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いつか王子様が
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立ち上がった殿下は、寝台に寝かされた私の身体の横に腰を下ろし、私を見下ろしてきた。
「レティシア…。さっきから何を言っているんだ?」
「ただの事実確認ですわ。殿下にお伺いしているだけです。殿下はわたくしの事がお好きですか?」
私の問いに、エリアス殿下が息をのんだのがわかった。彼の喉が動く。私の思い込みも問題だが、一番問題なのはエリアス殿下だと思う。
「それは…もちろん……」
ほら、これだ。やっぱり私は悪くない。
「それは男女の恋愛的な意味ですの?」
「……まあ、そうだな。友人としても好きではあるが」
エリアス殿下は、この会話の意図がわからないとでも言わんばかりの顔だ。
それよりもまあってなによ。まあって。なんかおざなりな感じだ。ルイス様のようにとまでは死んでも思わないが、こちらが気づく位の熱は見せて欲しい。そんなだから、こちらも気がつかないのだ。
私の非難がましい視線に気づいたのか、エリアス殿下は慌てだした。
「いや、待て。まさか毎回、冗談だと思ってたんじゃないだろうな。あれだけ自分が他人に寄生して甘い汁を吸うのは良いが、寄生されて吸われるのは嫌だとか、兄上の搾りかすとか、キラキラした上下に挟まれた凡人とか、散々辛辣すぎる事を言って俺を拒絶しておきながら」
エリアス殿下の言葉で、自分がこれまで殿下に言ってきた事を思い出して、思わず眉間に皺が寄る。
……殿下、ここまで言われてなんで私のことなんか好きだったのかしら。実は罵られるのがお好きだとか?
「……思っていましたわ。だって正式な申し込みがただの一度もないんですもの」
「いや、だから俺は、兄上が婚約して、それが貴族に受け入れられるまでは、下手に身分の高い令嬢とは婚約できないからだろうが」
「ですわよね」
「何でそんな当たり前過ぎる事に思い至らなかったんだ」
「……そこ、正直に申し上げても?」
「ああ」
「殿下からただの一度も告白の類をされたことがございません。それに殿下の想い人はアリシティア様かと思っておりました。だから殿下はアリシティア様とルイス様のご婚約が破棄されるのを待っていらっしゃるのかと…」
「いや、求婚は告白に入らないのか? というか、君もか……」
「君も?」
殿下はこれでもかという程に盛大なため息を吐いた。
「誤解だ。アリスは、母親同士が仲が良くて、生まれた時から一緒にいるようなものだし、あいつの母親が亡くなってからは、一時俺の離宮に引き取っていた。それにあいつを教育したのは叔父上だ。だから、兄妹…みたいなものだ」
ああ、だから彼女だけが王弟殿下の庭園に自由に出入りできたのかと納得する。
「だけど、わたくしと違って、いつも彼女は特別扱いでしたわよね?」
「は? そんな事はないだろ?」
「ありますわ。例えば、先日アルフレード王太子殿下の庭園でお会いした時だってそうです。アリシティア様がベンチに座っていたら、殿下は隣には座らず、さりげなく彼女の斜め前に立って日差しを遮ってさしあげていたり…」
「いや、待て。何で俺がそんな事をするんだ?」
「彼女の白い肌が日に焼けないようにする為では?」
「……あいつには魔女の親友がついてるから、魔女の化粧水があれば、そもそも日焼けなんてしない」
なにそれ、羨まし過ぎる。私もその化粧水が欲しい。
「あ、あれか!」
ふいに、思い出したように殿下が声をあげた。
「あれは、アリスから、ルイスとエヴァンジェリンの姿が見えないようにしていただけだ」
「ルイス様…。先程の行動からしても、はたから見ると胸焼けして吐きそうな程アリシティア様がお好きなのに、何故エヴァンジェリン殿下と噂が立つような行動をとっていらっしゃるのですか?」
