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新たな町へ
571話 旅に出る前に。
しおりを挟むニングスからの連絡が届いた。
どうやらギルドにニングスからの手紙が届いたようで、ギルド職員が屋敷に持って来たそうだ。
ギルドには直接薬の卸をしなく為って一週間。
その間に何度となくギルマスが屋敷に来ていたそうだが、ゲイル達が門前払いをしてくれて居たが、以外にも手紙を持って来たのはギルマス以外の職員だったそうだ。
ゲイルくんご苦労様。
で……これを持って来たのはメルさんだろうか?ま、そんな事はどうでも良いけどね。
知らんし。
おっとそんな些末な事はどうでも良いな、早速ニングスからの手紙だよ!
なになに、やっと町に付いたとほほぅ……。
それならもう少し町に滞在してから、こっちに戻って来るのだろうか?
と言う事は……最低でもあと3ヶ月以上は戻って来ないか。
長いね……戻って来るのにはまだ時間はあるな。それなら俺はなにか違う事を………
「よし決めた!」
《また、なにを決めたのですか?》
『ん? 旅に出ようと思ってね。といっても長旅ではない!』
《………》
そうと決まれば!ケイルスを呼び出して話さないとな。
いきなり旅に出ると申し訳無いしな。
と、言うことでケイルスを執務室に呼び出してお話し中。
「旦那様、いきなり旅とか…急ですよ!」
「ええ!良いだろ。特に遣ることもないしな、魔物でも狩りつつその辺彷徨いてくるよ」
それに……ちょっと考えもあるしね。
それにしても、ここに来て一年と少し。
だんだん思考と話す言葉が年齢に引っ張られるのは何故か?
まあ、中身は大人の筈だが…それも今は怪しいが。
「危ないですよ」
「分かってるけどさっ!でもほら、この町以外のギルドに行って魔物も売らないとね」
君らの給料そのうちに払えなく為るがいいのかな?
「では、オークションが終わり次第旅に出ると?」
「そうそう。旅といっても一ヶ月程だし、なんなら一週間置きに帰って来るけど?」
尻切れ蜻蛉のようにふらふらはしないつもりだぞ?
「では、供は?」
「連れて行かない。みんなで留守番宜しく!オークションが明日だから……明後日には出るけどな」
「……分かりました。それなら明日のオークションが終わり次第、屋敷の者全員に話してください」
「り、了解。それと、屋敷の運転資金は足りてる?」
「ええ、十分に。前回お預りした金額でも後、二、三年……いえ、五年は裕に暮らせます」
「でもほら、使用人たちの給料とかは?」
「ご安心ください、それを込みでも暮らせます!」
「そ、そうなの?」
「ええ、ですから魔物狩りなんて事を為さらなくても!私達使用人は十分に暮らせます」
ほうほう……そうなのか。
前のマジョル売った時に渡した金が残ってるのか?
まあ、白金貨五十枚もの大金を渡してるしね。
使用人達用の大きな買い物もしないしなぁ~。衣食住全部揃ってるし……
うぅぅん~うちの使用人達金使わないしなぁ~。
俺の収入…ギルドに薬を卸した金の半分は屋敷の運転資金に回してたし。
金あるな…………
『そうか……なら、みんなで旅行にでも……』
《…僭越ながら、この世界に旅行なんて言葉はありません!そもそも観光地がないのですよ!あるのは貴族の所有する避暑地のみ!平民がそんな事をしたら、死にに行く様なものです。絶対に口にしないで下さい》
えっ!なら、観光を売りにしてる領地ってないのか?
『り、了解。なら前のピクニックって……』
《ええ、本当ならあり得ません》
『そうか、なら俺が山の中で見つけた湖とかって…』
《あんな!標高のい場所で、森の奥深くにある湖になんて、誰が足を踏み入れますか!》
な、ナビに怒られた…そうか規格外なんだね。
……俺が。
「旦那様、どうされましたか?」
「な、何でもない。と、とにかく明日時間を見て話すよ」
これは絶対に反対される。
屋敷を買って人を増やすと……自由が利かない。
実に不便だ。
あっ!それと商業化ギルド彼処にも顔を出すかね。確か…まだ行ったことがないよね?
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