就活婚活に大敗した私が溺愛される話

Ruhuna

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デナム国は100年前まではデナム王国として小さいながらも帝国に面する場所としてそれなりに栄えていた
なので小さい割には発展しているし、人口だってそれなりに多い


それも100年前の大革命により王権制から共和制へと時代は流れて行った
王族は国の象徴として存在はしているが政治に口を出すことは許されていない

一部の公爵や侯爵達は政治に関与しているがそれもしっかりと選挙で当選した者たちだった


近代化が進んだとはいえ男女の社会進出の差は凄まじく大きい

なので女性たちは大体が学生時代に恋人を作ることで嫁ぎ先を確保し、そして就職もできたらいいな~ぐらいの感覚で学院に通っている人が多い


例に漏れず私もその1人になる予定だった

そう、予定だったのだ


腐っても伯爵令嬢
それに容姿だってそんなに悪くない
貴族に多い金髪、そして青い瞳
絶世の美女ではないが10人中7人ぐらいは可愛いと言ってくれるかもしれない

なので恋人も簡単に作れるだろうと思っていた
だが現実は厳しすぎた



おそらく一昔前であれば貴族と縁を持ちたい豪商の跡取り息子たちに相手にされていたのかもしれないが、現在ではそう言った特権は魅力的ではなくなっていたのだ


つまり貴族としての特権が本当に欲しい人たちは上位貴族たちばかり相手にするのだ


中堅の、しかも没落しかけてる伯爵家の私に声をかけてくれる男性は皆無だった


(「どうしよう…お父様たちに啖呵を切ってきたのに…」)


メリッサのいなくなった寮の部屋で1人項垂れる
卒業はもうそこまで迫ってきている
考えても考えても最良の答えが出ない私は考えるのを諦めた


「女は度胸よ!!どうにかなるわ!!」


よし!と拳を突き上げて意気込んだ私は卒業に向けて荷物をせっせと片付け始めた






ーー






「結婚、ですか…?」


考えるのをやめて吹っ切れたあの日から1週間後
無事に学院を卒業した私は現在、実家に身を寄せている


本来であれば街に家を借りてキャリアウーマンになる予定だったのに…


恋人もいない、仕事もない私はニートとして実家で大人しく過ごしている


「絶対仕事をするんだから!!」と1年前にお父様達に言い放った私は結局仕事を見つけることなくすごすごと帰ってきたのだ


そんな私を見てお父様は苦笑いだった


お父様は街役場の事務処理として働いている
なんとかコネ入社できないかそれとなく聞いてみたが答えはノーだった


さらに項垂れる私を見てお父様が言いにくそうに口にしたのが「結婚」の言葉だった



「先代の、フィオナのお爺様時代の借金の件は話はしたよね。」

「うん。あと500万円だよね?」

お父様のお父様。私からしたらお爺様は良くも悪くも貴族だった
お爺様が生まれた頃はまだ貴族が貴族として生きていた時代だ
時代の流れに乗れなかったお爺様は慎ましい生活を受け入れられなかった


そして残ったのは多額の借金


私が生まれた時にはすでに1000万円を超える借金がありお父様が必死に働いて返済をしていた

借金を作るだけ作ったお爺様は私が5つになる前に他界している


「残りの借金を肩代わりしてくれる上に領地経営に必要な資金まで出してくれるそうなんだ」

「そうなの?!相手は誰なの…?」





「帝国1の商会、テンパートン商会会長のアレックス・テンパートン殿だ」
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