如月は躊躇なくその膝に熱っぽい身体を擦り寄せた。
(風邪のたびに、思い出すんじゃ、…辛いな)
そっと足の上に熱い身体を引き上げてやり、肩を撫でてやる。暫く咳き込んでいたが、やがて薬が効き始めたのか、咳の間隔があいてきた。
「生姜湯、冷めたけど…飲むか?」
「…甘い?」
くす、と御堂が笑う。
「極甘。俺は遠慮するけど」
トレイを示すと、如月は意外にクッキーも欲しがった。
「ナッツの、おいしいな」
「自分で用意しといてなんだけど、その甘いの二乗でよく食えんな…」
「平気」
食べ終わると、ぽふ、と御堂の足の上に倒れ込んだ。
「…やっと、寝れそ…」
トロリと微睡むように瞳が揺れ、やがてふ、と瞼が落ちた。
点滴には少し鎮静剤も入れておいたので、それも効き始めたかもしれない。
翌朝、御堂は如月の隣で目覚めた。
「…俺まで寝ちまったのか」
加湿をしながら部屋を暖めていたせいか、自分の体調に問題はなさそうだ。
小さく呟くと、如月が目を開いた。
「…はよう…」
ぼんやりと呟くような挨拶が少し可笑しくて、御堂は思わず笑った。
「おはよ。気分どう」
「治った」
多少咳は残っているが、けろりとした表情で如月が答えた。
「熱、みていい」
「いいよ」
額に手を当てると、ほぼ平熱だ。
「ありがとう。明日は、出勤できる」
にこりと笑って言われれば、気分は良くなるだけで。
「歯磨きしたいな…」
「洗面所に、新しいのが置いてあるから。これ着てけ」
置いておいたパーカーを如月に着せてやると、
「汗かいたから、いい」
「気にすんな」
「…ありがとう」
如月は部屋を出たところに設置してある洗面台へ歯を磨きに行った。
サイズが合わない自分のパーカーを着ているのを見て、興奮するとか。
「俺、変態…?」
こんな経験は、皆無だ。
如月よりもずっとスタイルも良く魅力的な女性との関係も数知れず…のはずだが、何せ全く比較対象にならないし、如月については根拠も無く惹かれるのだから、仕方がない。
あれやこれやと考えていると、足音がしてドアが開いた。
「すっきりした。ありがとう」
にこりと笑う如月は、本当に可愛らしい…、と思える自分が信じられなくて。
「ん?…何、頭抱えてんの。もしかして、風邪移した⁉︎」
「や、違う違う。俺の煩悩…や、いい。何か食う?」
「うん」
そして、昨日に続き、この素直さ。警戒されっぱなしの状態から一転。
もー、駄目だ。やられる。
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「うん」
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