72 / 104
新しい生活
ランチ
しおりを挟む
スカル男爵令嬢のことを調べたいけれど、ほとんど付き合いはなかったし、学園では2つ年上だったから、私の友人達もそこまで知っているとは思えない。
誰か彼女のことをよく知る人物はいないかしら?
「アメリア?最近、険しい顔ばかりしているわね。
大丈夫なの?」
「王妃殿下、私は大丈夫ですわ。お忙しい王妃殿下にご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。」
無意識に酷い顔をしていたってことね。
気を付けないと…。
「いいのよ。それより1人で何とかしようと思わずに、周りをもっと頼りなさい。
私やミラに話しにくいなら、年が近いルーカスやエリザベスに相談するのもいいと思うわよ。良かったら、2人を呼びましょうか?」
「い、いえ。何かあれば王妃殿下とヘミングウェイ伯爵夫人にお話致します。」
「そう?あの2人もね、最近アメリアが元気がないことを心配していたのよ。アメリアのことを助けるためなら、あの2人なら何でもしてくれると思うわ。」
「うっ…。そ、それは申し訳ありませんでした。」
年が近いと言っても、王太子殿下や妃殿下にこんなことを相談出来ないわ。
こうやって悩んでいるうちに、週末が近づいてきてしまっている。
バーネット様は週末の仕事終わりに迎えに来ると言っていた。多分、伯爵家に泊まりに来いってことよね?泊まりになんて行ったら、何をされるか分からないわ!
あ…!泊まりは嫌だけど、ランチで我慢してもらえないか聞いてみようかしら?
面会を断ってばかりだったから、この前みたいに強引に寮に訪ねて来たり、週末くらいは一緒に過ごしたいとか言いだしたのよね。
平日の昼休みに周りに見せつけるように一緒にランチをして、スカル男爵令嬢と顔を合わせるかは分からないけれど、ついでにスカル男爵令嬢の反応を伺ってみるとか?
とりあえずはそれでやってみようかしら!
そう考えた私は、急ぎでバーネット様に手紙を書いて、速達で届けてもらうことにした。
手紙を読んでくれたらしいバーネット様からは、すぐに返事が届く。
急遽、明後日の昼にバーネット様とランチをご一緒することになった。
「リア。君からこんな風にランチを誘ってくれるなんて初めてのことだから、何か企んでいるのだろうとは思っても、私は嬉しくなって来てしまったよ。」
そうよね…。
あれだけ避けられていた人物から、急にランチに誘われたら、普通なら疑いの目で見るわよ。
「バーネット様、お忙しいところ申し訳ありませんでした。短い時間ですが、ランチくらいはご一緒出来ればと思いましたの。
そのかわり、週末に泊まりに行くのは待って頂けませんか?」
「そう来たか…。
分かった。少しの間だけはランチで我慢するよ。
でも、いずれは週末とかは関係なく一緒に住みたいと考えている。私がそういう考えでいることは忘れないで欲しい。」
「はい。分かっております。」
バーネット様は王宮内のレストランか、近くにあるレストランに行くつもりでいたようだけど、私は天気が良いからお弁当を買いに行って、王宮の庭園で食べたいと言ってみた。
実は私が前によく利用していた静かな裏庭とは違って、庭園は昼休みを過ごす人が多い場所なのだ。特に恋人同士のように見える男女が多いような気がする。
季節の花が沢山咲き、ベンチやガゼボか沢山あって、手入れの行き届いた綺麗な庭園だから人気があるのかもしれない。
お弁当を持って、綺麗な庭園で2人でランチをしたいと話す私に、バーネット様は普通に喜んでくれたようだ。
「バーネット様、手を繋いで下さいませ。」
「……リアが手を繋ぎたいなんて言うのは初めてだよな。そんなことを言われたら嬉しくなってしまうよ。
ほら、おいで。」
本当に嬉しそうにしているバーネット様と私は、恋人繋ぎをして歩き出す。こんな風に手を繋いで、2人でお弁当を買いに行くなんて初めてよね。
お弁当を買うためには、一度王宮の外に出て、店まで少し歩かなければならない。お昼の時間帯は王宮で働く人がランチをするために沢山出てくるから、もしかしたら、スカル男爵令嬢に見られる可能性があるし、スカル男爵令嬢に私達が仲良く歩いていたという話が届くかもしれない。彼女がどんな反応をするのか気になるから、あえてバーネット様と仲良く見えるように行動してみよう。
もしかしたら、バーネット様の方がスカル男爵令嬢を見て何か反応するかもしれないし…。
手を繋いで歩く私達はとにかく目立つらしく、すれ違う人や近くを歩く人達から、かなり見られていることが分かった。
恥ずかしいわ…。でも隣を歩くバーネット様は、恥ずかしがる様子もなくニコニコしている…。この人が何を考えているのかは本当に分からないわね。
誰か彼女のことをよく知る人物はいないかしら?
