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第13章
第58話 ドライな新人騎士隊長。
しおりを挟むさて、騎士の三人は明日の為にと言って部屋に戻って行き残った騎士達を横目で見ると……。
食事の前に飲み過ぎるなと言った筈ですが、若干一名を残して酔い潰れてるわ…。
どうするのかしら…あれ?
まあ…冬ではないですから寒くはないけど。
あっ!メイド達は下がってる…なぜ?
料理人と他の使用人達は片付けが始めてるわね。
だったら私達はサロンでお話しかしらね?
「お兄様?」
「どっちの兄だ?シア」
「あ!そうでした。フフフ、ごめんなさいねヴァンスお兄様。お腹は満足かしら?」
「ああ、結構食べたよ。旨かった」
「なら良かったわ、アレクお兄様は?」
「ん?まだ入る!デザートが食いたい!」
「そ、そうですか?でしたら、サロンでお出ししますわ」
「それなら移動するか?しかし、ここの片付けは……」
「あ~他の使用人達に任せても大丈夫ですわ。何故かメイドが下がってるので明日にでも理由は聞きますけど。それより騎士達の方が…あ!一人居ますわね呼びますわ!ガウェイン隊長~!」
すると、私の声に気が付いたガウェインは私の元にやってくる。
「は、はい!お呼びでしょうか?」
「ええっと、沢山食べれまして?」
「ええ、美味しく頂きました。それで、ご用でしょうか」
か、硬い……もう少しフランクに……ま、まぁ、いいけど。
「ガウェイン隊長、貴方は酔ってないのかしら?」
「いえ、多少は酔って居りますが普通です」
「あ、そうなのね?それで…」
「あそこで、転がってる騎士達は?確かシアは、飲み過ぎるなと言った筈だが?」
「はぁ……そう聞きましたが?私にどうしろと?」
「飲み過ぎてる騎士達を、止めるのも隊長の仕事ですわよ?隊長さん」
「……そうでしたか…。これは私の配慮が足りず…」
「…貴方は、お兄様達の隊に所属しでたのよね?」
「ええ、ヴァンス陛下の隊に居りました」
「……そうか……私の隊に居たのか…」
「あの、それで?」
「ああ、あそこで潰れてるもの達なのだが…使用人達と……」
「潰れてる者は、あのままで良いのでは?王女様のお言葉を聞くこともせずに、勝手に酔いつぶれたのですからね。反省の意味も込めて放っておくのが得策では?」
ド、ドライな方でしたか……まぁ、仰るお通りなのですが。
「そう、隊長が言うならそうしておくか、ここはまだ冬では無いからな。シア、サロンに戻るぞ!隊長お前も酔って無いなら着いてこい」
「はっ!」
「グレン!サロンに戻るわ」
「今そちらへ参りますので、お待ちください」
「ルト、ルクス影に入っててね?」
分かったよ
チビッ子達にお願いしたら、チビ達がスッと影に消えていく。
「お兄様達、移動しましょうか?」
「「ああ、そうだな」」
サロンに移動すると、直ぐに口直しのデザートを人数分をグレンに渡してソファーに座ると、グレンがデザートをお兄様達と隊長の前に出す。
勿論私の前にもデザートは出してくれます。
「シアこれは?」
「桃のシャーベットと、紅茶ですわ」
「ふむ……頂こうか…………おお、これは?スッキリ、サッパリするな?これは良い!旨い」
「焼き肉の後ですから、サッパリですわね?」
兄妹三人でデザートを食べているけど、隊長さん…食べないと溶けるわよ。それとも苦手かしら?
「隊長、食べないの?甘いものはお嫌いかしら?」
「い、いえ……」
「パトリシア緊張してるのだよ彼は!つい先日までは一般騎士だったのだからね」
「は、はい!」
「そう、でも食べれるなら食べて下さいな?溶けてしまったら勿体無いわよ?」
「は、はいでは頂いても?」
「良いからゆっくり食えよ!ハハハ、お前そんなんだと此からもたないぞ?」
「は、はぁ……あっ!冷たい」
「どうだ?旨いだろ?シアの手作りだぞ?」
「は、はい美味しいです!」
「お兄様……からかって無いで、話を始めますわよ?」
「お、そうだったな?」
「それで何から話す?」
「最初に、隊長?」
「は、はい」
「明日は私は1日、城に出向きます」
「それでは、護衛を……」
「それはもう決まってて、護衛を頼んでます。ですから大丈夫です。それで、隊長達は訓練所で訓練をしててください。あっ、一日どっぷり訓練をしなくても良いわよ?でも、休憩はちゃんと取ってね」
「????」
「パトリシアそれだと隊長も、困惑するぞ?」
「え?説明雑かしら?」
「ハハハ!」
え?そんなにおかしいかしら?
「わ、分かりました…半日は訓練しろと云うことですね?ハハハ」
「シア……説明下手だな、お前…」
「え?私……えぇ~?」
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