「まあ、確かに今日のルイスはかなり痛々しいが、普段はあそこまでではない。……筈だ。多分。なんにしろ、君が知りたい事を全て話すと、やっぱり俺の部屋に監禁コースだが、それでも聞きたいか?」
「それってお父様も知らない事ですの?」
「……いや、マクレガー公爵は殆ど知ってるな」
「でしたら、未来のマクレガー女公爵であるわたくしは、遅かれ早かれ知ることになりますわね。でもわたくしは今聞きたいです」
エリアス殿下を真っ直ぐに見つめると、殿下は手を伸ばして、私の頬に触れた。
「……なら、この先俺と結婚して、俺にどろどろになるまで愛されると誓約しろ。君の嫌いな恋愛結婚だ。ただし、兄上が婚約するまでは、俺は君とは婚約はできない。兄上の結婚が遅ければ、君は行き遅れ呼ばわりだ」
殿下の言ってる事は結構酷い気がするけれど、エリアス殿下のその瞳にはたしかに熱があって……。私は諦めていたものを、思いもよらない形で手に入れようとしているのかもしれない。
「…わたくしを、わたくしだけをずっと愛してくださいます?」
「ああ、もう何年も前から、ずっと君だけを愛してる。言ってなかったか?」
「全くもって聞いていませんわ。どろどろ? …になるのは何となく嫌ですが、殿下が事実、わたくしだけを愛してくださるのでしたら、わたくしは女公爵となって何年でも殿下をお待ちすると誓約致します。もちろんわたくしの物はわたくしの物のまま。爵位も領地も殿下には渡しません。殿下は臣籍降下して、我が公爵家に婿入りしてくださいませ」
「……レティシア。君、兄上には持参金に魔石の鉱山にボリジア領に、あと何だった?ああ、伯爵位もつけるとか言っておきながら…」
「あら、よくご存知ですわね。そうでしたわ。殿下が爵位無しでは様になりませんので、一代爵位で構いませんので、適当な爵位を陛下におねだりしてください。それに持参金は、我が公爵家に王家の威信を見せつける為にも、どーんとお持ちくださいましね。あ、でも、浮気をしたら殿下には持参金を置いて出て行って頂きます。精神的な浮気も同様ですわ。もちろん慰謝料も請求します。それでもよろしくて?」
「……っこの、強欲女!! あれだけ散々俺を拒絶しておいて、いきなりそういう…」
殿下は呻き声をあげて、がしがしと頭をかいた。だって仕方がないではないか。私はずっと殿下が好きだったが、殿下は私ではない別の方を愛していると思っていたのだから。そんな方と政略結婚などして…一方通行の想いに泣く位なら、愛のない結婚を選びたかった。
「あら、殿下は、わたくしに付随する鉱山や領地や爵位がお望み?」
「いや、君だけで十分だ。ああ、でも…」
口角を持ち上げた殿下は「兄上に渡した。君の取扱説明書はくれ」と、悪党の黒幕のように笑った。そのまま殿下はおもむろに立ち上がり、私を寝台から抱き上げた。
「ほら、頑張って捕まれ」
そう言われて、私は殿下の首に手を回した。気付けば、体はかなり自由に動くようになっていた。
「動ける…」
「ああ、解毒薬が効いたな」
「解毒薬?」
「さっき飲ませただろう? 解毒薬に加えて、即効性の精神を安定させる薬も入っているそうだ」
媚薬じゃなかったのか。
恐怖が急激に薄れたのは薬のせい。だけど、媚薬じゃなかったのなら…。
ちょっと考えたくない事実に突き当たり、瞬間、私の顔は真っ赤になっていたと思う。
「わたくし、自分で歩きます」
「断る」
真剣な表情で答えて、エリアス殿下は歩き出した。殿下の両手が塞がっているので、彼に抱かれたままの私が手を伸ばしてドアを開ける。
「マクレガー公爵が知っていることは全部教えてやる。だけどいくつかは話せないこともある。その秘密を知ったら、君は兄上に消されるから、俺に秘密があるのは我慢してくれ」
エリアス殿下の神妙な声に、ほんの少し背筋が冷たくなった。これが脅しではない事はわかる。あの最凶王太子なら間違いなくやる。笑顔で私の暗殺命令を下すだろう。
ああ、でも……。
あの時、心の中でとはいえ、馬鹿にしてごめんなさい王女様。あなたの言う通り。夢のような話は意外と近くに転がっているのかもしれない。
