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1章 欲望の宴
第2話 手淫の教室 Bパート
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アカリと別れて、僕はスラックスを履きながら、牧野院長の言葉を思い出していた。
自由になるというのは、彼女達にとって毒だということ。
アカリは、久しぶりに生の精子が飲めたことを喜んでいたが、おそらく僕は控えた方が良いに違いない。
もし、本当に『サキュバス』なんて淫魔が存在しているのだとしたら、それこそ精子と共に生気を吸い取られ、そのまま帰らぬ人となる可能性だって考えられるのだ。
さっきの手コキだって、気持ちよさが普通ではなかった。
手コキだけであんなに気持ちいいのだから、もし、アカリの膣内に入れたりしたら……。
ブルっ、と全身が震える。
射精のことを昇天すると表現するが、本当の意味で昇天しかねない。
どれだけ僕が絶倫だと言っても、サキュバスなんてものを相手にしたらとてもじゃないが勝負できないだろう。
そうだ、これはある意味で戦いなのかもしれない。
僕はこの学院で、なんとか無事卒業までたどり着く。まずはそれが当面の目標だ。
たとえ相手がサキュバスだとしても、屈しはしない!
多少気持ちよくなったくらいでは、僕は射精したりしないのだ!
そう心に誓って、学院寮行きのバスに乗って帰路についた。
そう言えば触れていなかったが、この寮も元は女子寮で、3階建てのおしゃれなホテルみたいになっていて、お風呂は共同だ。
入口はセキュリティロックがしっかり掛かるようになっているのだが、女子寮の共同のお風呂に男が入るのはまずいだろう。
一応、時間を確認する。11時までには入らないといけないが、一応、ギリギリの時間を狙う。
5分あればシャワーできるので、10時50分に風呂へ行き、さっと洗って出ることにする。
教室であれだけ盛大に射精したので、しっかり洗っておきたいのだ。明日は入学初日である。
僕は廊下を確認しながら、一階の風呂場にたどり着いた。
最後の寮生らしき女の子が髪をタオルで拭きながら出てきた。もう大丈夫だろう。
風呂はそこそこ広く、シャワー室もカーテンで仕切られていて5部屋もあるので、かなり使いやすい。入ってる時は足が見えるのでよくわかる。
僕は一番奥のシャワー室に入り、身体を洗った。
シャワーを浴びると、今日のアカリとのえっちな時間を思い出す。
アカリはオナニーを見られたからと、いきなり握ってきたが、正直あんなに可愛いなら男には困らないはずだ。だが、本当に見習いサキュバスだとしたら、ああやって我慢しないと、人間の世界ではやっていけないのかもしれない。
そう思うと、なんだかアカリが不憫に思えてくる。
僕が告白したら、アカリは何て言うんだろう……。
あんなのことがあったのに、全く自信が湧かなかった。アカリの彼氏になる、なんて。
「……無理だろうな」
はぁ、とため息をついた。
アカリが求めていたのは男の精液であって、僕じゃない。僕がたまたま現れたから、僕のちんちんを握っただけだ。
本来なら、こんな都合のいい関係はないと思う。だけど、もし関係を進めようと少しでも思ったら、とてつもなく高い壁を感じた。
アカリがサキュバスでなければ、もう少し自信が持てたのかもしれない。
アカリの手も口も、とろけるように気持ちよかった。だけど、そう思えば思うほど、恋人からは遠のくように感じてしまった。
そんなことを考えていると、後ろで声がした。女の子二人組だった。
「ヤバいヤバい、ゆか! 早く」
「待ってよ、よもぎちゃん!」
びっくりした。まだ、最後の子たちがいたようだ。
「入っちゃえば余裕でしょー」
「あ! よもぎちゃん、ダメだよ先に身体洗わなきゃ」
ざぱーん、という湯舟に入る音が聞こえた。ちょっとハスキーボイスで、ギャルっぽい口調の子がよもぎというらしい。
ゆかと呼ばれている子は、高くて透き通った声をしていて、弱弱しい雰囲気だ。
ゆかは、よもぎという男勝りな雰囲気の子に、いつもくっ付いているタイプの子だろう。
こういう構図の親友同士というのはよく見る関係だ。
ただ、今入ってこられると出にくい。
2人とも上がるまで、シャワー室で身を隠しておいた方が良さそうだ。
「ええー、ゆか、身体洗うの?」
「当たり前でしょ! よもぎちゃんも洗うんだよ!」
少し怒っているゆか。よもぎは湯舟を出る音と共に、ゆかに近づいている。
「え? 何? よもぎちゃん、隣で洗いなよ……って、あっ だめっ」
ゆかが突然あえぎ声をあげる。びっくりした。
「いいじゃん、ちょっと揉ませてよ、クラスで一番大きいIカップ、揉んでみたかったんだもん」
「ひぃーん、だめだよー、揉まないでぇ」
「なんでー? いいじゃん、ボディーソープでヌルヌルして気持ちいでしょ?」
「だからダメなのにー、気持ちよくなっちゃったら困るよぉ」
「なんでー? 後で一緒に寝ようよ。ゆかのこと、気持ちよくしてあげるよ?」
「よもぎちゃん、恥ずかしいからやめて」
「そんなこと言って、揉まれるままじゃん、本当は感じてるんでしょー」
「違うよ、気持ちいいけど、よもぎちゃんだから許してあげてるだけだよ」
「へー、そうなんだ、じゃあ、こっちも触っちゃおっかなー」
「ダメ! そっちは、あんっ、ふぅんっ」
「んんー? ここがゆかの、クリちゃんかなぁー?」
「はぁん! コラ! いい加減にしなさい」
「痛ったーい、ちょっと、頭叩くことないでしょ」
「叩くよ、そんな強引なことしたら」
「ちぇー、良いよ良いよ、ゆかって鉄壁なんだから、そんなんだから処女のままで入学しちゃったんでしょ?」
「何よ! よもぎちゃんだって、一回だけしかない癖に!」
「あっ! 何てこと言うのよ、凄かったんだから、その一回が!」
「痛かっただけって言ってなかった?」
「い、痛かったけど、その後、家でオナニーして気持ちよくなったし」
「全然だめじゃん。あたしの処女いじる資格なしだよ!」
「わかったわかった。ほんとゆかってプライド高いよね」
「よもぎちゃんもじゃん」
「そっかなー?」
音を立てず、ただ二人の会話に耳を澄ませる僕。どうもゆかという子はIカップの巨乳で、処女らしい。よもぎって言う子は経験はあるようだが、処女を喪失しただけで、経験はそんなに変わらないようだ。
意外だった。というのも、この学院が、サキュバスを養成する場所なのだとしたら、経験値の高い子ばかりが集まっているはずだと思っていたのだ。
もしかすると、見習いサキュバスって言うだけで、中身は普通の女の子なのかもしれない。
サキュバスなんだから、精をガンガン吸って強くなるのかなと思ったが、そんなわけでもないのかもしれない。
そう言う意味では、アカリはかなりサキュバスっぽい感じではあった。
でも考えてみると、ただ単に性欲が強くて、オナニーを見られたから手コキとフェラでやり返したってだけだと思うと、それほどサキュバスってわけでもないような気がする。
どうなんだろうか?
そんな冷静なことを考えてはいたが、さっきのゆかの喘ぎ声でちんちんは勃起していた。自分で握り、上下に動かしながら二人の会話を聞く。
これが男のサガというものか。
「でさ、ゆか、知ってる? 明日転入生が来るんだよ」
「うん、どんな子が来るんだろうね、楽しみ」
嬉しそうな声のゆか。
「男だよ」
「え!! そうなの!!?」
ゆかがめちゃくちゃ驚いている。
「やっぱ、ゆか、知らなかったんだ」
「だって転入生ってことしか教えてくれてなかったじゃん! ひどいよ、男なんて」
「なんで男だとひどいの? いいじゃん、生のおちんちん見れるよ」
「それはよもぎちゃんが見たいだけでしょ?」
「ゆかは興味ないの? 生のおちんちん」
「ない! ……こともない、けど」
「素直になりなよ、おちんぽ、見たいんでしょ?」
「…………」
沈黙するゆか。
「私が頼んであげよっか? この子がおちんぽ見たいって言ってるんですって」
「やめてよー、そんなこと言うの」
「ゆかが、どーしてもイヤだって言うなら、私だけで見るけど」
「え?」
「私は握っちゃうもんねー、転入生の、おちんちん」
「んんー、にぎるの?」
「あれれ? 興味あるのかな?」
「ないもん! 一人で握らせてもらえばいいじゃん!」
「まーまー、拗ねるな拗ねるな。ゆかにもちゃんと触らせてやるから」
「もうっ、からかわないでよ」
「あー、ごめんごめん、よしよし、えらいえらい、ゆかは可愛いねー」
「頭撫でるな―!」
「あ、時間がなくなっちゃう。ほら、湯舟に入らないと、11時半になると、管理人さんが来るよ」
「もうー、よもぎが余計なことばっかり言うからだよー」
湯舟に二人が入る音が聞こえた。
この隙に出てしまおうと思った。
話を聞いていて勃起が最高潮だが、のん気なことはしていられない。さっさと脱出しなくては。
出る前に、チラッと湯舟に浸かっているよもぎとゆかを見た。
よもぎは、小麦色の肌で、長い金髪、お風呂なので、髪は後ろにあげている。手足が長く、スレンダーだ。胸はあるが、ゆか程には大きくない。Eカップくらいだろうか?
ゆかは思った通り大人しい印象の子だ。前髪ぱっつんのワンレンボブヘアで、綺麗な黒髪だった。細く小柄だが、胸のボリュームが凄い。さすがIカップだ。
一瞬だが、たしかにあの巨乳は揉みごたえがありそうだった。
よもぎがどうやって揉んでいたのか見れなかったのが残念だ。公認レズは、是が非でも鑑賞したい。何が公認なのかは置いといて。
身体を拭いて、着替え、部屋に戻る。
問題は、この勃起したどうしようもない欲棒なのだが、何となく、今日は我慢して寝ようと思った。
もしまた、アカリに慰めて貰えるなら、その方が良い。
最高に気持ちよくなれる状態でアカリに会いたいと思った。
そう言えば、アカリの連絡先を聞いていなかった。明日、聞いておこうと思い、その日は眠った。
◇ ◇ ◇
翌日、寮から出た僕はバスへ乗る。
昨日はほとんど人がいなかったから感じなかったが、ここは元女子寮、バスへの列は学院生の女子で賑わっていた。
みんな口々に、出された宿題の話や先生の愚痴を喋っている。制服はカラフルで、紺以外にもグレーやブラウンやイエロー、ピンクといった色々なチェック柄の服をきていた。
列に並ぶと、何人かの女子がこちらを不思議そうに見る。
一応男子生徒用のグレーのブレザーを着ているが、他に男子がいないということもあり、女の子だと思われている可能性もある。というか多分そうだろう。転入生の噂も全校生徒にまで届いてないだろうし、Eクラスの一部だけかもしれない。
昨日のゆかも、知らなかったのだ。
と、昨日のゆかの爆乳を思い出して、少し勃起してしまった。
そういえば、ゆかとよもぎはいるのだろうか?
列の先頭まで見てみるが、見つからない。別のバスに乗るのか、時間がズレているのか。とりあえずいないようだった。
前に並んでいるピンクの制服を着た茶髪ロングの髪子が、チラッと一瞬こっちを見たが、すぐ視線を前に戻した。
少し表情が変わったところを見ると、きっと違和感に気付いている。
自分の後ろに男子が並んでいる。今そう思っているだろう。
声を掛ける要件も思いつかないので、とりあえず黙っておく。この子もやっぱり見習いサキュバスなのだろうか?
「あの、すいません」
急に後ろから声がして振り向いた。ブラウンの制服を着ている黒髪ワンレンボブの小柄な子が立っている。
なんと、ゆかだった。
「は、はひっ」
びっくりし過ぎて返事がおかしくなった。
「もしかして、今日の転入生の人ですか?」
何と答えたものだろう。嘘をついてもどうせバレるので、仕方ない。だが、教室までは平穏に行きたいので、ゆかに耳打ちする。
「そうだけど、ここで注目されると面倒だから、黙っててね、ゆかちゃん」
ゆかは驚いた。
「わわ、私の名前、なんで知っているんですか?」
あ、しまった。風呂で見ただけで、挨拶はまだだった。何といえばいいのか。
「……名簿を渡されてたから」
「名簿だけじゃ顔まで分からなくないですか?」
しまった。確かにそうだ。
「顔写真付きのモノを見たんだ。たまたまだけど」
「そんなのあるんですか? 院生が勝手に見れるもんなのですか?」
「いやあの、転入生ってさ、途中から入るから、色々配慮してくれて、クラスの子の写真と名前だけ、特別に教えてもらえるんだ」
「へぇー、そうなんですね」
一応納得してくれたようだ。後で噂になると厄介だが、そうなった時はとぼけよう。
「でも、私がゆかだってよく気づきましたね。クラス30人もいるのに」
「そう、だね……」
記憶力が良いんだって言おうとしたが、正直、ゆかとアカリとよもぎしか分からないので言い訳が面倒だ。こうなったら説得力を持たせるにはコレしかない。
「あの、ゆかちゃんって、一人だけ凄いオーラがあったっていうか、一目見ただけで覚えちゃったんだよね。ほら、たまにいるでしょ? 一瞬しか見てないのに、魅力的過ぎて覚えちゃう人。ゆかちゃんが素敵で、ついね」
これだけ言えば信じてくれるだろうと思った。
ゆかが赤面する。
「……あ、あの、それって、……一目惚れ、って言いません?」
あ、なるほど、そういう捉え方もできるのか。全否定するのも違うし、かといって肯定しても誤解だし。
「えっと……、でもほら、写真だけだとさ、実際に会って初めて分かることってあるじゃん?」
苦しい言い訳だ。だが、とりあえず、誤魔化せた。
「私、写真より可愛くなかったですか?」
突然、テンションが落ち、声のトーンが下がる。明らかに不機嫌そうだ。だが、確かにこういう反応になるだろう。
「そんなことないよ。もう、一目見て、あ! この子がゆかちゃんだ! って今思ったし、今もすごい運命を感じているよ」
運命という意味では間違ってはないだろう。昨日風呂でたまたま見かけた子が次の日に真後ろに並んだのだから。
ゆかは何となく半信半疑な様子だ。
バスの列が進み、そのまま押し込まれるように乗った。
朝のラッシュ時で、バスは混みあっている。中央くらいのところで、さっきのピンクの制服の子と、ゆかに挟まれるような形で押し込まれた。
前後左右に制服の女の子。すごくいい香りだ。そういえば、昨日もアカリからびっくりするほどいい香りがしたが、このバスの中も、香りだけで胸が熱くなるほどいい気分になる。
ヤバい。勃起してきた。ピンクの制服の子がこっちをチラチラと見ている。進行方向と逆を向いて乗ってしまっているので、何となく進行方向に体の向きを変えたくなり、後ろを向いた。
すると、目の前にはゆかがいた。
ゆかは『え?』という驚いた表情で僕を見たが、確かになんで対面にしたのかゆかからしたら不明だろう。
ちょうど信号でブレーキが掛かり、ゆかが体勢を崩し、寄りかかってくる。
ゆかのIカップが、もろに自分の胸に押し付けられる。
むにゅっとした感触。柔らかすぎる。しかも髪はさらさらで、甘い香りがした。
体勢を崩していたので、支えるために腰を抱いたのだが、ゆかの腰の抱き心地が良すぎてそのまま抱きしめてしまった。
制服の布越しに彼女の体温を感じる。胸が大きいのにくびれがしっかりあって、まるで抱きしめられるための体型なのではないのかと錯覚するほどの触り心地だった。
「ご、ごめんなさい。ありがとうございます。受け止めてくれて」
「いや、急ブレーキって怖いよね」
何がありがとうございますだ。それはこっちの台詞だった。
「あの……、もう、大丈夫ですよ?」
「そ、そうだよね、ちょっと待ってね」
「え? ちょっと?」
確かに、何がちょっとなんだろう。正確には、もうちょっと抱きしめたいという意味なのだが、そんなこと言えるわけもなく。
ゆかが上目遣いで僕を見る。切れ長で眠たげな目が少しうるんでキラキラしているように見える。
可愛い。めちゃくちゃ可愛い。
あどけなさが残る丸みのある輪郭、小さめだが整った鼻、人形のようなアヒル口で、何も考えていないような純粋な印象を受ける。
実際は考えているのかもしれないが、そういう印象を受けてしまう限りそう思ってしまう。
胸が高鳴ると共に、勃起が止められない。ちょうどゆかの股の辺りで大きくなり、スカートを持ち上げ、パンツに当たった。
ゆかが異物の存在を察し、股を閉じるが、逆にペニスは太ももに挟まれ、更に膨張した。
バスが揺られ、その振動に合わせて腰が動く。
抱きしめた腕を離すことができない。理性で解かなくてはと思いつつも、彼女の股と太ももの感触から逃れることができなかった。
ゆかが上気する。股の感触に、異変を感じているが、どうしていいか分からないのだろう。
彼女は目を伏せ、呟く。
「……ちょっとだけですからね」
そう言うと、胸に額を寄りかからせ、ゆかの全身から力が抜ける。
これは、私を支えろと、そういう意味だ。自分でバランスを取って立つ気がゼロになった。
学校へ着くまで抱きしめていなさいという指示だ。
コレはもう、喜んで。だが、念のためにあとでしっかり謝っておこうと思った。
すると、後ろでもぞもぞ音がしたと思うと、背中に胸の感触があった。
さっきのピンクの制服の子がこっち側に体勢を変えたのだ。
やはり進行方向の方が安心できるのだろうか?
だが、なんと彼女は、僕の腰から両手を差し込み、スラックスのチャックを下ろしてきた。
「静かにしててね」
彼女は僕の左肩へ顎を乗せて、左耳に呟いた。
チャックを下ろされ、中に手を入れたかと思うと、さらにパンツの窓からペニスを取り出した。
彼女の手の感触が気持ちよく、パンツ越しに触れられただけで声が出かけたが、左手で竿を外へ出したと同時に右手で口を塞いできた。
ピンクの子の柔らかい右手の感触を口元で感じ、竿を握られる左手の感触も気持ちよかった。
生の竿と亀頭が、ゆかの太ももに触れる。
「んっ」
ゆかが声を漏らす。
ゆかは自分の口を右手で塞いでいる。
太ももと、パンツの布の感触を感じていると、亀頭の先に手の感触があった。
ゆかの左手だ。
彼女の左手が自分自身のお尻側に回され、亀頭を上から掴んでいる。
ピンクの子の左手は竿の付け根を持ち前後に動かし、ゆかの左手は亀頭を掴んでいる。
心なしか、ゆかは亀頭を上へ持ち上げ、より自分のパンツに密着させようとしているように感じた。
気持ち良いのだろうか。
ゆかのパンツが濡れている。
その濡れたパンツに擦りつける、というか後ろの女の子の手で擦りつけられる僕のペニス。
くちゅくちゅと音が鳴るが、バスの音でほとんどかき消されていた。
気持ちいいのもそうだが、ピンクの子に口元を思いっきり押さえつけられている状況に胸がドキドキしていた。別にM気質があったわけではなかったのだが、気持ちよさで声が漏れないように押さえつけられて拘束されているという状態がより快感を高めた。何より彼女の手が柔らかくいい香りがした。
周辺にバレていないのかと思ったが、案の定、数人がこちらをガン見している。
中には自分の股間をまさぐっている子もいた。
まさか女子学院の寮のバスの中でこんな光景を見る日が来るとは夢にも思わなかっただろう。
ピンクの子に至っては名前も知らないし、ゆかも僕のことは何も知らないはずだ。
それが、こんなことになるというのは、本当にそういう学院ということなのだろうと思った。
気持ちよさが最高潮に達する
ダメだ、イク、コレは、耐えられない。
「あっ、イクっ」
ピンクの子の手越しに声が漏れる。
ピンクの子の指が僕の口の中へ入ってきた。舌を人差し指と中指で弄る。
素手の女の子の指が口に入ってくるなんていうのは、今まで経験したことがなかった。それも強引に。
僕はその快感に耐えられず、亀頭を握っているゆかの手に精液をぶちまけた。
「ん? 出ちゃった? きもちいい? まだ出る?」
左耳元で、ピンクの子が小さく喘ぐように囁く。
彼女の左手が竿を上下にゆっくりと擦る。
ゆかがキラキラした目で僕を見る。
「おちんちん……おちんぽ」
ゆかは小さく恥ずかしそうに呟く。凄く好奇心に溢れた目だ。
亀頭はゆかの手の平で包まれ、ポンプの様に何度も出た。
左耳から、出るたびに声が響く。
「ぴゅっぴゅっ、ぴゅっぴゅ、精液ぴゅっぴゅ」
左手は上下に、右手は今度は人差し指と中指、親指でぼくの舌を掴んで弄っている。
ゆかが、精液をハンカチで拭き取る。
バスが学校へ着いた。
ピンクの子が手を離したので、僕は慌ててパンツにモノをしまい、チャックを戻した。
ゆかは前を向き、降りる準備をしている。
後ろのピンクの子と目を合わせると、彼女は楽しそうにニコっと笑った。
改めてしっかり顔を見た。何か大きな特徴のある顔立ちでもないが、人が良さそうで、好感の持てるような愛嬌のある感じの子だった。
笑顔は素直に嬉しいが、こっちは恥ずかしすぎて胸の高鳴りが治まらなかった。
声を掛ける前に、後ろから押し出され、そのまま学校の下駄箱まで来てしまった。
ゆかは前にいたが、別のバスに乗っていたよもぎに声を掛けられ、一瞬僕の方を見て微笑むと、よもぎの方へ駆けていった。
道中、他の女子達からチラチラと見られたが、声を掛けられることもなく何とかクラスへたどり着いた。
担任の辻先生から、紹介するので廊下で待つように言われている。
しばらくして、ホームルームが始まり、中で先生が期待値を高めている。
「今日は転入生を紹介します! なんと、男の子です」
中でキャーキャー歓声が上がっている。
別にアイドルでもなんでもないので、そんなに期待されると困る。
こんな質問も出ている。
「先生! ってことは、おちんちんも付いてるんですか!!?」
「もちろんです!」
中でまたキャーキャー歓声が上がる。
ちょっと笑いそうになる。なんて質問だ。ある意味では一番女学院感はあるかもしれない。
「ですが、おちんちんがあるからと言って、むやみに触りにいったりしてはいけませんよ」
「でも先生、おちんぽって、触られた方が元気になるって言いませんか?」
それは正しいが、限度はある。
「たしかに元気になりますが、一日に作られる精子の量は、ある程度決まってますので。それに、あなた達はまだ見習いですので調整ができません。しっかり勉強して、資格を持ってから、精液を搾ってくださいね」
「そっかー、分かりました先生」
「よろしい、では紹介します。玉元くん! 入ってきてください!」
僕は非常に大きな『不安』と『期待』を胸に、教室のドアを開けた。
自由になるというのは、彼女達にとって毒だということ。
アカリは、久しぶりに生の精子が飲めたことを喜んでいたが、おそらく僕は控えた方が良いに違いない。
もし、本当に『サキュバス』なんて淫魔が存在しているのだとしたら、それこそ精子と共に生気を吸い取られ、そのまま帰らぬ人となる可能性だって考えられるのだ。
さっきの手コキだって、気持ちよさが普通ではなかった。
手コキだけであんなに気持ちいいのだから、もし、アカリの膣内に入れたりしたら……。
ブルっ、と全身が震える。
射精のことを昇天すると表現するが、本当の意味で昇天しかねない。
どれだけ僕が絶倫だと言っても、サキュバスなんてものを相手にしたらとてもじゃないが勝負できないだろう。
そうだ、これはある意味で戦いなのかもしれない。
僕はこの学院で、なんとか無事卒業までたどり着く。まずはそれが当面の目標だ。
たとえ相手がサキュバスだとしても、屈しはしない!
多少気持ちよくなったくらいでは、僕は射精したりしないのだ!
そう心に誓って、学院寮行きのバスに乗って帰路についた。
そう言えば触れていなかったが、この寮も元は女子寮で、3階建てのおしゃれなホテルみたいになっていて、お風呂は共同だ。
入口はセキュリティロックがしっかり掛かるようになっているのだが、女子寮の共同のお風呂に男が入るのはまずいだろう。
一応、時間を確認する。11時までには入らないといけないが、一応、ギリギリの時間を狙う。
5分あればシャワーできるので、10時50分に風呂へ行き、さっと洗って出ることにする。
教室であれだけ盛大に射精したので、しっかり洗っておきたいのだ。明日は入学初日である。
僕は廊下を確認しながら、一階の風呂場にたどり着いた。
最後の寮生らしき女の子が髪をタオルで拭きながら出てきた。もう大丈夫だろう。
風呂はそこそこ広く、シャワー室もカーテンで仕切られていて5部屋もあるので、かなり使いやすい。入ってる時は足が見えるのでよくわかる。
僕は一番奥のシャワー室に入り、身体を洗った。
シャワーを浴びると、今日のアカリとのえっちな時間を思い出す。
アカリはオナニーを見られたからと、いきなり握ってきたが、正直あんなに可愛いなら男には困らないはずだ。だが、本当に見習いサキュバスだとしたら、ああやって我慢しないと、人間の世界ではやっていけないのかもしれない。
そう思うと、なんだかアカリが不憫に思えてくる。
僕が告白したら、アカリは何て言うんだろう……。
あんなのことがあったのに、全く自信が湧かなかった。アカリの彼氏になる、なんて。
「……無理だろうな」
はぁ、とため息をついた。
アカリが求めていたのは男の精液であって、僕じゃない。僕がたまたま現れたから、僕のちんちんを握っただけだ。
本来なら、こんな都合のいい関係はないと思う。だけど、もし関係を進めようと少しでも思ったら、とてつもなく高い壁を感じた。
アカリがサキュバスでなければ、もう少し自信が持てたのかもしれない。
アカリの手も口も、とろけるように気持ちよかった。だけど、そう思えば思うほど、恋人からは遠のくように感じてしまった。
そんなことを考えていると、後ろで声がした。女の子二人組だった。
「ヤバいヤバい、ゆか! 早く」
「待ってよ、よもぎちゃん!」
びっくりした。まだ、最後の子たちがいたようだ。
「入っちゃえば余裕でしょー」
「あ! よもぎちゃん、ダメだよ先に身体洗わなきゃ」
ざぱーん、という湯舟に入る音が聞こえた。ちょっとハスキーボイスで、ギャルっぽい口調の子がよもぎというらしい。
ゆかと呼ばれている子は、高くて透き通った声をしていて、弱弱しい雰囲気だ。
ゆかは、よもぎという男勝りな雰囲気の子に、いつもくっ付いているタイプの子だろう。
こういう構図の親友同士というのはよく見る関係だ。
ただ、今入ってこられると出にくい。
2人とも上がるまで、シャワー室で身を隠しておいた方が良さそうだ。
「ええー、ゆか、身体洗うの?」
「当たり前でしょ! よもぎちゃんも洗うんだよ!」
少し怒っているゆか。よもぎは湯舟を出る音と共に、ゆかに近づいている。
「え? 何? よもぎちゃん、隣で洗いなよ……って、あっ だめっ」
ゆかが突然あえぎ声をあげる。びっくりした。
「いいじゃん、ちょっと揉ませてよ、クラスで一番大きいIカップ、揉んでみたかったんだもん」
「ひぃーん、だめだよー、揉まないでぇ」
「なんでー? いいじゃん、ボディーソープでヌルヌルして気持ちいでしょ?」
「だからダメなのにー、気持ちよくなっちゃったら困るよぉ」
「なんでー? 後で一緒に寝ようよ。ゆかのこと、気持ちよくしてあげるよ?」
「よもぎちゃん、恥ずかしいからやめて」
「そんなこと言って、揉まれるままじゃん、本当は感じてるんでしょー」
「違うよ、気持ちいいけど、よもぎちゃんだから許してあげてるだけだよ」
「へー、そうなんだ、じゃあ、こっちも触っちゃおっかなー」
「ダメ! そっちは、あんっ、ふぅんっ」
「んんー? ここがゆかの、クリちゃんかなぁー?」
「はぁん! コラ! いい加減にしなさい」
「痛ったーい、ちょっと、頭叩くことないでしょ」
「叩くよ、そんな強引なことしたら」
「ちぇー、良いよ良いよ、ゆかって鉄壁なんだから、そんなんだから処女のままで入学しちゃったんでしょ?」
「何よ! よもぎちゃんだって、一回だけしかない癖に!」
「あっ! 何てこと言うのよ、凄かったんだから、その一回が!」
「痛かっただけって言ってなかった?」
「い、痛かったけど、その後、家でオナニーして気持ちよくなったし」
「全然だめじゃん。あたしの処女いじる資格なしだよ!」
「わかったわかった。ほんとゆかってプライド高いよね」
「よもぎちゃんもじゃん」
「そっかなー?」
音を立てず、ただ二人の会話に耳を澄ませる僕。どうもゆかという子はIカップの巨乳で、処女らしい。よもぎって言う子は経験はあるようだが、処女を喪失しただけで、経験はそんなに変わらないようだ。
意外だった。というのも、この学院が、サキュバスを養成する場所なのだとしたら、経験値の高い子ばかりが集まっているはずだと思っていたのだ。
もしかすると、見習いサキュバスって言うだけで、中身は普通の女の子なのかもしれない。
サキュバスなんだから、精をガンガン吸って強くなるのかなと思ったが、そんなわけでもないのかもしれない。
そう言う意味では、アカリはかなりサキュバスっぽい感じではあった。
でも考えてみると、ただ単に性欲が強くて、オナニーを見られたから手コキとフェラでやり返したってだけだと思うと、それほどサキュバスってわけでもないような気がする。
どうなんだろうか?
