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第13章

第59話 兄妹三人で話し合い。

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 ええっと…説明が下手だったのかしら?
 でも通じたから良いわね。
 その他の話も有るもの。

「それで明日以降の事ですが。必ず私が出掛ける時には、誰かが私と行動を共にして貰います」

 今迄はそんなことが無かったのに面倒よね。

「はっ!護衛ですね?二人一組にすれば宜しいですか?」
「そうだなそうしてくれ、それともう一件」
「なんでしょうか陛下?」
「初日にパトリシアに突っ掛かった者、あの者は、お前かセルバスのどちらかと組む様に。これは命令だ」
「は!でしたら私と組む様に致します」
「ならば良い。それと……これは内密なのだが」

 と、兄が言うと、ガウェインは息を飲んで真剣な顔付きに為る。
 これは固そうな…私は当たりを引いたかしらね?

「シアは、伯父一家に狙われている。その為に私達とは居を別に構えて、お前達を着けたのだ。その事は忘れないように」
「それは?」
「なにかな?」

 お兄様の話を聞いて困惑してるって顔をしてるわ。
 それはそうよね…お兄様の説明って雑過ぎよ?
 後でフォローしないと駄目よね。

「いえ、初耳でしたので…少し困惑しております。ですがその為に、このお屋敷をご用意されたのですか?」

 ほら、困惑してるってば!フフフ。
 それだとかわいそうよ?

「ああ、そうだ。それがなにか?」
「い、いえ何でも…。それでは、私達は王女様の護衛をしっかりさせて頂きます!」
「頼むぞ!しっかりな」
「はっ!」
「よし、それなら今日はこのまま部屋に戻って構わないぞ?シア良いかな?」
「ええ、構わないわ。それと今は、この屋敷に関してのルールはないけれど、そのうち話し合って色々決めるからそのつもりで居て下さい」
「は!それでは失礼します」

 隊長を見送ると、部屋には本当に兄弟三人と執事三人に為る。

「さて、ヴアンスお兄様」
「なんだい、パトリシア」
「アレクお兄様と、少しお話をしていたのですが」
「なんだ?改まってアレクなんだ?」
「兄上、伯父上達の行動はあれからどうですか」
「……それか」
「ええ、それですわよ?お兄様」
「どうやら伯父はパトリシアの、弱みを知りたい様だ。それは二人も把握してるよな?」
「当たりまえだ!影から報告が来てる」
「しかし、パトリシアの弱みと言っても…精々ルクス達くらいだろ?」
「ま、そうだね。城に設けてるシアの自室の場所は、私達と極僅かな使用人しか知らないしな」
「まぁ、そうなるな。シアの使う部屋があるフロアは、結界や他の魔法も掛かってるしな。あれなら探られても、見つかりはしないだろう」
「……それはそうですが。私の部屋を探ろうとしてるのは、伯父様達の子供達ですわ!」
「それは分かってる、パトリシア……」
「なんてすの?ヴアンスお兄様?」
「すまないな、何か伯父達の標的に為って仕舞ってる様だ」
「まあ、そのようですわよね?何でなのかさっぱり理由が分からないのですが。ですが伯父様の事は少し分かりましたわよ?」
「シア、さっき言ってた話か」
「ええ、そうですわ」
「それで、何か掴めたのかい?」
「掴めたのかは、分かりませんが…伯父様の領地の情報は得られましたわ。…お兄様はの方は?」
「領地までは時間が掛かるからな、伯父の領地までは…」
「そうでしたか…、でしたら少しは役に立つかしら?」
「取りあえず聞かせて貰うよ、パトリシア」
「それでは……伯父様の領地は、伯父様の無理な領地経営で崩壊寸前ですわ。それを弟と云う方に領地を押し付けて、ベルガモットに乗り込んで来た。そんな感じですわね」
「……領地経営…崩壊?乗り込む?」
「それでは、母上が文を送ったのを利用して一家で乗り込んで来たのか?」
「だが…屋敷を建てるのに、ひとつ返事で金を出したが?」
「それは、怪しまれない様に無理した嵩では?持ち出せる金品等は、持ってきてるのかも知れませんし」
「はぁ~そうなのかい?パトリシア。伯父の領地はそんなにか?」
「ええ、税を上げて贅沢したかったのでしょう。そんなことをしたら、民達からは不満が出ますから…。多分逃げて来たのでは?」
「そうか……しかし参ったなぁ……。追い出すのにも苦労しそうだよ…」
「まぁ、そうですわね。伯父様は良い顔をしてますが、曲者ですわね?」
「二人の子供達が、城をふらふらしてるのはお兄様は知っておりますの?」
「ああ、アレクと話してるよ?それに笑った。お前はいつの間に城の装飾品に魔法を掛けたのだ?」
「それは、城を作って直ぐにですわよ?人って魔が差す者よ?取られてあたふたするよりは、取られない様にした方が揉めないもの?」

 ま、私の考えだから…他の人の考えは知らないけれど?
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