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俺が口をつぐんでから少し経ったとき、トルエンが口を開いた。
「ねえ、水銀。いつになったら青酸様のところに着くのよ?」
そう言うトルエンの声は少し弾んでいる。俺より体力があって活発そうな彼女だが、流石にこれだけ足場の悪いところを長時間歩かされると体力を消耗するらしい。
「もう少しで着く。もうちょっと我慢しろ」
水銀の言葉に俺は顔を上げる。俺たちが行く先にはぽっかりと暗い穴があいているだけで、その先に誰かいるようには見えなかった。
(この先に青酸様が……)
名前は何回も聞いているが、彼がどんな化学物質なのかは全く見当がついていない。
(青酸様に会ったら何を言えばいいのかな?まずは挨拶をして、それからは……?)
全く情報がない今のままでは、彼にどのようにして俺のことを認めてもらえばいいのか分からない。
「水銀、青酸様ってどんな化学物質なの?」
そう尋ねると水銀が少しの間考えるような素振りをした。
「かなり癖のあるやつだ。人を困らせるのが好きな厄介者だし、常に飄々としていて傍観的だし。……そのくせ、妙なところで鋭い。はっきり言って俺は嫌いだ」
最後の一言で思わず笑ってしまった。「そんなことを言うと怒られるわよ」と反対にトルエンは顔をしかめる。
青酸への説得は中々一筋縄ではいかなさそうだ。
「そっか……。どうやったら俺のことを認めてくれるかな?」
そう呟くように言ったとき、
「そんな心配はいらない。お前はどうせ、ここで死ぬんだからな」と声が聞こえてきた。
聞き覚えのある声にはっとして前を向く。そこに立っていたのは、金色の長い髪を後ろでひとまとめにし、大きなかばんを右手に提げた青年。
「ニトロ……!」
俺がそう言うのと同時にトルエンが前に飛び出してきた。
「ちょっとニトロ!アンタ、今までどこにいたのよ!?アタシ、すごく心配してたんだからね!」
そう言って詰め寄るトルエンに少し狼狽えながらもニトロが俺を指さす。
「ふん、人間を殺すための算段をつけてたんだよ。それで今日、お前がシアンタウンを破壊しに来た刺客だっていう噂を流して、化学物質たちにお前を殺させようとしたのさ」
「あの噂はお前が流したものか」と水銀がニトロを睨みつけながら言う。
ニトロが暗い笑みを作った。
「そうさ。全ては憎き人間を殺すために」
彼の言葉を俺は黙って聞く。
(本当にニトロは人間のことが大嫌いなんだ……)
ニトロの手には爆弾が握られている。もしここで爆弾に点火でもされて爆発が起きたら無事には帰れないだろう。
(あんまり挑発しないようにしてなんとか先に進ませてもらえるよう説得しないと……)
俺は頭を回転させ、言葉を選びながら口を開いた。
「ニトロは、どうして人間が嫌いなの?」
俺を見てニトロがふんと鼻を鳴らす。
「そんなの決まってるだろ。人間は俺たちのことを悪く使うからさ」
さも当然そうにニトロが言い返す。
(なるほど、そうか。同じく人間嫌いなトルエンも同じ理由なのかな)
俺は相槌を打ちながら再び口を開く。
「だから、俺のことも嫌いなんだね」
「ああ」とニトロが即答する。
(俺がこの街の住民たちに寄り添いたいと思っていることを伝えたら少しは興味を持ってくれるだろうか)
そう考えてニトロにまた声をかけた。
「あのね、ニトロ……。確かに俺は、君たち劇物や毒物を良くないことに使っている人間の仲間だ。……でも、俺は君たちの良い使い方がきっとあるって信じているんだ」
俺の言葉に「なに?」とニトロが怪訝な顔をする。
「例えば、君だったら爆弾の材料になるよね。確かに、爆弾は人を殺しうる危険なものだ。でも、トンネル工事をするときなどには有用なものになる。君には、人を殺す爆弾としての使い方だけじゃなくて、人の仕事を楽にすすめる爆弾としての使い方だってあるんだ」
「……」
ニトロは俺のことを睨みつけながらも話の続きを待っている。それを見て、彼が耳を傾けてくれていることにほっとしつつ俺は続けた。
「今はまだ、有用な使い方が見つかっていない化学物質もある。その使い方がいつ見つかるかは分からないし、もしかしたら存在しないかもしれない。でも、人間に対する危険性は君たちの『個性』だ。その『個性』にはきっと意味がある」
ニトロは俺の方に爆弾を突き出したまま眉をひそめて話を聞いている。
