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8.未来へ……
09.華やかな宴にて②……
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攻撃をかわされて距離をとったアリシアですが、僕が左腕をゆらりと上げると緊張した表情をしました。
実はアレキサンドリアにおいても、俗に言う『魔法剣』や『魔法拳』というのは、歴史上新しいものだからであり、開祖は一応アレクシアさんになっています。
実際に『剣』などの武器や、『拳』などの体術に魔法を付与する原理を体系化したのはアレクシアさんですが、その大本は僕が使う『断熱』の風魔法が基となっています。
自分の身体に風魔法をまとうことができるのであれば、同じように武器や拳に魔法をまとわせ攻撃できるはずという考え方から発展したものですね。
無詠唱や簡易詠唱など、威力を犠牲にすれば詠唱時間を短縮できるとはいえ、本来『魔法』は詠唱時間が必要です。
魔法使いは強力ですが、詠唱時間が必要なために、接近戦や遠距離からのファーストアタックへの対処は難しく、魔法使いを倒すにはいかに詠唱時間を与えないかが考えられてきました。
アレキサンドリアが防衛主体であるというのも、強固な陣地によって、無防備にちかい詠唱時間中の魔法使いを守るためでもあります。ですが、国外にでて活動する魔法使いには、それがありません。
実戦で戦える魔法使いというのは、生まれ持った才能である『魔力』の強弱に、長い年月をかけた訓練が必要です。
才能のある少年少女を、低年齢から教育することで少数精鋭の魔法使いを軍としているアレキサンドリアとしては、容易く倒されてしまう貴重な戦力を、国外で消耗するわけにはいかないのです。
余談になりますが、現代戦でも戦闘機のパイロットなどは、育成に必要な年月や技量を維持するための費用から、一般兵より育成困難な部分もあるために、大事にされやすいのです。
話がそれましたが、『魔法剣』や『魔法拳』といった体術への魔法の反映は、詠唱時間という魔法使いの最大の弱点を補うために、海軍を中心に編み出されたのでした。
そして、大本が僕の使う『断熱』魔法である故に……
「アリシア……、少しオイタが過ぎたようですね。どうやら、お仕置きが必要なようです……『蒼炎』」
魔法名だけの簡易詠唱。それだけで、僕が軽く上げた左腕は蒼い炎に包まれます。特定の物質が燃えるときに発する『炎症反応』ではなく、温度だけで青く見える炎の温度は一万度以上と言われています。
僕の左腕がまとった青い炎をみて、アリシアは引きつった表情を受かべながら、僕を中心に左回りに回避します。
「ちょっ、姫さん大人げないですの」
そう言いながらも瞬時に対応するのは、アレキサンドリアで他国での活動を認められた第一号の女性兵だけあります。ですが、更なる絶望を与えましょう。
「『凍月』」
続いて詠唱された魔法名は冷却系の魔法で、蒼炎の対極の効果をの持つものです。月を凍てつかせる絶対零度の魔法は、僕の右腕の周囲の空気に存在する水分を凍らせ、ダイヤモンドダストを引き起こします。
そんな僕をみてさらに顔を引きつらせるアリシア……
「まじですのっ、火と対極の……「対極じゃないよ」……!?」
アリシアの言葉に僕は言葉をかぶせました。
「地水火風聖闇……六属性には氷はありませんよ」
氷属性というのは、水が氷ることからイメージしやすいので、水属性の魔法の使い手が使う場合が多いのですが、実際には温度の上昇と低下は、物質を構成する分子・原子……、いえこの世界では、エーテルの運動によって引き起こすこともできます。
脚の止まったアリシアに、僕は踏み込んで左の正拳突きを放ちました。虚をつかれたアリシアは、一瞬動きが遅れましたが、とっさに左のフックを僕の腕めがけて放ちます。大量の水をまとって……