「アメリア?最近、険しい顔ばかりしているわね。
大丈夫なの?」
「王妃殿下、私は大丈夫ですわ。お忙しい王妃殿下にご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。」
無意識に酷い顔をしていたってことね。
気を付けないと…。
「いいのよ。それより1人で何とかしようと思わずに、周りをもっと頼りなさい。
私やミラに話しにくいなら、年が近いルーカスやエリザベスに相談するのもいいと思うわよ。良かったら、2人を呼びましょうか?」
「い、いえ。何かあれば王妃殿下とヘミングウェイ伯爵夫人にお話致します。」
「そう?あの2人もね、最近アメリアが元気がないことを心配していたのよ。アメリアのことを助けるためなら、あの2人なら何でもしてくれると思うわ。」
「うっ…。そ、それは申し訳ありませんでした。」
年が近いと言っても、王太子殿下や妃殿下にこんなことを相談出来ないわ。
こうやって悩んでいるうちに、週末が近づいてきてしまっている。
バーネット様は週末の仕事終わりに迎えに来ると言っていた。多分、伯爵家に泊まりに来いってことよね?泊まりになんて行ったら、何をされるか分からないわ!
あ…!泊まりは嫌だけど、ランチで我慢してもらえないか聞いてみようかしら?
面会を断ってばかりだったから、この前みたいに強引に寮に訪ねて来たり、週末くらいは一緒に過ごしたいとか言いだしたのよね。
平日の昼休みに周りに見せつけるように一緒にランチをして、スカル男爵令嬢と顔を合わせるかは分からないけれど、ついでにスカル男爵令嬢の反応を伺ってみるとか?
とりあえずはそれでやってみようかしら!
そう考えた私は、急ぎでバーネット様に手紙を書いて、速達で届けてもらうことにした。
手紙を読んでくれたらしいバーネット様からは、すぐに返事が届く。
急遽、明後日の昼にバーネット様とランチをご一緒することになった。
「リア。君からこんな風にランチを誘ってくれるなんて初めてのことだから、何か企んでいるのだろうとは思っても、私は嬉しくなって来てしまったよ。」
そうよね…。
あれだけ避けられていた人物から、急にランチに誘われたら、普通なら疑いの目で見るわよ。
「バーネット様、お忙しいところ申し訳ありませんでした。短い時間ですが、ランチくらいはご一緒出来ればと思いましたの。
そのかわり、週末に泊まりに行くのは待って頂けませんか?」
「そう来たか…。
分かった。少しの間だけはランチで我慢するよ。
でも、いずれは週末とかは関係なく一緒に住みたいと考えている。私がそういう考えでいることは忘れないで欲しい。」
「はい。分かっております。」
バーネット様は王宮内のレストランか、近くにあるレストランに行くつもりでいたようだけど、私は天気が良いからお弁当を買いに行って、王宮の庭園で食べたいと言ってみた。
実は私が前によく利用していた静かな裏庭とは違って、庭園は昼休みを過ごす人が多い場所なのだ。特に恋人同士のように見える男女が多いような気がする。
季節の花が沢山咲き、ベンチやガゼボか沢山あって、手入れの行き届いた綺麗な庭園だから人気があるのかもしれない。
お弁当を持って、綺麗な庭園で2人でランチをしたいと話す私に、バーネット様は普通に喜んでくれたようだ。
「バーネット様、手を繋いで下さいませ。」
「……リアが手を繋ぎたいなんて言うのは初めてだよな。そんなことを言われたら嬉しくなってしまうよ。
ほら、おいで。」
本当に嬉しそうにしているバーネット様と私は、恋人繋ぎをして歩き出す。こんな風に手を繋いで、2人でお弁当を買いに行くなんて初めてよね。
お弁当を買うためには、一度王宮の外に出て、店まで少し歩かなければならない。お昼の時間帯は王宮で働く人がランチをするために沢山出てくるから、もしかしたら、スカル男爵令嬢に見られる可能性があるし、スカル男爵令嬢に私達が仲良く歩いていたという話が届くかもしれない。彼女がどんな反応をするのか気になるから、あえてバーネット様と仲良く見えるように行動してみよう。
もしかしたら、バーネット様の方がスカル男爵令嬢を見て何か反応するかもしれないし…。
手を繋いで歩く私達はとにかく目立つらしく、すれ違う人や近くを歩く人達から、かなり見られていることが分かった。
恥ずかしいわ…。でも隣を歩くバーネット様は、恥ずかしがる様子もなくニコニコしている…。この人が何を考えているのかは本当に分からないわね。
280
あなたにおすすめの小説
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。
尾道小町
恋愛
登場人物紹介
ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢
17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。
ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。
シェーン・ロングベルク公爵 25歳
結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。
ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳
優秀でシェーンに、こき使われている。
コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳
ヴィヴィアンの幼馴染み。
アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳
シェーンの元婚約者。
ルーク・ダルシュール侯爵25歳
嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。
ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。
ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。
この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。
ジュリエット・スチール公爵令嬢18歳
ロミオ王太子殿下の婚約者。
ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳
私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。
一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。
正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめる事にしました 〜once again〜
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【アゼリア亡き後、残された人々のその後の物語】
白血病で僅か20歳でこの世を去った前作のヒロイン、アゼリア。彼女を大切に思っていた人々のその後の物語
※他サイトでも投稿中
旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。
アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。
今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。
私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。
これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる