勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します

華音 楓

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第4章 ここから始まる勇者様?

三十九日目① くうきよみ

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 頭が割れるように痛い……
 結局昨日は先輩冒険者に捕まり、ひたすら飲まされた。
 気が付いたら屍累々で、キャサリンさんやシャバズのおちゃんまで交ざってた。
 たぶん、ほとんどのギルド職員が参加してたんだじゃないか?
 今日の業務大丈夫なんだろうか?



「おはよう。」

 俺は早くに目が覚めて、リビングでお茶を飲んでくつろいでいた。
 ふと、気が付くと階段からエルダがおりてきたのが見えた。
 俺が挨拶をすると、エルダは驚いたようで、肩にかけていたブランケットを落としてしまった。
 エルダは慌てて拾い上げ、リビングまでやってきた。

「おはようカイト。今日はやけに早いわね?」
「あぁ、昨日飲まされすぎてさ。あまりの頭の痛さに目が覚めちゃったんだよね。一応解毒ポーション飲んだら回復したから、二日酔いも毒扱いなのか?って思っちゃったよ。」

 俺が冗談で解毒ポーションの話をしたら、エルダが目を見開いていた。
 あれ?この世界の解毒ポーションって、二日酔いに効かないの?

「やっぱりあなたのスキルは、でたらめ過ぎるわね……」

 何故かエルダに呆れられてしまったようだ。
 エルダはそう言うと、キッチンへ移動し水を飲んでいるようだった。
 もしかしてエルダも二日酔いなのかな?

「エルダ。解毒ポーションいる?」

 エルダは一瞬戸惑ったようで、硬直していた。
 そして、少し頷いて俺からポーションを受け取ると、一気に煽って飲んだ。
 効果はすぐに現れたようで、顔色がみるみる良くなっていく。

「うん。本当にでたらめな性能ね。」
「でも、薬師ギルドでも量産始めるだろうから、これが標準になるんじゃない?」
「今までの薬師は涙目になりそうね。」
「ノーコメントで。」

 エルダはそう言って、二階へと上がっていった。
 着替えにでも行ったのかな?
 そういえばエルダのパジャマ姿久しぶりに見たけど、やっぱりかわいかった。



 しばらく一人でお茶を楽しんでいると、デイジーとポールが二階から降りてきた。
 その足取りは重く、2人で支え合っているくらいだ。

「二人ともおはよう。なんだか辛そうだな?」
「あ、おはよう~カイト~。も~、頭痛くて死にそう……」

 うん。デイジーはなんだかんだで元気そうだな。
 その隣のポールは、まじめに死にかけてるな。
 挨拶すらできないんだから。
 もっと寝てればいいのにって思ったけど、デイジーが起きるから一緒に起きてきたんだろうね。
 そう、一緒にね……
 ポールに解毒ポーション渡すのやめようかな?

 とりあえず二人に解毒ポーションを渡すと、半信半疑ながら飲み干していた。
 やはりここでも一気に症状が改善したことで、2人からはジト目で見られてしまった。
 納得がいかん!!

「カイト助かった。昨日は先輩たちに飲み比べを挑まれてしまってな。断り切れずに勝負する羽目になってしまった。おかげで朝は声も出せなかった。」
「ほ~。で、勝ったの?」
「覚えてない……。」

 覚えてないほど飲むって……
 つか、いったいドンだけ飲んだんだろうな?
 そして先輩方も死んでそうだな。
 ギルドに行って屍が有ったら、解毒ポーションでも売りつけようかな?

 2人も水を飲みに来ただけだったようで、水を飲んでからまた二階に戻っていった。
 きっと着替えに行ったのかな?

 それから俺はまた、ゆっくりとお茶を楽しんだ。
 たまに早起きするのも悪くないかもしれないな。



 朝食の準備に降りてきたエルダとデイジーは、いつも通り朝食の準備を始めてくれた。
 俺とポールも、いつものようにダイニングの準備を始める。
 テーブルに並べられていく朝食の数々。
 エルダは、必ずと言っていいほどサラダを付けてくれる。
 以前にどうしてって聞いてみたら、「彩と健康。」って答えてくれた。
 ほんと、感謝します。

「「「「いただきます」」」」

 俺たちはいつものように朝食を始める。
 これはきっと幸せなことなんだろうなって思いながら。



「ねぇカイト。今日の予定って何かあるの?」

 デイジーは食後の紅茶を啜りながら、予定の確認を行っていた。
 すでにポールとエルダにも聞いていたらしく、あとは俺だけだったようだ。

「特にないかなぁ。強いて言えば昨日の報酬をまだ受け取ってないから、ギルドに行かないとだけど。」
「なるほどねぇ。」

 何やらデイジーは、考えこみながらキッチンへと向かっていく。
 何かあったんだろうか?

「なぁ、ポール。デイジーなんか変じゃないか?」
「ん?あぁ、そうだな。いつも通りじゃないか?」

 ん?なんかポールも変な感じがする。
 まあ、考えても仕方がないかな。
 うん。そうしよう。



 全員がそろったところで、今日の予定を改めて確認した。

「とりあえずギルドで報酬受け取った後、ダンジョンで良いのかな?俺の装備で考えると、ガンテツのおっちゃん待ちだから、行くとしたら【鉱山跡地ダンジョン】か【新緑のダンジョン】なんだけど。」
「それでね、相談があるんだ。」

 デイジーが何やらモジモジと始めた。
 これってもしかして……

「エルダ。今日って休養日でも問題ないよね?」
「そうね、これといって急ぎの依頼も受けてないし、問題ないわよ。」
「ってことで、2人もそれでいい?」

 俺は空気が読める漢。
 あえて皆まで言わなくてもいいよ。

「じゃあ、みんなで食い倒れツアーだね!!」

 ちょっと待て~~~~~い!!
 ポールとデートじゃないんかよ?!
 俺、めっちゃ空気読んだ体で話してたんですけど?

 というわけで、食い倒れツアーが確定しました。
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