そんな冷静なことを考えてはいたが、さっきのゆかの喘ぎ声でちんちんは勃起していた。自分で握り、上下に動かしながら二人の会話を聞く。
これが男のサガというものか。
「でさ、ゆか、知ってる? 明日転入生が来るんだよ」
「うん、どんな子が来るんだろうね、楽しみ」
嬉しそうな声のゆか。
「男だよ」
「え!! そうなの!!?」
ゆかがめちゃくちゃ驚いている。
「やっぱ、ゆか、知らなかったんだ」
「だって転入生ってことしか教えてくれてなかったじゃん! ひどいよ、男なんて」
「なんで男だとひどいの? いいじゃん、生のおちんちん見れるよ」
「それはよもぎちゃんが見たいだけでしょ?」
「ゆかは興味ないの? 生のおちんちん」
「ない! ……こともない、けど」
「素直になりなよ、おちんぽ、見たいんでしょ?」
「…………」
沈黙するゆか。
「私が頼んであげよっか? この子がおちんぽ見たいって言ってるんですって」
「やめてよー、そんなこと言うの」
「ゆかが、どーしてもイヤだって言うなら、私だけで見るけど」
「え?」
「私は握っちゃうもんねー、転入生の、おちんちん」
「んんー、にぎるの?」
「あれれ? 興味あるのかな?」
「ないもん! 一人で握らせてもらえばいいじゃん!」
「まーまー、拗ねるな拗ねるな。ゆかにもちゃんと触らせてやるから」
「もうっ、からかわないでよ」
「あー、ごめんごめん、よしよし、えらいえらい、ゆかは可愛いねー」
「頭撫でるな―!」
「あ、時間がなくなっちゃう。ほら、湯舟に入らないと、11時半になると、管理人さんが来るよ」
「もうー、よもぎが余計なことばっかり言うからだよー」
湯舟に二人が入る音が聞こえた。
この隙に出てしまおうと思った。
話を聞いていて勃起が最高潮だが、のん気なことはしていられない。さっさと脱出しなくては。
出る前に、チラッと湯舟に浸かっているよもぎとゆかを見た。
よもぎは、小麦色の肌で、長い金髪、お風呂なので、髪は後ろにあげている。手足が長く、スレンダーだ。胸はあるが、ゆか程には大きくない。Eカップくらいだろうか?
ゆかは思った通り大人しい印象の子だ。前髪ぱっつんのワンレンボブヘアで、綺麗な黒髪だった。細く小柄だが、胸のボリュームが凄い。さすがIカップだ。
一瞬だが、たしかにあの巨乳は揉みごたえがありそうだった。
よもぎがどうやって揉んでいたのか見れなかったのが残念だ。公認レズは、是が非でも鑑賞したい。何が公認なのかは置いといて。
身体を拭いて、着替え、部屋に戻る。
問題は、この勃起したどうしようもない欲棒なのだが、何となく、今日は我慢して寝ようと思った。
もしまた、アカリに慰めて貰えるなら、その方が良い。
最高に気持ちよくなれる状態でアカリに会いたいと思った。
そう言えば、アカリの連絡先を聞いていなかった。明日、聞いておこうと思い、その日は眠った。
◇ ◇ ◇
翌日、寮から出た僕はバスへ乗る。
昨日はほとんど人がいなかったから感じなかったが、ここは元女子寮、バスへの列は学院生の女子で賑わっていた。
みんな口々に、出された宿題の話や先生の愚痴を喋っている。制服はカラフルで、紺以外にもグレーやブラウンやイエロー、ピンクといった色々なチェック柄の服をきていた。
列に並ぶと、何人かの女子がこちらを不思議そうに見る。
一応男子生徒用のグレーのブレザーを着ているが、他に男子がいないということもあり、女の子だと思われている可能性もある。というか多分そうだろう。転入生の噂も全校生徒にまで届いてないだろうし、Eクラスの一部だけかもしれない。
昨日のゆかも、知らなかったのだ。
と、昨日のゆかの爆乳を思い出して、少し勃起してしまった。
そういえば、ゆかとよもぎはいるのだろうか?
列の先頭まで見てみるが、見つからない。別のバスに乗るのか、時間がズレているのか。とりあえずいないようだった。
前に並んでいるピンクの制服を着た茶髪ロングの髪子が、チラッと一瞬こっちを見たが、すぐ視線を前に戻した。
少し表情が変わったところを見ると、きっと違和感に気付いている。
自分の後ろに男子が並んでいる。今そう思っているだろう。
声を掛ける要件も思いつかないので、とりあえず黙っておく。この子もやっぱり見習いサキュバスなのだろうか?
