婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね

いくみ

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第14章

第26話 専属メイド…2

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 屋敷に連れて来たメイドさん達…信用できるのかしらねぇ~なんとなく…。

「グレン……自己紹介は良いわ、分かったから。挨拶だけはするけどね」
「おや?それだけで、宜しいのですか?」

 三人に聞こえない様に小声でグレンに話す。

「(ええ、鑑定したもの)」
「(ほう?どうでしたか?)」
「(まぁ、エルサよりは良いわね。だけど……良くもまぁ~婚期が遅れてるのを、三人も見付けたわね?酷くない?)」
「(おや?そうなのですか?私は城のメイド長に、相談しただけですが?フフフ)」

 そう城のメイド長にねぇ…。

「さて、ルクス達もお腹を膨らんだ様ね?それなら、そこのメイドさん達」
「「「は、はい!お嬢様」」」
「此方に、いらしてくれないかしら?」
「「「は、はい!」」」

 ルクス達の側から離れて、パタパタ私とグレンにの側まで来ると、三人揃って頭を下げて挨拶に来てくれた。ここは全員合格ね。

「「「お嬢様、御前を失礼いたします」」」
「ええッと…三人共、頭を上げてくれないかしら?」
「「「………」」」
「今日から宜しくね?それと、そんなに固く為らなくても良いわよ?私は美味しいお茶が飲めれば、それで良いし。出来れば、ルクス達を可愛がってくれれば?それと、私の支度の手伝いは、私が頼んだらお願いね?」

「「は、はい」」
「ですが……」

 あっ!来たわねハッキリ物を謂う、アーリーさん。

「アーリー!お嬢様に、なにか?」
「い、いえ、飛んでもございません。少し聞きたい事があったので……その」
「何かしら?」
「はい!先程のお嬢様のお話しは、私達は始終お嬢様に、付かなくて良いと謂う事でしょうか?」
「ええ、そうよ?それがなにか?」
「それなら仕事が減りますよね?私たちのお給料はどうなりますか?」
「アーリー貴女、お嬢様にそんなことを聞いて失礼でしょ!」
「でもカレルだって、メーリンだってそこは気になるでしょ?」

 ああ…これがハッキリ物を謂うね…参考に為るわねぇ~。

「グレン、後を頼めるかしら?なんだか朝から疲れたわ」

「畏まりました。が…大丈夫ですか?」
「大丈夫よグレン、ガウンを取ってくれないかしら?私はお着替えしたいけれど…話しは続きそうだし?ソファーに座ってお茶飲みたいわ」
「畏まりました。お待ちください。一度メイド達を下がらせますか?」
「良いわよ?言いたいことは聞くから」

 全く…朝から騒がしいわね!ゆっくりご飯も食べれないなんて!なんて日よ!
 グレンにガウンを渡されて、袖を通してからソファーに座る。そしてグレンが、メイド達に話をし始めた。これでなんとなく人選はできるのかしら…。

「お待たせしました。それで、お嬢様の目の前で、する話では無いですが。お嬢様の許可も取りましたし、ここで話をします。まず、メイドの仕事はお嬢様のお世話嵩ではないですよ?何を勘違いしてるのですか?アーリー」
「ですが私たちは、お嬢様のお世話だけで呼んで貰ってると認識してますが?」
「そうですよ?お嬢様の身の回りの仕事です。それとこの屋敷は、お嬢様の物ですからね。屋敷での仕事も、お嬢様のお世話をするのと一緒ですが?なにか?」

 へぇ~そうなんだ?
 良く分からないけど…まぁそうよね。
 ここは私の持ち家だもの。

「そんなの、おかしいわ!私はお嬢様の専属と聞いて来たのに!」
「アーリー言い過ぎよ!」
「だけど、メーリン!仕事はお嬢様の身の回りのお世話だけ。と、聞いてたのよ!あたしは、その他の仕事なんて聞いてないわ」
「嫌なら辞退すれば?私は別に構わないし、お嬢様はお忙しい方だから、新人メイドにベッタリ張り付かれても、困るのではないかしら~?」
「アーリーは、専属メイドに為りたかったのよね?」
「そ、そうよ!」
「なら、この環境も専属メイドじゃないかしら?ねぇ?メーリン?」
「そうね。仕事は城での仕事と変わらないけど……。お嬢様のお世話が優先だったら、専属メイドぢゃないかしらねぇ?」
「で、でもあたしは!」

 今までグレンと黙って、三人の話しを聞いてだけど。
 兎に角専属メイドで、始終ベッタリ私に付いてたいアーリーは…絶対無理です。

「(グレン…悪いけれど、アーリーさん?要らないわよ?)」
「(承知しました)アーリー、貴女は城に戻します。付いて来なさい!他の二人は、お嬢様の指示に従って仕事をなさい。ではお嬢様、少し屋敷を離れます。てすので、なにかあればウェルスにお申し付けください」
「了解したわよ。朝から騒がしいわね。私なんだか疲れてしまったわ。今日は用事があるのに……」
「申し訳ございませんでした、お嬢様。さあ、アーリー行きますよ!」
「……はい」

 アーリーさんしょぼんとして、グレンの後を付いて行くわ。
 チラチラ私を見てるけど…ごめんなさい。貴女は無理です。
 大人しくお城に帰って仕事をしてください。

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