アリシアのフックが僕の左腕にまとう蒼炎の炎に触れたとたん、爆発音と真っ白い煙をあげました。
フックを放ったアリシアは、爆発の衝撃でそのまま後ろに跳ね飛ばされますが、うまく衝撃を吸収したのでしょう。着地と同時に、二三歩後ろに下がる程度で体勢を立て直しました。とはいえ、おそらく無傷ではないでしょう。
先ほどの爆発は水蒸気爆発です。アリシアの左拳にまとっていた大量の水が、僕の蒼炎の熱で一瞬で気化し、爆発てきに膨張してアリシアの腕を押し戻す結果になっています。左ひじか左肩には、大きな負担がかかったはずです。
「放った拳に最大の弱点がある……と、ある拳士もいったそうですが、蒼炎の熱で守られた僕の腕に、直接ダメージを与える手段はありませんよ」
普通の武器であれば、蒼炎の熱の範囲内に入った途端に気化・蒸発してしまいますし、多くの西洋剣のようにグリップまで金属で作られたものでは、あっという間に熱が伝わり武器を持っていることはできなくなります。
魔法攻撃でも、一万度の熱が作る空気の揺らぎなどで、正確に狙うことも正しい軌道をとることも不可能と言ってよいでしょう。
そして、僕は左の正拳突きを放っただけではありません。水蒸気爆発をして膨張した空気は、右の凍月の影響範囲に入った途端、これまた一瞬で凝縮されます。まあ、そうでもしないと、水蒸気爆発で人や物に被害が出ましたからね。
「……さぁ、演武の続きを、観客の皆さんが待っていますよ……」
僕の言葉に、アリシアは覚悟を決めたように、再攻撃を開始しました。
◆◇◆◇◆◇
「……相変わらず、すごいとしか言いようがないな」
コリーヌのつぶやきに、サンドラもうなづいた。蒼炎・凍月をまとったクロエの両腕は、攻防一体の武器と化しており、触れれば即終了といった状況の中で、アメリアは回避を重視しつつもクロエに攻撃の手を加えている。
左右にステップを踏み、両の拳での連撃をクロエに放つアメリアだが、さすがに分が悪いらしい。
とっさに放った前蹴りも、クロエがあっさりとガードしようとすると、直撃させる前に引くしかなく、そして凍月の影響範囲に入ったスカートが白く凍り付いたかと思ったら、一瞬で一部が崩れ落ちた。
「あんなもん真面にもらったら、治療なんてしようがないね」
クラリスも、サンドラの言葉にうなづくしかない。
周囲のアルべニア貴族たちも、最初はワインなどを片手に少女たちの格闘を余興として見ていたが、魔法をまとった格闘戦に移った途端、さらに興味深く見入るものも多い。
ロンタノ辺境伯もそうであったが、アルべニアの魔力保持者は貴族に比較的多い。それは、このマール・ミラにあるノヴィエロ領でも同じであった。
過去に戦を経験した初老の貴族たちは、クロエとアリシアの戦いが自らの力及ばぬ次元であることを感じ取れたが、今日ここにいる貴族の令嬢・令息たちにそこまでの力量があるものは少ない。
「はっ、あんな魔法のように見せかけた奇術師が貴女の護衛だなんて、冗談にしてもたちが悪い。
今までは盗賊や魔物が少ない地域だったから通用していたのでしょうが、ここから先は山岳地帯や森林地帯が多い。あのような輩では、貴女の身を守ることなんてできないでしょう。
我々ノヴィエロ領の者に、貴女の身をお守りする大役をお与えくれませんか?」
短めの金髪に青い瞳をした一人の貴族子息がクラリスに話しかけることで、一部の貴族たちの視線はクロエ達から離れた。
サンドラは右手で頭をかくと、男に向かって話しかけた。
「貴方は確か、北部の町イルクーレの代官、シルヴェストリ子爵の……」
「その通り。シルヴェストリ子爵家の嫡男、アダルモ・フォン・シルヴェストリと申します」