「あの、すいません」
急に後ろから声がして振り向いた。ブラウンの制服を着ている黒髪ワンレンボブの小柄な子が立っている。
なんと、ゆかだった。
「は、はひっ」
びっくりし過ぎて返事がおかしくなった。
「もしかして、今日の転入生の人ですか?」
何と答えたものだろう。嘘をついてもどうせバレるので、仕方ない。だが、教室までは平穏に行きたいので、ゆかに耳打ちする。
「そうだけど、ここで注目されると面倒だから、黙っててね、ゆかちゃん」
ゆかは驚いた。
「わわ、私の名前、なんで知っているんですか?」
あ、しまった。風呂で見ただけで、挨拶はまだだった。何といえばいいのか。
「……名簿を渡されてたから」
「名簿だけじゃ顔まで分からなくないですか?」
しまった。確かにそうだ。
「顔写真付きのモノを見たんだ。たまたまだけど」
「そんなのあるんですか? 院生が勝手に見れるもんなのですか?」
「いやあの、転入生ってさ、途中から入るから、色々配慮してくれて、クラスの子の写真と名前だけ、特別に教えてもらえるんだ」
「へぇー、そうなんですね」
一応納得してくれたようだ。後で噂になると厄介だが、そうなった時はとぼけよう。
「でも、私がゆかだってよく気づきましたね。クラス30人もいるのに」
「そう、だね……」
記憶力が良いんだって言おうとしたが、正直、ゆかとアカリとよもぎしか分からないので言い訳が面倒だ。こうなったら説得力を持たせるにはコレしかない。
「あの、ゆかちゃんって、一人だけ凄いオーラがあったっていうか、一目見ただけで覚えちゃったんだよね。ほら、たまにいるでしょ? 一瞬しか見てないのに、魅力的過ぎて覚えちゃう人。ゆかちゃんが素敵で、ついね」
これだけ言えば信じてくれるだろうと思った。
ゆかが赤面する。
「……あ、あの、それって、……一目惚れ、って言いません?」
あ、なるほど、そういう捉え方もできるのか。全否定するのも違うし、かといって肯定しても誤解だし。
「えっと……、でもほら、写真だけだとさ、実際に会って初めて分かることってあるじゃん?」
苦しい言い訳だ。だが、とりあえず、誤魔化せた。
「私、写真より可愛くなかったですか?」
突然、テンションが落ち、声のトーンが下がる。明らかに不機嫌そうだ。だが、確かにこういう反応になるだろう。
「そんなことないよ。もう、一目見て、あ! この子がゆかちゃんだ! って今思ったし、今もすごい運命を感じているよ」
運命という意味では間違ってはないだろう。昨日風呂でたまたま見かけた子が次の日に真後ろに並んだのだから。
ゆかは何となく半信半疑な様子だ。
バスの列が進み、そのまま押し込まれるように乗った。
朝のラッシュ時で、バスは混みあっている。中央くらいのところで、さっきのピンクの制服の子と、ゆかに挟まれるような形で押し込まれた。
前後左右に制服の女の子。すごくいい香りだ。そういえば、昨日もアカリからびっくりするほどいい香りがしたが、このバスの中も、香りだけで胸が熱くなるほどいい気分になる。
ヤバい。勃起してきた。ピンクの制服の子がこっちをチラチラと見ている。進行方向と逆を向いて乗ってしまっているので、何となく進行方向に体の向きを変えたくなり、後ろを向いた。
すると、目の前にはゆかがいた。
ゆかは『え?』という驚いた表情で僕を見たが、確かになんで対面にしたのかゆかからしたら不明だろう。
ちょうど信号でブレーキが掛かり、ゆかが体勢を崩し、寄りかかってくる。
ゆかのIカップが、もろに自分の胸に押し付けられる。
むにゅっとした感触。柔らかすぎる。しかも髪はさらさらで、甘い香りがした。
体勢を崩していたので、支えるために腰を抱いたのだが、ゆかの腰の抱き心地が良すぎてそのまま抱きしめてしまった。
制服の布越しに彼女の体温を感じる。胸が大きいのにくびれがしっかりあって、まるで抱きしめられるための体型なのではないのかと錯覚するほどの触り心地だった。
「ご、ごめんなさい。ありがとうございます。受け止めてくれて」
「いや、急ブレーキって怖いよね」
何がありがとうございますだ。それはこっちの台詞だった。
「あの……、もう、大丈夫ですよ?」
「そ、そうだよね、ちょっと待ってね」
「え? ちょっと?」
確かに、何がちょっとなんだろう。正確には、もうちょっと抱きしめたいという意味なのだが、そんなこと言えるわけもなく。
ゆかが上目遣いで僕を見る。切れ長で眠たげな目が少しうるんでキラキラしているように見える。
可愛い。めちゃくちゃ可愛い。
あどけなさが残る丸みのある輪郭、小さめだが整った鼻、人形のようなアヒル口で、何も考えていないような純粋な印象を受ける。
実際は考えているのかもしれないが、そういう印象を受けてしまう限りそう思ってしまう。
胸が高鳴ると共に、勃起が止められない。ちょうどゆかの股の辺りで大きくなり、スカートを持ち上げ、パンツに当たった。
ゆかが異物の存在を察し、股を閉じるが、逆にペニスは太ももに挟まれ、更に膨張した。
バスが揺られ、その振動に合わせて腰が動く。
抱きしめた腕を離すことができない。理性で解かなくてはと思いつつも、彼女の股と太ももの感触から逃れることができなかった。
ゆかが上気する。股の感触に、異変を感じているが、どうしていいか分からないのだろう。
彼女は目を伏せ、呟く。
「……ちょっとだけですからね」
そう言うと、胸に額を寄りかからせ、ゆかの全身から力が抜ける。
これは、私を支えろと、そういう意味だ。自分でバランスを取って立つ気がゼロになった。
学校へ着くまで抱きしめていなさいという指示だ。
コレはもう、喜んで。だが、念のためにあとでしっかり謝っておこうと思った。
すると、後ろでもぞもぞ音がしたと思うと、背中に胸の感触があった。
さっきのピンクの制服の子がこっち側に体勢を変えたのだ。
やはり進行方向の方が安心できるのだろうか?
