【完】性依存した末の王子の奴隷は一流

輝石玲

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3.媚薬

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 アスラが初めて潮吹きを体験した日から数日後。またいつものように過ごしていた。


「マルス、毒味して。」
「分かりました。……これ、アルコールが入ってます。アスラ様は年齢的に避けた方が良いかと。」


 マルスはアスラのおやつのチョコレートを食べた。パリパリのチョコレートの中にジェル状のアルコールが入っているようだ。まだ15のアスラには明らかに向かないおやつ。


「ふーん。間違えたのかな。ま、いっか。僕は一個だけ食べるから、勿体無いし後はマルスが食べて。」
「はぁ、分かりました。」


 人気の店から取り寄せた数量限定のチョコレート。………というのは嘘。そう、これはマルスにとあるものを口にさせる為の口実だ。





 それは1時間も経たずに表れた。


「あれ、マルスどうした?体調でも悪いのか?」
「っなんでも…ありません。」
「そ?ならいいけど……♡」


 そう、アスラはチョコレートにアルコールと強い媚薬を入れた。マルスは耐える様に顔を顰めているが、赤く火照った顔は隠せていない。それに、なんとかアスラに背を向けて隠そうとしているが、何もしなくとも勃起している。


(あー♡マルスも媚薬飲めばこんな可愛い顔するんだ♡)

「マルス…?本当に大丈夫なのか?今僕の世話をしてるのはお前だけなんだから倒れたら困る。」
「……大丈夫ですよ、体調は。」
「体調は…?」


 マルスの返答にアスラはニヤニヤしている。何も知らずに情け無い顔させられて、どうなるのだろうと。
 理性を失い主人を襲う?それとも…なんとか離れて自慰をしようとするだろうか。マルスが飲んだ媚薬はかなり強力だ。たった一つしか食べていないアスラですら効き目が出ている。それをマルスは九つ。立てなくなっていてもおかしくない。


「えぇ、体調は。アスラ様に食べるよう言われたチョコので体がおかしいですけどね。」
「え……今、なんて?」
「媚薬です。それも…とても強力な。取り寄せたものでは無くオリジナル……ですよね?」


 マルスは気付いていた。それも…毒味の一つ目で。気付いた上で命令に従い全て食べた。そして今は効き目が最大で出ている。


「っ…なんのことだか。」
「まぁいいですけど。仕事に支障が出たら申し訳ありません。」
「………へ?」


 マルスはまたもや理性を保った。今にも狂いそうな体で淡々と仕事を進める。その行動にアスラは強い疑問を持った。


(なんで…?僕はたった一つで発情してるのに……)


 アスラは悔しそうに本棚整理するマルスを見た。その時、アスラは固唾を飲んだ。いつも澄ました顔をしているマルスが、汗を滲ませ息を切らせている。苦しそうな顔で、耳まで赤くして。更には痛くないのかと心配になる程テントを張っている。あまりにも煽情的。アスラが軽く背中を叩くだけで一瞬ビクつき警戒している。


「……なんですか。」
「マルス…命令。今すぐしよ……?」


 アスラは自分では気付いていないが、マルスと同じような状況になっている。いくら一つだけとはいえアスラは成長期、それなりに栄養分の吸収がされやすい体だ。普通より効果が若干強く出ている。


「…命令なら従いたいですが、まだ明るい時間ですよ?」
「関係無いっ…!………なんで、マルスは我慢出来るんだ……。」


 マルスの服を両手で掴みながら泣きそうになるアスラ。マルスより先に理性が無くなっていくアスラは、マルスの服にしがみついて匂いを嗅ぎながら、マルスの脚に股間を擦り付けた。


「はっ♡やらっ、むりっ♡も…、我慢、できな…♡うぅ……」
「……そういえば、命令、でしたね。」


 マルスはアスラを軽々ベッドまで運んだ。アスラの靴を脱がせる余裕も無く、ベッドに寄りかかる形になった。
 アスラはマルスに正面からしがみつき、マルスは膝を曲げてアスラの股間に当てて擦った。


「あっ♡これ、すぐでちゃ…♡あぅ…、パンツ、汚しちゃう……♡」


 そんな心配をしながらもアスラは一生懸命に一心不乱に腰を動かして擦り付けた。マルスは手袋を外し、糸を引くアスラの口内を親指でぐちゃぐちゃと犯した。アスラは無意識に指に舌を絡めようとしている。