優雅に淑女への礼をとるアダルモであったが、コリーヌとサンドラの視線は冷たい。
彼女たちはクロエ達の実力をしっており、二人とも戦場や魔物・盗賊と対峙した経験もある。当然相手の力量を見る目はアダルモよりも優れており、二人の目にはアリシアですら化け物にみえていたからだ。
「貴方が彼女たちをどう思おうとかまいませんが、私の信頼する護衛を道化や奇術師よばわりした理由をお聞かせいただきますでしょうか?」
コリーヌの声に静かな怒りが加わったが、全く意に介せずにアダルモは口を開いた。
「なに、そもそも左腕に青い炎をまとっておりますが、炎とは赤いものです」
そういって、右手のひらをかざすと、赤い火球があらわれる。弱いとはいえ、無詠唱での火球を出現させるのだから、魔力もそこそこあるのだろう。そして、アダルモはテーブルの上、菓子皿に敷いてあった紙をとりだすと、火球の上へとかざした。
とうぜん、紙はメラメラと燃え上がり、その姿を黒く変えつつ炎のダンスを踊る。
「ごらんの様に、火に接すれば紙は容易く燃えまする。そして、それはあの娘たちがまとうメイド服も同じでありましょう。炎にさらされながらも、着衣は燃えない。それが、あの炎に見えるものが記述の類だという証明ですな」
その言葉にうなづく貴族令嬢や令息も多く、アダルモは気分をさらに良くしたようだ。そんなアダルモに、コリーヌは言葉をかけた。相手の力量を下げるのに、口先だけの人物を信用する気は全くないらしい。
「その言葉が真実であるか、貴方が彼女たちに挑戦して証明するとでも?」
コリーヌの言葉に、アダルモは肩をすくめた。
「ふぅ、お綺麗な見た目ですが、戦姫と言われたお方だけありますね。我々はそんな野蛮な真似はいたしませんよ。まして、高貴な血筋の僕たちが、下賤なものと対等に戦うなど必要ありません」
そういったアダルモの右手には、いつのまにかテーブル上からとっていたナイフとフォークが握られている。
「おいおい、そいつをどうする気なんだ」
サンドラが声をかけた瞬間、アダルモはニヤリと笑みを向けて、それらを投擲したのである。
善戦しているアメリアと戦い、こちらに背を向けているクロエに向かって……
実はアレキサンドリアにおいても、俗に言う『魔法剣』や『魔法拳』というのは、歴史上新しいものだからであり、開祖は一応アレクシアさんになっています。
実際に『剣』などの武器や、『拳』などの体術に魔法を付与する原理を体系化したのはアレクシアさんですが、その大本は僕が使う『断熱』の風魔法が基となっています。
自分の身体に風魔法をまとうことができるのであれば、同じように武器や拳に魔法をまとわせ攻撃できるはずという考え方から発展したものですね。
無詠唱や簡易詠唱など、威力を犠牲にすれば詠唱時間を短縮できるとはいえ、本来『魔法』は詠唱時間が必要です。
魔法使いは強力ですが、詠唱時間が必要なために、接近戦や遠距離からのファーストアタックへの対処は難しく、魔法使いを倒すにはいかに詠唱時間を与えないかが考えられてきました。
アレキサンドリアが防衛主体であるというのも、強固な陣地によって、無防備にちかい詠唱時間中の魔法使いを守るためでもあります。ですが、国外にでて活動する魔法使いには、それがありません。
実戦で戦える魔法使いというのは、生まれ持った才能である『魔力』の強弱に、長い年月をかけた訓練が必要です。
才能のある少年少女を、低年齢から教育することで少数精鋭の魔法使いを軍としているアレキサンドリアとしては、容易く倒されてしまう貴重な戦力を、国外で消耗するわけにはいかないのです。
余談になりますが、現代戦でも戦闘機のパイロットなどは、育成に必要な年月や技量を維持するための費用から、一般兵より育成困難な部分もあるために、大事にされやすいのです。
