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新しい生活
ランチ
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スカル男爵令嬢のことを調べたいけれど、ほとんど付き合いはなかったし、学園では2つ年上だったから、私の友人達もそこまで知っているとは思えない。
誰か彼女のことをよく知る人物はいないかしら?
「アメリア?最近、険しい顔ばかりしているわね。
大丈夫なの?」
「王妃殿下、私は大丈夫ですわ。お忙しい王妃殿下にご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。」
無意識に酷い顔をしていたってことね。
気を付けないと…。
「いいのよ。それより1人で何とかしようと思わずに、周りをもっと頼りなさい。
私やミラに話しにくいなら、年が近いルーカスやエリザベスに相談するのもいいと思うわよ。良かったら、2人を呼びましょうか?」
「い、いえ。何かあれば王妃殿下とヘミングウェイ伯爵夫人にお話致します。」
「そう?あの2人もね、最近アメリアが元気がないことを心配していたのよ。アメリアのことを助けるためなら、あの2人なら何でもしてくれると思うわ。」
「うっ…。そ、それは申し訳ありませんでした。」
年が近いと言っても、王太子殿下や妃殿下にこんなことを相談出来ないわ。
こうやって悩んでいるうちに、週末が近づいてきてしまっている。
バーネット様は週末の仕事終わりに迎えに来ると言っていた。多分、伯爵家に泊まりに来いってことよね?泊まりになんて行ったら、何をされるか分からないわ!
あ…!泊まりは嫌だけど、ランチで我慢してもらえないか聞いてみようかしら?
面会を断ってばかりだったから、この前みたいに強引に寮に訪ねて来たり、週末くらいは一緒に過ごしたいとか言いだしたのよね。
平日の昼休みに周りに見せつけるように一緒にランチをして、スカル男爵令嬢と顔を合わせるかは分からないけれど、ついでにスカル男爵令嬢の反応を伺ってみるとか?
とりあえずはそれでやってみようかしら!
そう考えた私は、急ぎでバーネット様に手紙を書いて、速達で届けてもらうことにした。
手紙を読んでくれたらしいバーネット様からは、すぐに返事が届く。
急遽、明後日の昼にバーネット様とランチをご一緒することになった。
「リア。君からこんな風にランチを誘ってくれるなんて初めてのことだから、何か企んでいるのだろうとは思っても、私は嬉しくなって来てしまったよ。」
そうよね…。
あれだけ避けられていた人物から、急にランチに誘われたら、普通なら疑いの目で見るわよ。
「バーネット様、お忙しいところ申し訳ありませんでした。短い時間ですが、ランチくらいはご一緒出来ればと思いましたの。
そのかわり、週末に泊まりに行くのは待って頂けませんか?」
「そう来たか…。
分かった。少しの間だけはランチで我慢するよ。
でも、いずれは週末とかは関係なく一緒に住みたいと考えている。私がそういう考えでいることは忘れないで欲しい。」
「はい。分かっております。」
バーネット様は王宮内のレストランか、近くにあるレストランに行くつもりでいたようだけど、私は天気が良いからお弁当を買いに行って、王宮の庭園で食べたいと言ってみた。
実は私が前によく利用していた静かな裏庭とは違って、庭園は昼休みを過ごす人が多い場所なのだ。特に恋人同士のように見える男女が多いような気がする。
季節の花が沢山咲き、ベンチやガゼボか沢山あって、手入れの行き届いた綺麗な庭園だから人気があるのかもしれない。
お弁当を持って、綺麗な庭園で2人でランチをしたいと話す私に、バーネット様は普通に喜んでくれたようだ。
「バーネット様、手を繋いで下さいませ。」
「……リアが手を繋ぎたいなんて言うのは初めてだよな。そんなことを言われたら嬉しくなってしまうよ。
ほら、おいで。」
本当に嬉しそうにしているバーネット様と私は、恋人繋ぎをして歩き出す。こんな風に手を繋いで、2人でお弁当を買いに行くなんて初めてよね。
お弁当を買うためには、一度王宮の外に出て、店まで少し歩かなければならない。お昼の時間帯は王宮で働く人がランチをするために沢山出てくるから、もしかしたら、スカル男爵令嬢に見られる可能性があるし、スカル男爵令嬢に私達が仲良く歩いていたという話が届くかもしれない。彼女がどんな反応をするのか気になるから、あえてバーネット様と仲良く見えるように行動してみよう。
もしかしたら、バーネット様の方がスカル男爵令嬢を見て何か反応するかもしれないし…。
手を繋いで歩く私達はとにかく目立つらしく、すれ違う人や近くを歩く人達から、かなり見られていることが分かった。
恥ずかしいわ…。でも隣を歩くバーネット様は、恥ずかしがる様子もなくニコニコしている…。この人が何を考えているのかは本当に分からないわね。
誰か彼女のことをよく知る人物はいないかしら?