「その『個性』を悪く使っているのは確かに人間たちだ。だからそれについては俺から謝るよ。……ごめんね」
水銀とトルエンの視線を後ろから感じる。俺は、思っていることを全てニトロにぶつけるようにとめどなく言葉を紡いだ。
「でも俺は、化学をいい風に利用したいから、そしてそのような使い方をする人間を育てたいから化学の教師になったんだ。そしてこの街では、化学の知識を使ってその『個性』をどう生かしていくか君たちと一緒に考えたいと思っている。そしてこの街を、さらに言えば化学地方をいいところにしたい。だから、俺はここにいたいんだ。そのために青酸様に会わなければならない」
黙って話を聞いていたニトロだったが、我慢ならなくなったのか俺のことを睨みつけながら口を開いた。
「今更俺たちに寄り添いたいだと?ふさげるな!調子のいいことばかりいいやがって、俺たちが今までどれだけ我慢してきたと思ってるんだ!?」
ニトロが激昂したように言葉を紡ぐ。
「確かに俺たちは危険物だが、別にお前たち人間を殺したいわけじゃない!それなのに、お前らがそんなふうに俺たちを使うから……。だから、俺たちは今兵器を作らなきゃいけなくなってるんだ!お前らがそんな使い方をしなけりゃ……俺たちはこんなに苦しむことなんてなかったのに」
そう言ってニトロが俯いた。彼の肩はわずかに震えていた。
「ニトロ……」
すっかり元気がなくなって小さくなってしまったニトロがなんだか可哀相で仕方なくて、俺は慰めようと彼に近づいた。それに気づいたニトロがぱっと顔を上げ、近づこうとする俺に警戒態勢をとる。
「ち、近づくな!これに点火するぞ!」
そう言って爆弾を俺にちらつかせる。けれど、着火源はどこにもない。
俺は怯むことなく彼に近づく。後ろから俺を引き止めようとする水銀とトルエンの声が聞こえたが、俺は足を止めなかった。
「やめろ!」
そう言って目の前に立った俺の首元にニトロが爆弾を押し付けた。俺はそんな彼を見て微笑むと手を伸ばし、頭を優しくなでた。彼の髪の毛はさらさらで、少しふわふわもしていた。
「!」
ぎょっとしてニトロが後退る。俺はそれに構わず頭をなで続けた。
「何考えてるんだよ……やめろって!」
そう言ってニトロが頭に乗せた手を振り払う。そして俺を睨みつけた。
「ふん、同情してご機嫌取りか?そんなのが俺に通用するとでも思ってるのか?」
「そんなつもりは……。俺はただ、さっきの君がとても悲しそうだったから」
そう正直に思った事を述べたが、ニトロは疑わしそうな顔で俺を見ながら、なでられたことで少し崩れた髪を整えていた。
彼が爆弾に点火するはずがないとは分かっていた。彼は水銀と同じで、自分たちで死ぬ人間をこれ以上見たくないはずだからだ。
ニトロも水銀と同じで、今までの境遇から被害者としての意識が強い。水銀にとっての加害者は物理地方の住民だが、ニトロにとっての加害者は俺たち人間だ。加害者である人間の一人である俺が、なんとかして彼の心を慰め彼に歩み寄らなければ、ニトロの考えがいつまで経っても変わることはないだろう。
ニトロとはきっといつか分かり合える。時間はかかるかもしれないが、ゆっくりでいいから彼と話して行こう。そのためにも、俺がここにいられるようにならないといけない。
「ニトロ、ここを通してほしいんだ。青酸様に会って、話をしたいんだ」
「……」
ニトロが俺のことを不機嫌そうに見る。
「君が俺のことを死ぬほど嫌っているのは分かってる。でも、俺は君のことが大好きだよ。ここに来たばかりで右も左も分からなかった俺に親切にしてくれたところも、俺が近づいても爆弾に点火しなかったところも」
そう言うと彼が目を見開いた。俺は微笑むと再び口を開いた。
「お願い。ここを通して」
そう懇願するように言うとニトロが悩むように視線を泳がせた。
「ねえ、水銀。いつになったら青酸様のところに着くのよ?」
そう言うトルエンの声は少し弾んでいる。俺より体力があって活発そうな彼女だが、流石にこれだけ足場の悪いところを長時間歩かされると体力を消耗するらしい。
「もう少しで着く。もうちょっと我慢しろ」
水銀の言葉に俺は顔を上げる。俺たちが行く先にはぽっかりと暗い穴があいているだけで、その先に誰かいるようには見えなかった。
(この先に青酸様が……)
名前は何回も聞いているが、彼がどんな化学物質なのかは全く見当がついていない。
(青酸様に会ったら何を言えばいいのかな?まずは挨拶をして、それからは……?)
