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閑話
閑話 ゾグラフ男爵令嬢
「お前はなんてことをしてくれたんだ!」
居候をしていた侯爵家から追い出され、迎えに来たお父さんと外を歩いている時に睨みつけられる。
「お父さんがあのリアン様に取り入るようにって言っていたくせに! それにリアン様は、婚約者を嫌がっているように見えたから、私が婚約者になろうとしたの」
「ふざけるな! 名門侯爵家の令嬢を陥れようとして、お前は男爵家を潰す気か? ハリス侯爵家からは、親戚の縁を切りたいとまで言われてしまうし、どうしてくれるんだ? あの二つの侯爵家を敵に回すなんて……」
お父さんは顔を赤くしたり青くしたり、怒っているのが分かった。
「お父さん、私はまだリアン様を諦められないの。だから……」
「いい加減にしろお前はハリス侯爵家から完全に嫌われたからもう無理だ。お前みたいな阿婆擦れでは、侯爵夫人になれるわけない。
選べ! 平民になって娼館で働き、侯爵家に払う慰謝料を稼ぎに行くのか?
それとも真面目に学園を卒業して、私が決めた相手と政略結婚をするのか?
さあ、どっちだ?」
どっちもイヤだ……
でもリアン様の家で贅沢を覚えた私が、今更平民の生活なんて無理だし、娼館に売られて自由を奪われるのはもっとイヤ。
「……学園に行きます」
「ほう……。じゃあ、卒業まで真面目にやって、少しでも金持ち貴族と縁が結ぶことが出来る様に、しっかりやることだな。
次はないぞ。分かったな?」
ムカつく!
「……はい」
リアン様の侯爵家を追い出されて、王都に住む場所がない私は、お父さんに連れられて学園にやって来た。
寮に入れられるんだよね? やだなぁ。リアン様のあの豪華な邸に住んだ後に寮に住むなんて。何だか虚しい。
しかし私が案内されたのは、学園で働く使用人用の寮だった。
「お前のせいで侯爵家に慰謝料を払わなくてはいけなくなった。だから、お前に余計な金は使えないのだ。学園に通わせてもらえるだけ有り難いと思え。
この使用人の寮なら安く住まわせてくれるらしいからな。我慢しろ!」
平民が使うような狭くて安っぽい部屋だ。ベッドなんて、小さくて粗末だった。
何で私がこんな目に合わないといけないのよ?
リアン様と結婚しようと、あんなに頑張ったのに。
あの女のせいだわ! 絶対に許さない!
学園で会ったら、どうしてくれようか?
しかし、学園に行ってもレティシアに会うことはなかった。
ヒソヒソ……
「ロバーツ侯爵家とハリス侯爵家を怒らせたらしいわ」
「あんな貧乏男爵令嬢が、侯爵令嬢を敵に回すなんて、頭おかしいわよ」
「侯爵家同士の婚約を壊しておいて、よく学園に来れるわよね」
「ハリス侯爵令息は領地で謹慎中らしいわよ。あの阿婆擦れに関わったのが良くなかったわね」
「あんな女に関わってはダメよ」
クスクス……
元々、同性の友人はいなかったけど、私は更に孤立したようだ。
でも気にしないわ。私には仲良くしてくれる令息は沢山いるから。まあ、爵位は低い人ばかりだけどね。
しかし。
「ねえ! 今日の昼休み、また倉庫で……」
体の相性のいい令息を誘おうとするが、
「話しかけるな!!」
令息は私を避けるようにして行ってしまった。
何よ? 感じ悪いわ。今まで散々、気持ち良くしてあげたのに。まあ、他にもキープはいるからね。
他の令息に話しかけると、
「もう関わりたくないんだ。お前と仲良くして、ハリス侯爵家とロバーツ侯爵家に睨まれたくないからな」
更に他の令息には、
「お前と関わったら廃嫡すると両親に言われている。もう話しかけてこないでくれ」
令嬢だけでなく、令息まで私を避けるようになっていた。
居候をしていた侯爵家から追い出され、迎えに来たお父さんと外を歩いている時に睨みつけられる。
「お父さんがあのリアン様に取り入るようにって言っていたくせに! それにリアン様は、婚約者を嫌がっているように見えたから、私が婚約者になろうとしたの」
「ふざけるな! 名門侯爵家の令嬢を陥れようとして、お前は男爵家を潰す気か? ハリス侯爵家からは、親戚の縁を切りたいとまで言われてしまうし、どうしてくれるんだ? あの二つの侯爵家を敵に回すなんて……」
お父さんは顔を赤くしたり青くしたり、怒っているのが分かった。
「お父さん、私はまだリアン様を諦められないの。だから……」
「いい加減にしろお前はハリス侯爵家から完全に嫌われたからもう無理だ。お前みたいな阿婆擦れでは、侯爵夫人になれるわけない。
選べ! 平民になって娼館で働き、侯爵家に払う慰謝料を稼ぎに行くのか?