馬車に乗せられた私は、エリアス殿下の膝の上で、彼の首に手を回して満面の笑みを浮かべた。
「レティシア…。さっきから何を言っているんだ?」
「ただの事実確認ですわ。殿下にお伺いしているだけです。殿下はわたくしの事がお好きですか?」
私の問いに、エリアス殿下が息をのんだのがわかった。彼の喉が動く。私の思い込みも問題だが、一番問題なのはエリアス殿下だと思う。
「それは…もちろん……」
ほら、これだ。やっぱり私は悪くない。
「それは男女の恋愛的な意味ですの?」
「……まあ、そうだな。友人としても好きではあるが」
エリアス殿下は、この会話の意図がわからないとでも言わんばかりの顔だ。
それよりもまあってなによ。まあって。なんかおざなりな感じだ。ルイス様のようにとまでは死んでも思わないが、こちらが気づく位の熱は見せて欲しい。そんなだから、こちらも気がつかないのだ。
私の非難がましい視線に気づいたのか、エリアス殿下は慌てだした。
「いや、待て。まさか毎回、冗談だと思ってたんじゃないだろうな。あれだけ自分が他人に寄生して甘い汁を吸うのは良いが、寄生されて吸われるのは嫌だとか、兄上の搾りかすとか、キラキラした上下に挟まれた凡人とか、散々辛辣すぎる事を言って俺を拒絶しておきながら」
エリアス殿下の言葉で、自分がこれまで殿下に言ってきた事を思い出して、思わず眉間に皺が寄る。
……殿下、ここまで言われてなんで私のことなんか好きだったのかしら。実は罵られるのがお好きだとか?
「……思っていましたわ。だって正式な申し込みがただの一度もないんですもの」
「いや、だから俺は、兄上が婚約して、それが貴族に受け入れられるまでは、下手に身分の高い令嬢とは婚約できないからだろうが」
「ですわよね」
「何でそんな当たり前過ぎる事に思い至らなかったんだ」
「……そこ、正直に申し上げても?」
「ああ」
「殿下からただの一度も告白の類をされたことがございません。それに殿下の想い人はアリシティア様かと思っておりました。だから殿下はアリシティア様とルイス様のご婚約が破棄されるのを待っていらっしゃるのかと…」
「いや、求婚は告白に入らないのか? というか、君もか……」
「君も?」
殿下はこれでもかという程に盛大なため息を吐いた。
「誤解だ。アリスは、母親同士が仲が良くて、生まれた時から一緒にいるようなものだし、あいつの母親が亡くなってからは、一時俺の離宮に引き取っていた。それにあいつを教育したのは叔父上だ。だから、兄妹…みたいなものだ」
ああ、だから彼女だけが王弟殿下の庭園に自由に出入りできたのかと納得する。
「だけど、わたくしと違って、いつも彼女は特別扱いでしたわよね?」
「は? そんな事はないだろ?」
「ありますわ。例えば、先日アルフレード王太子殿下の庭園でお会いした時だってそうです。アリシティア様がベンチに座っていたら、殿下は隣には座らず、さりげなく彼女の斜め前に立って日差しを遮ってさしあげていたり…」
「いや、待て。何で俺がそんな事をするんだ?」
「彼女の白い肌が日に焼けないようにする為では?」
「……あいつには魔女の親友がついてるから、魔女の化粧水があれば、そもそも日焼けなんてしない」
なにそれ、羨まし過ぎる。私もその化粧水が欲しい。
「あ、あれか!」
ふいに、思い出したように殿下が声をあげた。
「あれは、アリスから、ルイスとエヴァンジェリンの姿が見えないようにしていただけだ」
「ルイス様…。先程の行動からしても、はたから見ると胸焼けして吐きそうな程アリシティア様がお好きなのに、何故エヴァンジェリン殿下と噂が立つような行動をとっていらっしゃるのですか?」
「まあ、確かに今日のルイスはかなり痛々しいが、普段はあそこまでではない。……筈だ。多分。なんにしろ、君が知りたい事を全て話すと、やっぱり俺の部屋に監禁コースだが、それでも聞きたいか?」
「それってお父様も知らない事ですの?」