「アメリア?最近、険しい顔ばかりしているわね。
大丈夫なの?」
「王妃殿下、私は大丈夫ですわ。お忙しい王妃殿下にご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。」
無意識に酷い顔をしていたってことね。
気を付けないと…。
「いいのよ。それより1人で何とかしようと思わずに、周りをもっと頼りなさい。
私やミラに話しにくいなら、年が近いルーカスやエリザベスに相談するのもいいと思うわよ。良かったら、2人を呼びましょうか?」
「い、いえ。何かあれば王妃殿下とヘミングウェイ伯爵夫人にお話致します。」
「そう?あの2人もね、最近アメリアが元気がないことを心配していたのよ。アメリアのことを助けるためなら、あの2人なら何でもしてくれると思うわ。」
「うっ…。そ、それは申し訳ありませんでした。」
年が近いと言っても、王太子殿下や妃殿下にこんなことを相談出来ないわ。
こうやって悩んでいるうちに、週末が近づいてきてしまっている。
バーネット様は週末の仕事終わりに迎えに来ると言っていた。多分、伯爵家に泊まりに来いってことよね?泊まりになんて行ったら、何をされるか分からないわ!
あ…!泊まりは嫌だけど、ランチで我慢してもらえないか聞いてみようかしら?
面会を断ってばかりだったから、この前みたいに強引に寮に訪ねて来たり、週末くらいは一緒に過ごしたいとか言いだしたのよね。
平日の昼休みに周りに見せつけるように一緒にランチをして、スカル男爵令嬢と顔を合わせるかは分からないけれど、ついでにスカル男爵令嬢の反応を伺ってみるとか?
とりあえずはそれでやってみようかしら!
そう考えた私は、急ぎでバーネット様に手紙を書いて、速達で届けてもらうことにした。
手紙を読んでくれたらしいバーネット様からは、すぐに返事が届く。
急遽、明後日の昼にバーネット様とランチをご一緒することになった。
「リア。君からこんな風にランチを誘ってくれるなんて初めてのことだから、何か企んでいるのだろうとは思っても、私は嬉しくなって来てしまったよ。」
そうよね…。
あれだけ避けられていた人物から、急にランチに誘われたら、普通なら疑いの目で見るわよ。
「バーネット様、お忙しいところ申し訳ありませんでした。短い時間ですが、ランチくらいはご一緒出来ればと思いましたの。
そのかわり、週末に泊まりに行くのは待って頂けませんか?」
「そう来たか…。
分かった。少しの間だけはランチで我慢するよ。
でも、いずれは週末とかは関係なく一緒に住みたいと考えている。私がそういう考えでいることは忘れないで欲しい。」
「はい。分かっております。」
バーネット様は王宮内のレストランか、近くにあるレストランに行くつもりでいたようだけど、私は天気が良いからお弁当を買いに行って、王宮の庭園で食べたいと言ってみた。
実は私が前によく利用していた静かな裏庭とは違って、庭園は昼休みを過ごす人が多い場所なのだ。特に恋人同士のように見える男女が多いような気がする。
季節の花が沢山咲き、ベンチやガゼボか沢山あって、手入れの行き届いた綺麗な庭園だから人気があるのかもしれない。
お弁当を持って、綺麗な庭園で2人でランチをしたいと話す私に、バーネット様は普通に喜んでくれたようだ。
「バーネット様、手を繋いで下さいませ。」
「……リアが手を繋ぎたいなんて言うのは初めてだよな。そんなことを言われたら嬉しくなってしまうよ。
ほら、おいで。」
本当に嬉しそうにしているバーネット様と私は、恋人繋ぎをして歩き出す。こんな風に手を繋いで、2人でお弁当を買いに行くなんて初めてよね。
お弁当を買うためには、一度王宮の外に出て、店まで少し歩かなければならない。お昼の時間帯は王宮で働く人がランチをするために沢山出てくるから、もしかしたら、スカル男爵令嬢に見られる可能性があるし、スカル男爵令嬢に私達が仲良く歩いていたという話が届くかもしれない。彼女がどんな反応をするのか気になるから、あえてバーネット様と仲良く見えるように行動してみよう。
もしかしたら、バーネット様の方がスカル男爵令嬢を見て何か反応するかもしれないし…。
手を繋いで歩く私達はとにかく目立つらしく、すれ違う人や近くを歩く人達から、かなり見られていることが分かった。
恥ずかしいわ…。でも隣を歩くバーネット様は、恥ずかしがる様子もなくニコニコしている…。この人が何を考えているのかは本当に分からないわね。
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