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何やら様子がおかしいターゲット
4話 三日目・質問
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あっという間に次の日
今日も今日とで距離感はおかしい
けど、勉強に集中していればそこまで気にならない事に気がついた
だいぶ無理矢理だけど、落ち着くにはそれしか無い
「さて、今日はこれくらいかな」
「あ、そうだ。アイリス様、いくつか気になる事があるんだけど…聞いてもいいかな?」
「いいよ。全部答えられるかは分かんないけど」
城に来てからいくつかの疑問を持つようになった
ここの生活に少しだけ慣れて落ち着いたから気づいたことだ
「まず…アイリス様は髪を短くしてるけど、何か理由が?」
貴族の年若い女性が、首が見える程髪の毛を短くするなんてあり得ない
断頭台送りにでもされない限りそこまで短くする事は無いだろう
たぶん、僕が彼女をかっこいいと思ったのは男性しかしない髪型だったことも関係ある
「理由は特にないよ。ただ短い方が楽だからってだけ。それに…そっくりなのに私以上に長髪が似合う人がいてね」
「それって……」
アイリス様の双子の弟のこと?
僕は見たことないけど、こんな美形に似てるなんてその人くらいじゃないかな
「…次に、アイリス様の双子の弟でもう1人の神子であるカメリア様は今どこに?」
少なくとも城にはいないみたい
というより、ここにはいるべき人がいない気がする
第一王子ハルジオンは…まぁ、神子殺害未遂で追放されたって聞いたからあれだけど
第二王子アスフォデルも不在らしい
第三王子は昔に亡くなってるらしいけど
今、この城にいる王子は第四王子フリージアの一人だけ
彼は第四王子でありながら王位継承権を持った15歳の少年だ
第一王子が失脚してからなんで継承権が第二王子に行かなかったのかは謎だけど、ラディクスの国王陛下が決めたことなら何かあるだろう
「あー、その、弟は……実は家出をしたみたいで………」
「なるほ……どとはならないな?え、なんで?」
『最恐の神子』が家出………?
いや、え、え?
本当になんで?
「なんで、なんてそんなの私が知りたいくらいだ。今はアスフォデルが探してるけど…」
「第二王子が?」
「あぁ、特に隠してることでもないけどあいつは弟の専属魔法士でね。自分の主人を探しに行ってる」
あ、もしかして第二王子に王位継承権が行かなかったのって、既に人に仕えてるから?
国王は国に仕える為、誰か一人に肩入れはできない
既に主を持った第二王子は国王にはなれない
「……本当にどこにいるんだ、ミリー……」
ミリー…
たぶん、神子カメリアの愛称だろう
この話をしてからアイリス様は苦しそうな悲しそうな顔をしている
双子の兄弟が訳も分からず突然消えて、相当滅入っているのかも
僕も、血は繋がってないけど兄がいる
お兄ちゃんが突然いなくなったら僕も悲しくなる
考えたくも無いくらいに
………あれ、そういえばお兄ちゃんも暗殺の仕事があったよね
それも、神子カメリアの
どうしよう…暗殺が成功すればアイリス様は弟を永遠に失う
でも、暗殺が失敗すればお兄ちゃんが組織で処分される
………お願い、どうか二人が会いませんように
ーーーーーーーーーー
授業の後、部屋に戻るとジルが帰ってきていた
その手には紙の束を持っていて、調査が終わったとすぐに気付いた
「いくつかご報告を。まず、シソーラスにてユグドの気配を確認しました。そばにはカメリアもいるかと」
「っ見つけた!?すぐにアスフォデルに伝えて!」
「はい。それと……いえ、これは調査書を見て自分で確認してください」
ミリーが…弟が見つかったかもしれない
それを聞いて感情が昂った
けど、今は落ち着こう
ジルが持ってきた調査書に目を通してみると、色々と分かってきた
……なるほど、やっぱりあの王子様は女性だったか
で、私を殺しに来たと
組織での名前…というかナンバーか
『X・46』
まぁ殺しにきたのはは想定内
想定外はこれ以外の物だ
……そうか、彼女は自分でもこれを知らないんだろうな
彼女の所属する組織は、彼女を使い捨てるつもりだったんだ
だからこんな雑に送り込んだんだ、たった一人を
さてと、どう彼女を助けてやろうかな
………なんて冷静なフリをしていても、その実は怒りで頭に血が上っていた
もう一つの報告書、本物の第八王子については収穫があまり無かった
ただ分かったのは、『シード・トゥ・シソーラス』という名前である事と、12年前に既に城から消えている事だ
シードは確かに王子様の名前だった
なら、彼女の名前は一体なんだろうか
………いつか聞こう、彼女の身の安全を確保したら
今日も今日とで距離感はおかしい
けど、勉強に集中していればそこまで気にならない事に気がついた
だいぶ無理矢理だけど、落ち着くにはそれしか無い
「さて、今日はこれくらいかな」
「あ、そうだ。アイリス様、いくつか気になる事があるんだけど…聞いてもいいかな?」
「いいよ。全部答えられるかは分かんないけど」
城に来てからいくつかの疑問を持つようになった
ここの生活に少しだけ慣れて落ち着いたから気づいたことだ
「まず…アイリス様は髪を短くしてるけど、何か理由が?」
貴族の年若い女性が、首が見える程髪の毛を短くするなんてあり得ない
断頭台送りにでもされない限りそこまで短くする事は無いだろう
たぶん、僕が彼女をかっこいいと思ったのは男性しかしない髪型だったことも関係ある
「理由は特にないよ。ただ短い方が楽だからってだけ。それに…そっくりなのに私以上に長髪が似合う人がいてね」
「それって……」
アイリス様の双子の弟のこと?