「……いや、マクレガー公爵は殆ど知ってるな」
「でしたら、未来のマクレガー女公爵であるわたくしは、遅かれ早かれ知ることになりますわね。でもわたくしは今聞きたいです」
エリアス殿下を真っ直ぐに見つめると、殿下は手を伸ばして、私の頬に触れた。
「……なら、この先俺と結婚して、俺にどろどろになるまで愛されると誓約しろ。君の嫌いな恋愛結婚だ。ただし、兄上が婚約するまでは、俺は君とは婚約はできない。兄上の結婚が遅ければ、君は行き遅れ呼ばわりだ」
殿下の言ってる事は結構酷い気がするけれど、エリアス殿下のその瞳にはたしかに熱があって……。私は諦めていたものを、思いもよらない形で手に入れようとしているのかもしれない。
「…わたくしを、わたくしだけをずっと愛してくださいます?」
「ああ、もう何年も前から、ずっと君だけを愛してる。言ってなかったか?」
「全くもって聞いていませんわ。どろどろ? …になるのは何となく嫌ですが、殿下が事実、わたくしだけを愛してくださるのでしたら、わたくしは女公爵となって何年でも殿下をお待ちすると誓約致します。もちろんわたくしの物はわたくしの物のまま。爵位も領地も殿下には渡しません。殿下は臣籍降下して、我が公爵家に婿入りしてくださいませ」
「……レティシア。君、兄上には持参金に魔石の鉱山にボリジア領に、あと何だった?ああ、伯爵位もつけるとか言っておきながら…」
「あら、よくご存知ですわね。そうでしたわ。殿下が爵位無しでは様になりませんので、一代爵位で構いませんので、適当な爵位を陛下におねだりしてください。それに持参金は、我が公爵家に王家の威信を見せつける為にも、どーんとお持ちくださいましね。あ、でも、浮気をしたら殿下には持参金を置いて出て行って頂きます。精神的な浮気も同様ですわ。もちろん慰謝料も請求します。それでもよろしくて?」
「……っこの、強欲女!! あれだけ散々俺を拒絶しておいて、いきなりそういう…」
殿下は呻き声をあげて、がしがしと頭をかいた。だって仕方がないではないか。私はずっと殿下が好きだったが、殿下は私ではない別の方を愛していると思っていたのだから。そんな方と政略結婚などして…一方通行の想いに泣く位なら、愛のない結婚を選びたかった。
「あら、殿下は、わたくしに付随する鉱山や領地や爵位がお望み?」
「いや、君だけで十分だ。ああ、でも…」
口角を持ち上げた殿下は「兄上に渡した。君の取扱説明書はくれ」と、悪党の黒幕のように笑った。そのまま殿下はおもむろに立ち上がり、私を寝台から抱き上げた。
「ほら、頑張って捕まれ」
そう言われて、私は殿下の首に手を回した。気付けば、体はかなり自由に動くようになっていた。
「動ける…」
「ああ、解毒薬が効いたな」
「解毒薬?」
「さっき飲ませただろう? 解毒薬に加えて、即効性の精神を安定させる薬も入っているそうだ」
媚薬じゃなかったのか。
恐怖が急激に薄れたのは薬のせい。だけど、媚薬じゃなかったのなら…。
ちょっと考えたくない事実に突き当たり、瞬間、私の顔は真っ赤になっていたと思う。
「わたくし、自分で歩きます」
「断る」
真剣な表情で答えて、エリアス殿下は歩き出した。殿下の両手が塞がっているので、彼に抱かれたままの私が手を伸ばしてドアを開ける。
「マクレガー公爵が知っていることは全部教えてやる。だけどいくつかは話せないこともある。その秘密を知ったら、君は兄上に消されるから、俺に秘密があるのは我慢してくれ」
エリアス殿下の神妙な声に、ほんの少し背筋が冷たくなった。これが脅しではない事はわかる。あの最凶王太子なら間違いなくやる。笑顔で私の暗殺命令を下すだろう。
ああ、でも……。
あの時、心の中でとはいえ、馬鹿にしてごめんなさい王女様。あなたの言う通り。夢のような話は意外と近くに転がっているのかもしれない。
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