全く情報がない今のままでは、彼にどのようにして俺のことを認めてもらえばいいのか分からない。
「水銀、青酸様ってどんな化学物質なの?」
そう尋ねると水銀が少しの間考えるような素振りをした。
「かなり癖のあるやつだ。人を困らせるのが好きな厄介者だし、常に飄々としていて傍観的だし。……そのくせ、妙なところで鋭い。はっきり言って俺は嫌いだ」
最後の一言で思わず笑ってしまった。「そんなことを言うと怒られるわよ」と反対にトルエンは顔をしかめる。
青酸への説得は中々一筋縄ではいかなさそうだ。
「そっか……。どうやったら俺のことを認めてくれるかな?」
そう呟くように言ったとき、
「そんな心配はいらない。お前はどうせ、ここで死ぬんだからな」と声が聞こえてきた。
聞き覚えのある声にはっとして前を向く。そこに立っていたのは、金色の長い髪を後ろでひとまとめにし、大きなかばんを右手に提げた青年。
「ニトロ……!」
俺がそう言うのと同時にトルエンが前に飛び出してきた。
「ちょっとニトロ!アンタ、今までどこにいたのよ!?アタシ、すごく心配してたんだからね!」
そう言って詰め寄るトルエンに少し狼狽えながらもニトロが俺を指さす。
「ふん、人間を殺すための算段をつけてたんだよ。それで今日、お前がシアンタウンを破壊しに来た刺客だっていう噂を流して、化学物質たちにお前を殺させようとしたのさ」
「あの噂はお前が流したものか」と水銀がニトロを睨みつけながら言う。
ニトロが暗い笑みを作った。
「そうさ。全ては憎き人間を殺すために」
彼の言葉を俺は黙って聞く。
(本当にニトロは人間のことが大嫌いなんだ……)
ニトロの手には爆弾が握られている。もしここで爆弾に点火でもされて爆発が起きたら無事には帰れないだろう。
(あんまり挑発しないようにしてなんとか先に進ませてもらえるよう説得しないと……)
俺は頭を回転させ、言葉を選びながら口を開いた。
「ニトロは、どうして人間が嫌いなの?」
俺を見てニトロがふんと鼻を鳴らす。
「そんなの決まってるだろ。人間は俺たちのことを悪く使うからさ」
さも当然そうにニトロが言い返す。
(なるほど、そうか。同じく人間嫌いなトルエンも同じ理由なのかな)
俺は相槌を打ちながら再び口を開く。
「だから、俺のことも嫌いなんだね」
「ああ」とニトロが即答する。
(俺がこの街の住民たちに寄り添いたいと思っていることを伝えたら少しは興味を持ってくれるだろうか)
そう考えてニトロにまた声をかけた。
「あのね、ニトロ……。確かに俺は、君たち劇物や毒物を良くないことに使っている人間の仲間だ。……でも、俺は君たちの良い使い方がきっとあるって信じているんだ」
俺の言葉に「なに?」とニトロが怪訝な顔をする。
「例えば、君だったら爆弾の材料になるよね。確かに、爆弾は人を殺しうる危険なものだ。でも、トンネル工事をするときなどには有用なものになる。君には、人を殺す爆弾としての使い方だけじゃなくて、人の仕事を楽にすすめる爆弾としての使い方だってあるんだ」
「……」
ニトロは俺のことを睨みつけながらも話の続きを待っている。それを見て、彼が耳を傾けてくれていることにほっとしつつ俺は続けた。
「今はまだ、有用な使い方が見つかっていない化学物質もある。その使い方がいつ見つかるかは分からないし、もしかしたら存在しないかもしれない。でも、人間に対する危険性は君たちの『個性』だ。その『個性』にはきっと意味がある」
ニトロは俺の方に爆弾を突き出したまま眉をひそめて話を聞いている。
「その『個性』を悪く使っているのは確かに人間たちだ。だからそれについては俺から謝るよ。……ごめんね」