僕は見たことないけど、こんな美形に似てるなんてその人くらいじゃないかな
「…次に、アイリス様の双子の弟でもう1人の神子であるカメリア様は今どこに?」
少なくとも城にはいないみたい
というより、ここにはいるべき人がいない気がする
第一王子ハルジオンは…まぁ、神子殺害未遂で追放されたって聞いたからあれだけど
第二王子アスフォデルも不在らしい
第三王子は昔に亡くなってるらしいけど
今、この城にいる王子は第四王子フリージアの一人だけ
彼は第四王子でありながら王位継承権を持った15歳の少年だ
第一王子が失脚してからなんで継承権が第二王子に行かなかったのかは謎だけど、ラディクスの国王陛下が決めたことなら何かあるだろう
「あー、その、弟は……実は家出をしたみたいで………」
「なるほ……どとはならないな?え、なんで?」
『最恐の神子』が家出………?
いや、え、え?
本当になんで?
「なんで、なんてそんなの私が知りたいくらいだ。今はアスフォデルが探してるけど…」
「第二王子が?」
「あぁ、特に隠してることでもないけどあいつは弟の専属魔法士でね。自分の主人を探しに行ってる」
あ、もしかして第二王子に王位継承権が行かなかったのって、既に人に仕えてるから?
国王は国に仕える為、誰か一人に肩入れはできない
既に主を持った第二王子は国王にはなれない
「……本当にどこにいるんだ、ミリー……」
ミリー…
たぶん、神子カメリアの愛称だろう
この話をしてからアイリス様は苦しそうな悲しそうな顔をしている
双子の兄弟が訳も分からず突然消えて、相当滅入っているのかも
僕も、血は繋がってないけど兄がいる
お兄ちゃんが突然いなくなったら僕も悲しくなる
考えたくも無いくらいに
………あれ、そういえばお兄ちゃんも暗殺の仕事があったよね
それも、神子カメリアの
どうしよう…暗殺が成功すればアイリス様は弟を永遠に失う
でも、暗殺が失敗すればお兄ちゃんが組織で処分される
………お願い、どうか二人が会いませんように
ーーーーーーーーーー
授業の後、部屋に戻るとジルが帰ってきていた
その手には紙の束を持っていて、調査が終わったとすぐに気付いた
「いくつかご報告を。まず、シソーラスにてユグドの気配を確認しました。そばにはカメリアもいるかと」
「っ見つけた!?すぐにアスフォデルに伝えて!」
「はい。それと……いえ、これは調査書を見て自分で確認してください」
ミリーが…弟が見つかったかもしれない
それを聞いて感情が昂った
けど、今は落ち着こう
ジルが持ってきた調査書に目を通してみると、色々と分かってきた
……なるほど、やっぱりあの王子様は女性だったか
で、私を殺しに来たと
組織での名前…というかナンバーか
『X・46』
まぁ殺しにきたのはは想定内
想定外はこれ以外の物だ
……そうか、彼女は自分でもこれを知らないんだろうな
彼女の所属する組織は、彼女を使い捨てるつもりだったんだ
だからこんな雑に送り込んだんだ、たった一人を
さてと、どう彼女を助けてやろうかな
………なんて冷静なフリをしていても、その実は怒りで頭に血が上っていた
もう一つの報告書、本物の第八王子については収穫があまり無かった
ただ分かったのは、『シード・トゥ・シソーラス』という名前である事と、12年前に既に城から消えている事だ
シードは確かに王子様の名前だった
なら、彼女の名前は一体なんだろうか
………いつか聞こう、彼女の身の安全を確保したら
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