それとも真面目に学園を卒業して、私が決めた相手と政略結婚をするのか?
さあ、どっちだ?」
どっちもイヤだ……
でもリアン様の家で贅沢を覚えた私が、今更平民の生活なんて無理だし、娼館に売られて自由を奪われるのはもっとイヤ。
「……学園に行きます」
「ほう……。じゃあ、卒業まで真面目にやって、少しでも金持ち貴族と縁が結ぶことが出来る様に、しっかりやることだな。
次はないぞ。分かったな?」
ムカつく!
「……はい」
リアン様の侯爵家を追い出されて、王都に住む場所がない私は、お父さんに連れられて学園にやって来た。
寮に入れられるんだよね? やだなぁ。リアン様のあの豪華な邸に住んだ後に寮に住むなんて。何だか虚しい。
しかし私が案内されたのは、学園で働く使用人用の寮だった。
「お前のせいで侯爵家に慰謝料を払わなくてはいけなくなった。だから、お前に余計な金は使えないのだ。学園に通わせてもらえるだけ有り難いと思え。
この使用人の寮なら安く住まわせてくれるらしいからな。我慢しろ!」
平民が使うような狭くて安っぽい部屋だ。ベッドなんて、小さくて粗末だった。
何で私がこんな目に合わないといけないのよ?
リアン様と結婚しようと、あんなに頑張ったのに。
あの女のせいだわ! 絶対に許さない!
学園で会ったら、どうしてくれようか?
しかし、学園に行ってもレティシアに会うことはなかった。
ヒソヒソ……
「ロバーツ侯爵家とハリス侯爵家を怒らせたらしいわ」
「あんな貧乏男爵令嬢が、侯爵令嬢を敵に回すなんて、頭おかしいわよ」
「侯爵家同士の婚約を壊しておいて、よく学園に来れるわよね」
「ハリス侯爵令息は領地で謹慎中らしいわよ。あの阿婆擦れに関わったのが良くなかったわね」
「あんな女に関わってはダメよ」
クスクス……
元々、同性の友人はいなかったけど、私は更に孤立したようだ。
でも気にしないわ。私には仲良くしてくれる令息は沢山いるから。まあ、爵位は低い人ばかりだけどね。
しかし。
「ねえ! 今日の昼休み、また倉庫で……」
体の相性のいい令息を誘おうとするが、
「話しかけるな!!」
令息は私を避けるようにして行ってしまった。
何よ? 感じ悪いわ。今まで散々、気持ち良くしてあげたのに。まあ、他にもキープはいるからね。
他の令息に話しかけると、
「もう関わりたくないんだ。お前と仲良くして、ハリス侯爵家とロバーツ侯爵家に睨まれたくないからな」
更に他の令息には、
「お前と関わったら廃嫡すると両親に言われている。もう話しかけてこないでくれ」
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