空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~

和吉

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終わりと出会い

悲しみは・・・

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「悲しい?」
「あぁ悲しいんだ。寂しくて会いたくてでも、二度と会うことが出来ないのが悲しいんだ」
「会えなくて悲しい・・・」
「悲しくて悲しくて、涙が止まらないんだ」
「泣く・・・」
「分からない・・分からない・・」

珍しくグレスが自分から質問をした。ラドはグレスの質問にゆっくりと泣きそうな顔に成りながら今の自分の心境と悲しさをグレスに伝えた。グレスは無表情で言葉を返すが、いつもと様子が違う。動揺したかのように声は震え、目から涙が溢れ出した。分からないと言いながら泣くグレスをラドは抱きしめると一緒に泣きだした。

「大丈夫だ・・・分からなくていいんだ。悲しい時は泣くものなんだから」

晴れた空とは、正反対の泣く声が2つ土小屋に響きわたる。共に泣き出した2人をシオンは驚いた顔をしながら見ていた。しかし2人が泣き始めたことに驚いたのではない、ラドが言った言葉に衝撃を受け混乱しているのだ。

悲しいから青く見えるってこと?まさか・・・そんなグレスは心を見ることが出来るってこと?そんな馬鹿な・・・でも、私が青く見えるってことはそういう事よね。だって私は許されない事をしたんだからだから。

それじゃあ、あのことがグレスに知られるかもしれない・・・・それは駄目だ、駄目だ駄目だ知られたくない汚い自分を弱虫な自分を

グレスが悲しさを抱えている人が青く見えるという事に驚き、そんな馬鹿なという否定する気持ちが沸き上がるが自分の現状を考え、納得できる根拠があった。グレスの何故が1つ解けたが、自分の秘密が露わになった感覚に陥るがシオンはグレスに確認する必要がある。そのため静かになく2人を見守るのだった。10分ほど2人は泣いていたが、ゆっくりと泣き声は収まっていき、ラドはグレスの頭をなで少し離れた。

「グレス君の事情は全く知らないが悲しい時は泣きなさい、それが子供の特権だ。悲しさを押し込んでは駄目だ」
「悲しい時は泣く・・・」
「そうだ・・・感情を押し込んだらきっと潰れてしまう」
「分かった」
「よしっいい子だ」

ラドはグレスの言葉に笑顔で頷くと、また頭を撫でた。子供がいたからだろう、グレスに対して優しく親のように接するラドは少し痛々しさを感じるが、落ち着いた様子を見てシオンはグレスに話しかけた。

「グレス、質問いいかしら?」
「うん」
「グレスは心を読めるの?」
「読めない」
「私が今考えていること分かる?」
「分からない」
「そうなのね・・・教えてくれてありがとう」

質問に答えてくれたグレスに笑顔で答えるが内心ではシオンはほっとしていた。グレスには心を読むまでの力はないことに安心し、自分の秘密がばれないことに安心した。少しの休憩のはずが、長い時間を過ごしてしまっていた。シオンは立ち上がると、移動するためにリュックを背負い2人に声をかける。

「長い休憩になっちゃったわね。色々有ったけれど大丈夫かしら?大丈夫なら街へ急ぎましょう」
「すまない、何回も見苦しい姿を見せた。グレス君は大丈夫かい?」
「うん」
「それじゃあ、出発しましょうか。といってもラドは私が抱いていくけどね」
「いやいや、もう大丈夫だ動けるぞ。俺よりグレス君を」
「駄目よ。起きたばかりだし治療が残っているから体力を温存しておいて欲しいの」
「だが・・」
「これは決定事項です」

シオンはそう言うと、ポーションを取り出しラドの両手にかけるとラドの両手から光が発生した。ラドは、うっと言いながらその場に座り込む。座り込んだラドの包帯を取ると、火傷が痕になっているが赤く焼けていた皮膚は普通の肌に治っていた。

「いきなり酷いな」
「こうでもしないと、引き下がらなそうだったからね。それに、怪我を放置しておくと悪化してしまうから早めに治さなきゃいけないのよ」

少しダルそうな表情を浮かべながらラドはシオンに文句を言うが、必要なことだということは理解しているため責め立てるようなことはしなかった。シオンはダルそうに座り込んだラドを抱き上げると、

「グレス行くわよ。付いてきてね」
「うん」
「それじゃあ、行きましょう」
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