「あぅ…あ♡気持ちきおひ……♡はっ…あっ、あっぁ…………♡」


 一瞬、アスラの体は痙攣した。そして力無く惚けるアスラの姿から、果ててしまったのだと伺える。マルスはアスラの口から指を抜き、唾液でぐちゃぐちゃの親指をアスラを見下しながら舐めた。見下したのは身長的な問題だが、アスラにとってはその姿が恐ろしい程に美しく、視線だけで犯されているような錯覚に陥った。


「あっ…♡やばっ……!あっ、あぁ………っ♡」


 アスラはマルスの視線だけで達した。媚薬の影響で期待さえも快楽に変わり、簡単に脳イキした。
 マルスがアスラのズボンと下着を脱がすと、ポタポタとアスラの出したものが垂れた。マルスはベッドに座らせたアスラに口淫をしながらブーツを脱がせた。


「やっ、あぁぁ……♡そんなっ、吸っちゃ…♡うっ、あっ……♡しゃせー、とまんな………っ♡」


 深く長く吸われ、アスラは精液か潮か尿か分からないまま何かをマルスの口内に垂れ流した。どれだけ出してもキリがなく、また、マルスはそれを全て飲んだ。
 全ての衣服が取られ、アスラは明るい部屋に美しい身体を晒した。


「マルスっ…、お前も、全部脱げ…。」
「分かりました。」


 命令のまま服を脱ぎ始めるマルス。しかし、マルスは性感帯に触れていないにも関わらず、下着の中に大量の精液が出されていた。強すぎる媚薬の耐えきれなかった分が、何もせずとも僅かに吐き出されている。そして、アスラが初めて見たマルスの胸元には、大きな傷跡があった。切られたような大きな傷。あまりにも真っ直ぐに綺麗に残っている。
 アスラはその傷跡を舐めた。


「なにこれ。」
「前の主人に捨てられた際の傷です。お見苦しいものを見せてしまい……」
「お前、傷跡似合うんだな…♡」
「はぁ…?」


 綺麗に引き締まった体に目立つ大きな傷跡。それはただの綺麗な体よりもそそられるものがあった。アスラは夢中で傷跡を舐めた。そのまま悪戯に乳首も舐めてやるが、特に反応は無い。が、アスラはやめなかった。


「アスラ様、それは私よりも貴方にした方がいいのでは?」


 マルスはアスラを押し倒し、大きな口と舌を器用に使って愛らしいアスラの乳首を虐めた。ぷっくりとした先端を舌先で転がし、甘噛みして吸い上げた。その動きに合わせるようにアスラは腰を浮かせて嬌声を上げる。


「はぁっ…♡んっ…、あっ、いく…♡らめっ…♡あっ…、ちくびで…、いっちゃ………♡んっ、はっ…あっ………♡」


 吸われる感覚に繋がるようにアスラは果てた。出された液はマルスの体に掛かり、ポタポタと垂れている。


「マルス…♡はやく、奥に挿れて…♡乱暴に突かれたい、中に熱いの出して欲しい……♡」
「……お望み通りに。」


 マルスは自身に掛かったアスラの液を拭って舐め取り、仰向けで足を広げるアスラに指を三本挿れて掻き混ぜた。難なく飲み込み締め付けるそこを、多少乱暴をしても傷つかないように拡張していく。


「あぁっ…♡そんなっ、いいからぁ…!はやくっ、はやくちんちん挿れて♡ナカ、ぐちゃぐちゃにして……♡」


 ボロボロと泣きながら懇願するアスラ。それに応えるように一気に最奥まで挿れると、それだけで2人とも達した。


「あっ、あっ……♡はっ、なかっ、あつい……♡」
「………」


 挿れただけで我慢出来ず中に吐き出したマルスは、その失態に戸惑っていた。が、奥に注がれて悦ぶアスラを見て問題無いと判断した。


「はっ…、お前が、挿れただけで出すなんてな…♡ちんちんザコになったんじゃないのか?」
「…アスラ様よりは正常です。」
「は…え、ちょっ……!あ゛っ………♡」


 強めに握られ、先端を親指で押しながら擦られただけで潮を吹いた。上手く調整、管理され、的確に落とされる。


「潮吹き、上手になりましたね。」
「ゔぅ…、僕のからだ、マルスにどんどんおかしくされてる……。」
「ダメでしたか?」


 ダメな訳無いだろ、という代わりに無意識のあざとい困り顔で答えた。アスラは自身の膨れた腹部をさすり、ピクリと反応する様を指先で感じている。


「…今までのやつら、僕を気持ち良くさせようなんて考えてなかったし。やっぱお前って変。」
「そうですか?抱く側である以上、負担の大きいそちら側に尽くすのは至って普通だと思いますが。」
「そんなの考えた事ない……あっ!?まっ、いきなり、そんな…あっ♡」


