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極道恋浪漫 第三章
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「――もしかしてアレか? 昨夜の三日夜の餅?」
「おお! そんじゃ冰君、上手くやれたってことかな」
ワクワクと瞳を輝かせる二人を横目に、焔は更なる真っ赤に染まった頬のまま、テーブルの下でプルプルと拳を震わせた。
「やはりおめえらが吹き込んだのだな? 冰が――あいつがいきなりあんなことしようとするから……俺はえらく驚かされたのだぞ!」
プルプルと震えながらも相変わらずに顔は茹蛸さながら。怒っているというよりも照れてそうなっているのが丸分かりだ。
「あんなこと――? ああ、例のレクチャーか!」
「じゃあ教えた通り上手くできたんだな、冰君!」
相変わらずに暢気な二人に怒る気も失せる。
「で? どうだった? 嬉しかっただろうが?」
遼二が興味津々で顔を覗き込んでくる。その頭を懐から取り出した扇子で軽くパコーンと叩きながら、焔はムスーッと鼻息を荒くした。
「嬉しかった――だ?」
「……? 嬉しくなかったのか?」
「いや――ま、まあ……嬉しくねえとは……言わんが――。ってよりもだな! あんなことを教えるヤツがあるか! 冰は生娘……じゃなかった、生息子なのだぞ。床に入るなりあんな……」
冰が自らあんな行為を思いつくはずもない。おめえらが吹き込んだんだろうと焔はお冠だ。
「おかしいと思って問いただしたところ、おめえらに″ご教示″いただきましたって言うじゃねえか……。なんだってまたそんな――」
余計な節介を――と言わんばかりの焔に、
「あー、皇帝様……やっぱちょっと刺激強かった?」
紫月の方は「あちゃー」と額を覆っては冷や汗を拭うような仕草でいる。遼二もまた然りだが、こちらは開き直ったものだ。
「ンなこと言ったっておめえ。冰が教えて欲しいって言うから……」
俺らは協力したまでだよ。なあ? と、二人でうなずき合う。
「――冰が教えて欲しいと言っただと?」
「そ、その通りだ。俺だってなぁ、何をどう教えりゃいいかってちっとは悩んだんだぜ? おめえとは長え付き合いだが、さすがに”性感帯”がどこだとか、何されたら嬉しいとか、そこまでマニアックなことを知る仲でもねえだろが。だから野郎なら誰でも喜びそうなことを素直に……こうレクチャーしたまでなんだが――」
「そうそう。冰君ったらどうすれば皇帝様に喜んでいただけるか、失礼にならないかーってすげえ真剣でさ。可愛いったらなかったよな?」
可愛いかったという紫月のフォローが功を奏したのか、
「……冰が? そんなことを?」
焔はわずかに瞳をパチクリ。
「うん、そう。皇帝様から三日夜の餅をいただいたんだけど、僕は初夜に何をどうすればいいのでしょうかって。んもう、今時あんな純朴で一途な子も珍しいべ!」
「……ふむ、そうだったのか。冰が――そんなことをな」
その可愛らしい姿を想像したら、途端に口元がゆるんでしまいそうだ。
まあ、それはともかく――だ。
「純朴なあいつに下世話なテクニックなんぞ吹き込んでくれたことには……ひと言文句を言わにゃならん。だいたい――! あんなことはこれから折を見てこの俺がだな……」
追々自分の手で少しずつ教え込んでいくつもりでいたのに――と言いたげに未だプンスカと鼻息を荒げている焔に、
「まあまあ、いいじゃねえか。それよか冰も呼んで一緒に飲茶でもどうだ」
ニヤニヤとしながら遼二が茶を注ぎ足してよこす。
「あ、じゃあ俺呼んで来ようか?」
気を利かせた紫月が立ち上がろうとした時だった。タイミングよくか、当の冰がひょっこりと顔を見せた。
「おお! そんじゃ冰君、上手くやれたってことかな」
ワクワクと瞳を輝かせる二人を横目に、焔は更なる真っ赤に染まった頬のまま、テーブルの下でプルプルと拳を震わせた。
「やはりおめえらが吹き込んだのだな? 冰が――あいつがいきなりあんなことしようとするから……俺はえらく驚かされたのだぞ!」
プルプルと震えながらも相変わらずに顔は茹蛸さながら。怒っているというよりも照れてそうなっているのが丸分かりだ。
「あんなこと――? ああ、例のレクチャーか!」
「じゃあ教えた通り上手くできたんだな、冰君!」
相変わらずに暢気な二人に怒る気も失せる。
「で? どうだった? 嬉しかっただろうが?」
遼二が興味津々で顔を覗き込んでくる。その頭を懐から取り出した扇子で軽くパコーンと叩きながら、焔はムスーッと鼻息を荒くした。
「嬉しかった――だ?」
「……? 嬉しくなかったのか?」
「いや――ま、まあ……嬉しくねえとは……言わんが――。ってよりもだな! あんなことを教えるヤツがあるか! 冰は生娘……じゃなかった、生息子なのだぞ。床に入るなりあんな……」
冰が自らあんな行為を思いつくはずもない。おめえらが吹き込んだんだろうと焔はお冠だ。
「おかしいと思って問いただしたところ、おめえらに″ご教示″いただきましたって言うじゃねえか……。なんだってまたそんな――」
余計な節介を――と言わんばかりの焔に、
「あー、皇帝様……やっぱちょっと刺激強かった?」
紫月の方は「あちゃー」と額を覆っては冷や汗を拭うような仕草でいる。遼二もまた然りだが、こちらは開き直ったものだ。
「ンなこと言ったっておめえ。冰が教えて欲しいって言うから……」
俺らは協力したまでだよ。なあ? と、二人でうなずき合う。
「――冰が教えて欲しいと言っただと?」
「そ、その通りだ。俺だってなぁ、何をどう教えりゃいいかってちっとは悩んだんだぜ? おめえとは長え付き合いだが、さすがに”性感帯”がどこだとか、何されたら嬉しいとか、そこまでマニアックなことを知る仲でもねえだろが。だから野郎なら誰でも喜びそうなことを素直に……こうレクチャーしたまでなんだが――」
「そうそう。冰君ったらどうすれば皇帝様に喜んでいただけるか、失礼にならないかーってすげえ真剣でさ。可愛いったらなかったよな?」
可愛いかったという紫月のフォローが功を奏したのか、
「……冰が? そんなことを?」
焔はわずかに瞳をパチクリ。
「うん、そう。皇帝様から三日夜の餅をいただいたんだけど、僕は初夜に何をどうすればいいのでしょうかって。んもう、今時あんな純朴で一途な子も珍しいべ!」
「……ふむ、そうだったのか。冰が――そんなことをな」
その可愛らしい姿を想像したら、途端に口元がゆるんでしまいそうだ。
まあ、それはともかく――だ。
「純朴なあいつに下世話なテクニックなんぞ吹き込んでくれたことには……ひと言文句を言わにゃならん。だいたい――! あんなことはこれから折を見てこの俺がだな……」
追々自分の手で少しずつ教え込んでいくつもりでいたのに――と言いたげに未だプンスカと鼻息を荒げている焔に、
「まあまあ、いいじゃねえか。それよか冰も呼んで一緒に飲茶でもどうだ」
ニヤニヤとしながら遼二が茶を注ぎ足してよこす。
「あ、じゃあ俺呼んで来ようか?」
気を利かせた紫月が立ち上がろうとした時だった。タイミングよくか、当の冰がひょっこりと顔を見せた。
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