話がそれましたが、『魔法剣』や『魔法拳』といった体術への魔法の反映は、詠唱時間という魔法使いの最大の弱点を補うために、海軍を中心に編み出されたのでした。
そして、大本が僕の使う『断熱』魔法である故に……
「アリシア……、少しオイタが過ぎたようですね。どうやら、お仕置きが必要なようです……『蒼炎』」
魔法名だけの簡易詠唱。それだけで、僕が軽く上げた左腕は蒼い炎に包まれます。特定の物質が燃えるときに発する『炎症反応』ではなく、温度だけで青く見える炎の温度は一万度以上と言われています。
僕の左腕がまとった青い炎をみて、アリシアは引きつった表情を受かべながら、僕を中心に左回りに回避します。
「ちょっ、姫さん大人げないですの」
そう言いながらも瞬時に対応するのは、アレキサンドリアで他国での活動を認められた第一号の女性兵だけあります。ですが、更なる絶望を与えましょう。
「『凍月』」
続いて詠唱された魔法名は冷却系の魔法で、蒼炎の対極の効果をの持つものです。月を凍てつかせる絶対零度の魔法は、僕の右腕の周囲の空気に存在する水分を凍らせ、ダイヤモンドダストを引き起こします。
そんな僕をみてさらに顔を引きつらせるアリシア……
「まじですのっ、火と対極の……「対極じゃないよ」……!?」
アリシアの言葉に僕は言葉をかぶせました。
「地水火風聖闇……六属性には氷はありませんよ」
氷属性というのは、水が氷ることからイメージしやすいので、水属性の魔法の使い手が使う場合が多いのですが、実際には温度の上昇と低下は、物質を構成する分子・原子……、いえこの世界では、エーテルの運動によって引き起こすこともできます。
脚の止まったアリシアに、僕は踏み込んで左の正拳突きを放ちました。虚をつかれたアリシアは、一瞬動きが遅れましたが、とっさに左のフックを僕の腕めがけて放ちます。大量の水をまとって……
アリシアのフックが僕の左腕にまとう蒼炎の炎に触れたとたん、爆発音と真っ白い煙をあげました。
フックを放ったアリシアは、爆発の衝撃でそのまま後ろに跳ね飛ばされますが、うまく衝撃を吸収したのでしょう。着地と同時に、二三歩後ろに下がる程度で体勢を立て直しました。とはいえ、おそらく無傷ではないでしょう。
先ほどの爆発は水蒸気爆発です。アリシアの左拳にまとっていた大量の水が、僕の蒼炎の熱で一瞬で気化し、爆発てきに膨張してアリシアの腕を押し戻す結果になっています。左ひじか左肩には、大きな負担がかかったはずです。
「放った拳に最大の弱点がある……と、ある拳士もいったそうですが、蒼炎の熱で守られた僕の腕に、直接ダメージを与える手段はありませんよ」
普通の武器であれば、蒼炎の熱の範囲内に入った途端に気化・蒸発してしまいますし、多くの西洋剣のようにグリップまで金属で作られたものでは、あっという間に熱が伝わり武器を持っていることはできなくなります。
魔法攻撃でも、一万度の熱が作る空気の揺らぎなどで、正確に狙うことも正しい軌道をとることも不可能と言ってよいでしょう。
そして、僕は左の正拳突きを放っただけではありません。水蒸気爆発をして膨張した空気は、右の凍月の影響範囲に入った途端、これまた一瞬で凝縮されます。まあ、そうでもしないと、水蒸気爆発で人や物に被害が出ましたからね。
「……さぁ、演武の続きを、観客の皆さんが待っていますよ……」
僕の言葉に、アリシアは覚悟を決めたように、再攻撃を開始しました。
◆◇◆◇◆◇
「……相変わらず、すごいとしか言いようがないな」
コリーヌのつぶやきに、サンドラもうなづいた。蒼炎・凍月をまとったクロエの両腕は、攻防一体の武器と化しており、触れれば即終了といった状況の中で、アメリアは回避を重視しつつもクロエに攻撃の手を加えている。
左右にステップを踏み、両の拳での連撃をクロエに放つアメリアだが、さすがに分が悪いらしい。