 どこか遠い目をしたアスラに気付いたマルスは、何も考えられなくするように絶頂させる勢いで奥を突き始めた。ずっと締め付けるアスラの中でマルスは射精しながらも動き続ける。


「なかっ、あつい……♡あっ♡いってる、いくのっ、とまんないっ…♡」
「えぇ、知ってます。」
「あっ…、も、はいらないっ…♡おなか、いっぱい…、だからぁっ♡」
「大丈夫ですよ。この奥、まだ入る場所ありますから。」


 そう言ったマルスは結腸口を押した。小刻みに強く押し付け、グリグリとより深くまで押し寄せる。


「ここ…突き破ってみますか?」
「えっ、なに、何?」
「もっと深くまで挿れられますよ。」


 それを聞いたアスラは目を回した。自分の中の最奥を突き破れるようなモノが自身の中に入ってると、ようやく理解した。奥の壁に触れてる今で、まだマルスの太ももが全く触れていないのだから。アスラは固唾を飲んだ。


「そ、それって気持ちいい……?」
「個人差が大きいので何とも。」
「……ちょっと、気になる。ねぇ、突き破っても死なない?大丈夫?」
「最初は負担が大きいでしょうけど、命に関わることはありません。」

「…して、みて。」


 不安より期待が上回ったアスラ。どんどん深くまで押し寄せる恐怖に体を振るわせるが、頬を撫でられ少しだけ落ち着きを取り戻す。マルスの先端が完全に奥へと入る。今まで触れられたことのない体内を侵され、戸惑いと恐怖から泣き出してしまった。


「はっ、はーっ…、あっ、へっ…?」
「入りましたよ。」
「うそ、ほんとに…、っー!?」


 僅かに角度が変わっただけでアスラの体は跳ねた。知らない感覚に戸惑いマルスにしがみつくが、決して「やめて」とは言わなかった。


「あっ…?やっ、こわい、マルス…。」
「…すみません。今……」
「あっ、やだうごかっ……!……っは、なに、これ、わかんな………」


 体内の奥深くを犯される感覚に、アスラは乱暴に突かれる以上の快楽を感じた。しかし、それを上手く『快楽』だと捉える事の出来ないアスラは怯えながらも縋っている。


「マルス…ぎゅってして……。」
「分かりました。……これ以上動かない方がいいですか?」
「……やだ、もっと。」


 アスラが怯えながらも善がっていると気付いたマルスは、そのまま結腸を犯し続けた。浅くしか動けないものの、今まで付かなかったアスラのお尻とマルスの太ももがぶつかり、音が部屋に響く。肌のぶつかる音に液が掻き混ぜられる水音。そこに嗚咽に似た嬌声が重なる。


「アスラ様、体制を変えても?」
「んっ、ぎゅってしてくれる……?」
「はい。」


 うつ伏せに変えて枕にしがみつくアスラを後ろから抱きしめた。対面の時よりも僅かに深く入り込み、可動域が広くなる。そして速く打ち付け始めると、アスラは絶頂が長く続いた。
 嬌声は声にならなくなり、高く突き出したお尻を無意識でマルスの方へと押し付ける。涙も止まらず涎を垂れ流し、呼吸もままならないため酸欠も起こし始めた。ぼやけた思考は使い物にならず、ただ本能だけで体で媚び続ける。
 絞るような動きをさせて締め付けられたマルスは、いつもより向こうへ吐精する。


「っ…!っ~~!!……………」
「アスラ様?……気絶、ですか。」


 マルスが一度抜くと、奥深くに出されたせいでまったく精液は溢れなかった。そして、マルスはアスラが深く眠ってる事を確認すると、もう一度挿入して何度も出しながら腰を振り続けた。
 明るい内から始まり、終わったのは日を跨いで夜明け近く。それまでアスラは眠り続け、マルスは媚薬の処理を自分の主人で続けた。
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