だが、なんと彼女は、僕の腰から両手を差し込み、スラックスのチャックを下ろしてきた。
「静かにしててね」
彼女は僕の左肩へ顎を乗せて、左耳に呟いた。
チャックを下ろされ、中に手を入れたかと思うと、さらにパンツの窓からペニスを取り出した。
彼女の手の感触が気持ちよく、パンツ越しに触れられただけで声が出かけたが、左手で竿を外へ出したと同時に右手で口を塞いできた。
ピンクの子の柔らかい右手の感触を口元で感じ、竿を握られる左手の感触も気持ちよかった。
生の竿と亀頭が、ゆかの太ももに触れる。
「んっ」
ゆかが声を漏らす。
ゆかは自分の口を右手で塞いでいる。
太ももと、パンツの布の感触を感じていると、亀頭の先に手の感触があった。
ゆかの左手だ。
彼女の左手が自分自身のお尻側に回され、亀頭を上から掴んでいる。
ピンクの子の左手は竿の付け根を持ち前後に動かし、ゆかの左手は亀頭を掴んでいる。
心なしか、ゆかは亀頭を上へ持ち上げ、より自分のパンツに密着させようとしているように感じた。
気持ち良いのだろうか。
ゆかのパンツが濡れている。
その濡れたパンツに擦りつける、というか後ろの女の子の手で擦りつけられる僕のペニス。
くちゅくちゅと音が鳴るが、バスの音でほとんどかき消されていた。
気持ちいいのもそうだが、ピンクの子に口元を思いっきり押さえつけられている状況に胸がドキドキしていた。別にM気質があったわけではなかったのだが、気持ちよさで声が漏れないように押さえつけられて拘束されているという状態がより快感を高めた。何より彼女の手が柔らかくいい香りがした。
周辺にバレていないのかと思ったが、案の定、数人がこちらをガン見している。
中には自分の股間をまさぐっている子もいた。
まさか女子学院の寮のバスの中でこんな光景を見る日が来るとは夢にも思わなかっただろう。
ピンクの子に至っては名前も知らないし、ゆかも僕のことは何も知らないはずだ。
それが、こんなことになるというのは、本当にそういう学院ということなのだろうと思った。
気持ちよさが最高潮に達する
ダメだ、イク、コレは、耐えられない。
「あっ、イクっ」
ピンクの子の手越しに声が漏れる。
ピンクの子の指が僕の口の中へ入ってきた。舌を人差し指と中指で弄る。
素手の女の子の指が口に入ってくるなんていうのは、今まで経験したことがなかった。それも強引に。
僕はその快感に耐えられず、亀頭を握っているゆかの手に精液をぶちまけた。
「ん? 出ちゃった? きもちいい? まだ出る?」
左耳元で、ピンクの子が小さく喘ぐように囁く。
彼女の左手が竿を上下にゆっくりと擦る。
ゆかがキラキラした目で僕を見る。
「おちんちん……おちんぽ」
ゆかは小さく恥ずかしそうに呟く。凄く好奇心に溢れた目だ。
亀頭はゆかの手の平で包まれ、ポンプの様に何度も出た。
左耳から、出るたびに声が響く。
「ぴゅっぴゅっ、ぴゅっぴゅ、精液ぴゅっぴゅ」
左手は上下に、右手は今度は人差し指と中指、親指でぼくの舌を掴んで弄っている。
ゆかが、精液をハンカチで拭き取る。
バスが学校へ着いた。
ピンクの子が手を離したので、僕は慌ててパンツにモノをしまい、チャックを戻した。
ゆかは前を向き、降りる準備をしている。
後ろのピンクの子と目を合わせると、彼女は楽しそうにニコっと笑った。
改めてしっかり顔を見た。何か大きな特徴のある顔立ちでもないが、人が良さそうで、好感の持てるような愛嬌のある感じの子だった。
笑顔は素直に嬉しいが、こっちは恥ずかしすぎて胸の高鳴りが治まらなかった。
声を掛ける前に、後ろから押し出され、そのまま学校の下駄箱まで来てしまった。
ゆかは前にいたが、別のバスに乗っていたよもぎに声を掛けられ、一瞬僕の方を見て微笑むと、よもぎの方へ駆けていった。
道中、他の女子達からチラチラと見られたが、声を掛けられることもなく何とかクラスへたどり着いた。
担任の辻先生から、紹介するので廊下で待つように言われている。
しばらくして、ホームルームが始まり、中で先生が期待値を高めている。
「今日は転入生を紹介します! なんと、男の子です」
中でキャーキャー歓声が上がっている。
別にアイドルでもなんでもないので、そんなに期待されると困る。
こんな質問も出ている。
「先生! ってことは、おちんちんも付いてるんですか!!?」
「もちろんです!」
中でまたキャーキャー歓声が上がる。
ちょっと笑いそうになる。なんて質問だ。ある意味では一番女学院感はあるかもしれない。
「ですが、おちんちんがあるからと言って、むやみに触りにいったりしてはいけませんよ」
「でも先生、おちんぽって、触られた方が元気になるって言いませんか?」
それは正しいが、限度はある。
「たしかに元気になりますが、一日に作られる精子の量は、ある程度決まってますので。それに、あなた達はまだ見習いですので調整ができません。しっかり勉強して、資格を持ってから、精液を搾ってくださいね」
「そっかー、分かりました先生」
「よろしい、では紹介します。玉元くん! 入ってきてください!」
僕は非常に大きな『不安』と『期待』を胸に、教室のドアを開けた。
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