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新しい生活
再会
いつものように王妃殿下の執務室で仕事をしていると、誰かが来たようだ。
「王妃殿下。王太子殿下がいらしております。」
「中に入れてあげて。」
「畏まりました。」
王太子殿下…?
きちんと挨拶もせずに閨指導を辞めてしまって、それからずっと会ってなかったから気不味いわね…。
どうする…?でも殿下だから、その事は関係なくきちんと挨拶した方がいいわよね?
私は慌てて立ち上がる。
「ルーカス。執務中に珍しいわね。何かあったかしら?」
「母上、来月のエリザベスの誕生会の夜会ですが、エリザベスは母上が沢山の予算を組んでくれたことに感謝しているようですが、そこまで規模は大きくしないで欲しいと話しております。
身内だけで食事が出来ればそれで嬉しいと。」
エリザベス様とは、モンサンミ国の元王女殿下。王太子殿下のご正室の方。
「もう夜会の招待状は送ってしまっているから、夜会は行います。
エリザベスは体が弱いから、夜会で大勢の人の前に出るのが嫌なのでしょうけど…。
夜会の始めにだけ出席してくれればいいと伝えて。」
この会話…、私は聞いていてもいいのかしら?
「ハァー。分かりました。しかし、当日にエリザベスが体調不良になっても怒らないで下さいね。」
「体調不良といいながら、あの護衛騎士とベタベタとよろしくしているじゃないの。」
なんだか退室したくなってきたわ…。
思わずヘミングウェイ伯爵夫人を見つめると、さすがだわ。笑顔でやり過ごしている。
「情夫として認めている人物なのですから、別にいいではないですか。」
じ、情夫ですってー?まだ結婚して1年は経ってないのに。モンサンミ国って、恋愛は自由なのかしら?
「好きにしていいけれど、立場が立場なのだから、もう少しこちらの身にもなって、考えて行動して欲しいわね。
……あら?アメリア、顔色が悪いわね。大丈夫?」
王妃殿下!今、私に話を振らないで下さいませ!
「大丈夫ですわ。ご心配をおかけしました。」
「執務で忙しい時に、気分の悪い話を聞かせてしまったわね。
少し休憩にしましょう。
アメリア…、お茶を淹れてもらえるかしら?」
「畏まりました。」
「ルーカスも飲んでいきなさい。アメリアのお茶は美味しいわよ。」
「知っていますよ。よく生徒会の仕事の時に淹れてもらいましたから。
シャノン嬢、久しぶりにご馳走になるよ。」
「…はい。少々お待ち下さいませ。」
お茶の準備のために1度退出が許された…。
ハァー。すごい会話を聞いてしまったわね。
お茶の準備をして王妃殿下の執務室に戻ると、執務室には、王太子殿下1人しかいなかった。
え?王妃殿下とヘミングウェイ伯爵夫人がいなくなっている…。
「シャノン嬢、せっかくお茶の用意をしてくれたのに、申し訳ない。
母上とヘミングウェイ伯爵夫人は、急遽、陛下に呼ばれて行ってしまったんだ。
母上からは、私がお茶に付き合うように言われたから、私が母上達の分まで頂くよ。」
「そうでしたか。畏まりました。」
2人きり…?
気不味いけど、嫌だなんて言えない…。
久しぶりの殿下との再会は、私にとって、とにかく気不味いものであった。
「王妃殿下。王太子殿下がいらしております。」
「中に入れてあげて。」
「畏まりました。」
王太子殿下…?
きちんと挨拶もせずに閨指導を辞めてしまって、それからずっと会ってなかったから気不味いわね…。
どうする…?でも殿下だから、その事は関係なくきちんと挨拶した方がいいわよね?
私は慌てて立ち上がる。
「ルーカス。執務中に珍しいわね。何かあったかしら?」
「母上、来月のエリザベスの誕生会の夜会ですが、エリザベスは母上が沢山の予算を組んでくれたことに感謝しているようですが、そこまで規模は大きくしないで欲しいと話しております。
身内だけで食事が出来ればそれで嬉しいと。」
エリザベス様とは、モンサンミ国の元王女殿下。王太子殿下のご正室の方。
「もう夜会の招待状は送ってしまっているから、夜会は行います。
エリザベスは体が弱いから、夜会で大勢の人の前に出るのが嫌なのでしょうけど…。
夜会の始めにだけ出席してくれればいいと伝えて。」
この会話…、私は聞いていてもいいのかしら?
「ハァー。分かりました。しかし、当日にエリザベスが体調不良になっても怒らないで下さいね。」
「体調不良といいながら、あの護衛騎士とベタベタとよろしくしているじゃないの。」
なんだか退室したくなってきたわ…。
思わずヘミングウェイ伯爵夫人を見つめると、さすがだわ。笑顔でやり過ごしている。
「情夫として認めている人物なのですから、別にいいではないですか。」
じ、情夫ですってー?まだ結婚して1年は経ってないのに。モンサンミ国って、恋愛は自由なのかしら?
「好きにしていいけれど、立場が立場なのだから、もう少しこちらの身にもなって、考えて行動して欲しいわね。
……あら?アメリア、顔色が悪いわね。大丈夫?」
王妃殿下!今、私に話を振らないで下さいませ!
「大丈夫ですわ。ご心配をおかけしました。」
「執務で忙しい時に、気分の悪い話を聞かせてしまったわね。
少し休憩にしましょう。
アメリア…、お茶を淹れてもらえるかしら?」
「畏まりました。」
「ルーカスも飲んでいきなさい。アメリアのお茶は美味しいわよ。」
「知っていますよ。よく生徒会の仕事の時に淹れてもらいましたから。
シャノン嬢、久しぶりにご馳走になるよ。」
「…はい。少々お待ち下さいませ。」
お茶の準備のために1度退出が許された…。
ハァー。すごい会話を聞いてしまったわね。
お茶の準備をして王妃殿下の執務室に戻ると、執務室には、王太子殿下1人しかいなかった。
え?王妃殿下とヘミングウェイ伯爵夫人がいなくなっている…。
「シャノン嬢、せっかくお茶の用意をしてくれたのに、申し訳ない。
母上とヘミングウェイ伯爵夫人は、急遽、陛下に呼ばれて行ってしまったんだ。
母上からは、私がお茶に付き合うように言われたから、私が母上達の分まで頂くよ。」
「そうでしたか。畏まりました。」
2人きり…?
気不味いけど、嫌だなんて言えない…。
久しぶりの殿下との再会は、私にとって、とにかく気不味いものであった。
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