君ト僕ト秘密

riyu

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#6

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いつも通りの朝が来た
外は快晴
今日は土曜日
僕は休みである

いつもより遅く起き
まず作業着を洗濯機に入れ
洗濯が終わる間に
普段出来ない部屋の掃除をして
体を目覚めさせる

洗濯物と布団を干して
やっと朝食だ
テーブルには
トーストにヨーグルトにお茶

基本的に
休みはこれだけで済ませていた
食べ終わり洗い物をし
私服に着替えた

僕は車に乗って
公園に行った
朝9時、まだ人は疎らだ
日陰のベンチに座る
涼しい北風が流れる
空には飛行機雲
楽しく遊ぶ声がする
自販機で買った
コーヒー飲みながら
休日を噛み締めていた

昼になり
僕はアパートに帰った
朝から干していた洗濯物は
すっかり乾いていた
いつものタンスに服を直し
干していた布団に横になった

休日の昼寝タイム
これが最高に気持ちがいい

このとき僕だけなのか
他の人もなのか
分からないが
寝たいときに寝れない
このムカムカした気持ち
たぶん分かる人もいると思う
まさに今
僕はそのムカムカ真っ最中だ
疲れてるのに寝れない
眠たいのに寝れない
もう最悪だ

気晴らしにスマートフォンで
無駄な調べものをするが
眠気だけがなくなっていった

僕は立ち上がり
近所へ散歩することにした
何もない田舎道
見渡す限り田んぼしかなく
自然豊かだが
つまらないところだ

一時間ほど散歩をしたあと
早いが風呂に入ることにした
平日は節約のため
シャワーしか使わないが
休日は風呂に湯を入れることにしている
僕は風呂が好きだ大好きだ
温泉とかもよく行っている
一時間は余裕で湯船の中だ

「温泉いきたーい!」っと
心の中で叫ぶ

風呂からあがり
夜ご飯を食べ
テレビを見聞きしながら
スマートフォンを見ていた

気づけば夜の9時を回っていた
僕は布団に入り
またスマートフォンを見ている

頭まで毛布をかぶり
暗くて狭い毛布の中で
色んなことを調べている
誰にも見られてはいけない
誰にも悟られてもいけない
毎日、履歴を消していた
知られてはいけない
僕だけの秘密の調べもの

明日は日曜日
休みが続くが
僕の中では平凡でつまらない
休日である

日を跨いで
日曜日になっていた

早く休日が
終わりますように


僕はスマートフォンを床に置き
寝ることにした




僕には秘密がある
君に言えない秘密がある。

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