とっさに放った前蹴りも、クロエがあっさりとガードしようとすると、直撃させる前に引くしかなく、そして凍月の影響範囲に入ったスカートが白く凍り付いたかと思ったら、一瞬で一部が崩れ落ちた。
「あんなもん真面にもらったら、治療なんてしようがないね」
クラリスも、サンドラの言葉にうなづくしかない。
周囲のアルべニア貴族たちも、最初はワインなどを片手に少女たちの格闘を余興として見ていたが、魔法をまとった格闘戦に移った途端、さらに興味深く見入るものも多い。
ロンタノ辺境伯もそうであったが、アルべニアの魔力保持者は貴族に比較的多い。それは、このマール・ミラにあるノヴィエロ領でも同じであった。
過去に戦を経験した初老の貴族たちは、クロエとアリシアの戦いが自らの力及ばぬ次元であることを感じ取れたが、今日ここにいる貴族の令嬢・令息たちにそこまでの力量があるものは少ない。
「はっ、あんな魔法のように見せかけた奇術師が貴女の護衛だなんて、冗談にしてもたちが悪い。
今までは盗賊や魔物が少ない地域だったから通用していたのでしょうが、ここから先は山岳地帯や森林地帯が多い。あのような輩では、貴女の身を守ることなんてできないでしょう。
我々ノヴィエロ領の者に、貴女の身をお守りする大役をお与えくれませんか?」
短めの金髪に青い瞳をした一人の貴族子息がクラリスに話しかけることで、一部の貴族たちの視線はクロエ達から離れた。
サンドラは右手で頭をかくと、男に向かって話しかけた。
「貴方は確か、北部の町イルクーレの代官、シルヴェストリ子爵の……」
「その通り。シルヴェストリ子爵家の嫡男、アダルモ・フォン・シルヴェストリと申します」
優雅に淑女への礼をとるアダルモであったが、コリーヌとサンドラの視線は冷たい。
彼女たちはクロエ達の実力をしっており、二人とも戦場や魔物・盗賊と対峙した経験もある。当然相手の力量を見る目はアダルモよりも優れており、二人の目にはアリシアですら化け物にみえていたからだ。
「貴方が彼女たちをどう思おうとかまいませんが、私の信頼する護衛を道化や奇術師よばわりした理由をお聞かせいただきますでしょうか?」
コリーヌの声に静かな怒りが加わったが、全く意に介せずにアダルモは口を開いた。
「なに、そもそも左腕に青い炎をまとっておりますが、炎とは赤いものです」
そういって、右手のひらをかざすと、赤い火球があらわれる。弱いとはいえ、無詠唱での火球を出現させるのだから、魔力もそこそこあるのだろう。そして、アダルモはテーブルの上、菓子皿に敷いてあった紙をとりだすと、火球の上へとかざした。
とうぜん、紙はメラメラと燃え上がり、その姿を黒く変えつつ炎のダンスを踊る。
「ごらんの様に、火に接すれば紙は容易く燃えまする。そして、それはあの娘たちがまとうメイド服も同じでありましょう。炎にさらされながらも、着衣は燃えない。それが、あの炎に見えるものが記述の類だという証明ですな」
その言葉にうなづく貴族令嬢や令息も多く、アダルモは気分をさらに良くしたようだ。そんなアダルモに、コリーヌは言葉をかけた。相手の力量を下げるのに、口先だけの人物を信用する気は全くないらしい。
「その言葉が真実であるか、貴方が彼女たちに挑戦して証明するとでも?」
コリーヌの言葉に、アダルモは肩をすくめた。
「ふぅ、お綺麗な見た目ですが、戦姫と言われたお方だけありますね。我々はそんな野蛮な真似はいたしませんよ。まして、高貴な血筋の僕たちが、下賤なものと対等に戦うなど必要ありません」
そういったアダルモの右手には、いつのまにかテーブル上からとっていたナイフとフォークが握られている。
「おいおい、そいつをどうする気なんだ」
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