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第37話 其々の実力3

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前回のあらすじ
ギガパイさんの襲撃に遭ったパンツさん達。
アイルがパンツへ魔法で倒せと指示を出すが…。
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「そう!!さっき言おうとしたけど、パンツがまたあの魔法を使えばいいじゃない!!」

「いや、今、使ったら……バレチャウから……。」

「んもぉ!!そんな事言ってる場合じゃないでしょーー!!」


イタイ。ヤメテクダサイ。
そう言いながらアイルが俺の後頭部をボカスカ殴る。
どんなにチート能力があっても中身は普通のおっさんだよ?

バレる心配もあるが、俺の記憶であれば成人してから蛇の実物なんて見た事も触れた事もない……。動物園でも好んで見る事なんてないし……。
しかもあんなデカい蛇なんてマジもんの化け物だ……。恐ろしい以外の何物でもない。

そんな中、レトとリッターさんはその氷柱矢アイシクルアローを躱しつつ徐々に間合いを詰めているのが見えた。
徐々に近づいてくる2人に当然の如くギガントパイソンの攻撃は集中する。
あの二人……マジでオカシイ。


「よっしゃぁ!久々に使うか!!能力解放アビリティリリース!!」

「ほんと、久々ですね。能力解放アビリティリリース!!」


攻撃を避けながら二人がそう叫ぶと身体が赤色に染まり、何かの魔法を行使した事を伺わせる。
すると明らかに2人の動きが格段に変わった事が分かる。


「あの二人、何したんだ?」

「あれは普段、使っていない能力や体力を瞬間的に開放する魔法だよ。普段の2倍ぐらい能力とか引き上げられるって魔術書に書いてあったかな?」


俺が独り言の様に呟いた疑問にソフィちゃんがそれに答えてくれた。
能力倍増ですか。バイキ○ト?界○拳?みたいな感じか?

俺は二人のステータスを確認すると、確かにきっかり倍増と言う訳ではないが、確かに大体2倍近く能力が上がっている。
しかしこの魔法を使用したからなのか魔力は半分に減っていた。

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【 名 前 】レト・ホーム
【 種 族 】人族
【 職 種 】聖騎士 :風 適正
【 体 力 】511 → 1104
【 魔 力 】 96 →  48
【 攻撃力 】493 → 1224
【 防御力 】386 →  674
【 俊敏性 】387 →  663

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【 名 前 】リッター・ワット
【 種 族 】クォル族
【 職 種 】魔法剣士 :水 適正
【 体 力 】301 →  674
【 魔 力 】217 →  108
【 攻撃力 】281 →  578
【 防御力 】174 →  321
【 俊敏性 】547 → 1310

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「戦技……神速・螺旋斬ヘリクラッシュ!!」

「グギャシャァァッァァアァア……!!」

ドスン!ドスン!メキメキバリバリ……。


リッターは俊敏さを生かしギガントパイソンの全身を目で追えない程の速さで螺旋状に切り刻んで行くとギガントパイソンはその全身の痛みに怯みのた打ち回り周辺の木々を薙ぎ倒しもがいている。
そして再び鎌首を擡げた所にレトが剣を上段に構えて飛び掛かる。


「戦技……旋廻斬せんかいざん!!」


飛び上がったレトはそう呟くと全身を猛スピードで回転させ鎌首を擡げていたギガントパイソンの頭部から腹部にかけてズタズタ切り刻む。


「クグギャギャガガシャァァッアアアアアア………!!」

ズズズン……。


全身血だらけになり周囲に肉片が所々に散らばりギガントパイソンはその場に崩れ落ちた。


「す、すげぇ……。マジで倒したよあの二人。」


俺は二人の連携攻撃に舌を巻く。
リッターさんがギガントパイソンの全身を攻撃する事で意識をそちらに向けつつレトが止めの攻撃を叩き込む。

レトの二つ名『暴風の嵐(笑)』ってのも頷ける攻撃だったな……。
『暴風』と『嵐』でやっぱり被ってるけど。
俺達3人は木陰から恐る恐る顔を出す。


「おめぇら!もう大丈夫だぜ!!」


レトがこちらを見ながら剣を肩に担ぎにこやに笑いかける。
リッターさんは涼しい顔で鞘に日本刀を収めている所だ。
クールビューティだぜ。


「はぁ~……凄い~。カッコいい~!」


ソフィちゃんが俺の肩越しからそう呟くのが聞こえる。


「大きくなったら……リッターさんみたい私もなる!!」


何だ。その『海○王に俺はなる!!』的な言い回しは。
しかしソフィちゃんはカワイイから将来、リッターさんにも負けず劣らずの美人さんに成長するだろうなぁ。
そう思考しながら今は真っ平なソフィちゃんの『Oppai』の成長を祈る……。

ボカッ!


「見た?パンツ!?あの二人!!凄いねぇ~!!あんたも凄いけど流石ギルマスと副ギルマスだけの事はあるね!!」


アイルが先ほどの戦闘を目の当たりにして目を輝かせながら興奮気味に捲し立てる。
……何で俺殴られたんだろう。
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