知らない言葉、知らない感情。

雨水

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最初の出会い

4話〜ヴァロー視点〜

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子供が起きてこちらを見た。

また気を失われても困るから下手に動けない。

様子を見ていると子供は急に自分を指さしながら

「たろ、た、ろ、たろ」

と何かを伝えようとしてきた。

名前だろうか?

子供を指さしながら

「タロ?」

と聞いてみると合っていたみたいで頷いている。

自分も教えてみようと自分を指さして言ってみる。

「ヴァロー、ヴァロー」

タロはすぐに分かったみたいで

「ば、ばろー…バロー」

とたどたどしく復唱している。

「随分と可愛い呼び方になったね!」

ロジーがニヤニヤしながら俺をみる。

「お前は黙れ」

そう言いつつも俺も可愛いと思っていた。

ロジーも名前を教えて、タロに呼んでもらっていた。

「タロちゃん可愛い!!」

何故かその後タロはペコリとお辞儀をした。

『※※※※※※※※※※』

よろしくってことだろうか?

ふとタグのことを思い出し、これがあったんだからこのくだり要らなかったんじゃと思いながら聞いてみる。

「タロのタグを見せてくれないか?」

言葉が伝わらないので俺のタグを見せてやる。

タロはそれを見て驚きながらも喜んでいるように見えた。

タグは魔法でどの言語の人でも見えるようにしてあるからな。

「タグ見せてくれないか?」

もう一度聞いてみる。

タグは生まれた時に教会から配られる物で持ってないはずはないが子供だから分からねぇのかも。

ロジーもタグを出して見せた。

「タロちゃん見せてほしいな」

タロはやっと意図が分かったみたいだが首を横に振って、長めの髪を上げて首に何も付けていないことを俺たちの伝えた。

「ロジー、タグを持ってないことは絶対ないはずなんだがどういうことかわかるか?」

「え、俺に言われても分かんないよ!ていうかタグは一度つけたら外せないはずだし、孤児でもちゃんと持ってるよ」

「いやでもタロはつけてねぇからよ」

「ないのは仕方ないからさ教会に行ってタグを貰うしかないんじゃ…」

話し合っている間に外が騒がしくなってきた。

皆が帰ってきたんだろう。

タロにここに居るように伝えて、一旦外に出た。










ーーーーーー









外に出ると冒険者達が狩ってきた獲物を各自料理していた。

「みんな!ヴァローさんに注目!!大事な話だよ~」

ロジーの声かけに皆が一斉にこちらを向く。

「そうだ、大事な話だ。お前らが狩りに行っている間に子供を保護した。子供の名前はタロ。タグがなく、言葉も聞いたことのねぇ言語だった。今は俺のテントにいる。タロは虐待にあっていたみてぇだ。見かけても距離感を考えてくれ」

「怪しいけどほっとけないし、教会まで連れってってタグを見てから考えよう!」

俺の説明の後にロジーが怪しいと疑う奴らにとりあえず様子を見るよう言いくるめる。

俺たちはロジーが狩ってきて放置していたイノシシを適当に捌いて、鍋に水を入れイノシシスープにした。

味は…男の作るメシなんてこんなもんだろって感じだ。

ロジーは他のやつと絡んでるからほっといて、タロの分のスープを持ってテントに入った。

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