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あと少し
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二度目の結婚記念日まで一週間を切り、マイホームに運び出せる荷物は全て運び終えてしまった鬼嫁。
後は執務室の家具などの大きな荷物ばかりだから、これは白い結婚が認められて、ここを出て行きますと伝えた後じゃないと無理よね。
あと一週間で鬼嫁も卒業よー!
独身に戻ったら、また社交の場で何を言われるかは分からないからなぁ。あのいけ好かないエイベル伯爵令嬢がいなくても、他にも嫌味ったらしい人は沢山いるし。
表向きは病気療養ということにして、長期で国外に旅行でも行こうかなー。
お父様とお母様が国外との取り引きのために出掛ける時に一緒について行くとか。
独身に戻った後のことをニヤニヤしながら考えていた私のところに、家令のトーマスとメイド長がやって来る。
「奥様。領地の方から連絡が入りまして、苺の苗の植え付けを開始するそうです。」
「仕事が早いわ!さすがパーカー様ね。
苺の加工場の建設も順調に進んでいると報告があったばかりなのよ。
予定よりも計画が早く進んでいるようで、安心したわ。」
「カイルは仕事が出来る男なので、心配はいらないと思います。」
トーマスも領主代行をしているパーカー様を呼び捨てにするくらいの仲なのね。
「……あの、奥様。」
「メイド長、どうかした?」
「旦那様のことです。
もうすぐ結婚記念日ですが、今年は旦那様と一緒に過ごされてはいかがでしょうか?
あの旦那様が、珍しく記念日をお祝いしたいと話されておりましたので。」
メイド長が非常に言いにくそうに話しているのが伝わって来た。
この話をするために2人で来たのね…。
「メイド長。貴女も知っているでしょう?
私がこの結婚の始まりの日に、あの人から何を言われたのかを。
そして、あの人やあの人の親族達からはぞんざいに扱われ、私は金蔓にしか見られてこなかったことを。
こんな扱いをするくらいなら、初めから私との縁談なんて断って欲しかったと何度思ったことか…。
そういう事だから、私にとっての結婚記念日はお祝いすべき日ではないの。教会に行って、過去の自分の行いを懺悔したいくらいの日なのよ。
メイド長なら同じ女性として分かってくれると思っているわ。」
頭の中がお花畑だったことをお許しくださいって、本気で教会に懺悔しにいこうかな…?
「……そうですわね。奥様は沢山傷付けられましたわ。
でも旦那様なりに反省していますし、後悔もしているようなのです。」
「私も(頭の中がお花畑だったことを)反省しているし、(顔だけ男の伯爵様と結婚したことを)後悔しているわ…。
だから、私達の記念日にお祝いは不要よ。」
「奥様。私からも正直に話をさせて頂きます。
確かに旦那様は奥様を沢山傷つけました。そして旦那様の親族は奥様に無礼を働きました。更に旦那様は、狂った女狐に陥れられて閨を共にし、奥様を裏切ることもしました。
しかし旦那様は変わろうとしていますし、心から奥様のことを大切に思っておられるのです。
今後の旦那様を見て頂けませんか?」
この2人は伯爵様のために、鬼嫁に必死に頼みに来ているのね。
私が出て行くつもりでいることもバレてるな…。
でも……
「2人が伯爵様を大切に思っているのは分かったわ。これからも伯爵様を支えてあげて。
ただ私は、もう無理なのよ。この短い間に私達には色々あり過ぎた。
伯爵様と私は夫婦にはなれなかったけど、今後は事業のパートナーとして上手くやっていきたいと思っているわ。
だから、これからもよろしくね。」
鬼嫁の笑顔を向けたら、2人は諦めたような表情をして部屋から出ていった。
あの2人がいるから、伯爵様は何とかなっているのだと思う。
私が出ていった後も、あの2人がいるなら大丈夫ね。
どれ、仕事しよ!
この執務室での仕事もあと数日だもの…。
後は執務室の家具などの大きな荷物ばかりだから、これは白い結婚が認められて、ここを出て行きますと伝えた後じゃないと無理よね。
あと一週間で鬼嫁も卒業よー!
独身に戻ったら、また社交の場で何を言われるかは分からないからなぁ。あのいけ好かないエイベル伯爵令嬢がいなくても、他にも嫌味ったらしい人は沢山いるし。
表向きは病気療養ということにして、長期で国外に旅行でも行こうかなー。
お父様とお母様が国外との取り引きのために出掛ける時に一緒について行くとか。
独身に戻った後のことをニヤニヤしながら考えていた私のところに、家令のトーマスとメイド長がやって来る。
「奥様。領地の方から連絡が入りまして、苺の苗の植え付けを開始するそうです。」
「仕事が早いわ!さすがパーカー様ね。
苺の加工場の建設も順調に進んでいると報告があったばかりなのよ。
予定よりも計画が早く進んでいるようで、安心したわ。」
「カイルは仕事が出来る男なので、心配はいらないと思います。」
トーマスも領主代行をしているパーカー様を呼び捨てにするくらいの仲なのね。
「……あの、奥様。」
「メイド長、どうかした?」
「旦那様のことです。
もうすぐ結婚記念日ですが、今年は旦那様と一緒に過ごされてはいかがでしょうか?
あの旦那様が、珍しく記念日をお祝いしたいと話されておりましたので。」
メイド長が非常に言いにくそうに話しているのが伝わって来た。
この話をするために2人で来たのね…。
「メイド長。貴女も知っているでしょう?
私がこの結婚の始まりの日に、あの人から何を言われたのかを。
そして、あの人やあの人の親族達からはぞんざいに扱われ、私は金蔓にしか見られてこなかったことを。
こんな扱いをするくらいなら、初めから私との縁談なんて断って欲しかったと何度思ったことか…。
そういう事だから、私にとっての結婚記念日はお祝いすべき日ではないの。教会に行って、過去の自分の行いを懺悔したいくらいの日なのよ。
メイド長なら同じ女性として分かってくれると思っているわ。」
頭の中がお花畑だったことをお許しくださいって、本気で教会に懺悔しにいこうかな…?
「……そうですわね。奥様は沢山傷付けられましたわ。
でも旦那様なりに反省していますし、後悔もしているようなのです。」
「私も(頭の中がお花畑だったことを)反省しているし、(顔だけ男の伯爵様と結婚したことを)後悔しているわ…。
だから、私達の記念日にお祝いは不要よ。」
「奥様。私からも正直に話をさせて頂きます。
確かに旦那様は奥様を沢山傷つけました。そして旦那様の親族は奥様に無礼を働きました。更に旦那様は、狂った女狐に陥れられて閨を共にし、奥様を裏切ることもしました。
しかし旦那様は変わろうとしていますし、心から奥様のことを大切に思っておられるのです。
今後の旦那様を見て頂けませんか?」
この2人は伯爵様のために、鬼嫁に必死に頼みに来ているのね。
私が出て行くつもりでいることもバレてるな…。
でも……
「2人が伯爵様を大切に思っているのは分かったわ。これからも伯爵様を支えてあげて。
ただ私は、もう無理なのよ。この短い間に私達には色々あり過ぎた。
伯爵様と私は夫婦にはなれなかったけど、今後は事業のパートナーとして上手くやっていきたいと思っているわ。
だから、これからもよろしくね。」
鬼嫁の笑顔を向けたら、2人は諦めたような表情をして部屋から出ていった。
あの2人がいるから、伯爵様は何とかなっているのだと思う。
私が出ていった後も、あの2人がいるなら大丈夫ね。
どれ、仕事しよ!
この執務室での仕事もあと数日だもの…。
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