水銀とトルエンの視線を後ろから感じる。俺は、思っていることを全てニトロにぶつけるようにとめどなく言葉を紡いだ。
「でも俺は、化学をいい風に利用したいから、そしてそのような使い方をする人間を育てたいから化学の教師になったんだ。そしてこの街では、化学の知識を使ってその『個性』をどう生かしていくか君たちと一緒に考えたいと思っている。そしてこの街を、さらに言えば化学地方をいいところにしたい。だから、俺はここにいたいんだ。そのために青酸様に会わなければならない」
黙って話を聞いていたニトロだったが、我慢ならなくなったのか俺のことを睨みつけながら口を開いた。
「今更俺たちに寄り添いたいだと?ふさげるな!調子のいいことばかりいいやがって、俺たちが今までどれだけ我慢してきたと思ってるんだ!?」
ニトロが激昂したように言葉を紡ぐ。
「確かに俺たちは危険物だが、別にお前たち人間を殺したいわけじゃない!それなのに、お前らがそんなふうに俺たちを使うから……。だから、俺たちは今兵器を作らなきゃいけなくなってるんだ!お前らがそんな使い方をしなけりゃ……俺たちはこんなに苦しむことなんてなかったのに」
そう言ってニトロが俯いた。彼の肩はわずかに震えていた。
「ニトロ……」
すっかり元気がなくなって小さくなってしまったニトロがなんだか可哀相で仕方なくて、俺は慰めようと彼に近づいた。それに気づいたニトロがぱっと顔を上げ、近づこうとする俺に警戒態勢をとる。
「ち、近づくな!これに点火するぞ!」
そう言って爆弾を俺にちらつかせる。けれど、着火源はどこにもない。
俺は怯むことなく彼に近づく。後ろから俺を引き止めようとする水銀とトルエンの声が聞こえたが、俺は足を止めなかった。
「やめろ!」
そう言って目の前に立った俺の首元にニトロが爆弾を押し付けた。俺はそんな彼を見て微笑むと手を伸ばし、頭を優しくなでた。彼の髪の毛はさらさらで、少しふわふわもしていた。
「!」
ぎょっとしてニトロが後退る。俺はそれに構わず頭をなで続けた。
「何考えてるんだよ……やめろって!」
そう言ってニトロが頭に乗せた手を振り払う。そして俺を睨みつけた。
「ふん、同情してご機嫌取りか?そんなのが俺に通用するとでも思ってるのか?」
「そんなつもりは……。俺はただ、さっきの君がとても悲しそうだったから」
そう正直に思った事を述べたが、ニトロは疑わしそうな顔で俺を見ながら、なでられたことで少し崩れた髪を整えていた。
彼が爆弾に点火するはずがないとは分かっていた。彼は水銀と同じで、自分たちで死ぬ人間をこれ以上見たくないはずだからだ。
ニトロも水銀と同じで、今までの境遇から被害者としての意識が強い。水銀にとっての加害者は物理地方の住民だが、ニトロにとっての加害者は俺たち人間だ。加害者である人間の一人である俺が、なんとかして彼の心を慰め彼に歩み寄らなければ、ニトロの考えがいつまで経っても変わることはないだろう。
ニトロとはきっといつか分かり合える。時間はかかるかもしれないが、ゆっくりでいいから彼と話して行こう。そのためにも、俺がここにいられるようにならないといけない。
「ニトロ、ここを通してほしいんだ。青酸様に会って、話をしたいんだ」
「……」
ニトロが俺のことを不機嫌そうに見る。
「君が俺のことを死ぬほど嫌っているのは分かってる。でも、俺は君のことが大好きだよ。ここに来たばかりで右も左も分からなかった俺に親切にしてくれたところも、俺が近づいても爆弾に点火しなかったところも」
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